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2021年04月11日 イイね!

試乗 クラウンハイブリッド3.5V6 RSアドバンス(GWS224) ☆MIRAIミライJPD20と乗り比べ

試乗 クラウンハイブリッド3.5V6 RSアドバンス(GWS224) ☆MIRAIミライJPD20と乗り比べ☆2代目MIRAIとクラウンハイブリッド3.5V6乗り比べ☆
その2 クラウン 3.5V6 ハイブリッド


MIRAIの走りの印象が思いのほか良かったので、
勢いで当日にハシゴ。
その1 MIRAI:https://minkara.carview.co.jp/userid/1680537/blog/45041153/

<運転未経験クラウン>
120系以前・210系

<回転未経験トヨタエンジン> (1990年代以降)
・8GR-FXS 3.5L V6ハイブリッド (210系/220系クラウン)
・2AR-FE 2.5L 直4NA (30系アルファード/ヴェルファイア)
※追記 2023.1.20、アルファード試乗にて経験(全エンジン達成)

【15代目 現行220系クラウンについて】
2018年06月16日 発売
2020年11月02日 一部改良 ※今回試乗

<型式>
ARS系…2.0L直4ターボ ガソリンエンジン
AZSH系…2.5L直4+モーター ハイブリッド
GWS系…3.5LV6+モーター ハイブリッド ※今回試乗

<グレード>
220系では、直6エンジン時代からのグレード名
「ロイヤルサルーン/アスリート」は使用されず。
広義に捉えれば、クラウンマジェスタを含めた 3車種の一本化。

・マジェスタ&ロイヤルサルーン後継
G-Executive / G / S / B
・アスリート後継
RS Advance / RS / RS-B

〜〜過去試乗記事〜〜
2019.4.4
2.0Lターボ RSアドバンス (ARS220)
2.5L ハイブリッドS (AZSH220)
https://minkara.carview.co.jp/userid/1680537/blog/42709088/

今回は、“回転未経験”の8GR-FXSを搭載した、
3.5L V6ハイブリッド(2020.11一部改良モデル)に試乗。

先々代200系に初めて設定された3.5L V6+モーターのハイブリッドは、
先代210系では設定されず 上位車種クラウンマジェスタにのみ搭載。
6代続いたクラウンマジェスタ名は 210系をもって消滅し、
3.5Lハイブリッドは 現行220系にて復活する形で引き継がれた。
同ユニットを搭載するのは、「Gエグゼクティブ」「RSアドバンス」の 2グレード。

昨秋、クラウン一部改良の話を耳にした時には けっこう焦った。
3.5L V6ハイブリッドが最上位グレードに君臨して燦然と輝いていようと、
環境対策・安全性向上への注力を避けて通れない昨今、
効率面等で不利な大排気量マルチシリンダー車がカタログ落ちするのは珍しい事ではない。
さいわい 一部改良後も販売は継続され、胸をなで下ろした。(←試乗できなくなるから)

【220系クラウン 3.5Lハイブリッドのグレード・価格】
3.5L HYBRID G-Executive  7393000円
3.5L HYBRID RS Advance 7107000円 ※今回試乗


CROWN 3.5L HYBRID RS Advance 7107000円
外装色:プレシャスブラックパール<219>
型式:6AA-GWS224
2WD FR
全長4910×全幅1800×全高1455mm ホイールベース2910mm
最小回転半径5.3m
車重1870kg※
※排気量別に同等グレードで比較すると、
3.5L ハイブリッド 1870kg
2.5L ハイブリッド 1770kg
2Lターボ ガソリン 1730kg
3.5Lハイブリッドは、絶対的には 先代210系マジェスタよりさらに重いが、
200系や210系で約200kg近かった 別ユニット搭載車との重量差は抑えられている。

パワーユニット:3.5L V6ガソリン+モーター
エンジン諸元…8GR-FXS 299ps/6600rpm 36.3kgf・m/5100rpm
モーター諸元…2NM 180ps 30.6kgf・m
(システム出力359ps)

TNGA GA-Lプラットフォーム
マルチステージハイブリッドトランスミッション
(10速・電気式無段変速+ギヤ式変速)
サスペンション/前後:マルチリンク/マルチリンク
ブレーキ前/後:ベンチレーテッドディスク/ベンチレーテッドディスク
発売日:2018年6月26日
https://www.toyota-mobi-tokyo.co.jp/column/20180626_crown


【クラウンV6モデル 諸元比較】
全長全幅全高 / ホイールベース / 最小回転半径 / 車重

220系ハイブリッド (2018年6月~) ※今回試乗
・GWS224 3.5RSアドバンス 8GR-FXS 7,107,000円
4910×1800×1455mm WB2910mm 5.3m 1870kg

210系ハイブリッド ※クラウンマジェスタ (2013年9月)
・GWS214 3.5 Fバージョン 2GR-FXE 6,700,000円
4970×1800×1460mm WB2925mm 5.3m 1830kg

210系 (2012年12月)
・GRS214 3.5アスリートS 8AT 2GR-FSE 4,970,000円
4895×1800×1450mm WB2850mm 5.2m 1630kg
・GRS210 2.5アスリート 6AT 4GR-FSE 3,570,000円
4895×1800×1450mm WB2850mm 5.2m 1550kg

200系ハイブリッド (2008年5月)
・GWS204 3.5 2GR-FSE 6,190,000円
4870×1795×1470mm WB2850mm 5.2m 1840kg

200系 (2008年2月)
・GRS204 3.5アスリート 6AT 2GR-FSE 4,870,000円
4870×1795×1470mm WB2850mm 5.2m 1650kg
・GRS200 2.5アスリート 6AT 4GR-FSE 3,740,000円
4870×1795×1470mm WB2850mm 5.2m 1600kg


【同日試乗したMIRAIとの比較】
CROWN 3.5L HYBRID RS Advance 7,107,000円
4910×1800×1455mm 2910mm 5.3m 1870kg
MIRAI G “Aパッケージ” 7,350,000円
4975×1885×1470mm 2920mm 5.8m 1920kg

興味深いのは、価格帯が重なっていること。
CROWN 3.5L:7,107,000円/7,393,000円 (全2グレード)
MIRAI:7,100,000円~8,050,000円 (全5グレード)
実際に支払う段階では、補助金が多いMIRAIのほうが額面が小さくなりそう。

試乗後の両車の感想は…
水素をエネルギー源とする燃料電池車 MIRAIは、いろいろな面で新鮮だった。
ただ、インフラが心もとない現状では、日常使いは厳しそう。
一方の クラウン3.5Lハイブリッドは、従来の価値観で
安心して身を委ねられる高級車。

