
クルマ・ジャケコーナー第141回は、Walter Eganの「Fundamental Roll」(1977)です。
Walter Egan(ウォルター・イーガン 1948 - )、ご存知でしょうか?
全米8位のヒット曲『Magnet and Steel(マグネット・アンド・スティール)』(1978)で知られる一発屋(?!)ポップ・ロッカー。
いや、私は全く知りませんでした。
『Magnet and Steel』つまり“磁石と鉄”ですが、磁石はFleetwood MacのStevie Nicks(スティーヴィー・ニックス 1948 - )、鉄がWalter Eganのようで、つまり、S.ニックスに引き寄せられてしまったという歌?
イーガンのニックスへの想いを歌った歌だそうで・・・。
2ndアルバム「Not Shy」に収録されてます。
「Not Shy」/Walter Egan(1978)

↑ 変色ジャケ(;^_^A)
プロデュースはFleetwood Macのというか、S.ニックスの恋人 Lindsey Buckingham(リンジー・バッキンガム 1949 - )。
S.ニックスもバックコーラスに参加。そのせいもあってか、Fleetwood Macを思わせます。
え~?!、この3人、どういう関係~?? (゚Д゚;)
裏ジャケには、A4『The Bronde In The Blue T-Bird』が登場!
Thunderbird(初代1955-57)。1957年式とみました。
初代Thunderbirdはこれまでに2回登場してます。
クルマ・ジャケ「DRIFTIN'(さすらいの恋)」/Alessi
クルマ・ジャケ「Fahrenheit」/TOTO
「Fleetwood Mac」(フリートウッド・マック 1967 - )は、すでにキャリア50年以上で「ロックの殿堂」入り(1998)もしている現役バンドです。
初期はブルースロックで、サンタナがカヴァーした『Black Magic Woman(ブラック・マジック・ウーマン)』は大ヒット(全米4位)。
「Abraxas(天の守護神)」/Santana(1970 2ndアルバム)
私はその頃のフリートウッド・マックはほとんど知らず、全英シングルチャートで1位となった『Albatross(アルバトロス あほうどり)』(1968)などもYouTubeで聴いただけです。なんと、ライトメロウなインストゥルメント?!
創設メンバーであるPeter Green(ピーター・グリーン)とJeremy Spencer (ジェレミー・スペンサー)が脱退後、ベースのジョン・マクヴィーの妻 Christine McVie(クリスティン・マクヴィー)とアメリカ人のBob Welch(ボブ・ウェルチ 1945 - 2012)が加入。
2人の加入でバンドはポップな方向へ進み、「Future Games(フューチャー・ゲーム)」(1971 ゴールド・アルバム)、「Bare Trees(枯れ木)」(1972 プラチナム・アルバム)などをリリース。
話がどんどん逸れてすみませんが・・・
B.ウェルチは1974年に脱退し、ハードロックバンド「Paris」(1975 - 77)を結成。
「Paris(パリス・デビュー!!)」/Paris(1976)
「Big Towne, 2061(パリス・セカンド)」/Paris(1976)
渋谷陽一氏が推したためか、日本ではそこそこ売れたと思います。
その後、ソロで大ヒット!
「French Kiss(フレンチ・キッス)」/Bob Welch(1977 全米12位)
「Three Hearts(スリー・ハーツ)」/Bob Welch(1979 全米20位)
話をフリートウッド・マックに戻し・・
B.ウェルチに代わるメンバーとして加入したのが、Lindsey Buckingham(リンジー・バッキンガム1949 - )とStevie Nicks(スティーヴィー・ニックス1948 - )。
高校からつき合う2人はデュオユニット「バッキンガム・ニックス」を結成し、ポリドールからデビューしてました。
「Buckingham Nicks」(1973)
裸ジャケのこのアルバムは注目されませんでしたが、2ndアルバムのデモテープを聴いたミック・フリートウッドがリンジーのギターとヴォーカルに強い関心を持ち、バンドに誘います。
リンジーがS.ニックスの同行を要求し、結局、2人セットで新メンバーとして加入。
そして発表されたのが・・・
「Fleetwood Mac (ファンタスティック・マック)」/Fleetwood Mac(1975)
ビルボード1位、売り上げ500万枚以上の大ヒット!
A6『CRYSTAL』はアルバム「Buckingham・Nicks」に入ってた曲です。
さらに・・・
「Rumours(噂)」/Fleetwood Mac(1977)
当時、スティーヴィーの魅力にやられ、おこづかいをはたいて買った1枚。(^-^;
31週全米1位、年間チャート1位!グラミー賞の最優秀アルバム賞(1978)。累計4,000万枚の売上(2012年時点)!
2枚のアルバムを立て続けに全米№1としたフリートウッド・マックは、世界的なグループに!
新加入の2人が表看板になるって、まさにアメリカンドリーム!
