淀川河川敷を走行し、良い手応えを得たGen8 Madone SLでの走行。
私は二世代前になりますが、Gen6 Madone SLR(OCLV800版)に乗っています。
二世代分の進化は勿論あるでしょう。
しかしハイエンドモデルのSLRと、いくら二世代進化したとは言えミドルグレードのSL。
果たして、私は前評判通り高評価とは言えミドルグレードのSLで満足できるだろうか。
というのが、今回最も好奇心をそそる着目点です。
もうわかる人にはわかる結果でしかないんですけど、こういうのって記事やらネットやら見たところで意外と自分自身で経験しないとわかりません。
納得できない…と言った方が正確でしょうかw
そこで、アップダウンがある北摂へ走りにいきました。
まずはいつもの通称 中橋ローソン。
池田新町にあるんですけど、近くにある橋の名称が「中橋」らしく、それで通称中橋ローソンです。
ここは大変お世話になっております。
いつも、ありがとうございます\(^o^)/
って、中橋ローソンの人がこんなブログ見てるはずもないんですが、一応書いておきますw
この日は地味に風が強かったですね~。
朝は向かい風。
昼過ぎの帰る頃には、ご丁寧に風向きが変わって向かい風w
という、いつもの大阪市内メンバーが体験する風向きでスタート。
市内の平坦路を走行していて感じるのは、やっぱり気のせいじゃなく…
何となく楽な気がするw
というフィーリングです。
ただ、単純にこういうタイミングではウォーミングアップはまだ済んでないものの、脚はフレッシュ。
こういう時の平坦路は、Gen6 SLRの方が速い気がする。
それは正直な感想です。
そして、緩い登り勾配が割と続く十三大橋。
ここ、私のように体重が重い人間にとってはダルいんですよねーw
しかし、なんとなくですけど。
気のせいじゃなく車速を維持しながら登るのが楽な気がする。
グッ!
と踏んだ時の反応に関しては、やはりSLRの方に100%分がありますが
なんとなく全般通して楽なのはGen8 SLの気がします。
疲れるんは疲れるんですよ。
でも、なんだか身体が楽なんですよね。
十三大橋を超えて、阪急沿線を猪名川河川敷まで走ります。
ここ、ところどころ路面も悪くて普通のロードバイクだと割とショックがきたりして、特に疲れた身体だとキツかったりするんですけど、まぁ楽ちんですね。
ただ、神崎川を越える時に渡る橋があるんですが、ここが短い距離ながら結構な斜度なんですよね。
そこを巡航ギアのままグイッ!と登る。
そんなシーンでは、Gen8 SLもちゃんと登りますが、クランクにパワー掛けた時に車体ごとグッ!と前に出る解像度と言えば良いんでしょうか…
どう書いたら伝わるんだろう。
そういう時の「軽さ」は、二世代前のモデルでもさすがSLR。
Gen6 SLRの方が軽いんです。
これはとても伝えるのが難しいw
相変わらず向かい風ですが、猪名川河川敷へ。
猪名川河川敷も向かい風強いんですけど、中橋ローソンに到着。
そう、あっさりと到着。
なんだか毎週乗れていて、いける週は土日プラス祝日も乗っていた。
そんな走れていた時期と同様に、久しぶりに中橋ローソンが「近っ!」と思うくらいに近く感じました。
向かい風強いタイミングで確かにそういう時に速度維持して走るのはしんどいんですよ。
でも、なんだか楽なんですよね。
不思議です。
休憩も短めに、阿古谷へ向かいます。
今回は、阿古谷を登って休憩などを取らずにそのまま変電所(その先は能勢方面)横を通るルートを走って、杉生の交差点を目指します。
つまり、獲得標高は知れてるけど緩斜面から10%を超える勾配を含んで結構な距離を休憩なしで走る。
割と走るけど、疲れにくい。
Gen8はミドルグレードだけど凄いけど、実際はどうなんだ?
というのを、我々のサンデーライダー程度の人間で試すにはちょうどいい塩梅のルート。
そう理解してくださいw
多分、中橋ローソンから阿古谷~変電所~杉生の交差点は、距離にして約40kmあるかな~?くらい。獲得標高はそのエリアを切り取れば、450mあるかな~?
そんなルートです。
中橋ローソンから延々と続く、緩斜面を登るか平坦路。
それを走って紫合と書いて「ゆだ」と読む交差点まで。
この紫合という交差点まで来たら、猪名川道の駅まではざっくり4kmほど?
