
クルマ・ジャケコーナー第139回は、新田洋の「みなし児のバラード」(1970)です。
新田洋(にったひろし 現:森本英世 1949 - )、ご存知でしょうか?
21歳(1969年)の時に『タイガーマスク』の主題歌でデビュー。その後、新田洋 → 大竜二 → 森本英世と改名。
1973年に「敏いとうとハッピー&ブルー」の2代目リードボーカルとなり、『わたし祈ってます』(1974)、『星降る街角』(1977)、『よせばいいのに』(1979)と大ヒットを連発!
↓ 座ってる甘いマスクが森本英世(新田洋)
『よせばいいのに』(1979 作詞曲:三浦弘 編曲:竜崎孝路)

↑ 元は「三浦弘とハニーシックス」の曲(1976)で、「秋しげるとビューティフル・ロマン」がこの曲のカバーでデビュー(1977)。 さらに2年後に「敏いとうとハッピー&ブルー」がリメイク・シングルとして発売しロングセラーを記録したっていう・・・長~いお話(;^_^A)
あ、2021年結成の後継グループは「新✩(SHINSEI)敏いとうとハッピー&ブルー」というさらに長く・・・(笑)
森本英世(旧芸名:新田洋、大竜二)は、1983年からはソロ歌手となり、現在も活動を続け、2010年以降は全国の施設を回りタイガーマスクの主題歌を歌う活動などもしているようです。
漫画「タイガーマスク」(連載:1968 - 71)は、原作:梶原一騎・作画:辻なおきによる作品。
梶原一騎(かじわらいっき 1936 - 1987)は“スポ根もの”分野を確立した作家で、代表作は『柔道一直線』『巨人の星』『あしたのジョー』『赤き血のイレブン』『空手バカ一代』などなど。
主人公は、甘えさせてくれる母親がいないという(片親や孤児)設定で、主人公がある程度強くなると、それまでの師匠が敵にまわるという展開が多い作家なんだそうです。(*_*;)
漫画家 辻なおき(つじなおき 1935 - 97)の代表作は「タイガーマスク」のほかに「0戦はやと」、「ばくはつ大将」などがあるようです。
貴重な画像は
タイガーマスク放送開始50年(1)からお借りいたしました。
辻なおきは望月三起也の「ワイルド7」に登場する「ヘボピー」のモデル(ヘボピーの本名は「辻」)なんだそう?!
ヘボピーのバイクは仲間のスペアタイヤを積んだハーレーでした。
望月三起也は大好きな漫画家で、「ワイルド7」はもちろん、「秘密探偵JA」「ケネディ騎士団」「夜明けのマッキー」「ジャパッシュ」「はだしの巨人」なども揃えてます。・・・が、どこにしまったか・・見つかりません~(>_<)
話を「タイガーマスク」に戻して・・・(;^_^A)
マンガとアニメ(1969 - 71)ではラストはかなり違ってるようです。
Wikipediaにはあらすじに結末まで載っているので、ご注意を。
アニメの絵は漫画とはかなり違ったタッチで、あのカキカキとした独特な描写が好きだったのですが、これは日本のTVアニメで初めて、原画からセル画へ絵を転写するトレースマシンを導入したためかもしれません。
TVアニメ「タイガーマスク二世」のタイアップ企画としてプロレスラー「タイガーマスク」が誕生(1981)!
初代は佐山聡(さやまさとる 1957 - )。
梶原一騎からは、コーナーポスト最上段に軽々と飛び乗れるプロレスラーなどの注文がつけられたそうです。
「タイガーマスク」はTVアニメのほかにも、映画(2013 主演:ウエンツ瑛士)やゲーム、パチンコ・パチスロなどにもなってるようですね。
さて、本日ご紹介のクルマ・ジャケ・レコは、
「みなし児のバラード」/新田洋(1970)
ジャケに『週刊「ぼくらマガジン」連載 よみうりテレビ』とあり、1970年1月リリースされたレコのようです。
両面ともに“主題歌”と記載されてますが、『タイガー・マスク』がオープニングテーマ。『みなし児のバラード』がエンディングテーマです。
このビクターによるカップリング盤はなぜか『行け!タイガーマスク』が『タイガー・マスク』というタイトルに変更されてます。
どちらも作詞:木谷梨男、作編曲:菊地俊輔。
菊池俊輔(きくちしゅんすけ 1931 - 2021)は、「ドラえもん」の放送開始から20年以上にわたってTVシリーズと映画のBGMを手がけた人物。
伊達直人(タイガーマスク)、若月ルリ子先生、ちびっこハウスの健太、「虎の穴」のミスターXなどのほか、ジャイアント馬場、アントニオ猪木、ミル・マスカラスなど多数の実在レスラーが登場します。
伊達直人は自分がタイガーマスクであることを隠し、運動音痴の金持ちを演じ、子どもたちから“キザ兄ちゃん”と呼ばれながら、死闘で得た賞金を施設に寄付し続ける人物。
「伊達直人」から各地の児童相談所にランドセルなどが届けられる「タイガーマスク運動」がありましたね。
さてさて、ジャケのクルマは・・・
Wikipediaに『年齢22歳。身長181cm(タイガーマスク時)。体重87kg。愛車はジャガー・ピラーナ。』とあるので、答えは見つかりました。
ジャガー「Eタイプ」をベースとし、ベルトーネによりデザインされ、1967年のロンドン・モーターショーに出品されたワンオフの「Jaguar Pirana」。
しかし、これはアニメでの愛車。
では、マンガでは・・・?
探索するために古本を買いました~(^-^;
「ジャガーEタイプ」のようなクルマ(第1巻p.43など)や、
「コスモスポーツ」が登場(第1巻p.121,p.314など)してます。
特徴であるフロントフェンダーの9本のスリットが描かれてます。ステアリングも似てますね。
オープン仕様の「コスモスポーツ」も(第2巻p.156)!
実際にボディ架装メーカー「ガレージタルガ」が手掛けたものがあったようです。
「第三の必殺わざ タイガーV」を編み出すときに大活躍(第6巻p.70)!
しかし、ジャケのクルマは「ジャガーEタイプ」とも「コスモスポーツ」とも違います。
ジャケのクルマはマンガ(第1巻p.117)にほぼ同じ絵が登場。
で、私の判定は・・・
「ジャガーEタイプ」から「コスモスポーツ」に変身する途中のクルマ!(笑)
もうこれで勘弁してください(;^_^A)
どなたか判る方がいらっしゃったらご連絡ください~m(__)m
【登場車両】
「ジャガーEタイプ」から「コスモスポーツ」に変身する途中のクルマ(笑) m(__)m
【自己採点】
クルマ度 ?点(辻なおきが創り出したクルマ?)
魅惑度 7点(辻なおき、クルマ好きだったんでしょうネ)
音楽度 7点(オープニング・エンディング、どちらの主題歌もいいですよ~)