パワーユニットは全く異なる両車だが、
良い意味で 違いを意識させられることなく、
ラージクラスの後輪駆動車として ごく自然に操ることができた。
滑らかさでは相当高いレベルに到達しているように思った。
MIRAIのFCVらしさ・クラウンのHVらしさは
あまり前面に押し出されていないというか、
主張が強くないのがトヨタらしいところかな。

唯一というか、短時間の比較でも気付けた違いは、後席の居住性。
MIRAI試乗時、
“MIRAI後席に座った直後に 現行クラウン後席に移動して比較”をさせてもらったのだが、
外寸のわりにはさほど広くないクラウンが 相対的にゆったりして感じた。
MIRAIは、ニールームは同等だが、ヘッドスペースが少し削られる。
このクラスとしては 背もたれのサイドサポートも意外にタイト。

どちらにもそれぞれの魅力があったから… この勝負、引き分け。


【220系クラウン 前回試乗時の印象】
クルマとしての出来は良かったけど、
同時期に試乗した70系カムリ同様 ワクワクさせられる部分があまりなく、
キーを返した後、う~ん…と唸ってしまった。

(マツダ アテンザにはまだ乗ったことないけど、
高級仕様があるとしたら こんな感じかもな。。)
訳がわからない印象が残ったのは、
率直な感想を記したい自分の心の中に もう一人の自分の邪念が入り込んできたからだ。
FRクラウンだろうが FFカムリだろうが、
粗探しをすれば ヒエラルキーを意識した意図的な差別化は散見するものの、
街乗りで流してるぶんには どっちがどうこうツッコむ隙もない完成度なのよ。

現行220系クラウンの初見の印象は、
お値段が立派すぎること、そのわりに 内装はコストダウンを隠しきれていないこと、
50系レクサスLS同様の6ライトエクステリアに馴染めなかったこと、
走行中だとエアコン温度調整操作も満足にできないタッチパネルに困惑したこと、
後席があまり広くないこと、4気筒なこと、などなど。。

“クラウンなのに4気筒” “この値段なのにこの内装”…
ここから “なのに”をとっぱらえば、文句の付けどころのない出来の良いクルマ、と
プラスに受け取れたかもしれない。
プライスを確認する気にならなかったクラウン2.0Lターボが、
(有り得ないけど)「FRになったアテンザ、250万円♪」だったら、また違う印象を持ったはず。

何が言いたいかというと、ちっとも悪くないってこと。
クラウンなのに → カローラなのに5ナンバーじゃない・エスティマなのにエンジンが床下に無い
この値段なのに → アルファード3.0V6アルカンターラバージョンが330万円で買えたのに今じゃ…・
もっと昔なら4.0V8のセルシオA仕様が買えた450万円なのに今じゃ4気筒…。
これらとたぶん同義。
絶対評価と相対評価。コスパ(バリュー)。どの性能に重きを置くか。視点が変われば印象も変わる。


では、今回試乗した3.5L V6ハイブリッドモデルの紹介に入ります。

【内装 インパネまわり】

4本スポークのほうが良かった!と誰かが騒いでいた記憶もあるが、
カブトガニホーンパッドにも少し慣れてきた


アメリカカブトガニ
(2016.6.19撮影)


文字が浮き出るような奥行感が演出された自発光メーター

タッチパネル廃止、ひゃっほー
一部改良の目玉?が、エアコン操作スイッチの刷新。


一部改良前(〜2020.11) タッチパネル+物理スイッチ
前方視界のひらけ方が印象的だった。
(2.0Lターボ試乗時・2019.1.20・再掲)


(2.5Lハイブリッド試乗時・2019.2.1・再掲)
タッチパネルは全面ではない。依存度は210系のほうが上かも。
少ないながらも、物理スイッチ(とオーディオ用ダイヤルノブ)が残されている。


一部改良後(2020.11~) 物理スイッチ+ダイヤルノブ
特徴的だったダブルモニターは、意外にも早く消え去った。
MIRAIのエアコン操作パネルも、初代は ほぼ全面タッチ式だったが、
2代目では物理スイッチに変更されている。
残るは、ハリアーのJBLグレードぐらいか。
(ホンダも、フィットやヴェゼルの現行世代ではタッチパネルの採用をやめた)


拡大写真
物理スイッチと その配置。
枕もとで眺めたら安心して眠りにつけそう。
左右独立温度調整クリクリダイヤルと センター部のレバーが たまらんち。

よく見ると、一部改良前はモニター内にDUAL表記だった
温度左右独立入切ボタンが「SYNC」に変更されている。
トヨタ車オーナーであれば DUALの方が馴染みあるはずだ。
DUAL→左右独立時にインジケータランプ点灯
SYNC→左右統一時にインジケータランプ点灯
現行50系RAV4(2019.4〜)などは、国内仕様DUAL/北米仕様SYNCだったと記憶している。
早くからSYNC一本だったホンダのように、スイッチ類もグローバル化の流れかな。

トレンドの横基調デザインによる影響を受けたのが、エアコン吹出口。
オーディオのダイヤルノブも無くなり、ボタンとなって モニター下部へ追いやられた。

タッチパネルの流行は ユーザーの嗜好を映す鏡でもあるから、我慢するしかない。
今回の一部改良での変更は 個人的には有難い。
不評とわかれば 特急工事で物理スイッチに戻す、
そのフットワークの早さも トヨタならでは。
モノづくりの情熱に傾倒し過ぎず、
優位性を謳って意地を張らず、
お客様第一主義の真価が発揮される部分。

もしかしたら、現行デビュー時には既に両案は完成していて、
(タッチパネルについてこれるかい?)と
オーナーが試されていたのかもしれない。
でも それにしては、“わかりやすい”スイッチデザインなんだよなー^^;
急ごしらえ or シニアスマホ的思想で一気に方向転換、どっちだろう?

まあ、それはいいとして、
全車種に展開されつつあるディスプレイオーディオは、
包含されるSDLアプリに 見切り発車からの放置ぶりが目につく。
メーカー側の思惑に 人柱側が振り回される期間は
まだしばらく続くのだろうか。
決して安くない金を払っているのは、新車で購入するユーザー。
電柱の陰から様子を伺う時期は過ぎているのだから、
そろそろテコ入れしてほしい。
マーケティングやビッグデータ収集・利用等、別の導入事由があるにしても、
SDLアプリだって トヨタコネクティッドの一端。
ハードは大目にみるとしても、ソフトは軽視しないでほしい。

【走行インプレッション】
トータルでの印象
とても良い。
MIRAIに試乗して ぶったまげた直後だったので、
レクサスのフラッグシップLS500hにも搭載されるV6 3.5Lハイブリッドでさえ
かすんでしまい、枯れた存在に思えてしまったのは事実だが、文句なし。
(↑最初と最後の計9文字しか褒め言葉がないが、心の中ではけっこう褒めている。)

