先日、話題の「すずめの戸締まり」を観てきました。
新海誠監督の前2作「天気の子」と「君の名は。」を観て、ジブリ作品とはまた違った趣のある映像の美しさが気に入っていましたので、「すずめの戸締まり」にも期待していました。
余り映画の内容を事前に調べていくと面白くないので、いつもフラットな気持ちで劇場へ足を運んでいるのですが、事前にある番組でイヤでも情報が入ってきたので、その点については、逆に興味深く思っていました。
少しだけネタバレになるかもしれませんが、この映画は2011年3月11日に発生した東日本大震災が一つのポイントになっています。
この震災のことは決して記憶から抹消してはいけないし、地震大国日本に住んでいる以上、いつ地震が発生するかわからない状況にあることを思い出させてくれます。
「すずめの戸締まり」の完成報告会見の場で、深海誠監督が「3.11」について次のように言及されています。
「今描かなければ、遅くなってしまうのではないか。そんな焦りのような気持ちがあった。」
「震災直後、それでも冷酷冷徹に桜が咲くことに心底驚いた。我々には無関心な自然の鋭利な美しさを、エンターテイメントとして映画にするなら、こういう形なんじゃないかと考えた。」
映画では、主人公の岩戸鈴芽(すずめ)が宮崎県から出発し、愛媛、神戸、東京、東北へと旅をしていきます。
よく考えれば、旅先は災害が発生した地域と関係があります。
宮崎県は2005年(平成17年)に台風14号での水害がありました。
愛媛県では2001年(平成13年)に松山市で、2011年(平成23年)に東温市で土砂災害が発生しました。
兵庫県(神戸市)は、1995年(平成7年)に日本の東西を分断した阪神淡路大震災が発生しました。
東北は前述のとおり2011年(平成23年)に東日本大震災が発生しました。
いろいろな伏線回収が映画の中であり、それが結びついたとき、「そういうことか!」と心の中で感動しました。
また、新海誠監督の映画で欠かせないのがBGM。
本作もRADWINPSの野田洋次郎氏、神内一真氏とタッグを組み、素晴らしい世界観を演出されています。
更に、映画で流れる懐メロも昭和世代には嬉しいハズ。
ついでに触れると、映画で流れる「ル~ル~ルルル~♪」のメロディーを歌っている人の選ばれ方がシンデレラストーリー。
この情報はたまたま「関ジャム完全燃焼SHOW」を観ていたときに知りました。
このメロディーを歌う人をオーディションで募集し、多数応募が会ったオーディションの中から、最終的には選ばれたのは、プロの歌手ではなかった十明さん。
彼女がTikTokで歌っている歌声に野田氏がビビッと来て、DMでスカウトしたようです。
個人が才能を自由に発信できる時代だからこそ発掘された選出方法といえますね。
個人的に声優でハマったのは、主人公のすずめが旅の中で出会った神戸でスナックのママをされている女性二ノ宮ルミ役を演じた伊藤沙莉さん。
伊藤沙莉さんといえば、漫才師オズワルド伊藤さんの妹さんでも有名ですね。
二ノ宮ルミ役で、すずめとの会話で出てくる関西弁が、関西弁というより播州弁だったんですよね。
二ノ宮を神戸の三宮とかかけているんだろうかといった連想もさることながら、姫路に住んでいた私としては、「とー」と語尾を伸ばすところにすぐに反応しました(笑)
コレ、兵庫県の西方面に住んでいる人であれば、すぐにピンと来ます(笑)
この作品の楽しみ方はいろいろありますし、1度観ただけでは、作品を全て飲み込めないほど深い作品だと思います。
興味のある人は是非!
「すずめの戸締まり」公式サイト
↓
https://suzume-tojimari-movie.jp/
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Posted at
2022/12/21 20:33:03