くらいの地点です。
そこから、猪名川道の駅の方を目指すのではなく「あぁ、登り始まるのねぇ~w」という明らかに登ってる道が見える方向へ、つまり右折して阿古谷を目指します。
阿古谷の登りエリアふもとまで、ざっくり4kmちょっと?くらいでしょうか。
延々とアップダウンが続く緩いけどキツいエリア。
緩いけどキツい。
矛盾していますよねw
道は緩くても、そこを通過する巡航速度が上がると…文字にするとそのまんまですけど、運動強度が上がりますw
そう、意外と運動強度高めでみなさん走りますw
そこを必死こいて着いて行く。
そう、着いていけるんです。
良く乗れていた頃も、身体を鍛えられて着いていけてました。
単身赴任している頃も、ソロ走行が多かったですがそれなりに乗れていたので私自身での比較でしかないですけど、その頃は余裕で着いていけてました。
単身赴任が終わって、大阪へ戻ってきてからの3年。
まぁブラックな就業環境でした。
全く乗れない月まで出てくる始末で、自転車に乗れなくても階段使ったりはするものの、まず運動する時間が取れない…と、わかりやすくする為にしつこく書いてますがw
そんな運動不足な状態に陥った私は、阿古谷ふもとでちょっと待っていただかないといけない程度には遅れる事が多かったんですよね。
それが、アウターのまま着いて行けるんです。
まぁあの巡航速度で着いて行くなら、アウターギアじゃないと速度保つのに鬼のようなケイデンスになっちゃうからアウターのまま…というのは、結果として当然そうなるんですけれど、それはさておき…
私も含めてみんな目をまん丸にしています。
それくらい、みんな驚いておりますw
ただ、この時にひとつトラブルが判明。
インナーに落とすと、フロントディレイラーのブレードとアウターギアの歯が干渉してゴッリゴリ異音がなります。

写真で伝わるかどうか…
空回ししても音は鳴りません。
パワー掛けて踏むと、チェーンリングが極僅かに撓みますが、その撓みが発生した時にフロントディレイラーのブレードとチェーンリングが干渉してゴッリゴリ音がなりますw
これはアカン。
これからインナーギアしか使わない阿古谷の登りで、これを放置はアカンw
しかし、調整の仕方って知らんw
インターネットって便利ですねぇ~。
ググると出てきます!
こういう記事を書いてくださっている方に感謝です!
とりあえずできる応急処置としてリミッターボルトを回してブレードの位置を微調整します。
インナー時にチェーンリングに当たらない場所までブレードを動かす。
すると今度はチェーンが擦れてシャラシャラいうw
その場でできる応急処置としては、チェーンリングには完全に当たらない。
しかし、チェーンには本当に僅かに擦れて良く聞かないと聞こえない程度の干渉が残る。しかし、それはもうしょうがないので善しとする。
そういう調整をして、快適にインナーギアを使って登る。
Gen8 SLは、もはや勘違いとか「今日は体調良いんかなw」とか、そういう話しではなくて「良く登ります」
明らかにGen6 SLRよりも、私のような体力がちょっと落ちた人間が乗るなら走ります。
なんでこういう表現しているかは、最後のまとめで書きます。
それにしてもハイレベルです。
始めて買った2018年のEmonda SLと比較しても、ハイレベルです。
2018年に買ったEmondaも、ミドルグレードとしては良く走るモデルでした。
TREKらしい、脚当たりが優しく疲れにくい良いロードバイクでした。
それをうまく引継ぎ、さらに冠しているモデル名は「Madone」
TREKの旗艦モデルです。
そして、エアロロードでもある名称です。
ミドルグレードらしい上に、元々TREKのバイクは足あたりが優しく足が残せるバイクを作ってこられました。
その良さを存分に引き継いで、なおかつ空力性能は最先端をいく。
その融合が文字にするとそのまんまで、漠然と伝わりにくい。
しかし…
じゃあ乗れば「すげぇ!マジすげぇ!!」となるのか。
それは、そうはならないのが歯がゆいですw
人は、何か突出したモノに触れるとその良さを理解しやすいですが、満遍なく優れているモノに触れた時はどう感じるのか。
というのは人それぞれになるので難しい話題になると思います。
※総括します。
・登りはどうなの!?
→エモンダの方が登りは得意です。
→マドンからの乗り換えなら、間違いなく驚く登りの良さ。
・空力はどうなの!?
