セブン&アイHD 井阪社長退任 後任にスティーブン・デイカス氏
2025年3月6日 18時32分
シェアする
セブン&アイ・ホールディングスは、グループのトップを務める井阪隆一社長が退任し、後任として社外取締役のスティーブン・ヘイズ・デイカス氏が就任する人事を決めたと発表しました。6日、記者会見を開き、9年間、グループのトップを務めた井阪隆一社長は「国内の事業構造改革に一定の区切りがついた」などと退任の理由を述べました。
セブン&アイ・ホールディングスは6日開いた取締役会で、井阪隆一社長が退任し、後任として社外取締役のスティーブン・ヘイズ・デイカス氏を就任させる人事を決めました。
ことし5月に開く株主総会を経て、正式に就任することになります。
デイカス氏は大手スーパー、西友の最高経営責任者を務めるなど小売業での経営の経験が長く、会社では改革を加速させるため初めての外国人のトップを選びました。
6日の記者会見で井阪社長は「国内の事業構造改革に一定のメドがつき、セブン&アイのさらなる成長のためには経営交代が最適なタイミングと考えた」と述べました。
その上で、後任に選ばれたスティーブン・ヘイズ・デイカス氏について、「社外取締役として勤勉さと献身的な姿勢で業務にあたってきただけでなく日本やアメリカ、ヨーロッパで小売事業を経験し、グローバルでの成長にとって最適な人材だ」と述べました。
一方、新社長に就任する予定のデイカス氏は、グループの経営の現状について日本語で説明し「このところ市場シェアも一部失い、会社の勢いを失っているという事実を謙虚に受け止めないといけない」とした上で「もとの軌道に戻すために基本に立ち返る必要がある。コストの削減や、顧客の満足につながる重要な投資を行うスピードを上げ、より良いサービスを提供するよう努める必要がある」と述べ、主力のコンビニ事業を中心に改革を急ぐ考えを示しました。
また、会社は北米でコンビニ事業を展開する子会社の株式を来年の下半期までにアメリカ市場に上場させるほか、傘下のイトーヨーカ堂などコンビニ以外の事業を束ねる「ヨーク・ホールディングス」をアメリカの投資ファンド・ベインキャピタルに8147億円で売却すると発表しました。
ヨーク・ホールディングスには、セブン&アイと会社の創業家が改めて出資を行い、あわせて40%の株式を保有するということです。
そのうえで会社では、これらによって得た資金をもとに2030年度までに総額2兆円にのぼる巨額の自社株買いを行うことにしています。
セブン&アイは、創業家側による会社を非上場化する計画が白紙となったことを受けて、自社単独でいかに企業価値を向上させるかが課題となっていました。
Posted at 2025/03/06 22:18:26 | |
トラックバック(0) | 日記