2012年08月06日
いい加減皆さん目を覚ましませんか。行き過ぎた物事を鎮まらせて、態勢を整えてから、また上を目指すのもいいし、最大効率を究めて少ないエネルギーで豊かな生活を実現して、浪費を貪ることを力があると考える人々の強欲をたしなめる。これからの国々には最新のテクノロジーで循環型再生可能エネルギーによって争奪戦を必要としない発展を促す。
これまで通りにこだわったら、これまで推進してきたエネルギーシステムは不可欠という立場を取らざるを得ない。巨大化の限りを尽くした都市システムは、嘘で固められた危険な巨大エネルギー供給装置を前提にほとんど無原則に拡大を続けてきた。
すでにそれは崩壊し、継続が不可能であることが露顕したはずなのに、ほとんどの人々が今までどおりであることを願っている。何も考えずに、誰かが元に戻してくれることを祈っている。そのためにとりあえず何もしないことだと高を括り、今まで通りで行こうと思っている人がほとんどだ。無理だと思う。
福島第一原発事故とその被災地は当分元には戻らない。津波が襲った東日本沿岸もほとんどが被災時の惨状を残したまま放置の状態が続いている。被災を免れた土地、震災の被害が及ばない市町村の日常は、震災以前とほとんど何も変わってはいない。
迂闊に変わることを急いだ僕などは、自分でも笑う他ない窮地をトボトボと歩く境遇を彷徨っているが、まあ生きているだけめっけもん。気をたしかに耐えて辛抱していれば、その内何とかなるだろうと腹を括っている。状況は明らかに1980年代より深刻だ。
しかし、あらゆるエネルギー消費は30年前より増えている。省エネ技術による費用対効果は確実に向上しているが、結果として得られ消費されるエネルギーの絶対量を下げればさらに効率は高まる。これは間違いないところだろう。
クルマを見れば一目瞭然だ。30年前。国産車の動力性能の頂点はグロス値で170馬力程度。今で言えば150馬力ほどである。現在の頂点は? 日産GT-Rが550馬力。最新のFRスポーツカートヨタ86/スバルBRZの2ℓNA200馬力がそれほどパワーがあるわけではないと言われるまでになっている。
この半世紀というもの、日本の公安委員会は国内道路の法定最高速度100㎞/hを1キロたりとも上げようとはしていない。にもかかわらず、30年前の4倍に迫るパワーを放任し、300㎞/hの最高速をあたかも日常的に消費できるかのような錯覚を与えながら技術だ匠だとネタバレした原発のようなテクノロマンで人々を籠絡する。
それで真正のテクノロマンが語れるはずのモータースポーツ界はどうなっているかというと、長年これで生きてきたんだからという既得権にすがりながら、すでにバレちゃった嘘のいかがわしさに目を背ける人々の寄り合いのようになってしまっていて、若者が溌剌と見える未来志向の明るさが感じられない。
もうメーカーのエゴはいいです。成り行きでここまできてしまったからやらせて下さい、みたいなサラリーマン人事の繰り言みたいな、ここに来たら勝ち、来れない人は負けなんていうみみっちいレース、その世界の人以外誰が見ますか。メーカー系のワークスドライバー(?)になるのがゴールなんて、やめてよ。子飼いのフリーのサラリーマンみたいなアスリートに誰が憧れる。
日本の自動車は、一度世界の趨勢に反旗を翻して思い切ったダウンパフォーマンス路線に舵を切ったらいい。非力といったって、100馬力もあれば160km/h、100mphは楽に出るんです。GT-Rの上450馬力は、日本人が年間食べ残す残飯2300万トンと重なる無駄というか贅沢。
僕はそのような過剰性を全面的に否定する者ではなく、むしろそれもクルマの面白さのひとつという矛盾というかアンビバレンスに揺れるクルマ馬鹿の一人ですが、ここから目を背けていてはクルマの語り部としては失格だと考えている。
燃費をぐぅ~んと絞り、パワー/トルクをハイここまでと決めた時に、どうすればクルマの根源的な魅力のひとつ走りの楽しさを演出できるか。ここでなんですよ小型FRの出番、ドリフトの面白さにスポットライトを当てるのは。
スピードは圧倒的といえるクルマの魅力のひとつですが、世界中の国家権力は例外なくその自由に制限を加えている。スピードを自由放任の世界に解き放ったら、ランダムアクセスが可能なクルマを操る人をコントロール下に置くことは難しい。だからこそ、このクルマの最大価値である自由を何としてでも守るために、こっちから自発的に変わろうと僕は考えるわけですが、チンプンカンプンかもしれませんね。
もう一回クルマの性能を人間との距離感から考えた等身大(?)に戻して、出直したほうが楽しいはず。クルマはマシンが勝手に走っているのではなく、アナタがあなたのカラダを運びながら走っている。このブログのメインタイトルからだとクルマはこのことを言っているんですと以前に書いたと思います。
昨年の年初め、変わる変える変えさせる……みたいなことを書きましたが、震災で変わった以外は却って以前より頑なに変わりたくない人が増えたような気がする。日本人は分裂を好まず、国論2分などという状況は絶えて久しく生じていませんが、このままではどうかな。
僕はまずは自分のフィールドでもあるクルマの世界で、こっちだよ……と言おうと思っている。ドン・キホーテでもいいですわ。もっと自分のからだを楽しめるクルマを生み出さないと。
9月1日(土) 筑波サーキット マツダ・メディア対向ロードスター4時間耐久レース 応援希望募集中!!
8月12日(日)までにメッセージでお知らせください。氏名・連絡先をお忘れなく。
Posted at 2012/08/06 23:40:53 | |
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