→エアロボトルは必須です。
→装着ホイール次第で、空力の印象はとても変わります。
→今回のモデルは、ハンドルへの依存性は少ないと感じます。
ホイールとエアロボトルがエアロ性能があった場合、その時点で凄いです。
簡単にまとめると、上記の内容になります。
SLとSLRで、踏んだ時に明らかに好ましいのは断然SLR。
もう乗っていてニッコニコです。
誤解を恐れずにSLを断じると、踏んだ時になにか不透明な膜でタイヤと自分自身との間に覆われているというと言い過ぎかも知れませんが、SLRに乗り慣れた身で踏んだ時に車体がグッ!と前に出るフィーリングを難しいんですけど文字で表現するとそうなります。
乗っていて、ちょっと物足りなさを感じる踏み応え。
それはそのまま剛性の差に繋がるんでしょうけれど、だからと言って遅くはないんですよ。
ただ、正直に書き辛いけど書いた方が良いだろうと判断してネガティブ要素も書いています。
ただ、Gen8 SLに関するネガティブさはそれだけなんですよね。
Gen6 SLRとGen8 SLを比較してもうちょっと詳しく書くと、全域でGen8の方が楽で速い。
登りも二世代分の進化か、Gen8の方が速い。
私の場合は特に、ホイールとタイヤと構成コンポが同じ。
全く同じ、フルRED eTAP AXSで組んで、ホイールとタイヤはGen6と共用しているのでフレーム特性の違いがわかりやすいんですよね。
そして、決定的な違いをこれから書きます。
Gen6 SLRに乗っている時。
使っているホイール、Aeolus RSL62はスポークの最終交差は編んであるホイールなんですが、Gen6 SLRで使うと私の体重(が主な原因w)とパワーで踏んだ時に交差部でズレて「ギシッ!ギシッ!」というんですよ。
Gen8 SLに乗っている時。
その交差部で発生する異音が一切でないんですよ。
平坦で57km/h出るまで踏んでも、後輪からスポーク交差部で発生する異音が鳴らないんですよ。
こう書くと伝わる人には伝わるでしょうか。
二世代前と言っても、Gen6 SLRはさすがSLRなんです。
パワーをよどみなくホイールまで伝え、ホイールは路面にパワーを伝えている。
その結果、反力がスポークまで返ってきて最終交差部でスポークが本当に僅かにズレてギシッ!と鳴る。
これが、Gen8 SLはミドルグレード。
ミドルグレードなので万人が乗りやすいように、若干フレームで逃げを作ってある。
なので掛けたパワーがフレームでまず逃げて、ホイールに伝わり。
ホイールは路面にパワーを伝えた際に返って来る反力がスポーク最終交差部で耳に聞こえるほどの異音を出すほどの変位はおこっていない。
そういう事実です。
これが全方位に悪さをするんではなく、それが結果的にペダルを回している足にまで反力が返ってきてスパルタンな性能をも引き出しているのではなく、それをマイルドにしている。
だから結果的に私の疲弊度が抑えられて、良く乗れていた頃の私と同じようにGen8 SLで阿古谷手前の緩いけど巡航速度高いからキッツいw
ところを着いていけた。
他の登りも、全般的に「Radiusさん、今日は乗れてるじゃないですか」と一緒に走っている人に驚かれる程度には速く走れた。
淀川河川敷を走り終えた時の、最初の感想に繋がるんですけど
レースに出るのではなく、私のようなサンデーライダー的な楽しみ方で乗るならSLRではなく、ミドルグレードのSLで良いんじゃないか。
レースに出るなら間違いなくSLR!
それを強く確信する結果になりました。
シンプルに比較対象を設けずにGen8 SLをまとめると。
・TREKらしい脚あたりの優しさをもつ
・空力性能はSLRと変わらない(構成パーツによるけれど)
・乗り心地はマジで良い。ロードバイクとしてはかなり良いです。
・意外と軽い。
・エモンダとの比較で言えば、同グレード同士で比較すれば間違いなく登りが強いのはエモンダ。それ以外は全てGen8が優れている。
・意外とフレーム剛性は柔い。剛性の塊ではない。故に乗りやすい。
・他のディスクフレームと比較しても、謎に重心が低く感じる。なんで?w
・ダウンヒルは「Madone」の真骨頂。えげつなく安全に速い。
※過信は禁物なので、ご注意。ダウンヒル速いのは間違いないですけど。
・Gen8をGen8たらしめているエアロ性能を体験したい場合…
高くつきますが、私と同じようにRSLエアロボトルは必須です。
※エアロボトルあり/なしを試しましたが、エアロボトルある方が横風にも強いのは意外でした。もう本当に驚くばかりですし、体験しないと何言ってんだこいつ。って思われるでしょうけど、エアロボトルある方が横風耐性強いです。
RSL62のようなディープリム履いていてもです。
今も実業団レースに出るような人を除いて、私のような歳をとっていって
仕事の関係で体力維持したくても、結果的にできなかった。
でも、自転車で出掛けて楽しみたい。
そういう方に個人的にはおススメしたいです。
電動アシストに行く前に、自分の脚でライドを楽しみませんか?
という人には正にぴったりじゃないでしょうか。
注意点としては、登りに関してはエモンダの方が速い(得意)です。
登りが好きで、エモンダからの買い替えで悩んでおられるならば…
試乗してから決めた方が良いと思います。
マドンからマドンに乗り替える人であれば、Gen8にいくのは大いにアリだと思います。
ただ、Gen6、Gen7それぞれにエアロロードらしい骨太な、正にマドンらしい乗り味を備えているので売らずに手元に残せるなら、置いておいた方が良いかも知れませんw
今の私にこれほどマッチしているGen8の走行性能を体験した後でも、やっぱりGen6 SLRは売らずに置いておこう…と思っています。
長くなりましたが、Gen8でアップダウンのあるところも走ってみた感想でした!