ASTM2規格なのにリム破損しちゃった
X(旧Twitter)でこのようなポストがありました。
ご本人も後にリポストで経緯を予測されていますが、ご本人の予測通り
走行中にスローパンクチャーになっていた。
それに気付かず、適正空気圧から下がった状態で角のたっている段差を通過してしまい、その際に空気圧の足りないタイヤが角に押されてリムを保護できない変形に至って、ほぼ直接路面の段差部がリムにヒットしたのではないか…
という予測ですが、ほぼ間違いなくそれだと思います。
ただ、そこまで空気圧が減っているとわかりやすくコーナリング中に後輪からスリップします。
前輪なら危な過ぎて空気圧を足さないと乗れない恐怖感にかられる挙動を示します。
ご本人は、乗車中に気付いていたんではないでしょうか?
私は、Madoneに乗っている時に純然たるロードバイクでは初めてとなるチューブレスタイヤを経験しました。
タイヤ幅のあるグラベルロード用や、MTBは同じチューブレスと言っても神経質さが違うんですよね。
絶対的なエアボリュームが違う為、グラベルロードやMTBよりもより高圧に空気を入れないといけないというのも関係しています。
その為、まだTLR(チューブレスレディ)に慣れてない時に、過去のブログでも書きましたけれど様々な体験をしましたw
それが今の糧となっているのは間違いありません。
今は、Madoneに装着しているTLRタイヤが非常に安定するようになりまして、まるでクリンチャー(チューブド)タイヤか?と思わず思っちゃうような空気圧の安定っぷりを発揮しています。
そこまで到達するのに約半年掛かりましたけれどねw
一時期はクリンチャーに戻そうかと悩んだくらい、空気圧が安定するまでは試行錯誤しましたね~。
話しが逸れてしまいましたw
普通、リム打ちするくらい空気圧が減っていたら乗っていて気付くレベルだと思うんですよね。
しかも、通常のロード用規格であるASTM1規格ではなく、ご本人が体重がある為にASTM2規格(未舗装路を走行できる、小さな段差5~10cm程度は問題なくやり過ごせる)のホイール使っていたのに!
とおっしゃっているんですけど、リム打ちしたら一緒ですw
しかもダウンヒル中だったとの事で、速度も出ている事から衝撃は相当なはずです。
ちなみに、私は恥ずかしいですけれどこの方よりまだまだ体重は重いですw
そして、工事中で舗装がカットされていてその際を通過する時にうっかり溝状のところにタイヤを落としちゃってリムの表面層がほんの少し割れちゃった経験があります。
ASTM1規格である、Bontrager Aeolus RSL62(現在Madoneに装着しているホイール)でそれを経験しました。
購入から2年以内の場合に限り、Bontragerは手厚い保証を実施してくださります。
つまり、製造側に問題がないような破損でも新品に交換してくださるんです。
私の体重と、直接リムと路面の段差が少しヒットした関係で走行に問題がない可能性が高いけれど、カーボンリムの場合はそこから裂けてくる事が考えられるので、店長はTREKに報告して相談すると、TREKが新しいホイールを送ります(`・ω・´)ゞ
という判断をくださったんです。
これにはとても精神的に助けられました。
あれから早いもので2年。
それ以降は全く問題なくホイールが使えています。
私自身も気を付けて乗っているというのもありますけれど。
その経験から…安易に判断はできないですけれど、貼ったURLのリム破損状況は結構酷いです。
相当な衝撃だったんではないでしょうか。
それと、そのポストのリプライ欄に「これだから私はカーボンリムのホイールを買わない。アルミのハイエンドを買うんですよねー」とおっしゃってる方がいらっしゃいますが、これは大きな勘違いw
カーボンリムがこれほど破損する衝撃の場合、金属で「堅そう」というイメージを持つアルミリムでも、同じように使い物にならなくなるレベルで「歪みます」
それは矯正できません。
カーボン製リムよりも、ちょっとしたヒット時にアルミリムの角が欠ける程度で済んで、再び使える…という程度ならば、カーボンリムよりはアルミリムの方が無難な範疇で済む可能性は高いです。
しかし、それは当たり具合と可能性の差でしかなく、私が今までアルミリムもカーボンリムも5年ちょい使ってきて経験した中で結論を言わせていただくと、どちらもそんなに差はないというのが私の結論です。
