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midnightbluelynxのブログ一覧

2019年06月29日 イイね!

被虐

被虐 出版大手・講談社が運営するウェブマガジン「現代ビジネス」の本日付配信記事から『子連れの妻が「Dr.」であることを空港で疑った日本の深い闇 』に注目。

 サーヴィス業とは思えぬ、極めて無礼な航空会社の対応である。
 職業または学歴差別と受け取られかねないのを承知で、グランドスタッフの職に就くのと、如何なる分野であろうとも博士号を取得するのと、どちらが大変かご存知かと問いたい。
 利用客が博士号を偽装したら、航空保安上の重大な懸念が生じるのであれば、航空会社の責任ある職員の立場で確認の必要があるが、そんな筈はなかろう。
 サーヴィス業を云々する以前に、学位に関する一般常識が備わっていれば、「博士号をお持ちなんですね」と感心こそすれ疑念を口にするなど有り得ない。
 身近に博士号・修士号取得者が居るからこそ、強く共感し、怒りと絶望を共有するところである。


 そして中段以降で論じられている、今なお日本社会に染み付く諸々の悪弊・反動・因習・中傷・圧力……についても、その存在と甚大な被害を認めざるを得ない。

 「伝統的な家族観」「家庭に入るべき妻」「子育てに勤しむ母親」とやらを、思考停止状態で賛美する土着保守勢力由来の、令和の世に天動説を唱えるが如き時代錯誤な主張には毎度々々辟易させられる。
 耳障りなだけなら聞かなければいいが、記事で挙げられているような有形・無形の害悪を被り、虐げられるのだから、我が家を含め当事者はたまったものではない。


 予めお断りしておくが、専業主婦は立派なプロフェッショナルである。その社会的貢献を、例えば肩書の有無や課税収入の多寡で評価されるべきではない。
 一方で学術面、経済面、文化面で顕著な功績のある、或いはその見込みが大きい女性を、黴臭い価値観でがんじがらめに束縛し、活躍の場を奪うこともまた、許されない。それは明らかな社会的損失であり、文明的な後退に他ならない。

 我が家も手を携え、悪弊・反動・因習・中傷・圧力……に抗っているところである。
 


 ところで、私は技術士資格を保持するものの、学位の面では学士号(経済学)しか取得していない。
 企業に籍を置いている分には、実務面(入札に際しての評点など)で博士号に劣後することはないものの、一人のエンジニアとして活動しようと志すなら、技術士資格一本槍では心許ない。

(以下限定公開)
Posted at 2019/06/30 11:01:53 | コメント(0) | トラックバック(0) | オピニオン | 日記
2019年06月28日 イイね!

無癩

無癩 全国紙・産経新聞が運営するニュースサイト「The Sankei News」関西版”産経West”の配信記事から『ハンセン病家族被害も国に賠償命令 熊本地裁 ハンセン病、責任認める』に注目。

 行政の不作為が厳しく断罪された「らい予防法」について、患者本人に対しては小泉政権当時に国家賠償を命じた地裁判決が確定し、小泉首相・坂口厚労相の謝罪談話と併せ救済が進んできた。
 今般の判決は、同じく差別に苦しめられてきた患者家族について、救済を認めた画期的な司法判断である。

 仮にハンセン病患者の隔離政策が、当時の法律上は正しい施策だったとしても、公共の福祉のため分断と離別を強いられた家族については、隔離政策の成果としてそれ以上の感染はない旨の周知を徹底し、差別を許さない対応が必要だった。

 ハンセン病の感染が極めて限定的かつ特殊な条件下でしか起こらないことは、戦前から京都帝国大学助教授(当時)・医学博士小笠原登らによって提唱されており、科学的に正しい判断が下されていれば、隔離政策を含めハンセン病への対応が転換される可能性もあった。


