ジェイテクトが定評のある高級・高性能な既存のセラミックベアリングを超える、セラミックベアリングを開発して自転車業界に殴り込み!?というと言い方悪いですが、野心的な製品を開発して自転車用のベアリングを販売始めたそうです!
その名は「鬼ベアリング」ジェイテクト製ロード用セラミックベアリング
※他にもたくさん紹介記事があるので、興味のある方は読んでください。
その価格はなんと「12万円」
ベアリングだけで12万円ですよw
たぶん、前輪と後輪分一式でのお値段だと(信じたい)思いますけど。
んで、様々な規格が乱立しているハブにおいて、「どのサイズのベアリングなんだろう?」と思って記事を読んでいると、どうもMavicのホイール用ベアリングのようです。
※Mavicとは
ツールドフランスなどの世界選手権で、レースを走る選手のスペアバイクを積んで並走している黄色いサービスカーをみたことはありませんか?
そういう方面でも有名なホイール(だけじゃないのですが、今はホイール製品が有名)メーカーがMavicです。
フランスを代表するメーカーです。
Mavicの作るホイールは、総じて良い製品が多いのですけれど
・初期の玉当たり調整がクソなので、買ったら必ず玉当たり調整は必須
(このせいでMAVICのハブは回転がクソという不名誉なイメージが付いてる…のですよ、信じがたいですが)
・補修パーツ(特にスポークなど)が一本単位で買えないので、マイナーになっちまったり、古くなったホイールを愛用している人は補修で困ったりすることが多い。=調子悪くなったら新品買ってね!と言ってるワケではないのですが、そう言ってるように錯覚するほどパーツ入手性がほぼ絶望的な製品もあります。
汎用スポーク(例えばCX-RAYとかAeroliteなど)を使ったりしていないので、MAVIC製品を買うとそうなります。
のむラボさんのように、補修用パーツを購入してストックしておいてバラ売り+修復してくださるようなショップさんはほぼ皆無です。
なのでMAVICのホイールは人気はあるものの、なんとなく浸透していないのもそういう理由です。
特に最近は、他社の完組ホイールの完成度が高くなってきているのと戦略的価格によって(中には高性能なのに20万円くらいで売っちゃってる製品もあったりする)MAVICのホイールは以前ほど売れてないんだろうと思います。
実際、悪くないらしいんですけどねー。
老舗メーカーだけに、そりゃ製品自体は良いんだろうと思います。
ただ、私も2018年からロードバイク始めたんですけど、諸先輩方からなんとなく…それとなく。
Mavicはやめときー…的なお話しを複数いただいて、現在は購入する選択肢に入ってないのはそういう理由ですw
そんな個人的なアレはさておき、そういうMAVIC用にこんな高性能かつ高級なお値段のベアリングキットをジェイテクトさんが出す!という事実にまずは驚きました。
DT SWISSのハブ用に出せば恐らく飛ぶように売れるだろうに。
それこそ発表と同時に売り切れだろうに。
MAVIC用でも即座に売り切れな可能性はもちろんありますけど。
話しがずいぶん逸れてしまいましたが、こういう「高性能なセラミックベアリング」について、四年間で私が実際に使ってみて感じた事を書きます。
①高性能なセラミックベアリングは確かに違う
ceramicspeed製のベアリングは、お店での試乗でちらっと乗ったROVAL Rapide CLX50と、先輩の同じROVALのCLX64をちょい乗りさせてもらった経験しかありません。
私が最も距離乗っているのは、Madone SLRのRSL62前輪にリコール発生して、TREKから恐らく純正スチールベアリングの供給が絶望的なので、在庫あったエンデューロ製セラミックベアリングを送ってきてくれました。
そのエンデューロ製セラミックベアリングは、純正価格でひとつ9000円(2021年秋ごろの価格)です。
そのエンデューロ製セラミックベアリングで感じた事は…
・滑らか過ぎて路面の微少な凸凹もスムーズにフィードバックされる事により、回転性能だけでなくこういう方面での性能UPも実はあったんだ!?
という驚きがまずひとつ
・確かに以前よりある程度速度を出してから脚を止めた時の失速感がやわらいだ
→最も大きな空気抵抗を発揮する乗り手の前面投影面積は変わらないのに。
その空気抵抗で発生する損失以外の損失が体感でわかるほど変わった
という事実に驚き。(そんなに回るんだという驚き)
②じゃあ、高性能なセラミックベアリング以外はどうなのか
TNiのひとつ1200円くらいで買える、我々素人ローディの味方みたいなリーズナブルなセラミックベアリング。
確かにお値段の割に良い回転性能を誇ります。
ただ、ド派手に①で示す高級セラミックベアリングのような「うぉ!すげぇ!!」という程の効果までは至らない。
でも、地味に凄い。そんな感じです。
③じゃあスチールベアリングはゴミなの!?
