米ウクライナ首脳会談 欧州各国首脳らとの会合終わる
2025年8月19日 11時50分
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アメリカのトランプ大統領とウクライナのゼレンスキー大統領の首脳会談が、日本時間の19日午前2時すぎからホワイトハウスで行われました。両首脳によるホワイトハウスでの会談は、口論に発展したことし2月以来です。
その後、イギリスやフランス、ドイツなどの5か国やEU=ヨーロッパ連合とNATO=北大西洋条約機構の首脳らも交えての会合が行われ、トランプ大統領は停戦後のウクライナへの安全の保証をめぐり、ヨーロッパが主体となり、アメリカが支援していく枠組みになるという考えを示しました。
首脳会合後のトランプ大統領らの新たな動き
首脳らの会合 冒頭部分の動画(23分32秒)
同時通訳:日比美和子 高山絵美
トランプ大統領「これまでのところ成功している一日」
トランプ大統領は会合の冒頭「きょう起きたすべてのすばらしいことに感謝する。これまでのところ、とても成功している一日だ。ウクライナでの殺りくを終わらせ、戦争を止めるための重要な話し合いだ。私たちは皆、同じ目標のために取り組んでいる。非常にシンプルな目標だ。殺りくを止め、この問題を解決したい」と述べました。
トランプ大統領「プーチン大統領 ウクライナへの安全の保証受け入れた」
トランプ大統領は「アラスカでの会談を経て、プーチン大統領はウクライナへの安全の保証を受け入れた。これから、誰が何をするかを話し合うが、ヨーロッパの国々が主に負担し、われわれが支援することでしっかりしたものにしていく」と述べました。
トランプ大統領「領土交換の可能性 議論する必要ある」
トランプ大統領は「現在の前線を踏まえた領土交換の可能性についても、議論する必要がある。戦闘地域の最前線は、非常に悲惨な状況で、プーチン大統領の交渉姿勢を考慮する必要がある」と述べました。
トランプ大統領「3者会談 早く実現できるよう努める」
トランプ大統領は「われわれはできるかぎり早く、3者会談を実現できるように努める。ゼレンスキー大統領とロシアのプーチン大統領との間で何らかの合意ができると感じている。最終的にこれは、ゼレンスキー大統領とウクライナの国民が、プーチン大統領と合意して共同で決める問題だ」と述べました。
トランプ大統領「和平合意を結ぶことは実現可能」
トランプ大統領は「私たち全員が恒久的な平和に取り組むために即時の停戦を望んでいるのは明らかだ。いまの時点でそのようなことは起きていないが、ゼレンスキー大統領とプーチン大統領はそのことについてもう少し話す余地はあるだろう。私はこのすべての終わりに和平合意を結ぶことは、非常に実現可能なことだと信じている」と述べました。
ゼレンスキー大統領「戦争を終わらせロシアを止めたい」
ゼレンスキー大統領は「私たちは敏感な話題について議論した。まず1つめが安全の保証についてだ。われわれは全員戦争を終わらせ、ロシアを止めたい」と述べました。
ゼレンスキー大統領「すべての捕虜の交換が重要」
ゼレンスキー大統領は「人道的な方向性としてすべての捕虜を交換することが重要だ。子どもたちを家族のもとに戻し、幸せにするという歴史的な役割を果たせることを願っている」と述べました。
ゼレンスキー大統領「領土含む問題 3者会談で議論する」
ゼレンスキー大統領は「領土を含むすべての敏感な問題について、首脳レベルの3者会談で議論する。トランプ大統領はそのような会談を調整しようとしている」と述べました。
ドイツ首相「停戦に向けて努力 ロシアに圧力を」
ドイツのメルツ首相は「次回の会合が停戦なしに開催されるとは考えられない。停戦に向けて努力し、ロシアに圧力をかけよう」と述べ、まずはウクライナの停戦の実現をめざし、欧米が連携してロシアへの圧力を強めるべきとの考えを示しました。
トランプ大統領「戦いが終わるか続くか 1、2週間で分かる」
トランプ大統領は「このひどい戦いが終わるか続くか、1、2週間のうちに分かるだろう。双方の当事者が合意する意思を持っており、ともに歩み、合意できるか見極めながら『ディール』を成し遂げたい」と述べました。
イギリス首相「3者会談が理にかなった次のステップだ」
イギリスのスターマー首相は「適切なアプローチをとれば、特に安全の保証に関して真の進展を得ることができると感じている。きょうはウクライナ、そしてヨーロッパの安全保障において重要な一歩を踏み出せると思う」と述べました。そのうえで「3者会談が理にかなった次のステップだ」として3者会談を行う必要性を強調しました。
フランス大統領「4者会談も必要になるだろう」
フランスのマクロン大統領は、会合の冒頭で「3者会談に続き、おそらく4者会談も必要になるだろう。私たちが安全の保証について話すとき、同時にヨーロッパ大陸全体の安全について話しているからだ」と述べ、ヨーロッパの関与も必要になると強調しました。そのうえで「3者会談を実現するためには、トランプ大統領が提案したような停戦か、少なくとも交渉中に殺りくをとめる提案が必要不可欠だ」と述べました。
イタリア首相「私たちは結束して行動しなければならない」
イタリアのメローニ首相は「平和を実現し、正義を保証したいのであれば、私たちは結束して行動しなければならない」と呼びかけました。そのうえで、トランプ大統領がNATO=北大西洋条約機構と似たような安全の保証をウクライナに提供する用意があるとしていることについて、この案は当初、イタリアが提案したものだとしたうえで「再び同じことが起こらないようにするにはどうすればいいか、それがあらゆる平和の前提条件だ」と述べました。
NATO事務総長 トランプ大統領の取り組みを称賛
NATOのルッテ事務総長は「あなたはプーチン大統領との対話を開始し、行き詰まった状況を打破した。アメリカがウクライナの安全の保証に参加する意向があると述べたことは画期的だ」と述べ、トランプ大統領による取り組みを称賛しました。
トランプ氏 会合中断しプーチン氏と電話会談
ドイツの複数のメディアは、アメリカのトランプ大統領が、ウクライナのゼレンスキー大統領やヨーロッパ各国などとの会合を中断し、ロシアのプーチン大統領と電話会談を行ったと報じました。
電話会談の内容については伝えていません。
トランプ大統領は、ゼレンスキー大統領との首脳会談の際に一連の会合のあとにプーチン大統領に電話すると明らかにしていました。
ロシア補佐官 米ロ電話会談行われたこと 明らかに
ロシア国営のタス通信によりますと、ロシア大統領府のウシャコフ補佐官は、トランプ大統領とプーチン大統領の間で電話会談が行われたことを明らかにしたということです。電話会談は、およそ40分間行われ「率直で、非常に建設的だった」としています。
会談の中で両首脳は、ロシアとウクライナによる直接協議について継続を支持したほか、協議のレベルを引き上げる案を話し合ったとしています。
また、ウクライナをめぐる問題などで緊密に連携していくことで一致したとしています。
Posted at 2025/08/19 12:31:30 | |
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