bブレーキの制動力というまとめ記事を偶然見たので読んでみました。
この人は、ご自身はフルブレーキした事がないそうです。
それってどうなんw
としか思えませんが、この人の主な主張はグレードの高いブレーキを組んでも絶対的な制動力はそれほど変わらない。
だから、ブレーキがプアな日本車はいつまでも絶対的な制動力においては欧州車に負ける。というのは誤り。
という論調で語っておられます。
それはあながち間違ってません。
どっかでテストした結果を貼って主張されていますが、それって完全にフルノーマル状態での比較なんでしょうか?
一発だけのフル制動ならば、間違いなく車重はそれほど関係ないのかもしれません。
そして、結論としてはタイヤ性能によるところが最も大きいというのもごもっとも。
しかし、大事な要素を見落としてないかい?
としか個人的には思えません。
だからと言って、手放しで日本車は劣っていて欧州車は優れているとは私も言いません。
ただ、大事な点を見落としてないかい?
と、思った次第です。
そもそも、ブレーキってタイヤとブレーキシステムだけで制動力が決まってんの?
サスペンションが荷重を受けた時に動く。
揺動時のジオメトリーによる接地面の変化。
ホイール保持能力に直結する、取付剛性。
サスペンション自体の剛性。
もっというとボディ剛性も絡みます。
一発だけのフル制動に限って言えば、素晴らしいコンディションの個体同士の比較なら、制動距離(に重きをおかれていたので限定します)はさほど変わらないのかもしれない。
また、一般的な走行に限って言えば確かにそう。
そもそも、一般道を平和に走っている限りは限界性能なんて局面に遭遇する機会なんて正にほとんどあり得ないです。
なので、こういう人が重視する問題においては別に異論はないのですが。
有名なレースドライバーまで名前を出して批判されていたので言いますが、そのレースドライバーさんが言ってる意味をまるで理解されていない。
また、そのテスト動画視ても内容を理解できてないとしか思えません。
ああいうテストで、そのレースドライバーさんが言ってるのは。
繰り返し性能を要求した時に「変わらぬ応答性」と「変わらぬ結果」です。
連続してそれを求めた時に、寸分違わず常に一定の結果を残せる車種なんて
ほんのひと握りです。
ABS効いた方が制動距離が最も短くなる。
という認識も誤りです。
BNR32時代のABSの酷さは、真面目に乗ってる人たちからすれば有名な話題です。
味噌も糞も一緒くたに、自身で試した事もないのに机上の空論で語るから違和感しか残らない記事になるんですよね。
今どきの良く出来たABSならば、素人がABSなしの車種でロックまで追い込めるかどうかは別として、パニックブレーキした際にABS付いてる車の方が「安定して一定の結果を残せる」「万が一の際の、ドライバー操作に応答できるマージンを残していて、それらがついてない車種と比べて優秀な結果を残しやすい」という語り口調ならば納得なんですけれど、ここでも味噌も糞も一緒に語ってるから終始違和感しか残らない記事となっていますw
コメント欄を閉じているのも納得の記事ですw
まずは、ご自身でフル制動から経験されてみてはいかがでしょうか。
次に、何度も何度も繰り返し厳しい条件を突き付けて、ドライバーが要求している操作に対して車が応えられるかどうかを試してみてはいかがでしょうか。
どなたかがYoutubeでおっしゃってましたが、純正ブレーキはすぐフェードして困る。
だからブレーキ強化をするんだ。
そうして、純正で設計されている能力以上の走行を繰り返すから、ブレーキが壊れるんだよ。
そういう意味では、純正ブレーキは優れているよ。
止まるかどうかという評価軸だけではダメだけど、ブレーキが破損までいっちゃうかどうかという意味では、純正ブレーキは壊れるまで使えないから優秀っちゃ優秀なんだよ。
と、ド正論を言われていました。
それも正しい理解です。
そして、引き合いに出されていたレースドライバーの人が評価しているのは、それを踏まえた上でより高い性能を価格なりにその車両に求めた場合に、どれくらいの差が実際に乗ってみて感じられるのか。
そういう現実の走行では使う場面がほとんどないから関係ないとは言え、高価かつ高性能な車に抱く、そういう「余剰な性能」とは言え、フィーリングにも直結する性能がどうか。
そういう評価をされています。
それをフル制動すら一度もした事がない上に、体験もした事がない人が
理屈をこねて語っておられます。
それが悪いとは言わないです。
ただ、単に決めつけと結論を出すのは早計だとは思います。
これも、個人的な意見でしかありません。
Posted at 2025/08/06 10:41:31 | |
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