このところ毎年帰省はしているのですが、諸事情によりお盆に帰るのは十数年ぶり。
最近、北海道も夏は湿気があって暑いと聞いていたので、少々覚悟して帰ったのですが連日平均25℃以下で、埼玉に住む私から見たらそこは正しく「天国」でした(笑)
お墓参りも済ませ少々暇な時間が出来たので、高校生の頃までよく遊んだ昔の駅前商店街がどうなっているか見に行こうと思い立ちました。
高校生の当時、私は学校帰りに商店街にあったジャズ喫茶に毎日のように入り浸っていました。(まぁ当時の私にはジャズなんか解りもせず、ただ粋がっていただけなんですがw)
そのジャズ喫茶をうろ覚えの記憶を頼りに探すも、全く見つかりません。
仕方なく近くの違う喫茶店に入ります。丁度お客も私一人だったので、ご主人にお話を伺うことに。
そのご主人曰く、件のジャズ喫茶のマスターは数年前に亡くなっており、そのときに店も閉めたとの事でした。
もちろんそんな可能性もあると思ってはいたのですが、実際に伝えられるとやはりショックはあります…。
(因みにこの喫茶店も私が高校生の頃から営業していたそうですが、私は全く覚えていませんでした。ご主人すみません。)
そのジャズ喫茶のマスターはとても無口な人で余計な世間話をしたことは殆ど無く、およそ客商売に向かないと思えました。(もちろん、高校生相手に世間話も無いでしょうがね。)
掛けるレコードも客のリクエストと言うよりは全く自分の好み優先。
ほとんどいつもジョン・コルトレーンが掛かっていました。違うのが聞きたいと客が言っても無言で無視してたような気も…。
喫茶店でいつも食べていたのがスパゲッティでした。
パスタが焦げ付いてくっつくほど熱々の鉄板にのっかったナポリタン。
食うたびにヤケドしたけど美味かったなぁ…。
あの雰囲気もスパゲッティの味も今は永遠の思い出となってしまいました…。
どこの地方都市でも一緒だと思いますが、昔の駅前商店街は衰退の一途。時代の流れとはいえ寂しいことです。
しかしその後喫茶店を後にして商店街をブラブラしていたら、昔洋品店か何かだった店舗の改装作業をやっていて、よく見ると借主らしき若い女の子(!)がいきいきとした笑顔で指示を出していました。
古い商店街とはいえまだまだ捨てたもんじゃないなぁと、おじさんも微笑ましくなりました。
夕方に帰宅して仏壇の母に手を合わせ、一緒にジャズ喫茶のマスターのご冥福もお祈りをして、まったりとした、しかしなんとなく充実したお盆の一日を終りました。
なんだかんだいってもやっぱり故郷はいいもんです。
Posted at 2012/08/21 17:36:33 | |
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