
クルマ・ジャケコーナー第177回は、八代亜紀の「ヒット歌謡ベスト30八代亜紀」(1977?)です。
八代亜紀(やしろあき 1950 - )、ご存知でしょうか?
熊本県八代郡金剛村(現:八代市)出身の歌手、女優、タレント、画家。
中学校卒業後、バスガイドをした後、15歳で上京
音楽学院に通い、銀座のクラブ歌手に。同じクラブで歌っていた三谷謙(のちの五木ひろし)から芸能プロダクションを紹介されプロへ
『愛は死んでも』(1971)でデビュー
TVのオーディション番組「全日本歌謡選手権」で10週連続勝ち抜きグランドチャンピオンとなり、全国にその名が知られるようになり、『なみだ恋』(1973 4thシングル)が大ヒット!
日本レコード大賞歌唱賞を受賞し、NHK紅白歌合戦に初出場!
『おんなの涙』(1973 5thシングル)
『しのび恋』(1974 7thシングル)
本作を原作とする歌謡映画「夜の演歌 しのび恋」(1974)が制作されました
『おんな/船頭小唄』(1974 ?) SN-1380
↑ このシングル、ウィキペディアにも日本ゴロムビアオフィシャルサイトにもDiscogsにも載ってないんです!
型番(SN-1380)は『しのび恋』(SN-1377)の次ぐらいなんですが見当たりません
さらに『長崎はみなと町』(SN-1381)~『船は行く』(SN-1383)の3枚のシングルはなぜか欠番
これは一体どういうことなんでしょう・・❓
『愛ひとすじ』(1974 8thシングル) SN-1397
『別れの夜明け』(1974) SN-1413
石原裕次郎とのデュエット曲 B面は裕次郎の『泣き砂浜』
『愛の執念』(1974 9thシングル)
『ともしび』(1975 11thシングル)
『貴方につくします』(1975 11thシングル)
『愛していません』(1975 13thシングル)
TVドラマ「愛の断崖」主題歌
『花水仙』(1976 14thシングル)
『もう一度逢いたい』(1976 17thシングル)
日本レコード大賞最優秀歌唱賞曲(1976)
長距離トラックの運ちゃんたちから「運転するのに凄くいい💛」と評判になり、“トラック野郎の女神”として絶大な人気を得、「八代観音」と呼ばれるように
「八代観音」は見たことがありませんが、運転席にポスター(カレンダー?)があるダンプは見たことがあります
そして、映画「トラック野郎・度胸一番星」(1977)に女ダンプ運転手「紅弁天」役で出演
↑ マドンナは片平なぎさ?
この45年後、
映画「スーパー戦闘 純烈ジャー 追い焚き☆御免」(2022)にデコトラを運転する“女トラッカー”役で出演。
映画出演自体が「極道の妻たち 赫い絆」(1995)以来、27年ぶりだったそう!
「極道の妻たち 赫い絆」主題歌『とおりゃんせ』(1995 69thシングル)
『おんな港町』(1977 19thシングル)
この年の紅白の紅組のトリを務めた曲
『愛の終着駅』(1977 22ndシングル)
↑ 前年の『もう一度逢いたい』に続き2年連続、日本レコード大賞最優秀歌唱賞を受賞
『哀歌(エレジー)』(1978 25thシングル)
『故郷へ……』(1978 26thシングル)
↑ 同年の日本レコード大賞金賞、日本歌謡大賞放送音楽賞受賞曲
初の男歌『舟唄』(1979 28thシングル)も大ヒット!
♪ お酒はぬるめの燗がいい (いや、冷酒の方が・・・)
肴はあぶったイカでいい (“でいい”ってイカに失礼な!)
女は無口な人がいい (ん~、ノー・コメント(;^_^A))
NHK紅白歌合戦で2年連続大トリを務め、“演歌の女王”と呼ばれるように(女性演歌歌手の中では総売上枚数トップ!)
『雨の慕情』(1980 30thシングル)
↑ 日本レコード大賞受賞・第31回NHK紅白歌合戦(1980)の大トリでの歌唱曲。
“雨々ふれふれ もっとふれ”の印象的な振付は八代自身の考案だそうです。
『わかれ川』(1980)
↑ 『別れの夜明け』(1974)、『夜のめぐり逢い』(1979)に続く石原裕次郎とのデュエット3曲目
『ふたりの夢』(1984 47thシングル)
『涙の最終列車』(1984 48thシングル)
『恋瀬川』(1980 50thシングル)
「恋瀬川」は筑波山(西光院付近が源流?)から霞ヶ浦へと流れる茨城県の川❣
河口近くには常陸国府が置かれ、流域には古代からの遺跡が多く残る所です
『港町純情』(1986 53rdシングル)
『下町 夢しぐれ』(1989 60thシングル)
↑ 珍しい和服ジャケ!
オリコン49位(最後の50位以内?)
