2023年11月10日
ロードバイクを始めたい!
X(旧:Twitter)で少し話題にでているのが、「友人(知人)がロードバイクを始めたい!と相談に来たら、あなたはどの価格帯をおすすめしますか?」という話題がありました。
サイクルウェア、シューズ、ヘルメット、サイコン、ライト類などの装備品にかかるコストは無視して、純粋にロードバイクの価格のみという条件です。
服装やライト類は、使う人の考え方で掛かる費用がガラッと変わるので、そこまで議論に含めると収拾がつかないから、そういう条件の方がシンプルで良いと私も思いますw
①15万円を超える
②15万円以下
③11万円以下
④8万円以下
えらい安い値段設定だな…というのが第一印象。
私が思うところを解説していきます。
まず、シマノのコンポーネントで言えばターニーやソラあたりがまずターゲットになります。
そのあたりのグレードのコンポを組んでるモデルしか狙えない為です。
※ターニーやソラのメリットは?
・部品代が安い
・チェーンなどが出先で切れたとしても、入手性が良い…×(後述)
・多少チェーンが伸びても上位グレードのような問題がでにくい…×(後述)
・競技出るワケじゃなかったら、そんな上位グレードなんて要らんのです…△
・まず部品代が安い!
というのは本当です。
11速までの時代なら、これは×なんですけれどねw
いくら安いったって、変速機で5000円とか6000円します。
それなら、その倍はしますがアルテグラ買った方が良い。
って考え方もできます。
割り切れば、フロントディレイラーは105なら7000円くらいでした。
アルテグラで10000円くらい。
それが、12速になって機械式は105しか存在しなくなり、機械式の105が従来の機械式アルテグラとデュラエースの間くらいの価格まで上昇してしまっています。
つまり、今買うのは非常にアホらしい。マジで。
という状況なので、ターニーやクラリスやソラは部品代が安い!
というのは本当です。
今の価格設定マジで頭おかしいって。
・チェーンなどが出先で切れたとしても、入手性が良い。
という話題は本当です。
なのでそういう意味では〇です。
ただし、個人的には×です。おおいに×です。
出先でトラブルが出てしまうのはしょうがない。
ただ、出先でトラブルが出る前提でモノを考える姿勢がよくない。
私は未だにチェーン切れなんて経験皆無です。
チェーン落ちすら未経験です。
それくらい、しっかりと普段から機材をケアしましょう。
どうしようもない行くも引き返すにも、どちらもアップダウンが続く山深い山中でチェーン切れたらどうします?
入手性を気にして買う意味ないでしょw
命に関わりますよ。マジで。
運もタイミングも関係するとは言え、悪い方向に物事運んだらそうなる確率が高まるという危機感を常に持って行動しないと、そういう事にもなり得ます。
なので、部品選びの理由でこういう理由を出すのは逆に初心者の方に対して危険だと個人的に思います。
ハイキング行ってくるわ!と言って行方不明になって落命される方の多くは、こういう気持ちで行動して命を落とされているんじゃないだろうか。
避けきれないハプニングがおこった可能性も考えられますが、多くはやる前の気持ちや心構えが足りてなかったのが原因だと私は思います。
他人事ではないんですよ。本当に。
・多少チェーンが伸びても上位グレードのような問題がでにくいという件ですが、これは先ほどの話題にも繋がるんですけど「ちぇんとメンテせぇ!」です。
普通じゃないんですよ、既に。
自転車に乗って、近場を走ると言ってもですよ。
片道30kmを超えるライドになってくると、もう普通じゃないんですよ。
出先でトラブったら…(以下略
その事を常に念頭において考えてください。
また、トラブルが出るタイミングが本当に運が悪かったら…
例えば、力強く発進加速する際。
踏み込んだ時にチェーンが切れた。
当然、入力しようとした力の行き先がなくなります。
そのまま大きく姿勢を崩して落車。マジで落車します。
競技されてる方たちの落車するシーンを見る機会があったら動画で見てみてください。
主な理由はペダルが破損して力の行き場がなくなって姿勢崩して落車。
クランクが折損して(以下略
などの事例が多いですけれど、チェーンが切れたりチェーン落ちしても同様です。
その落車して身体が倒れた方向がさらに運悪く車道側だったら…と考えるとゾッとしませんか?