自分は、常用域での引っ掛かりのないシームレスなドライブフィールを重視する。
一芸に秀でていても、トータルバランスがとれていないものは
飽きるし疲れるから、長く付き合う気にならない。
その観点では 心地良く乗れるクルマだということがわかった。

かつては コンベンショナルNA車の ひとつの頂点だったクラウンも、
先代210系からは ハイブリッドエンジン搭載グレードが主流となった。
もはや派生車種の域ではなく、HVから想像するウイークポイントを
街乗りレベルで感じないのも 当たり前の事なのかもしれない。

フットワーク
デビュー時に乗った 2.0L直4ターボや2.5Lハイブリッドで、
素性の良さは 既に感じていた。
大排気量3.5Lの余裕と引きかえに鈍重さが露呈するようなこともなく、ガッカリさせられるシーンはなかった。

ステアフィール
ジワジワくる味わいみたいなものはないけど、ナチュラルでGOOD。
ただ、ドライブモードをスポーツ+にした時の
おしおきウエイトをぶら下げたかのように変化する操舵の重さは、
人工的かつ過剰な感じがして 好みではない。
重さが変わるパワステには良い思い出がなく、
そのトラウマは CF4アコードの電動パワステに端を発する。
(あの時の3段切替EPS、調子悪かったんかな)

電子制御の支配域が増した近年のクルマは、
ドライブモード切換による特性カーブの変化が体感しやすい。
スロットルの反応も、グワッグワッと わかりやすくピックアップが過敏になる。
このクラウンも、その前に乗ったMIRAIも、スイッチひとつで グワッグワッ だ。
「変わらねーじゃねーか、すぽーつもーど!」と客に言われたくないがために
あえて抑揚を強めている部分があるのなら、
素性が良いところにきて さらに味付けしてしまうのはもったいない。
日産 初代プリメーラ後期1.8Lのグワグワ感。
ホンダ2代目ストリーム1.8RSZのキビキビ感。
“わかりやすいスポーティ”は、日本車の伝統でもある。
流行りのタッチパネル同様、少なからずユーザーの嗜好が関わっていそう。
欧州車的な理詰めのアプローチだと、国産車では許容してもらえない。

バリアブル過ぎて、なんだかなぁ。
「ケチつけるならドライブモード変えなきゃいいだろ!」
走行中に、何度も何度もサンキトーの始動音聞きたくねぇなぁ。
「アイスト切っとけばいいだろ!」
スカイフックTEMS、下から2番目以外使わないけど固着するかなぁ。
「メーカーに聞けばいいだろ!」
朝の連ドラの主題歌、声量ないのに高音張り上げてうるせぇなぁ。
「嫌なら見なきゃいいだろ!」
…。
だったら、開発陣はどこを基本にして煮詰めてるのか教えてくれよ!(逆切れするオレ)

パワーフィール
GR型3.5リッターV6エンジンとモーターを組み合わせた
ハイブリッドユニットを搭載したのは、先々代200系が最初。
当時 強烈なインパクトを植え付けられた、爆発的加速力。

青信号とともに猛発進しても 嫌がらせのようなタイミングで
信号が変わって足止めを食らう 次の交差点。
だがしかし、こいつとだけは 赤になる寸前で駆け抜けることができた。


頼もしい相棒 クラウンハイブリッド GWS204
(2008.9.13撮影)

あのロケットのような加速感は、
今回の現行GWS224の試乗では 体感することはできなかった。
200と220の間の 先代210系クラウンマジェスタは未経験なので 比較する術はないのだが、
パワー特性の味付けがマジェスタ専用となるにあたって変更され、
マジェスタの名が消えた代の現行220系クラウンには そちらを踏襲させた、と考えれば合点がいく。


210系クラウンにはまだ乗れてない

必須ではなく、時としてネガティブな要素にもなりかねない、“速さ”。
本車におけるそれは、“速さを感じさせない速さ”とでも言えようか、
後述の新世代トランスミッションとの組み合わせも功を奏しているのだろう、
静粛性やパワー特性など様々な要素を多角的に吟味してまとめあげられている印象を持った。
滑らかさが際立ち、このクラスに相応しいジェントルで上品な雰囲気づくりに
一役も二役も買っている。
(速く感じないだけで、タイム計れば220系3.5Lのほうが速かったりしてな…。
オレの頭の中では、あぶない刑事レパードの2Lドッカンターボが “速さ感”では今でもMVP。)

このあたりの煮詰めの巧さは、他が真似できない トヨタの十八番ではないかな?
(200系の番長ぶりを否定する形になってしまうが、あれは トヨタからの贈り物だと思っている。
既に環境一辺倒の風潮になりつつあった当時、舌をちょこっと出して目配せしながら
ファンに贈った、“表向き環境コンシャス”なハイブリッドスーパーカー。)

変速フィール
“多段ATでなけりゃ ごく一部のスポーツカー除いて全車CVT”、そんな趨勢 真っ只中。
心地良いフィーリングはあまり期待していないし、そのぶん落胆することも少ない。
「CVT? 3キトー!? 4キトー!?」と騒いでいるのも、
ふと周りを見回したらオレだけになっているかもしれない。

トヨタハイブリッドシステム THSは、初代プリウスに搭載されて以来 たゆまぬ進化を続けている。
220系クラウンの マルチステージTHSⅡは、2017年のレクサスLC500hでデビューした新世代で、同年の50系LS500hに続いての搭載。
いずれも 8AR-FSEエンジン+モーターとのコンビだ。

アイシンAW共同開発
「マルチステージハイブリッドトランスミッション」
リダクション機構のギヤを 2段から4段に増やしたうえで
電気制御ステップを加えて10段変速化したのが、
マルチステージハイブリッドトランスミッションだ。
マルちゃんin220クラちゃん。

※トヨタハイブリッドシステムの変遷については、文末にて


・インプレ (大したこと書いてますん)
で、マルちゃんの印象だが、
唸りとともにエンジン回転だけが上がって 車速が後から追いかける、
メーターの針が スピちゃん!タコちゃん!と追いかけっこする
いかにもCVTなフィール… とは違った。どう違ったかまでは憶えてない。
ゴム紐の緩んだパンツ的フィールではないことだけは、
セールス氏のマシンガントークの嵐の中にあっても 感じ取れた。
そのフィールには 悪癖のかけらさえなく、
優れた多段ATとの落差もまったく感じないほど。(←やや想像寄り)
ただ、ホンダ KC2レジェンドの7速DCTのような
“クルマらしさ”が伝わってくる段付き変速とも違った。
マルちゃんは とてもスムーズで、でも「どんな変速機だった?」と聞かれたら、
「どんなだっけ?」ってなりそうな 不思議な感じ。
…試乗レベルだとこの程度の感想文。
もう一回じっくり乗れば、マルちゃんの性格をもうちょっと深く把握できるかもしれん。

