
クルマ・ジャケコーナー第58回は、薬師丸ひろ子の『メイン・テーマ』(1984)です。
薬師丸ひろ子(やくしまるひろこ 1964- )、ご存知ですか?
中1の時、角川映画『野性の証明』(1978)で映画デビュー。
映画出演2作目『戦国自衛隊』(1979)では、竜雷太を槍でひと突きにし、そして銃殺されるというワンシーンのみのちょい役にもかかわらず、ファンが劇場に押し寄せたそう。(ホント?)
「戦国自衛隊 オリジナル・サウンドトラック」/高橋研, 松村とおる, 井上堯之, ジョー山中(1979)
映画関連で4枚のシングルが3社(キャニオン、アトランティック、コロムビア)から発売されましたが、10曲を集めたサントラ盤はキャニオンからのみ。かなり異例なことだったようです。
もちろん、ひろ子ちゃんのことはな~んにも(笑)
『翔んだカップル』(1980)で初主演。共演した鶴見辰吾は幼稚園・小学校の同級生なんだそう。 (ホント?)
「ラブコールHIROKO 翔んだカップル オリジナル盤」(1983)は後になって出たようですね。
ピクチャーレコード。ほとんどがセ♡リ♡フ。
ほぼ全曲、小林泉美。 『ローレライ』はH2O

サドルになりたい・・・(^-^;
主演した『セーラー服と機関銃』(1981)とともに、デビュー曲でもある主題歌『セーラー服と機関銃』もヒット。
「セーラー服と機関銃 オリジナル・サウンドトラック」(1982)は、オリコン週間LPチャートで1位になりました。
この頃、プロマイドの売上も1位!

そういえば、私の田舎町にも「プロマイド写真屋」ありました。
「ひろ子 青春のメモワール」(1982)
薬師丸のナレーションと『野性の証明』・『ねらわれた学園』の出演シーンの音声などで構成された異色のアルバムでしたが、こちらも週間LPチャートで1位になっています。
その後、主演映画『探偵物語』(1983)、『里見八犬伝』(1983)、『メイン・テーマ』(1984)、『Wの悲劇』(1984)に主演し、それらの主題歌も立て続けにヒットしました。
『メイン・テーマ』の2位以外の3曲はオリコン1位を獲得してます!
「探偵物語 オリジナル・サウンドトラック」(1983)
後日、薬師丸は、「『探偵物語』で作詞家の松本隆や作曲家の大瀧詠一に出会ったことで、歌うことやアルバム作りの楽しさを知り、今後も歌い続けたいと思った。」と語り、松本隆は「薬師丸に書いたすべての曲に満足している」と答えているそうです。
『探偵物語』は『EACH TIME』と同じ演奏陣で、『雨のウェンズデイ』の姉妹曲とも言われるそうですよ。
大滝詠一は、「DEBUT AGAIN」(2016)でセルフカバーしてます。
「里見八犬伝 オリジナル・サウンドトラック・コンセプト・アルバム」(1983)
プロデュースは、Joey CarboneとRichie Zito。
Joey Carbone(ジョーイ・カーボーン)は、矢沢永吉やドゥービー・ブラザーズの日本ツアーでキーボードを担当したり、少年隊からSixTONESまで幅広く曲を提供したりするようになります。
Ritchie Zito(リッチー・ズィトー)は、クルマジャケ
「natural high」/原田真二でも登場したギタリストです。
主題歌『里見八犬伝(I Don't Want This Night To End)』、『八剣士のテーマ (White Light)』を歌ったのは、John O'Banion。
シングル「里見八犬伝」/ジョン・オバニオン
「メイン・テーマ オリジナル・サウンドトラック」(1984)
『メイン・テーマ』の撮影では運転免許が必要になり,教習所に通ったとき、同時期同じ教習所に竹内まりやが通っていたというエピソードがWikipediaにありました。
1stアルバム「古今集」(1984)
『元気を出して』は、竹内まりやが薬師丸のために書き下ろした曲。
1987年に竹内まりやがアルバム『REQUEST』でセルフカバーした時に、薬師丸は山下達郎と共にコーラスに参加してます。
「Wの悲劇 オリジナル・サウンドトラック」(1984)
映画『Wの悲劇』(1984)では演技も評価され、第27回ブルーリボン賞主演女優賞を受賞しています。
2ndアルバム「夢十話」(1985)
作詞は松本隆・阿久悠・売野雅勇・竹内まりや・吉田美奈子などで、作曲は筒美京平、林哲司、井上大輔、鈴木康博、来生たかお らが担当してます。
3rdアルバム「花図鑑」(1986)
プロデューサー松本隆が全曲の歌詞を書き下ろし、タイトルどおり全て花に関する歌詞。
作家は、松本と薬師丸の2人が相談して、モーツァルト、筒美京平、井上陽水、中田喜直、細野晴臣らという顔ぶれ。薬師丸本人も1曲作曲してます。
『メイン・テーマ』での相手役 野村宏伸の主演映画『キャバレー』は、角川春樹事務所創立10周年記念作品で、過去に角川映画に出演したスターたちが、顔見せ程度の出演もしてるということで、薬師丸ひろ子はウエイトレス役でちょっとだけ出演しているそう。
