和歌山 白浜町のパンダ4頭 最後の観覧日 あす中国返還
2025年6月27日 18時29分
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和歌山県白浜町のテーマパークで飼育されているジャイアントパンダ4頭は28日、中国へ返還されます。
最後の観覧日となった27日は、多くの人が訪れ、別れを惜しんでいます。
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【動画】最後の観覧日 4頭の表情は
中国外務省報道官 “今後も交流や協力を強化”
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【動画】最後の観覧日 4頭の表情は
中国外務省報道官 “今後も交流や協力を強化”
返還先 中国 四川省の施設は
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白浜町のテーマパークで飼育されているメスのジャイアントパンダ、「良浜(らうひん)」とその子どもの「結浜(ゆいひん)」、「彩浜(さいひん)」、「楓浜(ふうひん)」の4頭は日中の保護共同プロジェクトの契約期間が満了することにともない、28日、中国に返還されます。
最後の観覧日となったきょうは開園前から家族連れなどおよそ1400人が並び、テーマパークは通常よりも1時間早い午前9時に開園しました。
訪れた人たちはパンダの展示施設に向かうと、手を振って大きな声で名前を呼んだり目に涙を浮かべたりしてました。
鳥取県から訪れた30代の女性
「寝ている姿も竹を食べる姿もすべてがかわいいですが、いなくなる寂しさもあり複雑な気持ちです」
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【動画】最後の観覧日 4頭の表情は
28日に中国へ返還される「良浜(らうひん)」「結浜(ゆいひん)」「彩浜(さいひん)」「楓浜(ふうひん)」。
多くの人が別れを惜しんだ最後の観覧日。4頭の表情をご覧ください。
※画像をクリックすると動画が再生されます
【動画 38秒】良浜(らうひん)
「良浜」は、2000年に白浜で最初に生まれたパンダです。
オスのジャイアントパンダ「永明」(えいめい)との間に10頭の子どもを産み育てました。のんびりとした性格ですが、子どもたちと無邪気に遊ぶお母さんパンダとしてファンからの人気が高いパンダです。
24歳の良浜は、人間でいうと70歳を超えています。
【動画 19秒】結浜(ゆいひん)
2016年に生まれた「結浜」は8歳。
出生時の体重が197グラムでテーマパークで一番大きな赤ちゃんでした。
頭の上のとんがりがチャームポイントです。
【動画 25秒】彩浜(さいひん)
2018年に生まれた「彩浜」は6歳。
出生時の体重が75グラムで、最も小さく誕生した赤ちゃんです。
成育が心配されましたが、飼育スタッフの支援を受けて元気に成長しました。
【動画 22秒】楓浜(ふうひん)
白浜のパンダファミリー「浜家」(はまけ)の末っ子、「楓浜」は4歳。
5年前の2020年に生まれました。
新型コロナウイルスの感染拡大でそれまで出産に立ち合っていた中国の研究員が来日できず、日本人スタッフだけという状況で生まれました。おてんばで、氷をプレゼントされると抱きかかえたり氷の上で滑ったりする愛らしい様子を見せて、ファンの心をわしづかみにしました。
テーマパークによりますと、高齢の「良浜」は医療体制が整った中国で穏やかに過ごし、3頭の子どもは将来の繁殖のためにパートナーを探すということです。
テーマパークには、返還されるパンダ4頭へメッセージを寄せることができる横断幕が用意され、訪れた人たちが「楽しかったよ」などと書き込んでいました。
横断幕は、28日、中国に返還される4頭に感謝の気持ちを伝えようとテーマパークが用意し、大きさは縦1メートル、横3メートル50センチあります。
埼玉県から訪れた50代の女性
「2年前から毎月のように白浜に来るパンダ生活だったけど本当に楽しかったよ。中国でもたくさんかわいがってもらうんだよ」と涙を流しながら書き込んでいました。
女性は「パンダはかわいくて大暴れする姿も面白かったです。パンダに対する感謝と中国でもかわいがってもらってほしいという気持ちを込めて書きました」と話していました。
横断幕は6枚用意され、一部はパンダとともに中国に運ばれるということです。
テーマパークでは、午後4時からお別れのセレモニーが開かれ、会場には家族連れなどおよそ3000人が集まりました。
テーマパーク「アドベンチャーワールド」の今津孝二園長
「連日多くの人たちが来てくれてパンダがみなさんに愛されていたことを実感しました。中国で元気に過ごせるように見送ってもらえたらうれしいです」とあいさつしました。
中国外務省報道官 “今後も交流や協力を強化”
中国外務省の郭嘉昆報道官は、27日の記者会見で「飼育などの面で多くの成果をあげてきたほか、両国民の相互理解と友好関係の増進に重要な役割を果たしてきた」と評価しました。
東京の上野動物園で飼育されている残る2頭も、2026年2月に貸与の期限を迎えますが、パンダの貸与を含む日本との協力は継続されるか問われたのに対し、郭報道官は「今後も日本を含む各国との交流や協力を強化し、絶滅危惧種の保護に共に貢献したい」と述べました。
返還先 中国 四川省の施設は
今回、4頭のパンダの返還先となっている施設は、中国内陸部・四川省にある「成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地」です。
野生のパンダが多く生息し“パンダのふるさと”とも言われる四川省には、パンダの研究を行う拠点が集まっています。
この施設は四川省成都の中心部から10キロほどのアクセスのよい場所にあります。
敷地面積は300ヘクタールを超え、東京ドーム65個分の広さがあり、敷地内には200頭を超えるパンダが飼育されています。
施設では、パンダの繁殖や飼育、保護などの研究を行う一方、パンダについての教育や観光にも力をいれていて数多くのパンダを見ることができます。
この施設には、2年前に返還されたメスの双子の「桜浜」(おうひん)と「桃浜」(とうひん)など、かつて和歌山県白浜町ののテーマパークにいたパンダもいます。
白浜町で16頭の子どもをもうけ、飼育下で自然交配による繁殖をした世界最高齢のパンダとして知られるオスの「永明」も、(えいめい)2年前に返還されたあと、ことしはじめに死ぬまでこの施設で飼育されていました。
施設には、かつて日本の上野動物園でパンダの飼育を担当していた日本人の飼育員もいて、施設内で生まれた赤ちゃんパンダの飼育を担当しています。
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Posted at
2025/06/28 09:07:21