クマ対策 改正法施行で「市街地の猟銃使用」条件整えば可能に
09月01日 16時10分
人の生活圏でクマなどが出没した際に市町村の判断で特例的に市街地などでの猟銃の使用が可能となる改正法が、1日、施行されました。
県内の自治体でも、一定の条件を満たした場合に猟銃の使用が可能になる「緊急銃猟」の実施に向けた準備が進められています。
このうち福島市は、市街地で相次いでクマが出没し、けが人が出る事態となったこともあり体制の整備を急いでいます。
1日に開会した市議会に提出された補正予算案には、
▽発砲で物的な損害が出た場合に市が補償するための保険加入にかかる費用や、
▽現場で対応する際の盾やヘルメットなどの購入費用が盛り込まれました。
また、「緊急銃猟」には、鳥獣被害対策に取り組む狩猟免許を持つ職員2人が対応にあたるということで、市は、すでに手順をまとめたマニュアルを整備したということです。
今後、訓練を実施するなどして、警察との連携方法や住民の安全確保などについて検証することにしています。
【猟友会「市街地での発砲にはリスクと不安」】
一定の条件のもとで市街地でも猟銃の発砲が可能になることについて、会津若松市の猟友会のメンバーからは、懸念の声が上がっています。
福島県猟友会 会津若松支部の鈴木※つよし支部長(78)は、50年ほど前に狩猟免許を取得してから、自治体の要請に応じてクマなどの害獣駆除にあたっています。
鈴木さんによりますと、会津若松市内では、▼ハンターの減少で捕獲数が減ったことや、▼耕作放棄地の増加などで、この10年ほどの間にクマやイノシシが市街地に出没する回数が増えたということです。
鈴木さんも、先月、クマ1頭を駆除したということです。
鈴木さんは、一定条件を満たせば市街地での発砲が可能になったことについて、「わなにかかって動かない動物でも急所にあててしとめるのは難しい。市街地で動き回る動物を撃つのは極めて困難だ」と指摘しています。
そのうえで、「発砲の許可は役場が出し、その責任を負うことになっているが、仮に事故があった場合、猟銃や免許の剥奪など、責任を負うのは猟友会のメンバーなのではないか。実施には不安がある」と話しました。
猟友会では、今後、市役所と訓練などを行う予定で、それまではこれまで通りの方法で対応にあたるとしています。
※つよしは「石」へんに「力」
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2025/09/01 20:42:53