昨晩は西宮から京都に入り、今日午後の会議までの自由時間をどう過ごそうか?と考えておりました。
一度行かねばと思っている相国寺は特別拝観以外は中を観ることができないのですが、その一角にある承天閣美術館では、臨済禅師1150年・白隠禅師250年遠諱記念の禅林美術展として、墨蹟や禅画、茶道具を観ることができると知りました。
最寄り駅の鞍馬口で降りて、早めの昼飯を食べようとぶらぶら歩いていると、昭和な食堂が目に入り、
なにかグッと来るものを感じて入店。
簡素で清潔な店内には夥しいメニューが掲げられ、給仕大好きな眼鏡っ娘(意外⁉️)と手慣れたオヤジさんの掛け合いが飛び交う雰囲気に、ニコニコしてきました。
井之頭五郎の気持ちになってまず頼んだのは冷麺。冷やし中華です。皿じゃなく丼なのもいいね。
ショーケースから自分でイナリと五目寿司の皿を取ってき、玉吸も注文。ギョクスイと読むようですが、要は卵の入った吸い物。
どれも素朴ながら良い味つけで、期待を裏切りませんね。次回は水炊き定食だな。それと、テイクアウトされているおはぎも気になるぅ。
全40席が常時7割くらいの適度な密度で客が入れ替わりますが、場所柄サラリーマンは少なく様々な自営業のバリエーションを観察できるのも、嬉しくなります。
因みに私の前に座ったお爺さんは、着席するなり鰊蕎麦を頼むと店のおばさんから「日本酒もね?」と確認されていたので常連さん。仕事もない寂しい老人が毎日来るのかなと観察すると、さにあらず。
濃紺のストローハット、ライトブルーのシアサッカー地のジャケットを脇に置き、生地の良さげなブルーのドレスシャツの袖をまくってそばを手繰る洒落者で、ちょっとインタビューしたくなる面構え。
うーむ、写真を撮れないのが残念ですが、パリのロートレック、ニューヨークのロバートフランクのように、此処にいれば、絵でも写真でも脚本でも、被写体に困リませんな。笑
こう言う食堂は、東京ではもう見られないんじゃないかな。
京都駅八条口の殿田食堂も好きだけど、人間模様の面白さではこちらが数段上。時間があればわざわざまた来たくなりましたとさ。
※追記: 禅林美術展で印象深かったものの備忘録
・若冲の葡萄小禽図襖絵(鹿苑寺大書院障壁画)
・仙崖義凡の画賛(老子出関図、鍾馗図、托鉢図、七変化図)
・白隠禅師の墨蹟(東山水上行、動中工夫勝静中百千億倍)
・白隠禅師の画賛(布袋図、三祖師図)
・蘭渓道隆の墨蹟(無所従来)
・大名物の工芸(玳皮盞散花文天目茶碗)
Posted at 2017/07/21 22:10:26 | |
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