
割と最近になってから、地元の児童館に沿線の車両で使われていた鉄道車両の台車が展示されていると知り、市内なのでちょっくら見に行ってきました。
場所は児童館の中庭。残念ながらブツの方は「展示」というより「放置」に近い状況。幸い子供の姿が見えなかったので、オッサンが独りカメラ片手にウロチョロしても怪しまれずに済みましたよ(^_^;A
せっかくなので、どんな台車かざっとご紹介します。
案内板によると「昭和22年に生まれ」と有りますが、おそらく第二次大戦後に運輸省から割り当てられ、走り始めた年を指していると思われます。そんな古い車両に使われていた、歴史有る車両に使われていた台車だったりします。車両は追って別の車体に載せら替えられましたが、台車は昭和50年代末期まで使われました。
台車の駆動系は「吊り掛け式」と呼ばれる、モーターが台車枠と車軸に跨がる様に搭載される方式で、これによりモーター軸と車軸の距離がほぼ一定に保たれますが、平歯車を使用する関係で加速時には
「モー」という盛大な騒音を奏でていました。
(マニアにとっては垂涎のサウンドだったりしますがw)

モーターが車軸に跨がっている部分はアクスルメタルを潤滑するための点検蓋が左右に見て取れます。砂や葉っぱが詰め込まれていましたが子供達に罪は有りません。
昔は線路の間が油で黒く汚れていましたが、おそらくこの蓋から漏れたものでしょう。

実車の物ではありませんが、吊り掛け式モーターのピニオンです。
平歯車が直接モーター軸に取り付けられているのが分かります。

こちらは現代の電気機関車に用いられている吊り掛け式。車軸に跨がる部分にはローラーベアリングが用いられ、バックラッシュの狂いが無く騒音や駆動ロスが減少しました。

吊り掛け式では台車に車輪/モーターを装着後、ギアカバーが被せられます。
カバー側面の突起には、モーターとボルトで接続される穴が開いています。
現代の電車で使われている台車と比べてみましょう。技術の進歩により台車を構成する部品が簡素化され、その結果大幅に軽量化されると同時にエアサスペンション(画像上)の採用で乗り心地が良くなりました。

駆動系は「カルダン式」と呼ばれるモーターが台車側に搭載される方式になり、車軸にモーターの荷重が掛からなくなった事で乗り心地、メンテナンスコスト共に改善されました。

カルダン式に用いられるモーター。ギアボックス内のピニオンとモーター軸のズレを吸収する継ぎ手が取り付けられています。(上の台車に装着される物ではありません)

通常は車軸とギアボックスがユニットになって扱われている様ですが、車両工場ではギアボックスを外し、騒音の少ない斜歯歯車があらわになっているのが見られました。
ちなみに展示(放置)されていた台車はこちら>
DT13を見てみる
本当にサラッとザックリな解説なので、もし興味を持たれた方は各自で調べてみる事をおすすめします(おい)
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Posted at
2014/03/16 02:15:00