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2025年01月29日

実はセラミックベアリングは回転性能が良いワケではない

X(Twitter)上で、実は回転性能が良い(抵抗が少ない)と言われているセラミックボールを使ったベアリングと、鉄製ボールを使ったベアリングとで回転性能の性能差は小さい。

という話題が出ていました。

そこで、私は思うんです。
セラミックか鉄かが大事なんではなくて、ベアリングのボールの大きさ(耐久性に繋がる)が大事なんじゃないかと。
まずはそれを大前提に思う気持ちがあります。
それは、一世代前のハブの方が採用しているベアリング規格でボールサイズが大きいんです。
そのハブとはDT SWISSのスターラチェット。
その世代のハブは、後にリリースされるラチェットEXPに用いられるベアリングよりもサイズ
その方が回転に余裕を感じるんですよね。
ただ、最近のホイールの方が速いのは事実です。

そしてX(Twitter)でこういうポストもありました。

これは、この話題が出た時に似たようなつぶやきを私自身もしていますw
それは、本当に効果があったんです。
どういう事かを簡単に書きます(私、長くなりがちなんでw)

ロードバイクはGen6 Madoneで、ホイールはBontrager Aeolus RSL62。
RSL62に乗り出して半年経たないくらいで、前輪のハブのみ標準の鉄ベアリングから、エンデューロのセラミックベアリングを組みました。
使用しているフレームも、ホイールも、タイヤも空気圧も同じ。
鉄製のベアリングが経年使用により劣化して回転性能が落ちていた…とも考えにくい短期間での交換。
そして、私が下りで足を止めて下っていてその際に出た終速(最高速含む)の速度が高かったのは、エンデューロのセラミックベアリングを組んだ後だったんです。

速度が高まれば、抵抗に関しては空気抵抗が支配的。
それはIT技術者さんの記事でさんざん読んで勉強しているので「知ってます」
ただ、IT技術者さんからすれば海千山千のX(Twitter)でつぶやいているポスト主の事なぞ、直接知ってる人以外では知ったこっちゃないので、こういう前提がまずIT技術者さん側に持てないという事実は大事です。

なので、引用してURLを貼ったX(Twitter)のポストに関しては、単に見かけたつぶやきの言葉尻だけを捉えて「あ~、こういう事を言う人は大抵はこうだな」というレッテルがあったのは否めません。
そこはX(Twitter)の習性上、しゃーないw

でも、私が経験した結果だけで端的にいうと。
その空気抵抗が占める割合が非常に大きくなるだろう50km/h以上の速度域の世界で、標準の鉄ベアリングを組んだ状態のGen6 MadoneとBontrager Aeolus RSL62、Pirelli Pzero Race TLR(タイヤ)で走った時は52km/hしか出てなかったんです。

対して、前輪のハブのみエンデューロのセラミックベアリングを組んだ同じくGen6 MadoneにBontrager Aeolus RSL62(ホイール)、Pirelli Pzero Race TLR(タイヤ。あまりに期間が短かったのでタイヤまで組み替えてませんし、空気圧設定は同じです)で走った結果、同じ峠の下りで55km/h出てるんですよね。

※完全に脚は止めてます
※下り初めの初速も、ガーミンの速度表示でですが合わせてます。

ただし、これは不正確な測定結果であるとは思います。
分かりやすく一例だけ上げてますが、複数回走った時の数値で比較しています。
ただ、複数回走っても不正確な結果ではあると思います。
(大事なことなので二度…w)
風向きとか他の要因も絡むので…なんですよね。
あくまで公道で走った結果をガーミンのGPS計測によりログで確認しているとは言え…走ってる最中自体が全く同一の時間ではない限り、正確な比較とは言い切れない。
ただ…ですよ。
そう何度も同じ結果(出た速度結果に差異はあっても、セラミックベアリングを組んだ後の方が速い)が出ますかね?

