【検証】タイヤ転がり抵抗が燃費に与える影響について

先日、磨耗が進んでいた夏タイヤを履き換えました。
これまで履いていたのは、DUNLOP LE MANS4。
DUNLOPの乗用車用としては、中間グレードに当たります。

日常の走りには全く問題はありません。でも、
　・ワインディングを流すと、タイヤが負け気味
　・ジムカーナやオートテストでは完全に力不足
　・タイヤ変えると走りや燃費にどんな影響が出るんだろう

なんて思いがふつふつと。

で、最終的に選んだのかこちら。


標準の175/60R15なんてサイズはスポーツタイヤのラインナップには無いので、195/55R15をチョイス。
幅は2ランク　扁平は1ランク　外径は589→597mmにUPしています。
 
履き換え後にエコから出雲オフへの参加で800km程走破。
やっぱりスポーツタイヤは走りやすい！
いままでぼんやりしていた路面インフォメーションがはっきり伝わって来るし、コーナでの安定度も別次元。
車の性能が１，２ランク上がった感じです。
うん、余は満足じゃ！

でも、エコから戦士としては、やっぱり気になる燃費への影響。
普段の通勤路を検証ステージとして調べてみました。
主に田んぼの中の一本道で信号はわずか7箇所、途中に一つ丘状の起伏と、高台にある会社に向けて最後の登り全般的には0.25%程度の緩勾配なので、燃費は出勤時＜帰宅時となります。
渋滞が無いので、比較的毎日安定した走行条件で走る事が可能。
検証ステージとしては悪く有りません。


まずはスペック評価から。
転がり抵抗性能は、A→非表示に。
仮にAの中間からCのMAXになったとすると、8.4→12.0N/kNとなるので、約43%の悪化となります。
ざっと40%悪化したと仮定します。




では、転がり抵抗が燃費にどの程度影響するのか。
車両や、走行条件に因ってまちまちなので一概には言えませんが、とりあえず20%と仮置きします。
転がり抵抗が40%悪化した前提では、燃費が約8%(40% X 20%)悪化する事になります。



次に実際の走行データ比較。
先日導入したOBDⅡロガーで取得したデータを用いました。
結果は、燃費は出勤・帰宅共に約7%の低下。
始動時水温≒外気温となりますが、12～22℃程度の範囲ではあまり大きな影響では無い様です。
概ねスペック比較から導き出した数字と合致します。

また、出勤時と帰宅時の差異は約16%。
勾配約0.25%でも、これだけの差になるんですね。







しかし、この約7%という数字は、真の意味での燃費悪化代ではありません。
先程のデータをよく見ると、走行距離がDIREZZAの方が1.3～1.6%短くなっています。
同じ道を走っていて走行距離が短くなる筈がありませんし、一律で変化しているので誤差でもない。

これは、タイヤの外径が589→597mmにUPした事によるもの。
OBDⅡ値の速度や距離はタイヤの回転数から演算されているので、タイヤ外径に影響を受けます。
外径のUP代は約1.4%ですから、概ね計算が合います。
つまり、km/L値は走行距離が変わってしまっているので正しくないという訳です。

では、新の意味での燃費悪化代はどれだけなのか。
実は先程の表には『今回燃料』という項目があります。
実燃料消費量になるので、これが真の意味での燃費悪化代とするのが正しい。
変化代は約6%となります。




<結論>
　・タイヤをLE MANS4→DIREZZAに変えると、実燃費は約6%悪化する
　・満タン方やOBDⅡ値では、実燃費＋外径変化量の悪化となる

エコから的にはセルフハンディ7%上乗せ。
永世名人の固定ハンディと合わせて27%になります。
こんなもんでよろしいでしょうか？→事務局長 並びに参加者の皆様