見本盤(SAMPLE盤)で、ジャケ裏には“シングルカセット\1,000 シングルCD\1,200”の表記。
もしかしたらレコではリリースされなかった?見本盤のみであればかなりレアと思います。
『花 (ブーケ) 束』(1990 61thシングル)
↑ こちらも見本盤。おそらくCD・カセットのみのリリース
8cmシングルCD(税込定価\1,123) シングルカセット(税込定価\937)の表記があり、1年でCDの定価が下がってます
ハスキーボイスで女心を歌い、数多くのヒットを連発!
そして、演歌だけでなく、ジャズ、ブルースなども歌うようになり、ジャズアルバム「夜のアルバム」(2012)で歌手活動42年目で世界デビュー
ジャズ歌手としてブルーノート東京やニューヨークのジャズクラブ・バードランドのステージ(2013)に立ち、「夢の夜〜ライヴ・イン・ニューヨーク」(2013)をリリース
↑ 共演者は憧れだったというヘレン・メリル!
現在ではジャンルレスを掲げた公演を続けているほか、ボランティア活動や故郷での地域社会貢献活動などにも積極的に関わっているようです。
画家としてもスゴイんだそうです。
あ、こんなレコを掘りました ↓
『夜更けの二人』(1982 41thシングル)
作詞曲:八代亜紀、編曲:竜崎孝路、デュエット:増田登
本人が描いたイラストジャケ!
こんな少女マンガのような絵から、どうやって「二科展」やフランスの「ル・サロン展」で入選を重ねる画家に?!
この前2作『いい顔になったね』、『うれし泣き』も本人作詞曲&イラストジャケのようです。見つからないかな~
さて、本日ご紹介のクルマ・ジャケ・レコは、
「ヒット歌謡ベスト30八代亜紀」/八代亜紀(1977 ?)
発売年がはっきりしませんが、サブタイトルに「なみだ恋~おんな港町」とあり、20thシングル『恋歌』(1977)のB面『迷い』が収録されているので、おそらく1977年リリースと思われます。
う~ん、こんな女性が助手席に居たらどうなんですかね~。
経験ないからわかりませんが、1977年頃の若造だったら一言も喋れなかったでしょうねえ(笑)
厚化粧のイメージで、ギャグのネタにされたりした時期があったそうですが、実際の化粧は薄く、彫りの深い顔立ちなんだとか。
さらにスタイル抜群だそうで、もう言うこと無しって感じですか(;^_^A)
さてさて、ジャケのクルマは・・・
デコトラでないのがちょっと残念ではありますが・・・
後部座席のカーテン、シート生地から高級車と考えられ・・・
初代トヨタ・センチュリー(1967 - 97)ではないでしょうか。
Youtube
【天皇の車】あなたは本物の高級車を知っていますか? 30年前のトヨタ 初代センチュリーを徹底チェック で細部を見てみると、初代トヨタ・センチュリーで合ってる感じです。
カーテンも電動?!
ジャケで、亜紀ちゃんの後ろから強い照明を当ててるのかと思いましたが、どうやらこんな明るい室内灯が付いてるようです。
車名「センチュリー」は1967年がトヨタ創設者・豊田佐吉の生誕から100年であることに由来(明治100年でもある)。
天皇や皇族が乗る御料車(センチュリーロイヤル)や、内閣総理大臣専用車が有名ですが、普段全く目にしないわけではないですね。
「伝統的な日本の美」ということで、ボディカラーはフジ・ノーブルホワイト、カムイ・エターナルブラック、ホーライ・ルーシッドグリーン、ウンゼン・ミスティグレー、マシュウ・カームブルー、ヘイアン・グレーシャスマルーンの6色があったようです。
初代が30年間造られ・・・
2代目(1997 - 2017)
3代目(2018 - )
そして、つい先日(2023.9.6)、トールワゴンタイプ(一部メディアでは「センチュリーSUV」)が全世界初公開されました。価格は2500万円~!
ボディカラーは、単色は「黎明 単彩(れいめい たんさい)プロミネントグレー」と「輪宝 単彩(りんぽう たんさい)ブラック」の2色。
ツートーンは「白鶴(はっかく)プレシャスホワイトパール×シルバー」、「黎明 プロミネントグレー×シルバー」、「輪宝 ブラック×シルバー」の3色とオプションの「黎明 杼型(ひがた)プロミネントグレー×ブラック」と「紅蓮(ぐれん)グローリーレッド×シルバー」の5色だそうです。
迷うな~(;^_^A)
トップにしてチャレンジングなトヨタ。
“演歌の女王”にしてその地位に甘んじることなく、ジャズなども歌う八代亜紀の姿に重ねることができるのではないでしょうか。
亜紀ちゃん、ヘヴィメタルフェス『LOUD PARK13』(2013)に飛び入り参加したこともあったそうですよ(右は「鉄色クローンX」のマーティ・フリードマン)。
レザーパンツ履いて欲しかった(;^_^A
【登場車両】
初代トヨタ・センチュリー(1967 - 97)
【自己採点】
クルマ度 7点(“演歌の女王”にぴったし)
魅惑度 6点(こんな女性が助手席に居たら・・・)
音楽度 5点(このハスキーボイスの魅力がわかるのはいつ?)