なんちゅーか… マルちゃんつくったトヨタの開発陣ってすごいね。(文章書き過ぎて疲れてきた)
仕組みを理解しようとしても、マルチすぎてついていけない…。
マルチ:https://global.toyota/jp/powertrain/ths/
マルチ論文:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsaeronbun/51/2/51_20204094/_pdf


パッケージングの話を絡めたまとめ
TNGA世代となってからのそれは、
GA-Cプラットフォーム…Cセグメント ミドルクラス (50系プリウス・210系カローラ・C-HRなど)
GA-Bプラットフォーム…Bセグメント コンパクトクラス (ヤリス・ヤリスクロスなど)
いずれも低重心で、後退気味のキャビンには後席居住性へのしわ寄せがみられる。

上:先代ZVW30系プリウス (195/65R15タイヤ)
下:現行ZVW50系プリウス (215/45R17タイヤ)
30系にだって見映えのする17インチ仕様あるのに、
15インチ仕様引っ張り出して新旧比較は一寸ズルいぞ^^;
出典:トヨタ自動車 (背景等一部加工・再掲)

GA-Kプラットフォーム…Dセグメント FFラージクラス
GA-Lプラットフォーム…E/Fセグメント FRラージクラス

ラージクラスのGA-Lプラットフォームにおいても、
GA-BやGA-Cと同様の印象がある。
(GA-Kは、ネガな部分が それほどはみえてこない。
ドンガラをデカくすることで破綻を防いでいるのかしら?)

クラウンやレクサスLSの 6ライトキャビンは、
従来のハードトップスタイルが成り立たないがために
そうせざるを得なかった必然の結果…
いわば副産物だったのではないかと推測する。


上:先代210系クラウン
下:現行220系クラウン
運転席の着座位置が低くなり、後退もしているように見える。
前方視界の悪化が懸念される部分だが、実際に運転席に座ると
スカットルも低くなっているため 意外なまでに視界は良好。
絶壁バルクヘッドが眼前に迫るブレイド/初代オーリスなどとは違う。
ボンネットがしっかり見えて車両感覚を掴みやすく 運転がしやすい点は、
走りの質感の高さとともに TNGA世代のトヨタ車の美点だ。
出典:トヨタ自動車/TM東京 (背景等一部加工)

コンパクトクラスのGA-Bプラットフォームが
ヤリスをメインターゲットにして設計されたと仮定すれば、
あのタイトな後席居住性も トヨタが良しとしてお墨付きを与えた骨格からきているわけだ。

GA-Lプラットフォームが どの車種を柱とするものかはわからないが、
ラージクラスにおいても、エモーショナルにわかりやすく訴求するのではなく、
走行性能(だけではないだろうが)を優先させた、
ある意味 実直なパッケージングと言えるのかもしれない。
一見 デザインに振っているようにみえて じつは逆、ということ。
こう考えないと、賛否両論であろう6ライトエクステリアの意図するもの、
その落としどころが見つからない。

ただ、クラウンが属するセグメントでの用途を考えると
余裕ある居住性を確保することも 見過ごせないどころか重要な課題で、
そのためのキャビンフォワードが従来のアプローチだったように思う。

TNGAのドライバーオリエンテッド思想を主張したところで、
はたしてヤリスと同じように通用するのか。
パッケージありきでスタートさせた 納得の産物か、それとも
後付けの飾り文句で塗り固めてコストダウンを覆った 妥協の産物か、
そのあたりは 時が経てば浮かび上がってみえてくるかもしれないね。

理想のクラウンとは?
“純正状態が一番良い”、という考え方は正しい。
純正状態に合わせて トータルのバランス取りをしているのだろうから。
ただ、それがただちにメーカーの理想形とは限らない。
わかりやすい例で言えば、チェーン装着を考慮した市販車は タイヤハウスの隙間が大きい。
競技車、ラリーカーであれば、
ターマック(舗装路)では、低重心にして走行安定性を高めるべく 車高を落として隙間は少ない。
グラベル(未舗装路・ダート)では、走破性を高めるのに適したサスストロークを確保して
市販車よりも大きな隙間があったりする。

要は、何を採って、何を削るか。
保安基準に始まって、万人に向ける コストを下げる…
縛りがなければ、世に出てくるクラウンは 全く別の形をしているかもしれない。
制約の中、市販車という名のもとに、
コンセプトを具現化してデビューできれば 拍手喝采。
昇華も消化もできずに つぎはぎのアラが露呈すれば 叩かれまくる。
その視点での現行クラウンは、若干後者寄りなのは否めない。
もがいているのが未だ見え隠れしている。

トヨタは、自分の勝手な推測なんかよりずっと深く
そして長期的展望に立って考えた 綿密なモノづくりを しているはず。
だから、ここに書いた邪推が当たっていないことを願う。
いい意味で 自分を裏切ってほしい。
そんな期待をしながら、今後を見守っていきたい。(えらそう)
見守っていたらセダン消滅クラウンも消滅、は勘弁してほしい。
それと、ディスプレイオーディオ&SDLはテコ入れ必須。頼むぞトヨタ。


BRIDGESTONE REGNO GR-001
225/45R18 91Wタイヤ&18インチアルミホイール(スパッタリング塗装)


【V型6気筒とクラウン】
クラウンといえば6気筒。いつかはクラウン。いつかはGXS12じゃないクラウン。
誰だ、失礼なこと言ってるのは。GXS12も6気筒だぞ。

先代210系でハイブリッドが4気筒になっちまった日には、
ショックで 10時間しか寝られない日がしばらく続いた。
2.0Lターボが追加されちまった日には、
困ってしまって トヨタに抗議の電話を掛けそうになった。
何が困ったって、それまでは ガズードットコムの検索フォームに
 [ にりったーいかのがそりんのくらうん ] と入れとけば、
GXS12クラちゃんとGBS12マイルドハイブリッドに絞って中古車探しできたんだよ。
簡潔に言うと、まぁ… 自分の勝手な都合だ。

冗談じゃない冗談はおいといて、
先日 うちの近所の狭い場所で クルマが切り返しをしていた。
やっと脱出できたのか 走り去るエンジン音をきいて
(どっかの営業バンが迷い込んできたのかなぁ…)と思って顔を上げたら、
オレを寝不足にさせた先代210系クラウンだったんだよ。直4の。
バカにしているわけではない。そう感じたんだから仕方ない。

あまり売れなかったかもしれないが、210系にもV6エンジン搭載グレードはあった。
2.5L 2GR-FSE と 3.5L 4GR-FSE。クラウン最後の、素のV6。


8GR-FXS (V6 3.5L プレミアムガソリン仕様)
先代マジェスタ搭載の2GR-FXEを改良した、進化系GR型エンジン
2NMモーターを加えたシステム出力は359ps。

