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伏木悦郎のブログ一覧

2012年04月04日 イイね!

そもそもの話 (86vsBRZの前に)

そもそもの話 (86vsBRZの前に)このブログを始めたのは2008年の11月。ミレニアムに手作りで立ち上げた公式HPは、windows95マシンでアナログ回線のダイアルアップというほんの10年前なのに、化石の趣すらある旧システムの前に敢えなく消滅。ブロードバンド化の波に乗るには50の手習いでは遅すぎて、エイヤッの気分でここに店を開いた(?)ということである。


タイトル、どうします? 運悪く担当のお鉢が回ってきてしまった鈴アユさんに問われて答えたのが標題でした。クルマとからだ? なんですか、それ。"孤立を恐れず、孤高に陥らず" ですか……(くっ、暗い)。とどめはFR絶対主義ときたもんだ(オッサン、ええ加減にせーよー)彼女は絶対3回は呟いたはずである。

リーマンショックでずたずたになり、虎の子のS2000も人手に渡り、息も絶え絶えの態で還暦を迎え、今日がある。この間、言いたいことをずけずけ言って人心を逆撫でし、言わなくていいことを言って同調圧力の餌食になったりもした。

すべては、従来通りでは立ち行かない、変わるべきは周囲ではなくこちらのほう。30年を越えてフリーランスのライターだけでやってきた、今流の自動車ジャーナリストのハシリとしての矜持がそうさせてきた。

僕の周辺で編集坊やの経験なしにいきなり看板背負ってこの稼業に入った人は稀だ。近くて5歳以上、大体ひと回り年長以上の元々裕福な家柄を中心とする大先輩世代がこの国のモータージャーナリズムのパイオニアとして存在した。

何日か前に日本自動車ジャーナリスト協会の話を書きましたが、その創設メンバーはたったの17人。現有会員の5分の1以下というIt’s a small worldだったわけです。

高度経済成長の頂点1970年に免許を取って以来42年。ずっとクルマの真ん中付近をうろちょろしてきて思うのは、結局クルマは本質的に何も変わっちゃいない。免許取得直前に開通した東名高速は今も当時と変わらぬ最高制限速度100㎞/hで、80㎞/h制限やそれ以下の区間も多数存在する。

より速く、より快適に、より安全に、そして経済的に。クルマは、フォーディズムのT型以降、一貫してそのスローガンの下で進歩の過程を踏んできている。たしかに便利になり、スローガンは着実に達成されつつあるようだ。しかし、常につきまとうこの消化不良のもやもや感は何なのだ?

100㎞/hどころか、100mph(160㎞/h)は軽自動車にだって到達可能で、300㎞/hもかつての夢ではなく現実のものとして手中に収まるところに来ている。でも、コンプライアンスを徹底させるなら、それらは何の意味も持たなくなる。

固いことは言いたくないし、本気で主張する気などさらさらないが、少なくともほとんどのクルマの上半分の走りのパフォーマンスは不要だろう。法治国家であるなら、疑問を差し挟むほうが正常ということになるだろう。しかし、そんな論調はほとんど聞くことがない。

いっぽうで、クルマだけが良くなっていて、相対的にインフラや法規やドライバーの質が低いところに留まっている。さらに言えば人生を豊かにし、楽しむための道具と位置づけられるクルマという視点を持つことに、社会の共通認識として冷たい。

安全で、環境に優しく、資源問題にもまっすぐに向き合う。それはその通りで、最大限追求されるべきだが、それ以上に重要なのは人生は楽しむためにあるという社会としての共通目標であり、そのための協調だろう。

まだ、今ほどクルマが普及しておらず、一億総運転免許取得時代(は目標ではなくなってしまったようだが)までにしばらく時間があった頃。たとえそれが物質的豊かさであれ、豊かになろうという目標があった時代には活力があり、多くの人々が希望に満ちていたような気がする。

すでに手にした豊かさを後生大事に守ろうとするのではなく、一段上の多様な価値観に対応するいろんな豊かさに目を向けた変化に歩を進める時ではないか。突っ張ると独りぼっちになることもある。世の中わかっちゃねぇなあ、高みにはまることもある。

でも、いいんじゃねぇの?クルマはFRっきゃねぇだろうとか、ドリフトが最上のドライビングファンぐらいのこと言ったって。やれば誰でも分かる。できるようになったら誰だってはまる。それが身体拡大装置としての自動車であり、脳の快楽神経系と直結するクルマの楽しさの本質なんだから。

それを法治国家の枠組みの中でどうやったら合法的に楽しむことができるか。テーマは、マッチポンプとしての安全ディバイスや統合交通システムなんかじゃないだろう。

トヨタ86というクルマは、『無謀にも』ふやけた現状に一石を投じたクルマだと僕は思っているわけです(さらに付け加えるなら、スバルBRZはそれとはまったく異なる、自らの従来価値観に縛られ留まっているという点において決定的に旧い)。このブログの標題は、この日が来ることを想定して付けたといったら、あなたば笑いますか。ここはgoalじゃなくて、あくまでも新しいクルマの時代を切り拓くstartlineにほかならない。

天下の暴論かもしれませんが、多くの方々のご意見を賜りたいと思います。お友達だけでなく、初めての方のご意見もお待ちしています。もちろん、異論反論罵倒welcomeで御座います。僕はね、今変わらなくて何時変わるんだよ!!と常々思っていた者であります。

Posted at 2012/04/04 23:54:13 | コメント(22) | トラックバック(0) | 日記
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