北九州へ単身赴任中に、サイクリングロードでライド中に目の前にご高齢なご夫婦が散策されていた。
私は徐行速度まで減速した後、落ち着いた声で「右からいきますね~」と呼びかけながら通過しようとした時、まさにちゃんと様子をうかがってからそっと横を抜けようとした時です。
ここで正に声掛けから通り抜けようとする間に、相手の反応を伺う「間」があります。
相手は穏やかな反応をされている様子だったんで、抜こうとした時に声掛け後から正確には何秒後かはわかりませんが(十秒以上はあったと思います)突然、お婆さんが何故か驚いて、私が呼び掛けている方向に飛びのいたんですよ。
私から見ると、私の真横にお婆ちゃんが飛び込んできて直接体当たりする格好です。
避けれるはずもありません。
それで私は右側へ自転車ごと落車。
その際に、無意識に右足を車体下へ潜らせてディレイラー破損を守っていたのは我ながら後から凄いなwと自嘲気味に驚きましたが、そんな凄い勢いで倒れたワケでもないんですよ。
非力なお婆ちゃんの体当たりなのと、私が速度を十分以上に落としていたからなんですけれど。
で、そんな緩い倒れ方だったんですが、ディレイラーは守れたものの前輪部分は路面に当たった勢いでハンドルが逆に切れるくらいには路面にヒットしてました。
お婆ちゃんは前輪部分に乗っかったりはしてません。
単純に、軽い前輪が路面に横方向から当たって、少しだけバウンシングして…という状況です。
大きな怪我がお互いになかったのは不幸中の幸いでした。
お互いに大丈夫ですか?と声掛けをして、無事を確認して「すみませんでした」とお互いに誤ってからその場を離れたんですけど、とりあえず真っすぐ走れるけど微妙に違和感を感じる。
その為、一時帰宅する際にエモンダに取りつけていたBontrager Aeolus comp5リムを使ったカスタムホイールを大阪へ持ち帰り、店長に確認していただいたところ…
前輪リムが微妙に歪んでいる。
矯正しても元に戻せないくらい微妙に歪んでいる。
なので、リムを交換された方がいいですよ。
という診断結果に。
以前のブログでも書きましたが、完組ホイールであるAeolus comp5は前後輪セットで10万円(当時の価格)というエントリーグレードとミドルグレードの中間くらいのホイールなんですけれど、リム単体で買うと一本49000円もしますw
つまり、前後輪のリムだけ買うと98000円。
このホイールの正体ってリムだったのかよw
というくらい高いリムなんですよね。
怪我なかったのは不幸中の幸いでしたが、49000円+工賃という出費はエグかった…
あ、言いたい事はそこじゃなくw
つまり、アルミリムも結構繊細だと言いたかったんですよ。
Bontragerのリムは、どちらかと言えば頑丈な方です。
かなり耐久性が高い製品なんですよね。
それでも、そういう壊れ方をする時もあるんです。
この場合、カーボンリムでも同じ結果だったと思います。
なので、結構たくさんの方が誤解されているんですけど
アルミリムでもカーボンリムでも破損に至る事例に関しては「差がない」
というのが五年乗った私の結論です。
だって考えてみてください。
貼ったURLのリプライ欄の方がカーボンリムより頑丈だと思っているアルミリムを使ったホイール。
自転車の総重量と乗り手の体重合わせてよく「システム荷重」と表記されますが、システム荷重がASTM1規格のカーボンホイールで、製品によりますがBontrager製品なら120~130kgです。
その頑丈だと言われているアルミリムは、システム荷重が250kgとか表記されていますか?
大抵は同じ120~130kgです。
使ってる素材が違うだけで、発揮されている曲げ強度や剛性面で「差がない」んですよ。
そこで差がない以上は、その素材の機械的性質の差しかありません。
つまり、カーボンは面での応力には強いけれど点での応力には弱い。
カーボンリムでアルミリムと比較して不利な点があるとすればそれくらいです。
ただ、リム打ちに関しては加わる応力が「点」ではありません。
アルミリムもカーボンリムのように割れたりしないだけで「歪みます」
なので、使えなくなる破損に至る事例としては結局同じなんですよ。
たったこれだけ説明するのにえらい長文になってしまいましたw
すみません。