そして 現行220系になって、ナチュラルアスピレーションなV6は消滅してしまったんだ。
いまはなきクラウンマジェスタに搭載されていた3.5L V6ハイブリッドを引き継ぐ形で
残されたのが、今回のクラちゃんなのだ。

試乗したら、涙が出そうになった。
だって、アクセル踏みこんだら、遠くのほうから
GRのV6サウンドが聴こえてくるんだよ。
もう、それだけで十分。

GR型V6エンジンのテイストは、マニアが喜ぶようなものとは違う気がする。
でも、ラインナップに存在してくれているだけで有難いんだ。

トヨタV6エンジンの系譜
VZ型:この時代のV6は、直4と直6間のような明確な違いがないというか、
直4比のアドバンテージを さほど感じ取れなかった。スムーズネスが それほどでもない。
そこそこスムーズ。そこそこ静か。
そこそこ を いちいち頭につけたくなるかんじ。

MZ型:燃費以外、全てにおいて進化。
直6でいうところの M型からJZ型… それよりもっと違う。
スターター音からして うきょきょきょ!だからね。(関係ないか…)
カムリ/グラシア/クオリス・ウィンダム(2.5Lと VVT-i化以後の3L)だけは、
官能性のオマケまでついた化け物。キレッキレ。
新車で乗る2.5L 2MZ-FEの20系ウィンダム、ありゃ別次元。

GR型:燃費まで含めて、さらに進化したけど…。
スムーズさはMZ型にひけをとらない、むしろ上回っているかもしれないGR。
ひらすらスムーズ。だが、初期のMZ型V6のような官能性は無い。
(排気系に手を入れてすごくいい音をさせているGRも いるにはいる)
JZ-GE型直6のような 濃厚なコクもない。
だが、従来以上にパワーがあるのに 燃費はMZやJZよりずっといい。
(初期のものは、JZ型直6の最終形 JZ-FSE同様、直噴が悪さする話も聞いたけど、)
自分が持つGR型エンジンへの印象は、涼しい顔してそつなくこなす優等生。

GR型エンジンの2.5Lと3Lは、回した時の音の粒が細かかった。(過去形にしないといけねーのか…)
彼らなら、学年委員に推薦できる。
だが、3.5L(以上)は学級委員にも推薦できない。
彼ら二人よりも明確にパワフルな3.5L(以上)は、音の粒が粗い。
2.5と3.0が「みゅぃ~ん」なら、3.5(以上)は「ぎょぇぃ~ん」だ。
(“以上”ってのはね、プラドとかサーフとか 4LのGR積んでるSUVがあるんよ)

200系クラウンが現行だった当時、オレが2.5L もうひとりが3.0Lで
よーいドンで 都心を十数キロ走って燃費比較したことがある。
(180系だと平均燃費計を任意リセットできねーんだよ、だから200系。)
その結果は… 8.8km/l。
どっちがかって? どっちもだよ。全く一緒だったんだよ。
でも、同じ500cc違いでも 3.5Lになると燃費計の数字ははっきり落ちる。なぜだ?

細かい事は気にしない性格。
さくら水産でお昼を食べる時には 無料のご飯を何杯もおかわりする。
夜の街で「テメー今こっち見てただろ!」などと 理不尽な因縁吹っかけられた時に、
友として傍らに居てくれると非常に心強い。
3.5LのGRは、そんな存在。
(例えとして完全に破綻してるな…)


GRサウンドを聴けた嬉し涙で、ボケちゃった。


号泣した後でも、出されたオレンジジュースとクッキーはしっかりいただく。


「進化し続けるフラッグシップ NEW CROWN」
まぁ 常にどこかしら弄って、15年経ってもいまだに進化がとまらないからね、
先日はバッテリーを2段階デカくして 8kgも重量化チューンしたし。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

余談 (エクステリアデザイン)
ここは、プリウスも絡めて書きます。

とかく、後付エアロパーツや加飾アクセサリーは、
純正系であっても 加えれば加えるほどに素の良さをブチ壊しがちで、
生みの親が装着を望んでいるとは到底思えない物も多々存在する。
メーカーの収益源であるからして、すぐに無くなることもないだろうが。

だが、50系プリウス前期型のTRDバージョンや
220系クラウンのTRD版・モデリスタ版をカタログ写真で見た時には、
逆の印象を受けた。ボディパーツをまとったその姿の先に、
“こうしたかった”という デザイナーのイメージスケッチ(原形)が浮かんだ。
クラウンのほうは、完成度が高いとも言い切れないけど、
大径ホイールにしてタイヤハウスの隙間を減らすと 見違えると感じた。
モデリスタ220クラウン:https://www.modellista.co.jp/press/2018/0626_crown/
TRD220クラウン:https://www.trdparts.jp/release/2018_crown.html

プリウスの 50系になってからの人気低下の一因は
前期型の尖ったディテールにあるとも巷で言われていたけど、
PHVや後期型で無難に細工されるとともに失われたものもあるように思っている。
オレは、50系プリウスは 前期型のほうがサルカニ合戦の出演者にふさわしいと 今でも信じている。
「メガネ外して髪の毛をおろしたら、めっちゃかわいい!」みたいに、
化けるんだよ 前期型は。
メガネっ子のほうが好き? まぁここは我慢して聞いてくれ。
TRD50系プリウス前期型:https://www.trdparts.jp/release/2015_prius5x.html
TRD50系プリウス後期型:https://www.trdparts.jp/release/2018_prius.html

つまり… プリティなウス(臼=うす)なんだよ。
みんなはどっちのウスが好きかな?
化けるといっても、堺正章主演の日テレの西遊記で
西田敏行の猪八戒が 妖艶な女性を見つけるたびにフラフラ吸い寄せられて、
女の正体は妖怪だった という、お決まりのパターンじゃねーぞ。プリ臼は、その逆。
(再放送全然やってくれないから、この例え たぶん絶対伝わらない…)

プリウスが以前ほどの人気車でなくなったのは、
デザイン云々の問題ではないと考えている。
各車種にハイブリッド仕様が普及して浸透して、今や 特別な存在じゃなくなった。

トヨタのHVに乗りたい → 完成度重視で車選びすると、素のウスしか選択肢がない
から、
トヨタのHVに乗りたい → プリウス以外が1台売れる=プリウスの売上が1台減る(こともある)
へ。

トヨタの乗用車のほぼオールラインナップにHVが展開された現在でも、
現行50系プリウスには まだアドバンテージはあると思う。
燃費スペシャルという明確なコンセプトで突き進んでいるから、
後載せ天ぷら(=ユニット)のカップ麺(=即席)では味わえないこだわりが散りばめられている。

だけど、街にハイブリッドカーがどんどん増え始め、今や 何も珍しい物ではなくなった。
2007年、ロサンゼルスでのアカデミー賞授賞式に、
レオナルド・ディカプリオが 当時現行だった20系プリウスで乗りつけた。
(それ以前からウスのイメージキャラクターだったレオ様、仕込みもあったのだろうが。)
レオ様がウスでレッドカーペットに姿を現して話題を振りまいてから、はや14年。
「私、地球環境考えてます」とアイデンティティ表現をアピールできる存在では もはやない。
プリウスの 意図的な未来感の演出が、一般ユーザー層には
気恥ずかしいものになってしまったんじゃないかな?

