富士山 静岡県側でも山開き 登山規制始まる
2025年7月10日 14時13分
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富士山の静岡県側は10日、山開きを迎えました。10日から登山者1人あたり4000円の入山料を徴収するなど、静岡県側でも登山規制が始まりました。
富士山は山梨県側の山開きに続いて、10日に静岡県側の3つの登山口から山頂へ向かうルートが開通し、夏山シーズンに入りました。
このうち富士宮市の富士宮口6合目では、登山道に設置されていたバリケードが撤去され、山開きを待つおよそ20人の登山者が作業を見守りました。
そして、午前9時に県の担当者が「冬季規制が解除されました」と宣言すると、登山者たちは山頂を目指して登山道を登り始めました。
富士山の登山をめぐっては、夜通しで山頂を目指す、いわゆる「弾丸登山」や相次ぐ遭難が問題になっていることを受けて、去年から登山規制を始めた山梨県に続いて静岡県も条例を制定し、ことしの夏山シーズンから、登山者1人あたり4000円の入山料を徴収するほか、午後2時から翌日の午前3時まで登山道の通行を規制するなどします。
富士宮口5合目の登山道の入り口付近には、入山の手続きなどを行う専用の小屋が設置されていて、登山者たちは、入山料の支払いなどを済ませると「入山証」のリストバンドをスタッフに見せて通過していました。
神奈川県から訪れた女性は「山開きを楽しみにしていました。登山規制が始まるのは安全な登山のためにも賛成です。けがなく無事に登り切りたいです」と話していました。
富士山の山梨県側では7月1日に山開きが行われていて、通行料の徴収や通行時間の制限に加えて、一日の登山者数の上限を4000人とする規制が実施されています。
富士山本宮浅間大社で安全祈願
10日に山開きを迎えた富士山の静岡県側では、富士宮市の富士山本宮浅間大社で開山式が行われ、登山者の安全を祈願しました。
富士山本宮浅間大社は、静岡県側の登山道の出発点の1つで、午前8時すぎから行われた開山式には地元の観光関係者らおよそ100人が参加しました。
鳥居の前に70人余りの登山者を乗せたバスが到着すると、拍手で迎えられ、神職から安全祈願のおはらいを受けました。
台湾から登山に訪れた男性は「神事を見てワクワクしました。日本一の山の頂上に行って盛り上がりたいです」と話していました。
このあと、白装束姿の関係者が富士山の標高にちなんだ長さ3.776メートルの大金剛杖を担いで参道を歩き、拝殿前に奉納しました。
そして、富士宮市の須藤秀忠市長が夏山シーズンの開幕を宣言しました。
境内では山岳救助隊による夏山救助の開始式も行われ、警察と消防の隊員が須藤市長に活動の開始を報告しました。
「富士山お山開き」実行委員会の石田寛二実行委員長は「ことしから入山料の徴収が始まります。ぜひ安心・安全な登山をしていただき、富士山を楽しんでください」と話していました。
Posted at 2025/07/10 18:53:04 | |
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