福島県沖の沿岸漁業 ことしの水揚げ量 震災後最多に
12月31日 10時06分
震災と原発事故からの復興に取り組んでいる福島県沖の沿岸漁業でのことしの水揚げ量は、先月末時点で5950トンと去年1年間の実績を上回り、東日本大震災と原発事故の発生後最も多くなったことがわかりました。
福島県沖の沿岸漁業は、震災と原発事故の翌年から海域や出漁回数などを限定した試験操業として行われてきましたが、おととし3月で終了し、その後、段階的に水揚げを増やしています。
県によりますと、ことし1月から先月までの水揚げ量は5950トンで、去年1年間の5604トンをすでに346トン上回り、東日本大震災と原発事故の発生後最も多くなりました。
水揚げが増えた要因について、県は、各漁協が計画的に水揚げ量の拡大に取り組んでいるほか、国の助成事業を活用して新規就業者の確保や漁船を新たに造船するなど漁の環境整備が進んでいることが要因だとみています。
ただ、震災前に比べると水揚げ量はまだ2割余りにとどまっていて、県水産課は「水揚げ量の拡大と同時に水揚げ額を震災前の水準に戻す目標を掲げている。とれる魚種も変わってきていて、魚介類の鮮度の維持やブランディングなど付加価値を高める取り組みなどを通して漁業再生を後押ししていきたい」としています。
Posted at 2023/12/31 12:41:46 | |
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