もっとわかりやすく言うと、毛馬閘門に向かう時に桜ノ宮公園を通るんですけど
短い橋を渡るところがあります。
そこの短い下りですら、例えば鉄ベアリングの時に短い下りを下りきった際に27~30km/hしか出てなかったとします。(ガーミンのメーター読み)
セラミックベアリングを組んだ後の方は、同じ短い下り坂を下りきった際に平均的に30km/h以上出てます。
つまり、明らかにエンデューロのセラミックベアリングを組んだ後の方がよく走りに行った先のいろんなところで通過する際にガーミンの速度表示を見る場所で「セラミックベアリングを組んだ後の方が出てる速度が高い」んですよね。

これも、ガーミンの速度表示自体がGPS計測とは言え1~2km/hの誤差が必ず含まれます。
誤差込みだと考えても、ほぼ常にセラミックベアリングを組んだ後の方が表示されている速度が高いんですよ。


※という実例を踏まえて、私の考察を書きます。


ベアリングに使われているボールの素材が、鉄かセラミックか。
という主語が大き過ぎて、大事な他の要因を除外しすぎています。
それが故に、URLを貼ったポストのリプライ欄にてレッテル貼りに来てる(私はその行為でどんなに凄い人でも全く尊敬できない。その理由は後述)人たちが居ますが、そのレッテルを貼る行為含めて他のリプライも見るに…

「そのポストを読んだ人が頭の中で浮かべる「前提」が違い過ぎる」

その為、概ね言いたい事や貼りたいレッテル内容に統一性はありますが前提が違っていて的を射てない内容も散見されます。

つまり、ベアリングを構成するボールやレースなどの素材の違いがもたらす物理特性がまずひとつ。
次に、それらの加工精度の差がひとつ(グレードによって表示されています)
構成するシールの様式の違いによる差がひとつ。
中に封入されるグリース(または寿命度外視で回転性能重視でオイルを用いる製品もある)の違いがもたらす差もひとつ。

セラミックボールを使っていても、耐久性持たせる為にグリースが封入されていたらグリースの攪拌抵抗によりも、寿命を度外視したオイルが用いられている鉄製ボールを使ったベアリングの方が「そりゃあ回転するでしょうよ」

極端な例を挙げましたが、そういう風に突き詰めていくと。
鉄製ボールを使ったベアリングでも、非接触式シールを使っていて攪拌抵抗が小さいグリースを用い、工作精度が高い(グレードが高い)部品で構成されたベアリングならば、それが有名なセラミックボールを用いた高価なベアリングよりも安くても回転性能が確かに低くないどころか、ほぼ同じだろうとは思います。

ただし…ですよ。
私が実際に体験したように。
標準で組みこまれている鉄製ボールを使ったベアリングが、その製品自体のグレードが何か。
という事実も大事ながら、大量生産の現場で厳重に管理されているとは言え試験に通る差異(誤差)の範囲で標準のベアリングがほんの極わずか…ズレて圧入されていて、標準のベアリングが本来持っている性能を発揮できてなかった。
そこに、私はエンデューロのセラミックベアリングを組んだ。
その作業はお世話になっている腕も確かな店長が慎重に施工したが故に、精度よく圧入された結果、エンデューロのセラミックベアリングは本来の性能を発揮し続けている。

とも想定できます。


※もっと端的にいうと!
鉄製ボールを使ったベアリングの商品をしっかりと調べて、ボールやレースの素材とそれらの精度(グレード)がしっかりと高い製品を安く買える人は、そうしたら良いと思います。
そういうのが苦手で、しかしベアリングはすっきりと良い回転で乗りたい。
そう思われる方は、定番商品で実績のあるベアリングを買うと良いと思います。

そして最初の方の話題に戻るんですが…
個人的には今流行のベアリングサイズを小さくしてまで、g単位で軽量化している現行世代のホイールは「回転の味」を犠牲にしていると思います。
趣味で乗るからこう書いてますが、速さと引き換えにベアリング容量を削っているのと同じなので、耐久性の低下および回転の余裕の無さを引き出していると乗っていてそう感じます。

分かりやすくDT SWISSのハブを例に実体験をあげますが
スターラチェット時代の方が実際に使用するベアリング規格がラチェットEXPよりもワンサイズ大きい。
その余裕の為か、そのホイールやハブが速い遅いをさておいて
速さに拘らずに走っている時に感じる回転の余裕。
その感触だけを切り取って言うと、私はベアリングサイズが大きい方が好きです。