 やはり科学的な知見に基づき、様々な課題への対処・解決を通じて社会・公共の福祉への貢献が期待されるエンジニアの一人として、別の国家資格=医師が所管する畑違いの分野ながら、大きな教訓を汲み取らねばならない。


 加えて2つほど、個人的に気付いた点を指摘したい。

 1つは、自治体(都道府県)の責任である。
 国の隔離政策と歩調を合わせ、療養施設への強制収容に協力したばかりか、政策完了を期して「我が県土に癩病患者はいない」と高らかに宣言し、「無癩県」たるを誇った。
 患者本人への国家賠償確定、首相・厚労相の謝罪談話の後、都道府県知事は各地の療養所を訪れ、非を詫びている。
 家族への差別についても、都道府県の責任を回避し得ない。

 もう1つは、ハンセン病患者・家族に対する深刻な人権侵害を為した主体は誰か、という点である。
 当該裁判において断罪されたのは、表面的には国(行政)であるが、あくまで差別を放置した責任に過ぎない。実際に患者・家族を疎外し、回復困難な被害を及ぼしたのは、他でもない一人々々の一般国民ではないか。
 同じく国家賠償を求める裁判であっても、役人の不作為・不誠実な職務執行が主たる原因で発生した被害であれば、賠償金を血税から支出することに対して割り切れなさを覚え、下手人たる役人本人へ無限責任を負わせたいと思う。

 しかし、この件に関してはむしろ我々自身が率先して患者・家族に寄り添って痛みを分かち合い、賠償金の負担を甘受すべきと考える。




2019年06月27日 イイね!

蝟集

蝟集 陸・海・空の乗りものニュース・コラムサイト「乗りものニュース」と同じ運営元が展開する自動車総合情報サイト「くるまのニュース」配信記事から『暴走族が大激減? 族員が全盛期の13%まで減った理由とは』に注目。

 記事中で用いられている「蝟集(いしゅう)」とは、法律や行政関連の文書で用いられる例が多いが、一箇所へ一時に多くのものが密に集まる様子を示す語で、「蝟」の一字でハリネズミを意味する。
 
 哺乳類のハリネズミに虫偏の漢字が充てられるのは、少々奇異な感じがするが、こと暴走行為に関しては、季節が巡り来る度に大発生するユスリカや、繁華街の路上で蠢くゴキブリの様子に似て適切な用字かもしれない。


 若者のクルマ離れについては、弊ブログでも何度か論じてきたが、歴代保守政権の経済政策が雇用の安定を奪い、劣悪な就労条件・低廉な賃金水準での労働を強いられた結果であることは論を待たない。
 一方で、暴走族への活動資金および改造タネ車の供給を絞り、組織を弱体化させる効果もあったものと推測する。
 また若者の気質も変化し、夏の暑い盛り、或いは冬の厳寒の中、風を切って単車を転がす気概が失せてしまったことも考えられる。


 近々で心配なのは、近年の経済回復および雇用拡大・賃金水準の向上で、善良な若年層への分配が増えるのはいいとして、暴走族への資金供給も復する危険性である。
 公共投資の増加で、いち早く景気回復の波に乗った建設業界から、分不相応な高性能外車で飲酒運転の末、信号を無視して衝突事故を起こし相手家族を皆殺しにしてしまった土方風情の蛮行が露見し、同じ業界で禄を食む者として今なお生々しく怒りと無念がこみ上げてくる。

 旧来の暴走族活動を知らない若者が高額の報酬を手にし、新たな徒党を組んで蝟集行為に奔った場合、歯止めの利かない凶悪化を遂げるかもしれぬ。
 その結果として無辜の市民の生命・安全が脅かされるくらいなら、若者が分別を弁えるようになるまで貧しいままで置く方がよい。

 
 将来に亘り継続的・安定的に暴走族の活動を抑え込むためには、直接的に警察権力による取締りの強化が欠かせない。
 加えて間接的な対処になるが、自動車メーカーがブランドイメージを維持する戦略の一環として中古車の販売先も管理し、イメージダウンに直結する自社製品の「族車化」を防ぐ施策も、改造タネ車の供給そのものを絞る・中古車価格が高止まりして容易に支出できなくなる効果が期待できる。

 特に国産メーカーの高級車については、族車化されたら恥!くらいに心得、輸入車並みにブランドイメージを高く保つ努力を怠らないでいただきたい。


Posted at 2019/06/30 23:35:30 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車 | 日記
2019年06月23日 イイね!