「CABARET(キャバレー)ORIGINAL MOTION PICTURE SOUNDTRACK」/various(1986)
A2「SIDE BY SIDE」を歌うのは、ジャズシンガー役で出演している渡辺典子。
1985年に角川春樹事務所から独立、1991年に安全地帯の玉置浩二と結婚(1998年に離婚)などがありました。
2000年、『キネマ旬報』誌上の「映画館をいっぱいにしたマネーメイキング・スターは誰だ!」日本篇では、渥美清・西田敏行に次いで第3位に選ばれています。
女優業の一方、歌手活動にも取り組み、シングルやアルバムの発表、35周年記念コンサートなどを行い、2014年には『第65回紅白歌合戦』に歌手として初出場してます(『Woman "Wの悲劇"より』)。
もちろん、CMにもたくさん出ていますが、印象に残っているのは、、、
「ライオン SOFT IN 1」
そして最近では「明治のこの乳酸菌」
ちょっとこわいですね(笑)
さてさて、本日ご紹介のクルマジャケ・レコ『メイン・テーマ』(1984)は、薬師丸ひろ子の通算3枚目のシングル(作詞:松本隆、作曲:南佳孝、編曲:大村雅朗)。
アルバムでは「メイン・テーマ オリジナル・サウンドトラック」(1984)に収録されています。
映画のあらすじは、
小笠原しぶき(薬師丸ひろ子)19歳は幼稚園の先生。園児の父である御前崎渡(財津和夫)に思いを寄せる。渡は、ジャズシンガー伊勢雅世子(桃井かおり)と不倫関係にある。
しぶきは、大阪に転勤した渡を追いかけて行く途中で、マジックの腕を磨くため、4WD車に乗って全国を旅している大東島健(野村宏伸)と出会う・・・、という感じ。
青春映画と思ったら、結構ドロドロ?
太田裕美や渡辺真知子も出てたんだ~!?
チューリップの財津さんが、映画初出演で桃井かおりとキスシーンを演じたということでも話題になったそうです。
サントラには、しぶきの「大好きです」に対する渡(財津和夫)のセリフが入ってます!
また、桃井かおりが歌うジャズのスタンダード・ナンバー『オール・オブ・ミー』、『素敵なあなた(BEIMIR BIST DU SCHON)』の2曲が入ってます。
インスト曲は、のジャズミュージシャン(トロンボーン奏者、ベーシスト)の塩村 宰(修)(しおむら おさむ)が手掛けていて、これがとてもいいんです!
映画の評価はあまり芳しいものではないようですが、このサントラはいけます!
『メイン・テーマ』は南佳孝の『スタンダード・ナンバー』をカヴァーしたもの。
歌詞が結構変わってますね。
『メイン・テーマ』 『スタンダード・ナンバー』
♪時は忍び足で 心を横切るの ♪時は忍び足で 心を横切るよ
もう話す言葉も浮かばない 何か話しかけてくれないか
あっけないKISSのあと あっけないKISSのあと
ヘッドライトを点して ヘッドライトを消して
蝶のように跳ねる波を見た 猫のように眠る月を見た
『スタンダード・ナンバー』はアルバム「冒険王」に入ってます。
「冒険王」/南佳孝(1984)
さてさて、ジャケのクルマは・・・ダットサントラックですね。
サントラのB1には『4WDのバラード』という曲が入ってます。(^-^;
Wikipediaで「日産・ダットサントラック」の頁を読み進めると、、、
1983年4月、マイナーチェンジ。ヘッドランプを丸形から角形へ、リアコンビランプを横型から縦型に、メーターを角形から丸形に、それぞれ変更。
ということで、
日産・ダットサントラック(8代目) 720型(1979 - 1985)の後期型(1983-) と思います。
初代 10T型(1935年-1943年)はこんなクルマ!
4代目 220型(1957年-1961年)はカワイイな~♡
Wikipediaにこんな記述がありました。
『当時の日本車とアメリカ車の性能や品質には非常に大きな隔たりがあり、同時期に北米進出を果たしたトヨペット・クラウンRS型は、フリーウェイを走ればオーバーヒートを起こし、操縦安定性も危険なレベルとの烙印を押され、輸出を一時見合わせる事態に追い込まれていた。ダットサンは、フリーウェイを走行中にエンジンフードのロックが外れ、風圧で開いてドライバーの視界を遮る事故を起こすなど、トヨペットの「Toy」とならび「Tin toy」(ブリキのオモチャ)と揶揄されながらも、オースチン譲りの快活で信頼性の高いエンジンと、本来日本での悪路走行や過積載を考慮した頑強なフレームや脚まわりが功を奏し、次第にアメリカに受け入れられて行く。』
う~む、時の流れを感じます・・・薬師丸ひろ子も・・・(自分もね)(^-^;
いや、ひろ子ちゃんは十分かわいいです!
【登場車両】
日産・ダットサントラック(8代目) 720型(1979 - 1985)の後期型(1983-)
映画でダットラに積まれた「DANGER」BOXが開くシーン
【自己採点】
クルマ度 7点(当時はこういうクルマの良さが判らなかった・・・)
魅惑度 7点(ダットラに積まれた箱は・・・?)
音楽度 7点(サントラ、かなりいけます!)