つまり、プリウスそのものが変わったんじゃなくて、
ユーザーの目に映るプリウスが変わったんだよ。(たぶん)
初代10系、2代目20系、3代目30系…
登場当時はみな、50系にも勝るぐらい未来的で ぶっとんでる印象だった。
2代目20系に初めて触れた時には、ずいぶんペッタンコになっちまって 狭苦しくて
視界もあまり良くなくて運転もしにくくなった と感じたもんだ。
そんな2代目が、ハイブリッドの価値が確立したこともあって 売れに売れた。

メディアで持てはやされる記事を見て、当時 思ったことがある。
(ガワだけプリウスで 1.5Lあたりの平凡なガソリンエンジンだったら、はたして売れるんだろか…)
初代のパッケージングならそこそこいけるだろうが、それ以外はどうかなぁ?
この手の鱈レバは、「フェラーリが軽自動車の3気筒エンジンで1000万円引き改造転売不可だったらあんた買う?」に近くて たぶん成立しないんだけど、そこはご容赦下さいませ。

青く縁取られたトヨタバッジに始まり プリウスの全てはプリウスだからこそ映える、
そう考えている。

近年、公用車では “環境にやさしいハイブリッドカー”をこぞって採用するようになったが、
ハイブリッドだろうと 知事がセンチュリーに乗ってりゃ
「◯◯◯◯万円もする超高級車!」と
数字に置き換えて白物家電のように報道され、
「中古の軽でいいだろ!」と言われてしまう。
たとえ 言い訳できないような無駄遣いに対する批判だったとしても、
職務を全うしてるかの視点じゃないのがちょっと…。
(偉くなったら高級車に乗れるんだ、いいなぁ)と 憧れの対象だけで済む時代ではなくなった。

プリウスを絡めるどころか、クラウンには一言も触れていないことに今気づいた。


・トヨタハイブリッドシステム振り返り・ (後半は4気筒HVは省略)
・THS
1996年、「THS」(トヨタハイブリッドシステム)を搭載した
世界初のハイブリッド専用乗用車「プリウス」が発売。
(専用=ハイブリッド仕様しかないという意味の専用)

・THS-C
2001年、ミニバン初のHV エスティマハイブリッドが発売。
CVTの「THS-C」を搭載。ミニバンとしてのスペース確保が考慮された4WD(E-four)だ。
2003年、同ユニットのアルファードハイブリッドが追加。
(THS-C採用は、両車のこの代のみ)

・THS-M
大型セダンへのTHS初搭載は、エスティマとアルファードの間にあるのだぞ。
2001年 170系クラウンロイヤルJKS175・2002年 クラウンセダンGBS12…
“M”は、マイルドの“M”だ。
そう、「THS-M」マイルドハイブリッド!

・THS2
初代10系プリウス改良時にも熟成を進めたTHSだったが、
2003年 2代目20系プリウスで THSⅡとなる。
パワーも燃費も、18年経った今でも通用するレベルに ぶらっしゅあ~っぷ!
https://global.toyota/jp/detail/1666903

・THS2 リダクション機構付(変速無し)
2005年、2代目ハリアー/クルーガー(初代ハリアーのダチ)に
ハイブリッド仕様が追加。ぼくちゃん大好き うきょきょきょ!のMZ型V6エンジンは、
NA国内仕様の2.5L 2MZ-FE・3.0L 1MZ-FEより一回り大きい 3.3L 3MZ-FE。
THSⅡに リダクション機構(変速無し)が組み込まれた。パワー対策?
まぁ こっちのMZは、トルクステアが出そうな(っていうか実際出たんだよE-fourなのに)
馬鹿力はあっても 音が全然うきょきょきょ!じゃないもんで 思い入れは特に無い。
搭載するトヨタ車が他に無い点ではレアかもしれない。
トヨタ車以外にならあるぞ。光岡オロチ。
(その後、変速無しリダクション機構付THSⅡは、幅広く展開。
2009年発売の3代目30系プリウスなど、主にミドルクラス以下のFF系ラインナップに
ハイブリッド仕様が加えられる際に、数多く採用されている。)

・THS2 リダクション機構付(2段変速)
2006年、レクサス車初のHV そして世界初のFRハイブリッドでもある GS450h(GWS191)が登場。
変速の無かったリダクション機構は2段変速に進化した。
2007年、レクサスLS600hへ V8 5L 2UR-FSEとの組み合わせで搭載。
デッカいV8エンジンにモーター加えたのって、これと現行60系センチュリーだけでねーの?
2008年 200系クラウンハイブリッドにも GS同様3.5L V6 2GR-FSEとの組み合わせで搭載。
洗練度はともかく パワーについちゃ スゴいよ、この3台は。

2012年、レクサスGSが10系へとモデルチェンジ。3.5L V6エンジンを2GR-FXEに変更。
2013年、先代210系クラウンマジェスタが発売、同じ組み合わせで搭載して後に続いた。

・マルチステージTHS2 リダクション機構付(4段変速+電気制御=10速)
「マルチステージハイブリッドトランスミッション」
アイシンAW共同開発
リダクション機構のギヤを4段に増やし、電気制御ステップを加えて10段変速化。
8GR-FXSエンジン+モーターとの組み合わせで
2017年3月発売のレクサスLC500hに初搭載。
あの、やけにカッコいいクーペだな。
(5.0L V8コンベLC500は、同アイシンAWの10速ATを初搭載)
同年10月には 50系へモデルチェンジしたLS500h、
そして2018年6月 今回試乗した220系クラウンにも搭載された。


クラウン。そしてTHS。さらなる進化を楽しみにしたい。
試乗要望に応じてくれた店舗とセールスマンに感謝。
Posted at 2021/05/01 19:13:47 | コメント(0) | トラックバック(0) | 車インプレ トヨタ | 日記
2021年04月04日 イイね!

