皆様、お待ちかね(?)の2011年度K4-GP参戦記です。
完全燃焼し、いまだにカラダがフラフラです(*_*
去年の雪辱を晴らし、
白アイの無念を晴らし、
無事に完走、クラス3位という結果を残すことができました。
K4-GPの朝は早く、11日当日は
午前2時半起床、
午前3時過ぎに自宅を出発、
午前4時半過ぎに富士スピードウェイに到着。
既にエントラントには参加車両やサポート車両がいっぱい!テンション上がる!
我らがteam ACEも2人のドライバーと合流。
受付でハガキを渡し、注文していたマッドハウスクラス分けステッカーを受理。
クラス分けステッカーを手に、色んな思いがこみあげます。
白アイの時に誓った、次回こそ必ず出場し、完走するとの約束。
そして、このステッカーがあること=レース車両が変わったということ。
赤アイには色んな人の色んな思いが込められています。
一人静かに「頑張るぞ!」と意識を高め、team ACEのみんなの元へ戻ります。
今年は、まごまごせずに、さっさと44番ピットに向かいます。
この辺が去年と違います。去年は初めてで勝手が分からず、とりあえず他のレース車両の後をついていってましたから(笑)
44番ピットは昨年のクラス1位のレーシングアイ MCPCさん、
クラス2位のミラ すその水餃子さんと同じピットです。
44番ピットには既にMCPCさんが到着しており、レーシングアイもスタンバイ。
挨拶を交わし、去年白アイがクラッシュした際の対応に尽力していただいたことにお礼を伝え、今年こそは頑張って完走します!と自分に言い聞かせるようにお話しました。
時間は午前5時過ぎ。車検が6時から始まるので、1時間足らずで赤アイをアイエボリューションⅢに仕上げる必要があります。
・前後ワイドトレッドスペーサー
・前後オーバーフェンダー
私はこのモードを勝手に”エボリューションモード”と言っています。
普通車規格になってしまい、公道では走ることが許されない、
サーキットでのみトランスフォームできるスタイル。
フェンダーとの干渉やサスのストロークの確保やレバー比変更によるバネレートの考慮等、再セッティングは大変ですが、それと引き換えにアイとは思えないコーナリングスピードと安定感を得ることができます。
あとはシート・内装を外して準備OK、車検です。
今年は少し変わった車検スタイルで、全ての車両をチェックするのではなく、時間とスタッフの人数の都合上、抽出された車両のみ車検を受けるという形でした。
赤アイでのK4-GP参加は初めてのため、当然、車検の対象。
車検場に着くと、恒例の他のレース車両チェーック(笑)
今回のレースの特徴である、燃料制限が非常に厳しいということもあり、
ノーマルマフラーをあえて装着しているレース車両が結構ありました。
ベース車両はトゥデイがホント多かった。軽くて燃費良くて速い、現行規格ならばエッセあたりが同ポジションでしょうか?
車検では燃料パイプを見えるようにしておいてくれと言われ、車検場の外でゴソゴソ作業し、再度検査を受けて無事にパス。
車検スタッフの方いわく、「結構、隠し燃料タンクを設置してくる奴とかいるんだよ~」とのこと。
楽しむレースやのに、そこまでやらんでも、と やんかど的に思うんですが。
車検の最中、コース上ではコペンとCR-Zが走り始めました。
ファミリー走行のようで、今年もコペンの方々はオフ会を兼ねて来ているようです。
今年もコペンは凄い台数で、どれくらい凄い台数かと言うと、公道から曲がって富士スピードウェイのゲートまでず~っとコペン。
しばらく待っていても列が途切れず、列をまたいだ駐車場にいた私たちが列の向こうに10分ぐらい行けませんでした(^_^.)
アイでもこれくらい台数集まってオフ会できれば楽しそうだな~とか思ったり。
車検が終わり、ピットに戻ると、8時~の練習走行の準備です。
練習走行はドライバーの2人が走り、私は走りません。
完走への方程式=やんかど は練習走行を走らないこと。
既に完走への方程式は動き始めている・・・。
コレ、みんなの前で言ったら爆笑でした(+o+)
ホント、それくらい去年は申し訳なかったんですよ。
私がクラッシュしたせいで本戦に出ることさえ出来ず。
今年の最大の目標は、本戦に出場すること。
できれば、完走すること。更にできれば入賞すること。
そんなゆる~い感じで今年のteam ACEは頑張ります。
練習走行はノーマルタイヤに履き替えます。
本番用のネオバはできるだけ温存し、何とか5時間500kmもってもらいます。
ノーマルタイヤで2人のドライバーに練習走行をしてもらい、合わせて燃費計測を行います。
結構ゆっくり走ってもらっているにも関わらず、燃費を計測するとリッター7キロ・・・。
今回はリッター11.2キロを達成しないと完走さえできません。
こりゃ、ほとんどアクセル踏めないな~ってことで再度走行ペースを練り直し。
自家用車の赤アイには当然、走行データをとれるコンピュータや燃費計も無線機もありません。
感覚と手計算のアナログでK4-GPを戦います(爆)
練習走行が終わり、リーダーミーティングが終わると11時半。
12時から車両をコースインしなければならないので、さっさと昼ごはんを食べます。
レストラン・オリヅルには面白いメニューがあって笑えます。
うどん=ドリ太麺
チキン勝つDon とか。
耐久レース出るのに、ドリ太麺なんか食べてたらタイヤがもったいないので勝つドゥンしかないでしょう。
食事後、すぐにピットに戻り、車両のコースイン。
12時半~コース上でドライバーズミーティング。
13時~いよいよ5時間500km耐久が始まります。
ドライバーズミーティングが終わってからスタートするまでの10分ちょっとの間、灼熱の太陽と路面の照り返しで急激に体力が奪われます。
もの凄い暑さ・・・車内はもっと暑いはず。改めて過酷さを実感。
13時になり、開始のファンファーレと共にフォーメーションラップ。
そしてレーススタート!第一ドライバーSさん、50分間頑張って!