「そんな事あるワケねーだろ」
って考えるなら、もうそれは私は止めません。
しかし、私はそう考える人との関わり合いは避けます。
根本的に人間性が違うからです。
なので、この「多少チェーンが伸びたって、上位グレードと違って走れる」という考え方の前提からして、個人的には間違っていると思います。
安かろうが高かろうが、丈夫だろうが脆かろうが、こういう考え方と機材との付き合い方は将来トラブルを呼び込む可能性の方が高いです。
トラブルなんて経験しない方が良いに決まっています。
なので、この考え方は×です。
・競技出るワケじゃなかったら、そんな上位グレードなんて要らんのです。
この考え方は、基本は〇なんです。
ちょっとした坂相手に足つきしちゃった。
足つきせずに登り切りたかった。
よぉし!身体鍛えて次こそは頑張るぞ!!!!!
というのが、この先何回あるかわかりません。
その都度、あのホイールに変えたら少し楽できるかも…とか、あのホイールに変えたら楽しそう!!なんて興味が今後一切わかないんだったら〇です。
しかし、将来的に機材も楽しむ趣味ですからステップアップを考えるなら×なんです。
なので間をとって△としました。
8速、9速グレードのコンポーネントにしっかりと的を絞ったモデルだった場合。
現行の規格ど真ん中の、雑誌やネット記事やSNSなどで話題に出るような華々しい機材(別にハイエンドに限った話しじゃなく、ミドルグレードでも同じです)にステップアップしたいと考えた場合、まずスプロケットを装着するフリーボディが対応していません。
シマノHGと言われる規格のフリーの場合、10速と11速はそのまま使えます。
10速のスプロケを装着するには、スペーサーが必須にはなりますが取り付けられます。
じゃあ、8速9速対応のフリーボディへ交換すれば良いじゃん!
もしくは、8速9速対応のフリーボディ付きを最初から注文すれば良いじゃん!
と思われるかもしれませんが、次の問題があります。
・そもそも、8速9速のフリーボディ付きで売ってる設定の製品が存在しない。
なので、必ず別で8速9速のフリーボディを買って、10速11速対応のHGフリーと交換しないといけません。中にはそういう対応してくれる製品もあるかもですけれど、圧倒的人気を誇る有名ブランドのホイールの多くはHGフリーか、XDR(12速のSRAM)か、12速シマノフリーしか選べません。
モノによってはシマノフリーしか選べず、後からXDRフリー(SRAM12速)を買って交換しないといけない製品もあります。
現行規格でもこうw
コスパ重視で買っているのに、ホイール買うのに別途追加で6000円とか費用が掛かっていたら話になりませんよねw
というワケで、こういう風に割り切れる人なら買って良いと思うんですよ。
ただし、これからロードバイク始めるねん。
って人が「まずハマるのかどうなのか」含めて「ここまで先々で割り切って付き合える人なのか」というのもわかりませんよね。
なので、こういう話題につきものですが何が正解かわからんのですよね。
そこで私ならこう考えます。
ハマるかどうかわからないけど、ハマったらカスタムしたくなるし良い機材への興味がわいてくるので初期費用を抑えながら後々弄りたくなった時に、追加費用が最低限で済む仕様で買っておきたい。
実際にロードバイクとはなんぞや?ってワケわからんタイミングで、本当なら妻が欲しいというクロスバイクを見に行った時に、自転車屋さんで初めてロードバイクを間近に見る。
イイお値段するクロスバイクも実物はカッコよかった。
しかし、店の奥に展示してあったロードバイクを見ると、クロスバイクも悪くないけれどなんとなくぼんやりと「将来的にロードバイクが欲しくなるだろうなぁ」と感じるくらいには、乗った事がない人間が見てもそう感じる何かがあった。
店長にいろいろお話しを聞くと、どうも「105」というグレードの駆動系が付いてる製品を買えば進むにしても退くにしても後悔せずに済みそうな雰囲気。
そして、当初はクロスバイクを買いに行ったのに当時の価格で約19万円のEmonda ALR5を購入しました。