ただし、速い遅いで言えば。
単なるホビーライダーでしかない私ですが、先ほどまでの実例通り。
下り坂(峠や山など)で完全に脚をとめて下った時の速度差。
その時に感じるのは、やはりラチェットEXPを用いる新しい方の機材の方が速い。

そして、IT技術者さんがおっしゃるように。
高い速度域では空気抵抗が占める割合が非常に大きくなるので、エアロロードではないモデル<<エアロロード。
そんな差もはっきりとある上で、大事なことをもうひとつ書きます。

ROVALの一世代前になる、Rpaide CL50 disc。
これにSapimのCX-RAYとCX-SPRINTを左右逆異径組みで組みなおして、本来のホイールとして良くなった状態の50㎜ハイトのホイールよりも、Bontrager Aeolus RSL37を組んだ時の方が同じような条件(下り坂で脚を止めて下る)で走った時に速かったのはRSL37でした。

CL50はスターラチェット。
RSL37はラチェットEXP。

後輪ハブの脚を止めた時の回転抵抗の大小に関しては、ラチェットEXPに軍配があがります。
それはもう間違いなく。
しかし、速度が上がった先での話しはどちらかと言えば空力性能の差のはずです。

そうなると、RSL37の方がリムハイトは13㎜小さいですけど
後発モデルなだけあって、RSL37の方が空力性能も上なんですかね。

その割には、ああいう挑発的なポストを書かれる御仁が随分と長い間ROVALのリムハイト50㎜ホイールを様々な製品と比較する際のモノサシとして愛用されていましたが…w

そこはどうなんだ。
と、私は疑問に感じました。

あと、こういう関連のポストを見る度に思います。
しっかりと裏を取れてからじゃないと書けない。
そういう理由があるのは確かなんだろうと思うんですけど、書き方の問題。
「え、知らないんですか?」
「いまや業界の常識ですよ」
みたいな雰囲気で書かれると、わかっていてもイラッとしますw
そういう風潮が業界にあって、風潮を信じて高価な部品を買った人たちは単なる間抜けなんでしょうか。
そういう扱いが個人的に好きじゃありません。

私個人はそれで多少損しても「勉強になったな」と思います。
悔しさがないかと言われたら嘘になりますが、それでも実際に体験してみないとわからない。

あと、速さには繋がらないかもしれませんが。
同じホイールでハブベアリングを鉄からセラミックに変えた時に一番驚いたのは、ハンドルを通じて手に伝わってくる感触が変わった事です。
実に滑らかに、スーッと走れるんです。
つまり振動が減った。

これも現実正しいのか正しくないのかは、私にはわかりません。
単に、Emonda SL5で鉄製ボールを使ったベアリングからセラミックベアリングを組んだ時に感じた事。
そして、Gen6 MadoneでRSL62の前輪ハブの使用ベアリングを鉄製の標準ベアリングからエンデューロのセラミックベアリングに変えた時に感じた事。
なんです。

違うロードで2回経験したので、これはそうなんだろうなぁ。
って個人的に感じているんですけど、実際はどうなんかまでは知りませんw

もうね、何が正しいんかわからんようになってきてますよw

あと、IT技術者さんがベアリングの違いだけどうやって感じ取ったんだろうか。
なんて小ばかにする雰囲気でポストされていますが、この記事でもX(Twitter)のポストでも書いてますが。

使用したフレームはGen6 Madone SLR。
使用したホイールはBontrager Aeolus RSL62。
使用したタイヤはPirelli Pzero Race TLRで空気圧も同じ。
そして、前輪ハブのみセラミックベアリングに変更し、それ以前の標準で装着されている鉄製のベアリングとセラミックベアリングで変わった様子を書いています。
体験した内容を書いてます。

もうね、X(Twitter)だけでなくSNSの特性的にしょうがないんでしょうけれど。
レッテル貼る前提で書くのはやめてほしいですね。

あと、某ホイールの件もあるんで最近の私はネット記事は読まなくなりました。
某ホイールの件はあえて書かないでおきます。
完全に裏を取れたわけではないので。
完全に裏が取れたら書くかもしれませんが、荒れるのが嫌なんできっと黙ってます。
車界隈もそうですけど、自転車界隈もめんどくさい界隈ですね
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2025/01/29 16:15:17

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