開始早々クラッシュもなく、打ち合わせ通り、燃費走行で走行。
走行タイムを確認し、ピットボードで毎週の走行タイムをドライバーに伝える作業が結構大変ですが、これぞ耐久レースって感じです。
序盤から飛ばすチームもあれば、燃費走行に徹するチームもあり、チームの戦略が分かれます。
Sさんは安定した走りで50分間を走り切り、13時50分に第二ドライバーのIさんに交代。
ピットインすると忙しく、Sさんから走行した感じとかを聞きつつ、燃料ゲージ残量チェック、トリップメーター数字確認、ホイールナット増し締め、ドライバー交代作業手伝い、全く手が足りない!
実はこの日、東名高速で大きな事故があり大渋滞で、ピットクルーが2人到着できていない状態でレース開始となったのです。
とにかく頑張るしかありません。
第二ドライバーのIさんも安定した走りで50分間を走り切り、ついに14時40分に第三ドライバーの やんかど にバトンタッチ。
ピットレーンを赤アイがこっちに向かってきます。
自分の愛車なのに、何だか別のクルマに見えます。
ドライバー交代し、コース上は速いクルマと遅いクルマが結構いるから、コーナー進入時は特に注意、速いクルマが飛び込んでくるからイン側は空けて走っておいた方が安心との話を聞き、やんかどスタート。
話の通り、3分以上のゆったりしたタイムで走行している車両もあれば、2分20秒代で走行している車両もあり、気が抜けません。
まず前半は燃費を抑えて走る作戦のため、同クラスのクルマを見つけて10分間はスリップストリームを使ってアクセルをほとんど踏まない状態で走行。
あまりスリップを多用するとインタークーラー・ラジエターに風が当たらず温度が急激に上がってしまうため、途中で何回もラインをずらして走行し、定期的に風を当てるよう走行。
そして燃料計(満タン35L)がちょうど半分の所(17~18L)まで下がりました。
その時点でトリップメーターが192km。
作戦では17~18L×目標燃費11.2キロ=190~200km
ほぼ計算通り!アナログでも何とかなるもんだ!
そのまま燃費走行を続け、15時30分に第四ドライバーのSさんに交代。
Sさんは本当に精密機械のようにタイムを刻んでいきます。
タイムがほとんどブレない、この安定感は私には無いものなので、見習わないといけません。
そろそろ燃料がきつそう、給油タイミングだろうなと考えている頃に16時20分、第五ドライバーのIさんに交代。
ドライバー交代時に燃料計を見ると燃料がかなり厳しく、予定より早めにIさんに給油に行ってもらうことに。
それでもレギュレーション上、10リッターしか給油できません。
恐らく最終ドライバーの やんかど の時には常に燃料エンプティ点滅状態で走行になりそうな感じ。
Iさんは更に燃費走行に徹してくれ、ホント燃料が厳しいレースだな、と改めて実感。
アクセル踏めば速いクルマには仕上がってるのですが、もどかしい。
レースも終盤戦、この辺りで順位が激しく入れ替わります。
17時10分、第六(最終)ドライバーの やんかど に交代。
走行を終えたIさんから「もうほとんど燃料無いよ。これであと50分走り切れるかなぁって感じ。タイヤとかは問題ない、あとは任せた!」とアドバイスを受け、やんかど、出る!
交代した時点で、燃料計のデジタル表示が3つのみ。
2周走っただけで1つ減ってしまい、残り2つ。
アイは残り2つになると燃料計がチカチカ点滅するので、ドライバーは凄いストレスとプレッシャーです。
点滅している時点で確か残り7リッター。
あと44分を走るのか。。。
とにかく完走できるようペース配分するしかない、スリップ走行!
