『冬が寒い先進国で「アルミサッシ」を使う国は日本だけ…国際基準以下の「寒い家」を許してきた住宅政策の大問題』
住宅とエネルギーとの関係をバケツに水を注ぐ例えで表現していましたので紹介しておきます。
バケツに穴が空いていたらいくら水を注いでもバケツにいっぱいに水は溜まりません。
バケツにいっぱいに水は溜めるには、A「もっと水を注ぐ」、B「穴をふさぐ」のどちらを選ぶのが良いでしょうか?
正解はもちろん、B「穴をふさぐ」です。
子どもにもわかる問題ですが、残念ながら日本社会は、この問いに対してずっとA「もっと水を注ぐ」という解答を選び続けてきました。
住宅の断熱性能の資料もありました。
既存の住宅(約5000万個)の断熱性能の割合(2019年度)
・現行基準(断熱等級4) 13%
・平成4年基準(断熱等級3) 22%
・昭和55年基準(断熱等級2) 36%
・昭和55年基準に満たないもの(無断熱等) 29%
断熱等級は2022年3月までは4が最高等級でしたが、2022年4月に等級5が、同年10月に等級6と7が新設されています。
2025年以降の最低等級が等級4、2030年以降の最低等級が等級5に定められています。
で、本題のアルミサッシです。
アルミサッシのメリット
安価である
耐候性が高い
軽量である
強度が高い
腐食やサビに強い
安価で軽量、さらに強度が高く、腐食やサビにも強いアルミサッシは、日本の加工技術が優れていることで生まれました。
そのような精度が高いアルミサッシを大量生産できたことで、世界と比較して大きく普及しました。
アルミサッシのデメリット
断熱性能が低い
結露しやすい
デザイン性が低い
遮音性が低い
そもそもデメリットのひとつとして、断熱性能が低いことがあげられます。そのため、夏は暑く、冬は寒いという日本の一般的な住宅にありがちな住み心地の原因となっているともいえます。
また、結露がしやすいことからダニやカビの発生源となるため、冬場はとくにメンテナンスの手間がかかります。
ではアルミサッシでなければ何があるのか?
世界的にはサッシの樹脂化や木質化にすすんでいます。
各枠素材の熱伝導率は、アルミ200W/m・k 、樹脂0.17W/m・k 、木材0.12W/m・kですので納得です。
Posted at 2024/01/31 14:05:32 | |
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