2017年02月21日
ここのところ、記事連投ですみません…
最近、新型モデルが発表される度に驚くのが「律儀にカタログスペックで確実に優位に立てるように出力が上がっている」事に関してです。
車重も重くなり続ける時代を抜けた様で、2000年代前半~後半に見かけたような「なんだ、お前もか…」と言いたくなるような、軽さが売りだった車種も重くなっちまって…という流れから、大幅なボディ剛性の向上を果たしつつも先代とそう変わらぬ重量で納めてきたり、上手くすると先代よりも装備充実しておきながら大幅な100kg近い軽量化!を達成したりと、一筋の光明が見えてきてます。
たゆまぬ努力を怠らずに注ぎ続けてくださる自動車メーカーの技術者さまと、それを許す企業姿勢などに敬意を抱くと共に、今後も我々クルママニアの為にお願いいたしますm(__)m
という気持ちでいっぱいです。
話しが逸れましたが、私が危機感を覚えるのが「増え続ける出力」というヤツです。
律儀に新モデルやビッグな内容でマイナーチェンジする度に以前のモデルよりも確実に出力を向上させてきてます。
特に目立つのがスポーツモデルを売りにしているハイエンドモデルを多数輩出されているメーカーの車です。
簡単に言えば、ポルシェ、フェラーリ、ランボルギーニなどです。
出力って目くじら立てて向上させないと…やっぱりセールスアピールが弱い、弱くなると懸念されているんでしょうか。
乗ればわかる!で操縦性他で、旧型よりも進化させてより安心してより自由度の高い姿勢で攻めれるようなクルマ作りしてたんじゃあ、また企業として経営危機に陥るほど売り上げが落ちちゃうんでしょうか?
過渡な競争で生まれたこういったモデルたち。
私自身も、売るほどの馬を発生させた車に乗った事があるので(具体的にはBCNR33ですがw)普段、使い道が一向になくて、一般道で持て余すほどの出力が「要るか要らないかで言えば、要らないんだがそういう「余裕」が所有欲を満たす」という側面も持ち合わせている事は認めます。
私自身もそういった価値観は否定できません。好きなんでw
また、そういった余力が普通に走る分にも贅沢な余力へと繋がって、それが魅力となる場合がほとんどです。特にこういったモデル達は(GT性能の高いスポーツクーペなど全般的に…です)
ですが、新型フェラーリの出力スペックを見て仰天したんですよ。
今更ですけどw
新型のV12NAエンジン搭載モデルのFRクーペがついに800psの大台に乗せて発売されると。
800psですわ…w
私、個人的にスープラ乗ってるお方の950psだとか、昔流行ったゼロヨンや最高速用のBNR32のTD06ツイン積んで900馬力とか経験あるから言いますよ。
また、それら改造車とまた違ったリッチな800psであろう事は想像していますが、それにしたって最高出力800ps↑がもたらす世界観と言いますか、それに関してモノ申したい。
「要る?w」
加速なんて麻薬みたいなモノで(麻薬の経験なんて皆無なんで良く見聞きする比喩として使ってますw)どんなに速かろうが、本人が「もういいッス…おなかいっぱいッス…」ってギブアップ状態にならない限りは、最初はスリリングでもどんどんスレていくんですよ。
踏んでも非日常じゃなくて日常になっていくんですよ。
ド派手な排気音や、かっちょいい排気音も一緒です。
一時、猫も杓子もクライス○ークなんて時代、あったじゃないですか。
あのお下品な作られたF1ちっくなラッパ排気音。
あれ、早く廃らんかのう…なんて個人的に思ってたんですが、予想通り今はすたれてますねw
爆音ほどエライ!なんて馬鹿げた流行りが廃って嬉しいですが(かと言って否定まではしません)
やっぱり人間ですもの、普段は控えめかつ車内に籠らない音がステキだという事実や価値観は一時の迷いや流行りがあっても廃れませんw
そして踏んで高回転まで踏み込んだ時に炸裂!これは例えようのない魅力だと思います。
あ、話がまた逸れた。すみません。
要するに、馬力高めて速くする。
その馬力がいかにキチガイクラスで速くても、踏んでるウチに慣れてしまう。
直線速いだけじゃダメなんじゃない?
