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米国の日本庭園専門誌SUKIYA LIVING MAGAZINでのランキングで桂離宮を超えて1位の座を11年連続で獲得している足立美術館。

事業家の足立氏が横山大観コレクションを展示していると聞いて、小さな私設美術館をイメージしていましたが、中山間地域に似合わぬ立派な美術館で、無料シャトルバスが安来駅から何本も運行し駐車場も広い。朝一番に入館しましたが、あっという間に観光客で埋まるほど。中国人も混じっていましたが、みんなよく知っているんですね。日本庭園専門誌が米国にあること自体が驚きなんですけど。

9時が正式な開館時刻ですが8時半から入ったので、まだたくさんの庭師が清掃中でした。これだけ手を入れて貰っているだけで日本一かもと思わせられます。

造園家の知人によれば借景を活かしている庭ということで、後ろに見える低い山や小さな滝を計算に入れていることがわかります。けれど残念なのは、ほとんどをガラス越しに室内から観るしつらえであること。やはり畳に座るなりして直に味わいたいものです。

足立氏は横山大観の絵の世界を立体化したものとして日本庭園づくりを始めたようですが、私には自然をあるがままに愉しむ方が性に合うかな。

その横山大観コレクションのコーナーは世界遺産登録記念で富士山の特集になっていて、数十枚の様々な富士山はそれはそれで見応えがありました。

ただ、左腕が室内冷房でシクシク痛んだせいでゆっくり愉しむ余裕がなかったせいもあるでしょうが、私には安来の周囲の風景の中を自転車で走る方が素敵に思えました。