単純にロードバイク機材でへぇ~!!と驚いたことをいくつか
※DT SWISS
ロードバイク界隈で定評が高い製品を送り出し続けるメーカーです。
私もDT SWISSのパーツには大変お世話になっております。
ただ、四年近く使っていて気になることがありました。
・耐久性に優れるが、回転性能は実はイマイチ
何故でしょう。
不思議です。
ただし、ラチェットEXPの後輪用ハブに関してはガチで回転性能に優れています。
これは間違いなく言えます。
自転車をラックに吊り下げて後輪が完全に浮いた状態でクランクを勢いよく回すと、ホイールはラチェットEXP特有の空転音を結構な音量で奏でながら、うっかり自宅の自転車部屋でやっちゃうと「いつまで回ってんだ。防音しっかりしてるから大丈夫だろうけど、近所迷惑の可能性あるじゃねぇか…」って心配になるほど回っています。
Bontragerのリムが空力良いのもあるでしょうね。
それよりは慣性かな。空転時は。
スターラチェットも20数年前に開発されたとは思えないくらい、今でも十分通用する業界のスタンダードです。
そして耐久性にも定評があります。(ただし、2017年デビュー時くらいのホイールは除く。「カタログ上の軽量化の為」ベアリングサイズが1サイズ落とされている製品が少なからずあるので、ベアリングサイズが小さくなったことで回転が渋くなる=メンテ頻度が以前より上がる傾向にあります。まぁそれでも3~4千kmくらいは大丈夫っぽいです。今のところ)
ただし、やっぱり他の「回る」と言われているホイールに採用されているハブと比較すると「回転性能はちょっと渋い」と言わざるを得ません。
空転時の回転性能など、あまりアテにならないんですけど実際に乗っていてもそれは脚で感じます。
近々の私自身の脚で感じたその違いは、Kingzydecoに装着しているSCOPEのホイールと、Bontrager RSL62の差です。
回転性能でいうと、SCOPEの方が若干上な気がします。
SCOPEはオプションのセラミックベアリングを選択してないので、普通のスチールベアリングが入っているホイールです。
後輪同士の比較はラチェットEXPな分、RSL62の方が上。
しかし、スターラチェットと酷似した構造なのにスターラチェットは超えている気がします。
ラチェットEXPに近しい回転性能。
この辺は後発の有利性か。
恐らく内部機構で、スターラチェットの特許が切れたとは言えまるパクしてないんでしょう、きっと。
何らかの改善を加えている可能性があるんじゃないだろうか?
なんて思いました。
空転時の性能にあまり意味はないんですけど、実際に乗っている時に感じる性能と空転時に見られる「いつまで回っているか」という性能においても似た印象を持ったのは興味深かったです。
そして、実際に乗った感想ですが搭載しているフレームも違いますし、装着しているタイヤも違うのでまるっきり平等な評価にならないんですけど絶対的な性能で言えば高速巡行になるほどRSL62が有利。
絶対的な軽さでもRSL62が有利。
しかしSCOPEも善戦しています。
値段差を考えると驚異的だと思います。
個人的な好みで評価する・したいスポークを指で弾いた時に「良い音がするか否か」という点では、SCOPEの圧勝。
CX-SprintというCX-RAYより太いスポーク、テンションで言えばCX-RAYほどキンキンには張れないスポークですが、SCOPEの方が良い音します。
それはスポーク同士が交差しているように見えて、実は交差してないんですよ。
紙一枚分くらいのクリアランスでスポーク同士が空いています。
そのため、前輪でラジアル組みしているホイールのようにキンキンに張ったスポーク特有の乾いた良い音がします。
手組ホイールっぽくて好きw
対してBontrager RSL37や62は、交差部でスポーク同士を編んでいるというくらい接触しています。
なのでそこで音の響きが制限されてキンキンに張ってるスポーク特有の音が…出そうで出ないwという雰囲気の音を出して終了。
ホイールとして健全な証拠です(どちらも)
SCOPEはスポーク交差部が走行中の負荷でスポークが変位を繰り返すうちに、スポークの塗装が摩耗してスポークの地の色が出てくる…というのを嫌った。
(クレーム対策も兼ねていると思われます。地味にじわっと今の流行りw)
対してBontragerはクレーム対策より「実」をとった。
上記の問題はよっぽどの剛体でない限りは変位はゼロにはできないので、絶対的な物理的理由により発生しますが、それを接触させて組むことで物理的にも制限できることから、スポークの塗装剥がれは防げませんがスポークテンションを掛けているニップルの緩みをかなり遅らせる事ができる…と業界では言われています。
本当かどうかまでは私はまだ知る・知れるほど距離走れてませんが、多分まぁ嘘じゃないかもね?くらいに信じていますw
私が買った約二年半前は、BontragerのRSLシリーズは明らかにTREKが戦略的に「安く」売ったホイールだと思います。
これだけの性能で298000円ですよ、当時。
あり得ないです。
今はコロナ禍や円安などの影響を受けてざっくりですけど40万円くらい?まで価格が上がっちゃってるんですよ、確か。
それでもまぁ順当なお値段だと思われるだろう価格から、値上がりする要素で値上げ分価格上がっちゃったな…と納得のお値段してますが、元々がバーゲンセールなお値段していただけに、今の価格を見ると正直「わーおww」という感想ですけどねw
対してSCOPEは198000円でした。
激安すぎます。
そして、昨年9月から値上げして254000円まで上がりました。
正直、今でもコスパむっちゃ良いと思います。
他が高くなりすぎているってのもありますので、余計に納得の価格。
むしろ企業努力しすぎちゃうんという価格。
今はさらに値上げしている可能性がありますけど、ちょっとリサーチしましたがわかりませんでした。
話しが逸れましたが、簡単にまとめると
DT SWISSのハブは意外と回らない(ラチェットEXPを除く)
つまり前輪の回転性能は空転させた時のあんまり参考にならん回転性能も、実際に乗った時の回転性能も若干回らん?という感想です。
ただし、気にせずサッと乗ると気付かない可能性が高いです。
フルクラムやカンパニョーロのUSBと比べてどうか?
