流浪人ぽんぽこのブログ一覧

この夏、煽り運転の話が色々取り上げられています。
発端となったのは皆さん御存知のあの輩。
逮捕される時の様子も報道されていましたが、なかなか強烈な個性を御持ちの御仁の様ですね。

色々な報道を見ていて思う事が一つ。
あの輩の常軌を逸した行動を非難する話は多々有れど、何故あの様な行動に至ったかについては、あまり論じられていません。

そういった中、AUTOCAR JAPANで『あおり運転　中国の高速道路で少ないワケ　日本との大きな差　気づいたら違反のケースも』なる記事が掲載されました。
この記事の後半部には下記のような記述があります。

『筆者が実際に高速道路で見かけた数々のあおり運転発生状況や、ニュースで報道されてきた内容、そして報道機関や警察、交通事故鑑定人の方に取材するなどして、可能な限り調べた結果では、あおり運転の多くは追い越し車線から始まるケースがほとんどだということがわかった。』

あの輩の事件についても、こんな報道がされています。


『先月23日、愛知県の新東名高速道路。トラックが25秒ほどの追い越しを終え、左の車線に戻った瞬間、追い越し車線から白いSUV（スポーツ用多目的車）が現れ、急ハンドルで右へ左へ車体を小刻みに揺らす。』

これも追い越しに端を発しているんですね。
自分の走行を邪魔された　という思いが煽りに繋がったんでしょう。

こういった事を回避するには、ダラダラと追い越しをしないというのが必要です。
どういった追い越しをするべきなのか、計算結果を元に検証したいと思います。

私が考える追い越し時の必要条件は下記です。
　・自車の速度は前走車に対し+20km/h
　・追い越し開始時の前走車との車間は1.0秒

高速道路の法定速度は100km/h。
上記した必要条件での追い越しをする場合、追い越しに要する時間は11.7秒となります。
このくらいの時間で済めば、後続車にイライラされる心配はかなり少ないと思われます。
※もちろん、追い越し車線に出るタイミングを間違えると駄目ですが


前走車が大型トラックだとした場合でも、13.0秒で追い越しが可能です。


速度差が+10km/hの場合は、当然ながら追い越し時間も倍になります。
このぐらいの時間になると、イラッとする後続車が出てくる可能性があります。


よく見かけるのが、追い越しに入ってから加速する人。
最終的に+20km/hになったとしても平均速度は+10km/hですから、結果も+10km/hと同じです。


どうしても+10km/hで追い越しをするのであれば、前走車との車間を0.5秒程度にしないと+20km/hと同等になりません。
が、車間0.5秒ってのはぴったり背後についた様な状態。
前走車が『煽られた』と思ってしまう可能性大です。


というわけで、速度差+20km/h　を追い越しの必要条件とした訳ですが、一つ気になる事が。
前走車が法定速度で走っている事を前提とすると、+20km/hは当然速度超過。
もし捕まると反則金は12,000円となります。


追い越しってのは、それなりの覚悟が必要って事ですね・・・


おまけ
高速道路上でよく見かける大型トラック同士のバトル。
大型トラックには90km/hの速度リミッタが付いてますが、僅かに個体差があります。
その個体差を使って一生懸命追い越そうとするので、時間が掛かる訳です。


速度差2km/hで全長12mのトラック同士の追い越しとなると、追い越し時間は133秒！
2分以上も前を塞がれてしまうと、流石に良い心持ちはしませんね。