
台風5号 東北を横断へ 土砂災害や川の増水に厳重警戒
2024年8月12日 12時55分
東北を横断している台風5号の影響で、岩手県では記録的な大雨となっているところがあり、今後も雨量はさらに増えるおそれがあります。気象庁は土砂災害や川の増水、氾濫、低い土地の浸水に厳重に警戒するよう呼びかけています。
東北の日本海側でも雨が降り続く見込みで、最新の情報に注意し、崖や渓流などからは離れるようにしてください。
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雨雲レーダー - NHKデータマップ
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気象庁によりますと、台風5号は午前8時半ごろ、岩手県大船渡市付近に上陸しました。
12日午後1時には、岩手県花巻市付近を1時間に20キロと、やや速度を速めながら北西へ進んでいるとみられます。
中心の気圧は994ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は20メートル、最大瞬間風速は30メートル、中心の北東側330キロ以内と南西側220キロ以内では風速15メートル以上の強い風が吹いています。
岩手県など東北の太平洋側では沿岸部を中心に雨が降り続け、局地的に強まっています。
12日正午までの48時間に降った雨の量は、久慈市下戸鎖で473.5ミリ、大槌町では294.5ミリ、久慈市山形で278.5ミリと、いずれも気象庁が統計を取り始めてから最も多くなりました。
このほか、岩泉町で238.5ミリ、釜石市で189.5ミリ、洋野町大野で166.5ミリなどとなっています。
これまでに降った雨で、岩手県では土砂災害の危険性が非常に高くなり、土砂災害警戒情報が発表されている地域があるほか、氾濫危険水位を超えている川があります。
北日本を中心に風も強まっていて、岩手県大船渡市で午前8時20分ごろに27.3メートルの最大瞬間風速を観測しました。
東北横断・速度遅く雨量増加
【雨の予想は】
台風は徐々に勢力を弱めながら東北を横断していて、12日は、非常に激しい雨が降るおそれがあります。その後、13日までに日本海で熱帯低気圧に変わる見込みですが、速度が遅いことから、総雨量が増え危険度が高まるおそれがあります。
13日昼までの24時間に降る雨の量は、
いずれも多いところで、
▽東北の太平洋側と日本海側でいずれも200ミリと予想されていて、
14日昼までの24時間には、
▽東北の日本海側で150ミリ、
▽東北の太平洋側で80ミリの雨が降ると予想されています。
先月、記録的な大雨となった東北の日本海側でも長期間にわたって大雨となるほか、北海道でも大雨になる見込みです。
【風の予想は】
また、北日本を中心に風が強まり、12日の最大風速は東北で25メートル、北海道で18メートルで、最大瞬間風速は東北で35メートル、北海道で25メートルに達すると予想されています。
【波の予想は】
海上はうねりを伴って波が高く、12日は東北で7メートル、北海道で6メートルといずれも大しけとなる見込みです。
【土砂災害や浸水 川の増水や氾濫に厳重警戒を】
気象庁は土砂災害や川の増水、氾濫、低い土地の浸水に厳重に警戒するとともに、暴風や高波に警戒するよう呼びかけています。
落雷や竜巻などの激しい突風にも注意してください。
長時間雨が降り続くため、雨の激しさを感じなくても浸水するリスクがあります。
周囲で浸水が始まってからの移動は極めて危険で、過去の水害でも犠牲者が相次いでいます。12日は崖や渓流などから離れた安全な場所で過ごすようにしてください。
Posted at 2024/08/12 13:24:17 | |
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