2019年08月11日
今のEV(初代LEAF)の技術的考察
今のEVはやはり最大のネックはバッテリーなので、LEAFもバッテリーマネージメントが中心にある車。
特性的に、Li-Ion電池は低温で容量低下、高温充電で寿命低下なので、夏場あるいは電池に連続負荷を与える高速連続走行後の充電が苦手で、冬場は容量低下に伴う航続距離低下の宿命。
EVで電池とともにキーコンポーネントはモーターとインバーター。モーターはメンテナンスフリーとするために、ベアリングは致し方ないけど、ブラシレス構造にしないといけない。で、採用されているのが同期電動機でローター側は永久磁石。商用周波数の同期電動機だと、回転速度を同期速度にするために補助手段がいるけど、EVの場合にはインバーターを使って、速度に合わせた回転磁界を作り出すことで、効率的な電力管理ができる。
従って、今のEVの航続距離などの性能を決めるのは電池/モーター/インバーターの三点セット。
モーターがいくらトルクがあると言っても、車ではトルク増大装置が必要で、それが減速機。減速比8ちょっとだから、モーターの最大トルクおよそ25Kg・mを推進力に換算すると最大で600Kgぐらいを獲得している。
減速機もロスの要因だから、本当は無くしたいだろうけど、モーターが巨大になって非現実的。この辺りは、ロングストロークエンジンがトルクがあるのと同じ理屈。
でもLEAFのモーターの最大回転数は10,000回転だから、エンジンカーでいうとチューンドエンジン。計算すると3,000回転ぐらいで速度40Km/h超えるぐらい。減速機を多段ミッションにすれば、最大速度も上がるけど、全くエコじゃない。
エンジンカーに比べるとフルード類少なくて、LEAFではブレーキフルード、ウインドウォッシャ液、ATF(減速機用)、クーラント(インバーター、モーターもか、冷却用)だけだけど、ブレーキは停止のとどめみたいなものだから、パッドは減らないしフルードも高温にならない。そんな乗り方したら、電池はあっという間になくなるから、ブレーキフルード管理は錆防止ぐらいの役割。
という風に見てみると、EVとは過去の内燃機関の車とは別物で、モバイルバッテリーが自走しているようなもので、スマホに近いかもしれないし、特性的にITインフラとの相性は、制御のしやすさからも内燃機関車に比べると優位にある。
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Posted at
2019/08/11 13:31:08
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