スティーヴィーは先日発表されたRolling Stoneの「The 200 Greatest Singers of All Time」(2023.1)で93位
それにしても、Mick Fleetwood(ミック・フリートウッド 1947 - )、すごいリーダーですねえ。ホントのリーダーは自分は動かないもの・・・(^-^;)
ピック無しで硬軟弾き分け唄うリンジーと、魅惑的な容姿とハスキーなスティーヴィー、『Over My Head』『You Make Loving Fun』等の名曲を書き、柔らかな歌声のクリスティン・マクヴィー、そして、バンドを支え続けたシンプル(?)なミック・フリートウッドのドラムとジョン・マクヴィーのベース・・・魅力的なメンツでしたね。
他に私が持ってるFleetwood Macのアルバムは・・・
「Tusk(牙 タスク)」(1979 全米4位、全英1位)
2枚組であり、L.バッキンガムの実験的な曲があまり受け入れられなかったり、発売前に全20曲がラジオで放送されたりし、前作のような大成功とはなりませんでしたが、アメリカでダブル・プラチナム(200万枚)!
「Live(フリートウッド・マック・ライヴ)」(1980 全米14位)
『Fireflies』など3曲の新曲を含む2枚組ライヴ盤。
「Mirage」(1982 全米1位)
帯の下は・・
裏ジャケは・・
なんとも意味深なジャケです。
『Hold Me』、『Gypsy』などのヒット曲を収録。
「Tango in the Night」(1987 全米7位)
アルバムをリリース後、リンジーが脱退。
「Greatest Hits」(1988 全米14位)
800万枚以上売り上げてるというベスト盤。2曲の新曲を収録。
日本盤では『Over My Head』をカットし、『Seven Wonders』と『Oh Diane』を収録って?!
世界的スーパーグループとなったFleetwood Macですが、ソロ活動、メンバー間の悪化(離婚)、薬物中毒などなど、ロックバンドにありがちなトラブルが続き・・・
リンジー、スティーヴィー、クリスティンの脱退・再加入などがあり、変わらないのはリズム隊でグループ名になっている2人だけ(ミック・「フリートウッド」とジョン・「マック」ヴィー)。
「Behind the Mask」(1990 全米18位、全英1位)
リンジーが脱退し、代わりにBilly BurnetteとRick Vito(2人ともG. Vo)が加入し制作されたアルバム。
ジャケは物憂げなスティーヴィーと、遠く後方に他のメンバー。やがてスティーヴィーは脱退・・・ 一応クルマ・ジャケ
「TIME」/Fleetwood Mac(1995)
なんと!Dave Mason(デイブ・メイスン)が加入してた時期(1993 - 95)もあったんですね!
1997年にリンジーとスティーヴィーが再加入します。
クリスティンを除く4人による復活アルバム「Say You Will」(2003 全米3位)、やミック、ジョンも参加したクリスティンとリンジー2人の名義のアルバム「Lindsey Buckingham & Christine」(2017)などは、おこづかいが貯まったら買う予定です。(;^_^A
みんカラ avot-kunさんの フリートウッド マック
でクリスティン・マクヴィーが2022年11月に亡くなっていたことを知りました。
クリスティン、素敵な歌をありがとう・・・
「Christine McVie(恋のハート・ビート)」/Christine McVie(1984 2ndソロアルバム)
『Got A Hold On Me(恋のハート・ビート)』が全米10位のヒット!
さて、本日ご紹介のクルマ・ジャケ・レコは、
「Fundamental Roll」/Walter Egan(1977)
「Rumours(噂)」の約4か月後にリリースされたW.イーガンの1stアルバム。
リンジーとスティーヴィーのプロデュースかつ全面参加で、2人のギターやコーラスが堪能できます。
他のミュージシャン、John Ware(D)、John Selk(B)、Bill Cuomo(Key)らも意識してるのか、かな~り、マック的です。
ライナーノーツには『All Music & Lirics by Walter Lindsay Eagan sxcept “Surfin & Drivin”which is by John Zambetti』とありました。
W.イーガンとリンジーの2人で曲を書いたってことでしょうか?
さてさて、ジャケのクルマは・・・
裏ジャケのホイールでベンツとはわかりました。
ベンツの2ドアHT?
ピラーの形状から、Mercedes Benz 280SLではないかと・・・
メルセデス・ベンツ 280SL ロードスター ハードトップ 1971
によると、『ハードトップとは、オープンカーに脱着式の屋根を装着した時のスタイルを連想させるデザイン手法』とのこと。
ルーフ中央が窪んだ「パゴダ・ルーフ」が特徴だそうです。
裏ジャケ
しかし、このジャケ、表裏でどんな意味があるんでしょう・・・?
チアガール「ねえねえ、アンタ、なんでこんないいクルマに乗ってんの?」
イーガン「僕は大スター!(もうすぐね)握手してあげようか?(ハグもしちゃおうっと)」
こんな感じ??
・・・?! もしかして、エロジャケ? (^-^;
【登場車両】
Mercedes Benz 280SL Roadster Hardtop (2代目 W113 1963 - 71)
【自己採点】
クルマ度 7点(ベンツの2ドアHT、かっこいいっス)
魅惑度 8点(ジャケ表と裏の意味は・・・?)
音楽度 7点(・・・やっぱりS.ニックス、恋多き女だったんだナ~って音楽度じゃない~(^-^;)
新年早々、長文駄文で失礼いたしました~
今年もお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。m(__)m