試乗 トヨタ MIRAIミライG“Aパッケージ” (JPD20) ☆クラウン3.5ハイブリッドと乗り比べ

試乗 トヨタ MIRAIミライG“Aパッケージ” (JPD20) ☆クラウン3.5ハイブリッドと乗り比べ☆2代目MIRAIvsクラウンハイブリッド3.5V6乗り比べ☆
その1 MIRAI


MIRAI。
自分にとっては、ある意味 最高のクルマだった。
ミライに未来を見た。(長くなるのでその話は最後で…)

そういや、ミライトワとソメイティはどこ行った?
東京オリンピックより、そっちが心配。

その2 クラウン:https://minkara.carview.co.jp/userid/1680537/blog/45052051/


【MIRAIについて】
量産型としてはトヨタ初の燃料電池電気自動車。
初代 JPD10 (2014.11~2020.11):新MCプラットフォームの前輪駆動車
2代目 JPD20 (2020.12~):GA-Lプラットフォームの後輪駆動車

~燃料電池自動車とは~
FCV…FuelCellVehicle 燃料電池自動車

FCスタック 水素 と 空気(酸素) を化学反応させる

電気と水を生成

電気はモーターへ → 後輪を駆動
水は捨てちゃう

・MIRAIのエネルギー源・
[FCスタック]…エンジンルームに搭載される
[駆動用バッテリー]…リアオーバーハング部に搭載される
2種類の電池がタッグを組むから…これも一種のハイブリッド?

・MIRAIのパワーソース・
発進時:駆動用バッテリー
巡航時:FCスタック
加速時:FCスタック+駆動バッテリーのタッグ
減速時:回生エネルギーで駆動用バッテリーを充電


MIRAI G “A Package” 7350000円
ZBA-JPD20
全長4975mm×全幅1885mm×全高1470mm ホイールベース2920mm
最小回転半径5.8m
車重1920kg
2WD FR
外装色:プレシャスブラックパール<219> (opt. 55,000円)
アストンのグリルっぽい?

GA-Lプラットフォーム
サスペンション F/R:マルチリンク
ブレーキ F/R:ベンチレーテッドディスク
発売日:2020年12月9日

【グレードと価格】
Z “ExclusivePackage”  8,050,000円
Z            7,900,000円
G “ExclusivePackage”  7,550,000円
G “A Package”      7,350,000円
G            7,100,000円

【グレード別装備など】
<Z “ExclusivePackage”、Zのみ>
・アクティブサウンドコントロール
・パノラマルーフ(オプション)
・アダプティブハイビーム(Gはオートマチックハイビーム)
・2眼タイプLEDヘッドランプ(Gは1眼LED)
・カラーヘッドアップディスプレイ
・カードキー
・本革シート(Gは合成皮革)

<G>(最廉価) ※装備の無いもの
・パーキングサポート(後方歩行者)
・トヨタチームメイト/アドバンストパーク(自動駐車)
・パノラミックビューモニター
・デジタルインナーミラー
・カメラ洗浄機能
・快適温熱シート 前席あり後席左右席なし(G“A”も同様)
・シートベンチレーション(G“A”は前席あり後席左右席なし)

<Z “ExclusivePackage”、G “ExclusivePackage”のみ>
・イージークローザー…リヤドア、ラゲージドア
 (Z標準グレードはラゲージドアのみ)
・電動式リヤサンシェード&手動式リヤドアサンシェード
・助手席肩口パワーシート



1眼タイプのバイビームLEDヘッドランプ (Zグレードは2眼)
LED車幅灯とDRLは全グレード標準。
薄いおめめのチェロキーっぽい?


“流れない”フロントウインカー


スープラのテールっぽい?


“流れない”リアウインカー

この猫背ファストバックスタイルは嫌いじゃない。
あの美しい AUDI 初代A7スポーツバックに通じるものが(少し)ある。
後ろ顔が怒ってないところがまたいいのよ。
どちらかというと2代目A7似かな。


逆スラントしているコンビネーションランプ



ランボルギーニ・ミウラがモチーフだと後でしり 深く納得した、初代A7/S7のおしり(だじゃれではない)

↓ミウラP400S




あ?


あぁあ!?



あああ~~!
さては、オレが 2018年に投稿した
赤のA7の写真をきっかけにしたな〜!?
2018.11.10のクルマネタ:https://minkara.carview.co.jp/userid/1680537/blog/42167908/
めちゃ写真多いです、A7/S7は後半。


東京都大田区羽田から神奈川県川崎市へ向かう「大師橋」。
カタログの方は、CGでかなり加工してるねー。

すぐにピンと来て、(まさかなぁ)と思って
ストリートビューで確認したら、全く同じ場所だった。
同じなのは場所だけで、構図や見映えは似ても似つかない。
だから たまたまかもしれないけど、
似てる事を書いて この場所で撮った写真を再掲して
その後にカタログめくったら、
A7がMIRAIに変わって載ってるんだもの、驚いたよ。


リアが丸ごと開く みつばちハッチなA7とは違い、
こう見えても MIRAIはトランクが独立した「セダン」。
(開いた写真は あとのほうで掲載)

<トヨタ E~Fセグメント 諸元比較> (グレードは抜粋)
全長全幅全高 / 最小回転半径 / ホイールベース / 車重
MIRAI初代 JPD10:4890×1815×1535mm 2780mm 5.7m 1850kg
MIRAI JPD20:4975×1885×1470mm 2920mm 5.8m 1920kg ※今回試乗
クラウン GWS224:4910×1800×1455mm 2910mm 5.3m 1870kg ※同日試乗
セルシオ UCF30:5015×1830×1490mm 2925mm 5.3m 1830kg
LEXUS LS先代 UVF45:5090×1875×1465mm 2970mm 5.8m 2280kg
LEXUS LS現行 GVF50:5235×1900×1450mm 2925mm 5.6m 2260kg
センチュリー先代 GZG50:5270×1890×1475mm 3025mm 5.7m 2070kg
センチュリー現行 UWG60:5335×1930×1505mm 3090mm 5.9m 2370kg

2代目MIRAIは、
全幅は 先代センチュリーや現行レクサスLSに迫る1885mm。
最小回転半径は 先代センチュリー超えの5.8m、
FR車としては大きめ。
逆に言えば、センチュリーや50LSの数値が優秀。

初代MIRAIは Dセグメントあたりの車格と思ってたけど、
外寸は意外に大きかったんだなぁ。




上:MIRAI
下:CROWN
出典:トヨタ自動車(株)
シックスライトのウィンドウグラフィックが似ている。
両車ともに、後席ドア窓にはディビジョンバー(仕切り)がある。
6ライトでこれをやると、縦線だらけでゴチャゴチャしてカッコ悪い。
でも 変にカッコつけると、後席窓を全開まで下げられなくなる。
全開にできるMIRAIをオレは支持するね。(クラウンも全開いけそう)

