
北朝鮮 “弾道ミサイル” 「日本列島列島を通過せず」防衛省
2022年11月3日 8時52分
防衛省は「先ほど、午前7時48分に発射したミサイルについて、列島を通過したという情報がありましたが、実際には、通過をしていないということが判明しました。詳細は確認中ですので、状況が判明次第、引き続きお知らせします」と発表しました。
弾道ミサイルの可能性あるもの すでに落下か 海保
海上保安庁は防衛省からの情報として、「弾道ミサイルの可能性があるものは、すでに落下したとみられる」と午前8時10分に発表しました。
航行中の船舶に対し、今後の情報に注意するよう呼びかけています。
政府 Jアラート発信
政府は、人工衛星を通じて自治体などに緊急に情報を伝えるJアラート=全国瞬時警報システムで、宮城県、山形県、新潟県を対象にさきほど情報を発信し、「北朝鮮からミサイルが発射された模様です。建物の中、または地下に避難して下さい」と伝えました。
韓国軍 合同参謀本部発表
韓国軍の合同参謀本部は、北朝鮮が日本海に向けて弾道ミサイルを発射したと3日午前7時45分ごろ発表しました。韓国軍は、アメリカ軍とともに詳しい情報の収集や分析を急いでいます。
「射程が中長距離の弾頭ミサイルと推定」韓国 連合ニュース
韓国の通信社、連合ニュースは、北朝鮮が発射した弾道ミサイルについて、韓国軍当局者の話として「ミサイルは切り離しが行われていて、射程が中長距離の弾頭ミサイルと推定している」と伝えました。
また、韓国軍は、ICBM=大陸間弾道ミサイルの可能性についても分析を急いでいるとしています。
東京の防衛省「PAC3」特異な動きは確認できず
Jアラート=全国瞬時警報システムで、北朝鮮からミサイルが発射されたとみられると伝えられてから20分がたちましたが、NHKの映像からは、地上配備型の迎撃ミサイル、「PAC3」が配備されている東京の防衛省の周辺で、特異な動きは確認できません。
Jアラート・エムネットの発信は先月4日以来
北朝鮮による弾道ミサイルの発射について、政府がJアラート=全国瞬時警報システムや、エムネット=緊急情報ネットワークシステムで情報を発信したのは、先月4日以来です。
このとき、弾道ミサイルは青森県の上空を通過し日本のEEZ=排他的経済水域の外側の太平洋に落下したとみられています。
飛行距離はおよそ4600キロと北朝鮮が発射した弾道ミサイルのなかでは最も飛行距離が長く、IRBM=中距離弾道ミサイル級以上の射程があると考えられるとしています。
政府は、ミサイルの発射と上空通過、それに、推定される落下地点についてJアラートやエムネットを通じて情報を発信しました。
北朝鮮が弾道ミサイルなどを発射 ことしに入って30回目
防衛省などによりますと、北朝鮮が弾道ミサイルなどを発射したのはことしに入って30回目です。
これまでに、1月に7回、2月に1回、3月に3回、4月に1回、5月に4回、6月に1回、8月に1回、9月に3回、先月に7回、今月に入って2日1回、それぞれ弾道ミサイルなどの発射を繰り返しています。
特に9月下旬から今月にかけては合わせて11回とこれまでにない頻度で相次いで発射しています。
弾道ミサイルが日本上空通過は今回が8回目
防衛省によりますと、北朝鮮が発射した弾道ミサイルが日本上空を通過したのは、先月4日以来で、今回が8回目です。
直近の先月4日に発射した弾道ミサイルは、最高高度はおよそ1000キロで、およそ4600キロ飛行し、青森県上空を通過したあと、日本の東およそ3200キロの日本のEEZ=排他的経済水域の外側に落下したと推定されています。
高度や飛行距離を踏まえるとIRBM=中距離弾道ミサイル級以上の射程を有するミサイルだと推定され、これまでに4回発射している中距離弾道ミサイル級の「火星12型」と同型の可能性があるとしています。
また、発射地点から着弾地点までの飛行距離、およそ4600キロは、これまでで最長だったとしています。
北朝鮮の弾道ミサイルが初めて日本上空を通過したのは、1998年8月31日に発射された射程が1500キロ以上の「テポドン1号」で、弾頭は三陸沖に落下したと見られています。
北朝鮮はその後、人工衛星を打ち上げるとして、事前に国際機関に通告したうえで、断続的に、日本上空を通過する弾道ミサイルを発射していましたが、2017年の8月29日と9月15日には、事前の通告なしに、中距離弾道ミサイル「火星12型」を発射し、いずれも日本の上空を通過しました。
北朝鮮をめぐる最近の動き
弾道ミサイルなどの発射を繰り返す北朝鮮に対し、日米韓3か国は連携して抑止力の強化を進めています。
アメリカはことし9月に続いて先月も、原子力空母を日本海に再び展開し、日本や韓国とともに共同訓練を行いました。
さらに先月17日から28日にかけて、韓国軍の定例の野外機動訓練が一部アメリカ軍も参加して実施されたほか、31日から4日までは、最新鋭のステルス戦闘機などおよそ240機を投入して米韓空軍による5年ぶりの大規模訓練が行われています。
一方、北朝鮮は、先月9日までの15日間、キム・ジョンウン(金正恩)総書記の立ち会いのもとで、戦術核運用部隊の訓練を実施し、弾道ミサイルを7回発射しました。
キム総書記は「必要な場合、すべての軍事的な対応措置を講じていく」と述べていて、北朝鮮は2日、南北の分断後初めて、海上の境界線を越えた短距離弾道ミサイル1発を含め20発余りのミサイルを発射しました。
北朝鮮は、米韓両国に対し、訓練の中止を求める談話を連日発表し「武力行使を試みれば、史上最もむごたらしい代価を支払うことになる」として、強くけん制していました。
Posted at 2022/11/03 08:57:18 | |
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