百分

百分 老舗有力経済誌・東洋経済が運営するサイト「東洋経済ONLINE」の配信記事から『日本の大学生が「%」を理解できなくなった理由~約2割が「2億円は50億円の何%か」解けない』に注目。

 日本の教育が危機的状況にあるのでは?との指摘は、粘着的な「日教組批判」に絡めて保守系メディアを中心に散見されるが、比較的リベラル寄りの東洋経済のコンテンツが目に入り、ついつい読み込んでしまった。

 因みにインタヴューを受けている芳沢光雄先生は、記事中に出ている通り祖父が外交官のトップたる外務大臣、曽祖父は反乱将校の凶弾に斃れた犬養毅首相、従妹に国連難民高等弁務官を務めた緒方貞子氏というお家柄。
 ご本人も、慶應義塾幼稚舎(小学校)から慶應義塾高等学校まで進み、同級・同窓はほぼ全員が慶應義塾大を選択する中にあって、どうしても数学が学びたくて学習院大理学部数学科へ移った(当時の慶應義塾大に該当の学科が設置されていなかった)という、極めて珍しい経歴の持ち主である。

 その学習院大においても自ら学問の地平を切り拓き、学習院大創設以来一人も居なかった初の数学博士号を取得している。
 『何処で学ぶか』ではなく徹底的に『何を学ぶか』を追求した進路選択に、敬意を捧げずに措かない。

 2ページ目の経歴紹介に明記されているが、数学者として実績を挙げるのと並行して、いわゆる「ゆとり教育」の問題点を指摘し続けてきた。
 東洋経済のコンテンツ本文中に「ゆとり教育」の語は読み取れないが、内容は明らかに”反ゆとり教育”の急先鋒としての主張に立脚する。


 私自身は「ゆとり世代」の上に位置するが、一方で私大文系へ進学を志す途上で、数学の勉強をほぼ放棄してきた実態があり、日本の数学教育を劣化させてきた当事者の一人…でもある。
 そのバチが歳を重ねてから降り掛かり、資格取得に際して格段の苦労を強いられたことは、辛い記憶として我が身に刻まれている。

 コンテンツ中にもあるが、古典文学の最高傑作「源氏物語」の研究にも数学が応用(特定の品詞の出現頻度や文節の長短から、紫式部以外の作者が関与している可能性を探求)されている。
 学者レヴェルまで究めなくともよいが、一方であらゆる学問や日常の知的活動において、「数学的な思考」を採り入れねばならない。


 私自身は教育の専門家ではない(元・教育産業従事者ではあるが)ので、芳沢先生のご意見を拝聴するに留め論評は差し控えるが、日本の数学教育が制度の面からも質的な面からも、致命的・絶望的に劣化しているとの指摘は、恐らく当たっているのだろう。

 私としては学校教育の切り口だけでなく、学校外における活動や家庭内での会話の不足・希薄化が数学的能力の低下に影響しているものと考える。

 
 私の経験を思い起こせば、百分率を含む「割合」の計算と同じプロセスを踏む「確率」は、野球中継を見ていれば「打率」「勝率」等の数値で必ず触れる。
 速度・距離・時間の関係も、家族で鉄道旅行、或いはドライヴに出掛ければ、「200㎞先の目的地まで、時速100㎞で走り続けたら何時間で着くか」と親子で頭の体操をすれば、容易に血肉とできそうな気がする。

