.
“ 低いバネレートでタイムを出す ”
バネはレートが同じでもバネ鋼によって反発力の低い物と高い物があり、乗り味が全く違います。
バネレートは1㎜縮むのに何㎏の荷重が必要かという値であり、
荷重が抜けたときに1㎜戻るのにかかる時間は表記されてませんよね。
これが反発力なわけですね。
最近では低反発、中反発、高反発と大きく3つくらいに分類されることが多く、
反発力の高いものほど荷重がかかったときの反応がいい反面、ピーキーな性格と言えます。
また硬く感じやすいですね。
タイムを出すにはいいかもしれませんが、ミスを許してくれないタイプです。
低反発はその真逆。
突き上げ感少ないのでソフトな乗り味になりますが、スポーツ性は少し乏しいと言えます。
R Magicが選んだのは中反発のバネ。
ステアリングを切ったときの反応がある程度速く、スポーツ性能は高いけどミスも許してくれる。
それでいて乗り心地も悪くないという、いいとこ取りなバネですね。
車高調SecondLineには無名なメーカーの中反発バネを使用していますが、
車高調SecondLineの進化型 “ タイプR ” には更に性能が安定している
ハイパコ社製の中反発バネを採用しました。
レートに関してはコンセプトどおり既に発売していた車高調SecondLineと同じ
フロント6kリヤ4kというR Magic的にはかなりの低レートでセッティングを始めましたが
どうしてもトラクションのかかりがイマイチ良くない。
幌車よりも車重が重く、特にリヤに重心が寄っているので、リヤだけ1kアップの5kにしました。
タイムを出すためにドライバー的にはもっとレートを上げたかったようですが。
そのかわり低レートのバネでタイムを出すためにプリロードをかけました。
予めある程度縮めておいて、バネの反力を利用するわけです。
これによりタイムが大幅にアップ。
テストした本庄サーキットでは、コンマ7秒もあがりました。
どれくらい(何㎜)プリロードをかけたかというのはノウハウなので書けません。
車高調SecondLineタイプRの購入者でサーキットを走る人でご希望の方には伝えます。
勿論、アライメント値も伝えます。
重要なのはセットアップですからね。
バネが決まったら次はショックアブソーバです。
バネを活かすも殺すも、乗り心地を左右する事に関しても最も大きなファクターですね。
ストロークスピードの高い領域=ギャップを乗り越えたときなど
突然の大きな入力時のバンプ(縮み側)の減衰力は極力小さくして突き上げを抑え、
ストロークスピードの低いゆっくり動く領域=高速コーナーなどのゆっくりステアを切る領域の
減衰力は高くしてよりゆっくり動くようにすることで安心感を生むようセッティングしています。
言うのは簡単ですが、技術的には簡単ではありません。
勿論、ショックのピストンの上下にあるシムの調整でセッティングするわけですが、
オイルに封入されるガス圧にもこだわってセッティングしました。
実はRX-8用のオリジナルセッティングオーリンズ車高調のときからやっている手法で
タイムアップに大きく貢献してくれながら、乗り心地が悪くならない手法なのですね。
こうして作り上げた車高調SecondLineの進化版タイプRは、
目標タイムが出るまで販売しないつもりでしたが、
きっちり予定していたタイムが出たので発売開始です。
詳細はこちら
http://www.rmagic.jp/detail/?product_id=1085
ブログ一覧 |
R Magic D1 & タイムアタック | イベント・キャンペーン
Posted at
2020/02/26 08:08:50