フェラーリの1台4000万近いモデルが単体で800馬力いったりだとかは危機感覚えつつ「どうでもいい」んです。実際に出回る台数から言ってマイノリティなので。
問題は、まだエントリーグレードを買ったばかりの初心者丸出しかつ若輩者ではありますがポルシェですよ、ポルシェ…。
ポルシェくらい、実際に乗って「おお、素晴らしい」と思える、今まで乗った車も素晴らしかったけれど、なんだろうこの品質感。
なんだろうこの安心感。
とか、ボクスターの2700ccモデルに乗ってでもそこまで感動できる、基本に忠実な作り込みがなされた車を作ってくれているポルシェ。
刺激が少ないと言われればそうかも知れませんが、日常の走りに無用な刺激を織り込まない、普段はリラックスして乗れる懐深いスポーツカー。
攻めたら攻めたで、ミッドシップらしく鋭く走れる側面も持ち合わせる。
ケツ出るような挙動まで攻めても、なんだろうこの基本に忠実に走ってる限り、まるで怖いところが無いかの様な素直な挙動で終始返してくる、丸いフィードバックを持つミッドシップ。
こんなミッドシップ、今まで経験が無い。素晴らしい。
そう感じられるエントリーグレード、もっと門戸を開く気軽に乗れるグレード。
もっと言えば、速いのは他に任せておもいっきりシャシファスターというべきか、元々の想定でターボエンジン積んでバリバリ!も見越したシャシーで、余力を以てベースグレードエンジンをぶん回す楽しみ。
こういった車本来の「乗ってホッとする」様な魅力でもってカタログ出力を追い続けるのはもう辞めた方が良いのではないか?
なんて心配になったのです。
今回のマイナーチェンジ後の911GTSなんて、もうGT3に迫る450馬力ですよ…。
もうそこまででいいんじゃないの…馬力は。
なんて思うワケです。
そして、そろそろ「直線で」タイム稼ぐのは辞めた方がいいのではとも思います。
長らく市販車のコーナリングGは一時期の「1G超えたらはえぇ!」から「1.2G超えたらはえぇ!」と、90年代あたりのチューニングカーに近い領域まで純正で高まってはいますが、この「1.2G超えたらはえぇ!」でここ10数年停滞してます。
ですが、ここ10数年でエンジン出力は簡単に100馬力くらい上がってます=直線加速でタイム稼いでるだけ。
まさに、ここに葛藤があるワケです。
ちょっと車に拘りがある人は「直線速いクルマに乗っても満足できひんねん。やっぱコーナー速くないと」というワケですが、これにおもっくそ待った!が掛かってるワケですね。
997Cupカーや911Rなどを見ればわかりますが、タイヤグリップ上がってるのに…ラップタイムは?というヤツです。
レーシングカーですら、コーナリングGはヘタすると頭打ち状態のまま他でタイム稼いでるのですよ。
データロガーまで見たワケじゃないですが、ラップタイム遍歴を調べるとおぼろげながら見えてきます。
そして、本当にコーナリングに拘るのなら、スポーツカー買っても今だとダメ。
という世界に達しつつあります。
そしてそういう感覚に拍車をかけているのがエボリューションモデル達です。
乗用車ベースにメーカー独自のドーピングを施す事で、スポーツカー真っ青の性能を発揮させる。
これらのモデルはFFであっても馬鹿に出来ない速度で曲がります。
フィーリングに差はあっても(重心高の差などで、実際に体験すると同じコーナリング速度・Gでも相当体感差はあります)絶対的な速度で差が無い場合、オーナーによっては「こんだけ高いスポーツカー買っても、コーナーで速度変わんないんじゃ…」と絶望を覚える方もいらっしゃるでしょう。
超少数派だとは思われますがw
という事で、パワーウォーズに際限は無い。報われ度も低いと思われる。
そして、ニュルでのタイムなんてそろそろ気にしなくていいんじゃないのか?なんて思います。
本当に良い、普段乗ってニッコニコ。
時々サーキットとかで自走してノントラブルで帰ってきてニッコニコ。
そんな原点に立ち返ったモデル。
これを出して欲しいなぁ。
そして馬力ばかり高めたモデルってのも、そろそろ辞めた方がいいんじゃないのかなぁ。
なんて危機感を抱きました。
だって、もっとずっと長くこういうファンな車を作って欲しいですもの。
とりあえずは、縁あって手に入れたこの素ボクスターを少しでも長く乗れる様に大事にしたいと思います。
サーキット持ち込んで楽しんだりはしますがw
※制動屋のパッド、RM550の981用を発注しました。
非常に良心的な値段に心がほっこりしましたw
ローターとの相性がある為に、GT-RやGDBなどで経験した通りの優れたフィーリングになるか否かは人柱として特攻してきます!
ただ、納品が間に合えば…なんですけど…。
最初の走行には最悪、間に合わないかもですがひとまずはRM550を使って走れそう!
という事で嬉しかったです(*´ω`)
Posted at 2017/02/21 05:33:41 | |
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