
台風5号 このあと数時間で東北上陸へ 線状降水帯発生おそれも
2024年8月12日 7時14分
台風5号はこのあと数時間で東北の太平洋側に上陸する見込みです。
岩手県では24時間に降った雨の量が気象庁が統計を取り始めてから最も多くなっているところがあるほか、岩手県と宮城県、青森県では午前中にかけて線状降水帯が発生し、東北の太平洋側を中心に記録的な大雨となるおそれがあります。
気象庁は土砂災害や川の増水、氾濫、低い土地の浸水に厳重に警戒するよう呼びかけています。きょうは安全な場所で過ごすようにしてください。
放送同時提供
雨雲レーダー - NHKデータマップ
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気象庁によりますと、台風5号は宮城県の沖合を西寄りに進んでいます。
12日午前7時には、宮城県気仙沼市の東南東40キロの海上を1時間に15キロの速さで北西へ進んでいるとみられます。
中心の気圧は985ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は25メートル、最大瞬間風速は35メートル、中心の北東側440キロ以内と南西側280キロ以内では風速15メートル以上の強い風が吹いています。
岩手県など東北の太平洋側では沿岸部を中心に雨が降り続いていて、局地的に強まっています。
12日午前6時までの24時間に降った雨の量は、久慈市下戸鎖で357.5ミリに達し、気象庁が統計を取り始めてから最も多くなりました。
このほか、岩泉町でも198ミリと平年の8月1か月分を超える大雨となっているほか、釜石市で137ミリ、洋野町大野で129.5ミリ、宮古市で99.5ミリなどとなっています。
これまでに降った雨で、岩手県では土砂災害の危険性が非常に高くなり、土砂災害警戒情報が発表されている地域があるほか、氾濫危険水位を超えている川があります。
東北横断・速度遅く雨量増加
【雨の予想は】
台風は勢力を維持したまま、このあと数時間で東北の太平洋側に上陸し、横断する見込みです。
北日本では13日にかけて雷を伴って激しい雨が降る見込みで、12日は、非常に激しい雨となるおそれがあります。
特に、岩手県、宮城県、それに青森県では午前中にかけて線状降水帯が発生し、災害の危険度が急激に高まる可能性があります。
さらに、台風の速度が遅いことから総雨量が増えるおそれがあります。
13日朝までの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで
▽東北の太平洋側で250ミリ
▽東北の日本海側で200ミリ
と予想されています。
14日朝までの24時間には
▽東北の日本海側で150ミリ
▽東北の太平洋側で80ミリ
の雨が降ると予想されています。
東北の太平洋側では警報基準を大きく超えるような記録的な大雨となる見込みで、わずか数日で平年の8月1か月分を大きく超える雨量となる地域がさらに増えるおそれがあります。
先月、記録的な大雨となった東北の日本海側でも長期間にわたって大雨となるほか、北海道でも大雨になる見込みです。
【風の予想は】
また、北日本を中心に風が強まり、12日は非常に強い風が吹くところがある見込みです。
12日の最大風速は東北で25メートル、北海道で18メートルで、最大瞬間風速は東北で35メートル、北海道で25メートルに達すると予想されています。
【波の予想は】
海上はうねりを伴って波が高く、12日は東北で7メートル、北海道で6メートルといずれも大しけとなる見込みです。
【土砂災害や浸水 川の増水や氾濫に厳重警戒を】
気象庁は土砂災害や川の増水、氾濫、低い土地の浸水に厳重に警戒するとともに、暴風や高波に警戒するよう呼びかけています。
また、落雷や竜巻などの激しい突風にも注意し、発達した積乱雲が近づく兆しがある場合は頑丈な建物の中に移動するなど安全を確保して下さい。
台風の進路にあたる東北を中心に、雨や風が急激に強まるおそれがあります。
周囲で浸水が始まってからの移動は極めて危険で、過去の水害でも犠牲者が相次いでいます。
きょうは崖や渓流などから離れた安全な場所で過ごすようにしてください。
Posted at 2024/08/12 07:33:10 | |
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