先日、唐突にキッチンの方からパリパリと嫌な音が聞こえてきました。
何が起こったのかと様子を見に行ってみると、なんと電子レンジのガラスドアの部分がひび割れているではありませんか。
理由は分かりません。
そもそも、ここ数日は電子レンジなんて使っていなかったし、変なものを温めたわけでもないのに。
まだ買って3年ちょっとしか経っていないのに。
ともかく、必要性に駆られて新しい電子レンジを買うことにしました。
私は基本的に白物家電には欠片も興味がないので、普通ならそのまま家電量販店に行って適当な商品を見繕って買うのですが、あいにくその時は深夜。
そこで、参考程度にでもとネット通販を見てみました。
いくらで買ったか覚えてはいないけれど、まあまあな値段だった東芝製のその電子レンジが3年で壊れてしまったことが悔しかったので、今度はもういっそ安いものでもと思って見てみたら。
シャープやパナソニックのベーシックな電子レンジに加えて、ハイアール、エレクトロラックスなどの電子レンジが1万円近い値段で販売されていました。
さすがの中国ブランドだけあって、ハイアールには5,000円台の品もあったのですが、さすがにハイアールはないだろうとスルー。
で、エレクトロラックスってなんだ。
スウェーデンの家電メーカーだそうです。
で、こいつ、ひと目で気に入りました。
だってデザインがいい、値段は安い、機能はシンプル。
これまで使っていた東芝にはやたらボタンが付いていて、むしろ使いづらかったんです。そもそも電子レンジが自動的に判断する温め時間なんて私には信用出来ないですし、わざわざボタンを何度も押して何分何秒何Wを設定して使っていました。
しかし、エレクトロラックスのエントリー機はそんなややこしいものはなく、ただダイヤルがあって、ワット数と温め時間を調節するだけ。
そんなわけで、そのままヨドバシ通販で購入。価格は8,930円也。安い。
実際に使ってみたところ、温め終わりのお知らせ音はこれまでのような「ピーッ ピーッ」ではなく、昭和の時代の「チン!」という懐かしい音なのですが、正直そんなことはどうでもいいです。
また、従来使っていたものは回転式ではなかったので、むしろ万遍なく温まらないことがあったのですが、新しい電子レンジは昔ながらの透明回転テーブルが付いており、出来上がりもパーフェクト。
さて、つまり、東芝の従来使っていたものと新しく家にやってきたエレクトロラックスを比べると、後者のほうが電子レンジとしての素の機能が優秀で、操作も直感的で、値段も安く、そしてデザインが良い。
唯一負けているのはブランドイメージだけです。
電子レンジが壊れ、エレクトロラックスという知らなかったメーカーの電子レンジを購入した経験から、日本の白物家電について改めて考えさせられました。
白物家電とは単機能のものがほとんどであるにもかかわらず、日本のメーカーはなぜか余計な部分にこだわっているような気がします。
かつて、炊飯ジャーがしばらく使われなければ家族に通知されるというCMがありました。果たしてあんなものが売れたのでしょうか。あるいは、私の家の冷蔵庫には液晶画面があって、いろいろな設定ができるようになっていますが、使ったことなどありません。
あるいは、白物ではありませんがスマートテレビ。果たしてどうして、パソコンもタブレットもスマートフォンも使える環境であるはずの家の中で、あえてテレビのリモコンをポチポチ押してGoogle検索をしたい人間がいるのだと思ったのでしょうか。
日本の家電メーカーは危機下にあるそうです。その理由がひとえに家電の複雑性にあるとはいいません。ですが、必要もない機能を「イノベーティブなアイディア」などと評してどんどん付けていくだけなら、いずれ滅び行くことになるでしょう。
当然、革新も必要です。でも、必要のあるものとないものの分別くらい、どうして付けられないのでしょうか。
そして車にも似たようなことが言えるでしょう。自動車とは長時間を過ごす場であり、当然白物家電のような単目的的なものではなく、多目的的な製品です。つまり、要求されるものは多々存在します。
しかし、猫も杓子も
アイドリングストップ、猫も杓子も自動ブレーキ、挙句の果てに
タッチパネル式エアコン。
当然、オートライトやインテリジェントキー、バックカメラのような機能は私も毎日のようにありがたく使っています。
だから自動ブレーキだって必要だと思われる人もいるかもしれません。
しかし、どこまでドライバーが下手になれば、この技術革新に歯止めがかかるのでしょうか。
私には理解できません。
Posted at 2015/06/17 23:29:55 | |
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