Emonda ALR5時代はそんなにカスタムしていません。
ホイール交換したくらいです。
なぜなら、その一年後くらいに非常に幸運な事に程度極上(ほぼ新車)なEmonda SLRというハイエンドモデルを買う事ができたからです。
それはさておきw
妻が楽しそうに乗るのを見ていて、私もロードバイクを購入。
買ったモデルはEmonda SL5。
ミドルグレードの入門モデルです。
フルカーボンロードで、「105」搭載して248000円のモデル。
ハマるかどうかわかりませんでしたが、買ってどうなったか。
このブログを昔から読んでくださってる方はご存知の通りですが、ブレーキはデュラエースへグレードアップ。
クランクはアルテグラに。
デュラプーリー組んだり、Ninja BBへ交換したり、Aeolus RSL VR-Cハンドルを組んだり、手組カスタムホイールを装着したり…と、様々なカスタムを楽しんでいます。
それらに掛かった費用も、当時の流行り規格ど真ん中機材だった為に「必要最低限」で済んでいます。
今となっては主流規格から外れてしまってますが(ディスクロード全盛の為)
それでもなお、まだ部品は一時期ほどではないにしてもリムブレーキ最終仕様なのでそこそこ部品が流通しており、いまだに補修部品入手などで困ったことにはなっておりません。
今後、そうなりそうなパーツがちらほらとは出てきていますけれど。
でも、それも「5年前の機材」なんですよ?
たった5年で、まだ維持するには困らないけれど、そういう不安を覚える程度には既に部品がなくなりつつはある。(主に11速チェーンリングが怪しい。純正品に拘らなければ、問題なく維持できますけど)
そういうカスタムに興味を持って体験してみたい。
そう考えた場合、15万円以下と言っても15万円相当払うワケです。
それが8万円くらいで売れたとしても7万円の損失です。
その上で、私たち夫婦のように必要最低限の費用で先々でカスタムするのに困らない規格ど真ん中の機材を買おうとすると…我々の時代で約20~25万円必要になり、最初からそれを買えば20~25万で済むのが約30万円も掛かる。
じゃあ、その7万円損失(それも仮定の話し。実際はもっと買い叩かれます)分別の製品(ライトやサイコン、カスタムパーツなど)の購入費用に充てた方がより充実しますやんか。
いまだと、今でも15万円以下の価格でそういう必要にして最低限のモデルを買う事はできますが、規格ど真ん中のモデルを買おうとするとタイミングにもよりますが相場として35~40万円も要るんですよ。
15万円のモデル買った上で、さらに40万円近いモデルを買うとなると結構ハードルが高くなると思います。
じゃあ最初から40万円のモデル買った方が良くない?って思うわけです。
それにしても、今の自転車は高すぎなんスよね。
そのあたりの事実はさておき…(話題が拡がりすぎるのでw)
以上の事から、次のような事が考えられます。
A>初期費用を抑えて必要にして十分なスペックのモデルを買うというのも正解。
B>ハマった先々の事を考えて、ある程度しっかりしたモデルを買うのも正解。
これらの話しをした上で、買う人に決めてもらうのが正解だと思います。
一方的な話題にしない方が良いと思います。
8速9速で割り切れる人の場合、ホイールなどの選択肢で困るやん!という話題を私は出しましたが、「それなら手組頼むワ」って話題も出ると思います。
機材拘らない設定じゃないの?w
機材拘らない人が手組ホイールというマニアックな選択肢いくワケないやんかw
そこまでして8速9速に拘りを持つ人ならそういう選択肢があるけど、そうじゃないなら規格ど真ん中の機材へ買い替えた方が「いろいろフツーw」
よって、Aは正解でもありますが個人的にはどうなんだろう…と思わなくもないです。ですが、選ぶ人の選択肢を減らしたくないんでちゃんと説明します。
Bも正解でありながら、不正解でもあるんです。
リセールが期待できる…と言っても割合の話しなので、損失額で言えば安いモデルほどの損失額ではないんですよ。
