福島「県民割プラス」再開 宿泊施設「客足戻ってほしい」
2022年03月29日 09時40分
ロビーでチェックインの手続きをする宿泊客=28日、福島市飯坂町・摺上亭大鳥
県内の旅館などに宿泊する際の費用の一部を補助する「県民割プラス」の利用が28日、再開した。
福島市飯坂町の摺上亭大鳥には旅行バッグを持った宿泊客が次々にチェックイン。渡辺達雄営業部長は「昨年10月の前回は予約段階で電話が鳴りっ放しの状態だった。今回はそこまではいかない」と話した。
16日の地震の影響で貯水タンクが破裂、20日まで4日間休業した。3連休も対応に追われただけに、今後への期待は大きい。予約再開初日に85件の宿泊予約が入ったが、その後大きくは伸びず、渡辺さんは「前回の何分の一か。地震、新型コロナウイルス、季節的な要因などさまざまな原因があるのだろう」と推測。東北新幹線運休の影響も懸念され「大型連休までには客足が戻ってほしい」と期待した。
会津若松市・東山温泉の「庄助の宿瀧の湯」ではこの日、県民割プラスを利用して約40人が宿泊した。それでも斎藤純一会長は「今までの県民割と比べると予約が少ない」と話す。3連休にかかる18~21日の予約は満室の日もあったが、地震によって約3割がキャンセルとなった。斎藤会長は「県民割プラスの再開で、旅行へ行こうという機運が高まれば」と話す。
県民割プラスはオミクロン株の感染拡大を受け、1月25日から新規予約を停止していた。4月29日のチェックアウト分までが対象となる。県によると、今月25~27日の3日間で約3万泊分の予約があった。
東北4県と新潟にも対象地域拡大へ
県は28日、「県民割」の対象地域を岩手、宮城、秋田、山形、新潟の5県にも拡大すると発表した。4月1日宿泊分から同29日チェックアウト分までが対象。
5県の住民が本県の旅館などを利用する際の宿泊費を補助する制度で、福島県民が対象の「県民割プラス」とは異なる。県が県民割の対象地域を拡大したのは初めて。準備が整い次第、青森県も追加する考え。
割引額は、1万円以上の宿泊で一律5000円、5000円以上1万円未満だと一律2500円引きにする。利用者には本県の土産物店で使える2000円分のクーポンを配布する。5県からの利用者には原則、新型コロナウイルスのワクチン3回接種か、陰性証明の提示を義務付ける。県は割引対象として追加した5県でも、福島県民が宿泊割引を受けられるように調整を進める。
Posted at 2022/03/29 12:55:45 | |
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