先日、インフィニティQ70(日本名日産フーガ)のマイナーチェンジモデルが登場しましたが、そのスタイリングについては各所で賛否両論が見られているようです。まあデザインの好き嫌いは人によりけりですからそんなことはどうでもいいんですが、「スカイラインと似ているから嫌だ」という感想を持たれている方もいるようです。
タイトル画像を見ると、たしかにフロントはそっくりです。アウディや最近だとマツダなんかでもそういうことはあるわけですが、社内でデザインコンセプトを統一することで他のモデルと区別が付きづらくなることを批判したくなる気持ちは分からなくはないです。最近だと、アウディのA6が結構デザイン的にサイズ感のないものになっているので、私もA4とたまにごっちゃになってしまいますし。
しかし、ここで改めてQ50(スカイライン)とQ70(フーガ)を別角度から見てみると…。
たしかにフロント真正面から見た画像ではそっくりでしたが、一般的に車を見る際のアングル…フロントクオータービューの写真を比較してみてみると、スカイラインはボンネット、サイドラインともに余計なうねりを全く作らず、余計な肉質を削ぎ落したようなデザインとなっています。そうはいっても日産らしくボディパネルは他メーカーのように単調ではなく美しくウェーブを描いてはいますが。
一方でフーガの場合は、ボンネットはヘッドライト周辺で大きく盛り上がっており、サイドラインを見ると前後ホイールアーチが大きく盛り上がってより肉感的なイメージとなっています。
車の写真を見るとき印象に残るのはフロントのグリルやバンパーの形状でしょうし、一般的な人は恐らく車をアイデンティファイする際にはそこを見るでしょう。しかし、車のデザインの良し悪しを判断する際に考慮されるのはそこだけではなく、サイドラインなども含めた全体でしょう。実際にスカイラインとマイナーチェンジ後のフーガを実車で見比べれば、きっと違いは明らかだと思います。
一般によく言われることに、「日産の車は写真では微妙でも実物を見ると格好良い」という話があります。個人的な印象ですが、日産の場合、基本的にどの車もサイドラインまで拘られてデザインされているように思います。ラティオ? マーチ? …知らない子ですね。
冗談はともかく、それは日産と三菱が共同開発し、デザインに日産が大きく関わった軽自動車にさえ出ています。
一般的な軽自動車(写真はスズキスペーシア)のサイドラインはどこか単調なのに対して
日産のデイズルークスの場合は、ボディサイドにアクセントラインがつけられています。
このような細かい部分は写真で見ると意識しなければ気付かないでしょうし、実物を見る際にもほとんど意識はしないでしょうけど、しかし実際に3次元的にそこにある実車を見てデザインの良し悪しをはかるときには大きなファクターとなりましょう。
今回例に出したのはボディ部分のアクセントラインですが、セダンのデザインに関しては、
以前にリアクォーターウインドウのデザインについて書いた記事も日産のサイド方向のデザインの良さについて書いています。
逆に写真でも車のデザインがフロントだけでははかれないことがわかる極端なパターンを例示したいと思います。
フロントから見るとこんなにも凛々しい車ですが
現実はこんなものです。
結局ここで私が言いたいのは、車は全体像として美しい車が最高だと思う、ということです。そしてだからこそ私は日産の車が好きなのです、というお話。
Posted at 2014/04/20 22:31:07 | |
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