例えば、40万円の新車を買う。
2年ほどやってみたが合わなかった。
高く売れても20万円前後。人気モデルかつ、偶然買ったモデルが限定車だった。
などの幸運があれば、26~28万円くらいで売れることもあるでしょうけれどw
運悪く不人気色だった場合は、15万円程度まで叩かれる可能性まであります。
すると、損失額は20~25万円にもなります。
15万円のモデルが買い叩かれて5万円の買取りだった場合は10万円の損失で済みます。
ただし、そこまで買取額は高くならないかなー…
タイミング次第ですねー。
最後に、さきほどの説明で抜けていた事を補足します。
欲しい、欲しくなったホイールが偶然にもオリジナルハブを採用するメーカーの製品が欲しくなったとします(例:SCOPEなど。)
DT SWISSのスターラチェット特許が切れて、スターラチェット式のクラッチシステムを他社も採用できるようになったからですね。
規格ど真ん中の機材だったら気付きにくいですが、そうじゃない場合は現在「規格乱立群雄割拠」とも言えるんですよ。
何が言いたいかと言いますと…
非常に言いにくいんですけれど…
※10速11速対応のHGフリーは、問題なくラインナップされている。
☆重要!>N3W(カンパ12速対応)フリー対応がない場合がある
☆重要!>XDR(SRAM12速対応)フリーがない場合がある(現在は稀)
☆重要!>8速9速対応フリーがない!非常に多くの場合で、ありません。
新興メーカーは市場でスタンダードの一角へのし上がる為に、魅力的なスペックを持っているのに一流ブランドや有名ブランド製品よりも大きく価格を抑えて販売する事が多いんです。
30数万円くらいしてもおかしくないカーボンホイールが、25万円!?とかザラなんですよ、マジで。
そういう魅力的なカーボンホイール。
初めてのカーボンホイールとして買うなら魅力的ですよ。
出費を抑えながら体験してみたい!という興味を持ったら、とても魅力的な製品が多いんですよ。
実際の性能はどうなん…という不安もありますけどw
しかも、一部の製品ですけれど。
例えばHGフリー対応、XDRフリー対応とカタログに書いてあってもですよ。
HGフリーで買って、後からXDRフリーも買って付け替えて使い分ける。
とっても普通にできそうじゃないですか。
でも、それができないハブもあるんですよw
何が言いたいかというと、普通一般的に出回っている製品ならばHGフリー付きを買って、8速9速フリーを後から買って15万円以下で拘って初期費用を抑えたモデルで楽しもうとしても…それすらもできない可能性も現実にはある。
という事実なんですよ。
だいたい初期費用を抑えようとする人が、そこまでカスタムするかい?
っていう前提もありますがw
そもそも、そこまで拘りないならロードバイクを買うという前提もおかしな話になってくるんですよね。
折り畳み小径車買った方が幸せになる可能性の方が高いw
折り畳みのような複雑な機構を備えてない、ちょっとスポーツ寄りなミニベロ買った方が良いかも知れない。
もっと言えば、ママチャリのちょっとスポーティ寄りな本当にメンテフリーに近いモデルを買った方が幸せかも知れないwwwww
もう本当に、この辺りは「欲しい」と言ってる人の性格次第です。
それは友人としてお付き合いのある相談を受けた人にしかわからない。
というのが「真実」だと、SNSでこういう流れを見て思いました。
要するに相談を受けた側の主観で物事を断じない方が良いなと思った次第です。
淡々とこれら事実を説明して納得してもらった上で買ってもらった方が良いと思うと同時に「やる人はやる。やらない人はやらない。」
簡単な話し、事実をサラッと説明してあとは本人に任せるのが一番良いと思いますw
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Posted at
2023/11/10 08:46:13
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