世界最速のエアロロードバイクが”また”登場!CANYON AEROADを超えた2台とは?:IT技術者
UCIが定めるレギュレーション改定を受けて、新型のエアロロードがデビューしました。
そのうち2台が、前UCI規定時に「世界最速」と言われたエアロロードを凌ぐ結果を生みました。
日本ではあまり知名度が高くない「SIMPLON」と「STORCK」というモデルです。
細かい内容はURLを貼っているIT技術者さんが書かれた記事を読んでいただくとして、私はその内容を見て驚いた事を書こうと思います。
空力実験時に、多くのオーナーが採用しないであろう「フロントシングルギア化」してから実測している「モデルもある」という事実です。
フロント変速機(フロントディレイラー)を外す事で空気抵抗が減るそうです。
…ずるないかw
今回のUCI新規定をもって生まれた新しい記録を作ったモデルも、フロントディレイラーを外して実測しているモデルもあるみたいで、そこにフロントディレイラーを装着すると時速40km走行時に消費するワット数が205Wまで増えてしまって下位に沈む結果になるという。
フロントディレイラーを装着する事で4W空力が落ちたそうで、4Wの空力の為だったらフロント変速を残してギアリングを拡げた方が現実世界では速く走れそうですねw
フロント変速ついてる・ついてないは、上記の通り「だいたい4W付近」の差でしかないので、記事内でリスト化されている「空力性能実測したモデルは、フロントディレイラーを装着して実測したのかどうか」という問題はあまり(゚ε゚)キニシナイ!!方が良いですね。
私が記事で一番驚いたのが「新UCI規定の前では不利な旧UCI規定で最速の座を競い合ったモデル」です。
旧UCI規定に則って製作されていても、最速を奪った新型モデルと比較して「ほんの1~2Wしか変わらない。という現実ですw
やはり資金力とマンパワーのある大企業が勝つターンしか考えられないなw
という非常に酷い現実をこの実験結果は突きつけているな…と思いました。
そして新型のPinarello DOGMA F
ウチの妻が前作にあたるDOGMA F12 DISK(イタリア車はDISCじゃなくDISKなんです)に乗っているので、時々私も軽くですが乗らせてもらっています。
その時に感じるのが良く進むし、ガッチリしている剛性感溢れる乗り味なのに、脚に来ない(以前のDOGMAはガッチガチw10年ちょい前のモデルですけど。みなさんはその時のイメージでガッチガチな印象を拭えない方が多いです。)素晴らしい乗り味で、これはこれで一台持っておきたい良いバイクだけど…
空力はイマイチかイマニやのうw
というのが正直な印象でした。
私の手持ちバイクで比較すると、単に向かい風喰らった時や巡航している時に感じる空力の差は、Allez sprint comp disc<DOGMA F12<<Madone SLRという印象。
Madone SLRは、さきほど貼った記事内の空力性能リストの中に名前も出てこなくなっちゃったwという寂しい現実はありますが、それでも現実世界で乗って感じる「現実世界で速いエアロロード」という印象を持てるバイクです。
マジで横風にも強いし、向かい風にも強い。
それを経験してからDOGMA F12に乗ると…
確かに楽しいし、速いモデルには間違いないけど空力は正直イマイチ…
と感じるのです。
なので、新UCI規定に則って空力が大幅にUP!!
と宣伝されていたDOGMA Fの空力性能の成績が208Wで2017年デビューだったでしょうか。
日本のロード界隈を一世風靡したS-Works Vengeと同等という結果に、なんとなく納得w
ピナレロは性能だけじゃない素晴らしいデザインがあるので、そこだけ見るとアレですけど私の中では「やっぱり」感がありましたw
ちなみにMadone SLRのディスクブレーキモデル。
記事内で紹介されているTOUR誌の結果で、212Wです。
当時のホイールでの成績なので、新型ホイールを装着するだけで少し数値は変わりそうな…予感もしますが、設計年次の差を考えるとそうだろうな、という感じですが…
これも驚くべき事に、2016だったか2017年デビューのモデルなんですよ。
現行のマドン。
ディスクモデルは2018だったかな?
そこから数Wの差で最速の座は奪われていますが、数年上位に君臨する技術力ってすげぇなwと感心しました。(TREKだけでなく、Specializedも!)
次に出るだろう息を潜めている、新型Vengeと新型Madoneがどのようなモデルを出してくるのか注目して待とうと思います。
そして、最後にこの記事で最も「アッ!」と思ったのがIT技術者さんが記事内で発言されている「VENGEにBSAを採用しているモデル」や「ISO SPEEDを廃して軽量化されたMadone」が待ち遠しいとおっしゃっています。
(BSA=スレッド式BB)
※さらに解説
・スレッド式=ねじ切り方式を採用するという意味
・BB=ボトムブラケットの略でクランク軸を受けるベアリングを納める箇所
ISO SPEEDを廃したMadone…
それはMadoneと言っていいのだろうか。
しかし、元祖Madoneは現在のEmonda SLRの原形となったモデルで、ISO SPEEDは採用されていませんでした。
今のMadoneよりも、もっと軽量方向に性能を振ってるモデルでした。
そういう意味では先祖返りするのかな?
私の中で、ISO SPEEDがなくなったMadone SLRが、現行のMadone SLRのように荒れた路面を苦にもせず(※注:荒れてる度合いには限度がありますw)乗り手の身体へ与える負担を減らしながら、したたかにタイヤを路面に押し付けつつ走る…あの性能を、完全にリジット化しても実現できるのだろうか…
…普通に考えたら無理ですねw
別の観点でより優れた速さを実現してくるんだろうな。
今のMadone SLRはやはり売れないな。
手元に残しておきたい。
そして、今はロードバイクに関しては別ジャンルじゃなければ正直満足しているので新しいモデルは欲しくないんですけど、次に買いたくなるだろうモデルの姿が見えてしまいました…。
全く違った形で生まれ変わるかも知れない、ISO SPEEDを廃した潔い設計で出るかも知れない「次期Madone SLR」に私はとても期待してしまった事に、この記事を読んで気付いてしまいましたw