例えば、DT SWISSの350というミドルグレードに組まれている純正アッセンブルのスチールベアリングくらい回転すれば、まず何ら不満を覚えません。
むしろ①と②を知った上で発言しますが、個人的にはよっぽど「こういう体験をしてみたい!」という目的でもあるなら話しは別ですが、そうでないならひとつ400~600円で買えるこういうスチールベアリングで「十分かそれ以上に高性能だと思います」
気軽に距離乗りまくってバンバン交換して常に健康状態をコスト気にせず維持して乗りたい!となると、ワケわからんやっすいベアリングはやっぱりお値段なりに酷いと思うんですけど、ある程度以上のクオリティを保つ確かなメーカーの確かな製品であれば一周回って「結構アリじゃん!」となります。
現に私がそうなっていますw
※総括
セラミックベアリングを否定するような記事になっていますが、やっぱりそこは「素晴らしいフィーリング」が待っています。
趣味で乗るからこそ、「そのフィーリングを楽しみたい」
なので、一度は絶対に①番みたいなセラミックベアリングを経験するべきだと思います。
ジェイテクトさんの12万円wまでする高級すぎる製品は、買える財力のある方はどうぞ!ですが、そこまでは要らんのとちゃうかなw
とは思います。
ホイールもとりあえずMAVICに限られてしまいますし。
次に常用でずっと乗り続けていくなら②か③の選択肢になるんだろうと思います。
某Youtubeもやられている、こういうのに深い見識を持つ自転車屋さんとか、某有名な…方とか。
そのホイール(含む、ショートパーツも)を使いこなせないなら、使いこなせるスペックを乗りこなしている方がカッコイイ。
という価値観。
わからんでもないですけど、プロじゃないんだから実力に合わせて乗る必要も、そもそも趣味なんだからないんですよ。
ぶっちゃけ、そういう世界でそういう価値観押し付けると世の中の公道を走っている自動車の9割くらいは乗り手の技術にあってない乗り物ですよ。
乗りこなせてないのはカッコ悪いですか?
買える・乗れるんなら、それは乗り手の自由じゃないですか?
そもそも、生活する方面で生活するスキル低いからお前の住んでる自宅はお前のスペックからすれば「勿体ないし、自宅の機能を使いこなせてない」とか言われて、掘っ立て小屋に引っ越せやとか、そんなエアコン要らんだろって言われたら腹立ちませんか?
自転車も一緒だと個人的に思います。
なので、こういうお店には個人的にどんなにその店主の人が凄くて、私自身もその方の技術や理論をリスペクトしていても人として自分の楽しみ方を好ましくないと思われたりするのは心外なので、恐らく一生出入りしません。
話しが逸れましたが、面白い製品がリリースされました。
Zippの完組ホイールが1セット80万円オーバーの値付けされたりと、この業界の話題は絶えませんが、そういうタイミングだからこそ出せた製品なんじゃないかなと思いますw
ちなみに、その80万円のホイール。
アメリカ本国だとざっくり55万円
欧州圏だとユーロが今は強いのかな?為替相場も関係あると思いますが52万円
だったりするそうですわ。
私は個人的にこの80万円のホイールの真価は知りませんが、それよりリムハイトが少し小さい60万円くらいのホイールセットは何人かの人が実際に試して「あれ?」と言っていて、私のツイッターのフォロワーさんで結構裕福な方がいらっしゃって、最近衝動買いしたMadone SLR(Gen6)にその60万円のホイールを買うとおっしゃるんで、見聞きして知ってる内容を簡単に伝えて「買わない方が良いんじゃないでしょうか」と伝えたんですが、見た目にもカッコいいのでその方は買っちゃった。
で、実際に使ってみて「え!?」
となって所有してわずか1週間で売っておられた。
恐らくですけど、日本人の体格や筋力・骨格とそのホイール合ってないんですよ。
なので、ミドルグレードなどの安い製品方面以外はZipp製のホイールで良い噂を聞かないです。
日本人ライダーの多くが、メジャーリーガーの大谷翔平選手みたいに日本人離れした体格や筋力を持つようになれば、評価は変わる可能性が高いですw
話しが逸れすぎたので、この辺でw