 当時、まだブラウン管だったテレビ画面に表示されるプロ野球中継の「.342」といった数字の意味を大人に尋ねれば、よくぞ訊いてくれましたとばかりに、熱心かつ親切に教えて貰ったことを覚えている。
 また、「速度警告音」がキンコンキンコン鳴り響く(=昭和末期まで存在した、時速105㎞を超えると作動する警報)自動車内で、リアルな疾走感を愉しみつつ、標識に示される目的地までの距離と到達時間の関係を、まだ幼い頭脳の中で反芻していた。

 つまりは、野球などのスポーツに触れる、自ら高速移動しながら時間と距離の経過を実感する……といった実体験の不足・希薄化が、本コンテンツで論じられている「%を理解できない大学生」を量産しているのでは、と分析している。

 
 そう考えると、居間に1台しかテレビがなく、しかも家長にチャンネルの主導権を握られ、家族で仕方なくプロ野球中継を観させられていた昭和の団欒風景が、はたまた目的地もルートも家長に一任され、妻子は行動予定を指示されるがままつき従うだけだった昭和の家族旅行が、実は子女の数学的素養の育成に直結していた……のかも知れない。

 仮にその分析が正しかったとしても、個々人へデバイスが行き渡り、誰もがパーソナルに情報やサーヴィスへアクセス可能な時代に至り、今さら「昭和の団欒風景」「昭和の家族旅行」へ回帰できよう筈もない。
 であるならば、学びを志す人(年齢・世代は問わない)は主体的に、スポーツで肉体を鍛練しつつ、勝負の行方に一喜一憂、時に遠くへ旅して、辿った道のりと費やした時間を顧みる……といった「実体験」を重ねることこそが、数学的思考の涵養を始めとした教育再生の大きな鍵となるのではと考える。



Posted at 2019/06/24 22:32:28 | コメント(0) | トラックバック(0) | オピニオン | 日記
2019年06月22日 イイね!

石突

石突 地方紙・神戸新聞社のニュースサイト「神戸新聞NEXT」の配信記事から『傘の先端で思いがけないけが あなたの持ち方は大丈夫?』に注目。

 記事の内容そのものについては、手放しで賛同するに吝かでない。
 しかし弊ブログでは既に6年以上前、同じ問題を扱い危険性を指摘している。

 私はこの問題を、日本人の精神的・文明的劣化が顕在化したものと捉えているが、神戸新聞の記事発表が6年以上遅れたのは、神戸市民の意識が今なお高く保たれているがため劣化のスピードが極めて低いか、神戸新聞の記者が鈍感で記事化が今日のタイミングとなったか、どちらかだろう。



 記事では指摘の無い、私の独自分析を披露しよう。
 小学生でも分かるような、危険な傘の持ち方を恥ずかしげもなくやらかす人物は、ほほ全員がイヤホンで音楽を聴いているか、歩きスマホをしているか、その両方を為している。

 デヴァイスに眼と耳を奪われている愚かな人間に、他者への配慮を期待すること自体が間違っていると言えるかも知れない。

 

 神戸新聞の記者には、内容としては佳き記事をリリースしたことを称賛しつつ、(私よりも遙かに)後発のコンテンツならではの深い洞察と鋭い分析が欲しかった。
 行為者そのものの安全にも関わる音楽デヴァイスおよび歩きスマホの問題とも絡めて、「傘マナー」の啓発を継続・反復して展開してもらいたい。



Posted at 2019/06/23 21:51:54 | コメント(0) | トラックバック(0) | オピニオン | 日記

プロフィール

「育児 http://cvw.jp/b/1043160/47663127/
何シテル?   04/18 19:29
 建設業界で禄を食む文系出身(経済学専攻)のプロフェッショナル・エンジニアが、愛車整備・政治経済・文化学術・スポーツそして土木施工の現場で日々記した野帳を公開し...
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