ホイールそのものが全く違うのでちょっと難しいんですけど、ホイールの空力差を考えた場合、ホイールの回転性能としてはカンパ・フルクラムのUSBの方が性能が高いんじゃないだろうか?と思います。
あ、手持ちのレーゼロのUSB、そろそろメンテ時期だw
※ベアリングについて
先ほどのホイールでもちょっと書きましたが、ベアリングの回転性能って何かを空転させた時の回転性能が大事なんじゃなくて実際に負荷がかかった時に発揮できる回転性能が最も大事です。
そういう意味で、見た目で衝撃を受けたのが私が愛用するSRAM RED eTAP AXSのリアディレイラーのプーリーに使われているベアリングの中身です。
普通、ボールが割と密に入っているイメージを持つじゃないですか。
結構、まばらに配置されていたんですよねw
こんなんで良く回るなーと感心したんですよ(ちょっと不安にもなりましたがw)
そして、最近購入したCeramicspeedのOSPWというビッグプーリー

これですけれど、これのプーリーに使われているセラミックベアリングのボール配置もSRAMのREDに使われているセラミックベアリングのボール配置と似ているんですよ!
なんかそれでちょっとホッとしたんですよw
ちなみに、このビッグプーリーに用いられているプーリーホイールの回転性能は、空転時の回転性能はアテにならないんですけどそれの最たる例として知る事ができるので実際に試した時の様子を書きます。
リアディレイラーには二つのプーリーホイールがありますが、スプロケットに近い側(上側)のプーリーをガイドプーリーと呼び、下側に配置されているプーリーをテンションプーリーと呼びます。
リアディレイラーにこのOSPWを組んでもらう時、純正のゲージとプーリーを外さないといけないのでいったんバラすんですよね。
店長の作業中に良い経験になるから試してみて良いですか?と聞いて了承を得られたのでハンドスピナーよろしくガイドプーリーとテンションプーリーを回してみたんですよ。(そんなばらばらになるまでバラします)
テンションプーリーは、私含めて興味ある人がみんな想像しているだろう回転性能です。
軽い力で勢いよく回って、いつまでも回っていますw
正直、すげぇwwwwwの一言です。
そして、ガイドプーリー。
これは回転させてもすぐに回転は止まります。
回転が渋いワケじゃなくて、それでもすぐに止まります。
思わず「えっ?」と小さい声を漏らしてしまう程度には止まります。
プーリーが軽すぎる故か何なのか。
一瞬頭の中が「?」でいっぱいになったんですけど、これがまさにそういう事なんですよ。
空転時の回転性能は実際の性能に関係ないんですよ。
部位によっては関係ないことはないですが、そういう事なんです。
乗り手がトルクを加えて負荷が掛かっても、むしろそういう時に回転を妨げないように設計されたベアリングが入っているんですよね。
それを店長から教えてもらって正に「おぉ~!!」と目からうろこでした。
ちなみにBB(ボトムブラケットの略)に用いるベアリングがまさにそうらしいです。
たまにクランクを手で回転させて「よく回るようになった!」とツイートされている方もいらっしゃいますが、空転時の回転性能が全く関係ない事はないんですけどBBに使うベアリングの性能はそんなのあんまり関係ないんです。
モロに乗り手のトルクを受ける箇所なので、むしろ負荷が高い時にきっちりと回るベアリングの方が実際の性能は上なんです。
そういうのをまとめた記事をIT技術者さんがブログ記事で書かれていましたが、私はイチ素人なのでどこまでそれが本当なのかという真実を知る機会は非常に限られていますので、実際どうなのかまでは知らないんですけど。
それでも意外な事実が書かれてしましたね~。
さて、長くなっちゃったんで本日はこの2点だけにしますw