同じクラスのR2の後に申し訳ないくらいスリップ走行。
リアエンジンで似ているクルマのためか走行リズムが似ており、燃費走行しながらも極限のプレッシャーの中、15分ほど楽しく走行。
頭の中は必死にドライビングしながら、必死に残りの燃料をイメージして燃費計算。
後方から速いクルマが来ると、アタマの中の燃費計算式が吹っ飛ぶのが困る。
時計を見ると17時35分、コースの裏側のシケイン辺りではなぜか夕立ち。
去年のコカコーラコーナーでの大雨→クラッシュの光景がよみがえります。
そして更に燃料計が1つ消え、残り1つ。ってことは5リッターあるか無いかぐらいか?
タイムも順位も上げられず、燃料が足りるかどうか極度のプレッシャーの中、走行。
日が落ちて暗くなってきて、ライトを点灯する車両もちらほら。
17時45分、あと15分でチェッカー。
ここまで温存した、あとは踏めるだけ踏む。
走りながら、勝負は15分前と考えてました。いくぞ!アイエボリューションⅢ!
レブ6千回転まで解除、アクセル開度85%!
ブレーキング、コーナーは限界を超えるかどうかの領域。
コーナーでリアが慣性で流れていきますが、軽くカウンター当てつつアクセルは緩めません。
ラスト15分で突然タイムが20秒以上も速くなったもんだから、ピットは大騒ぎ!
数週はタイムをピットボードで表示してくれていましたが、途中から
「UP UP
UP UP」
とボードに表示され、もう祭り状態です\(゜ロ\)(/ロ゜)/
残り10分、ついに最後の燃料計も消えました。
燃料計は E の文字のみが表示されている状態。
恐らく、3リッターもない状態でしょう。
最後のハイペース走行は続きます。
コース上ではガス欠で走行不能になったクルマが7台ほど停車していました。
また、マフラーやエアダクトといった落下物も落ちており、コース上は非常に危険な状態でした。
そして、シケインでは局地的な夕立。
他の車両はもう本当に燃料が限界らしく、今にも止まりそうな低速走行です。
そんな中、赤アイは最後の燃料を使い、85~90%のハイペース走行を続けます。
私の感覚的な計算ですが、これで18時にチェッカーを受けたらガス欠になるだろうと計算してました。
あと3分、つまりあと1周ちょっとです。
前も後ろもコース上には走行しているクルマがいない。。。おかしい。
もうレース終わったのか?と心配になる。
半周ぐらいしたら、まだ他に走行していたクルマが数台がいた。もうみんな止まりそう。
アウトからパスし、いよいよ18時!メインストレート!
最後は止まってもいい、全開だろ!と思い全開で走っていると、18時3分を過ぎているのにチェッカーが振られない。。。どーゆーこと??一気に滝汗。
あとで聞いた話ですが、トップ車両が18時直前でメインストレートを通過したらしく、トップ車両が18時を過ぎてからチェッカーを受けるため、微妙に延長となってしまったようです。
もう私パニックです。アクセル踏む足が震えました。あと1周もつと思えない。
アクセル開度を50%、Dレンジ固定で何とか走りきり、メインストレートへ。
電光掲示板にはFINISH!の文字が!
ピットギリギリまで寄って走行し、窓全開で手を振り、右手の握りこぶしを高々と上にあげてピットのみんなと完走の喜びを分かち合いました。
去年、完走を誓い、ピットエリアで握りこぶしを握っていた自分自身の残像がピットエリアに見えた気がしました。
メインストレートに完走した車両を停車、ドライバー同士で完走の喜びを分かち合います。
チームのみんなも来てくれて、表彰式が始まります。
ピットクルーのNさんいわく、最後の追い込みで順位が結構上がっているはずとのこと。
クラス順位が分からないのですが、目標の入賞ができれば嬉しいなぁ、とソワソワ。
表彰式が始まり、GP-4(AT)クラスが6位まで入賞らしく、6位から順番に呼ばれていきます。
3位でゼッケン254 team ACEが呼ばれ、思わず飛び上がってしまいました。
初完走、クラス3位なんて・・・。
チームみんなで勝ち取った3位、感動で泣きそうになりました。。。
1位はMCPCさん、2連覇ですね、本当におめでとうございます!
GP-4クラスは結果を見てみれば1~3位までのうち、2台が三菱アイという結果でした。
来年はもっとアイのエントリーが増えれば嬉しいですね♪
表彰式後、給油をしたら35リッタータンクに34.86L入りました。
あと140mlでガス欠…本当にギリギリまで燃料を使って走り切ることができました。
アナログ計算でよく乗り切りました。
ピットに戻り、MCPCさんのレーシングアイと2台並べて記念撮影。
最高の夏の思い出になりました♪
本当にお疲れ様でした。ありがとうございました!
荷物を積み込み、富士スピードウェイを後にし、チームのみんなでファミレスで軽く打ち上げをして解散、無事に2011年度K4-GP参戦は終了となりました。
長文お読みいただき、ありがとうございます(^.^)
応援して下さった、全ての方々にこの場を借りて御礼申し上げます。
本当にありがとうございました!!
写真は追ってアップ致します。