MIRAIとクラウン、窓だけじゃなくて フォルム全体もそっくりに見えたので、
この写真を目にした時から 実車に触れるまで
“MIRAIのボディはクラウン流用”と勝手に思い込んでいた。
あとで内装紹介で書くが、今回 後席に座った時にけっこうな違いを感じて「?」となった。
あらためてじっくり見ると、MIRAIのほうが Aピラー/Cピラーの傾斜が強く
トランクの平坦部分が少ない。運転席位置も後退気味。(ボンネットはクラウンより平坦)
現行50系プリウスにも少し感じる、低重心のスポーツカー的パッケージングかな。
対するクラウンは、居住空間が大きくとられ、正統派FRセダンらしさが伝わるパッケージング。
MIRAI専用のパワートレーン + あらたにおこしたボディ…
生産台数は多くないだろうから、700~800万なら安いんじゃないか?
少なくとも、そこらへんのクルマから感じる割高感はない。簡単には買えないけど^^;

【内装 インパネまわり・スイッチ類】

本革ステアリングホイール と メーターまわり
メーター真ん中の 燃費表示部分は、AVソース表示などにも切替できる。
右レバーのディマースイッチ(前照灯SW)は、もはや基準となりつつある AUTO位置デフォルト。

トリップメーター(いちおう気を遣って AじゃなくてB)をリセットして、
燃費計測をさせてもらった。
MIRAIの燃費表示は、“リッターあたり”じゃない。“キログラムあたり”だ。


メーター表示燃費:55km/kg
MIRAI JPD20 水素有効搭載量:5.6kg
推定航続距離:5.6×55=308km

電池だから、暖機とかは関係ない…よな?
アクセル踏み込んで楽しんじゃったからな、これじゃ東京~名古屋間もあやしいな…。
将来 愛車にしたあかつきには、“リッター100”…
じゃなかった、“キログラム100”を目指そうっと。


12.3インチワイドTFTモニター
ディスプレイオーディオになってからの地図画面解像度は、
MIRAIやクラウンのクラスであっても高くない。一寸残念。
レクサスLSも12.3インチなんだよなぁ、同じなのかなぁ…。
モニター下部に、ナビオーディオ操作の物理スイッチあり。合格っ!


ナビ画面とエアコン操作画面の表示位置は、左右入れ替え可能


シフトチェンジレバーは、プリウスなどと同じ スイッチ式


エアコン操作スイッチを液晶モニター部に集約させず、
独立した物理スイッチも配置しているのは大歓迎。(初代はタッチパネル)
各ボタンのサイズがほぼ同一で 凹凸もないあたりは デザイン優先と見受けるが、
手動調整も併用する自分にとって 物理スイッチがあるとないとでは雲泥の差。


扱いやすそうな、運転席ドア部のスイッチ類
アウターミラー調整・ドアロック/アンロック・パワーウィンドウ


★インプレッション★
現行220系クラウンのディテールをいじったような外観から
同車の派生車種的な印象を持っていたが、
試乗を終えても それは変わらなかった。
昨年の一部改良で存在感を高めた 現行クラウン。
堂々たる体躯となった 2代目MIRAI。
両車は、クラスに見合った上質感を 静的にも動的にも備えている。

クラウンと異なるのは、言うまでもなく パワートレーン。
FCスタック(燃料電池スタック)で発電し、
そこに 駆動用バッテリーのアシストも加わって、
両者からのエネルギーを受けたモーターが 後輪の駆動を担う。
日産e-powerや ホンダi-MMDに近い構成…と言ったら強引かな?

以前に試乗した日産セレナe-powerを例に取ると、
搭載するガソリンエンジンを 駆動用ではなく発電用に使う点が新しい。
発電機は 従来の駆動用エンジンからの流用。
駆動用であれ発電用であれ、セレナから
マーチの1.2L3気筒の音がきこえてくることには変わりがない。
違うとすれば、アクセルの踏み込みに 抑揚がリンクしない事ぐらいだ。
そんなわけで、モーター駆動ではあっても、
ガソリンエンジン“駆動”車に乗っているような感覚がある。
一方、MIRAIは発電機も静かだから、他の電気自動車と同じような感覚だ。

私が運転を経験した電気自動車は、今までに2台。
仕事で走らせた、1996年(平成8年)9月1日発売の トヨタ「RAV4L EV」。
レンタカーで川崎⇔宮ヶ瀬ダム間を走った、日産「e-NV200」(バン)。
どちらも、コンベンショナルな従来車のみならず
ハイブリッド車にもない、EVならではの持ち味を体感できた。

MIRAIは、それら2車よりも 遮音性に優れていた。
自らが出す音も小さければ、外から入り込んでくる音も少ない。
遮音性が低いと、走行時にも静止時にも 外音はダイレクトに侵入してくる。

クルマは、エンジン音がしなければ静かになるわけではなく、
しなければしないで、インバータ制御音、メカ音、タイヤ音、風切り音…
別のいろんな音が オレがオレがと主張し始める。
信号待ちでアイドリングストップすれば、街の喧騒が耳につき出す。
自然豊かな土地であれば、虫の音がよく聴こえることだろう。

人間の身体で言えば、
すごい頭痛に苦しんでいる時に 少しの腹痛もあるような状況。
頭痛が無ければどれだけ楽になることかと思いそうなものだが、
実際は 頭痛がすっきり消えたとたん
脇役だった少しの腹痛が主役になって 少しに思えなくなる。

MIRAIは 全てをひっくるめて静かなので、とても快適だ。

静かさ静けさのベンチマークたる、先代50系センチュリー。
12気筒エンジンが目の前で動いていることが信じられないような
凄いクルマだが、MIRAIには それを彷彿とさせる静けさがある。

■各種フィーリング■
・取り回し
これだけの大柄で 最小回転半径も5.8mだ、
ターニングサークルの大きさを感じないと言ったら嘘になる。
それ以外は、外寸を意識させられずに運転ができた。
グラスエリアが広くとられているおかげで、全体的な視界も良好。

・ステアリングフィール
電動パワステのフィールは、
据え切り・交差点右左折等の低速域で いくらか人工的な感触があるものの、
不快に感じるシーンは殆どない。

よくできた油圧パワステには未だかなわない印象だが、
低燃費に寄与しているのだから トレードオフと考えれば気も収まる。
ゼロクラウン(180系・2003年)の時代から考えたら、良くなったものだと思う。
電動パワステ黎明期だった当時にも、
小型車には 120系カローラ(2000年)など好感触のものも存在したから、
高級車に相応しいフィーリングをつくり出すのが難しかったのかな。
( “走り込めば良くなる”という開発陣の主張はやや苦しかった…
“走り込まないうちは良くない”と同義に近いし、
実際のところは 走り込んだ個体は更にルーズになっていたし…。)

・乗り心地
四輪マルチリンクの脚は、適度に引き締まっている。
高品質なダンパーを使用しているのだろうか、
19インチタイヤのコツコツ感を巧みに抑えていた。
TNGAとなってからの脚の上質さは、MIRAIにも確実に在る。

・パワーフィール
発進加速や中間加速のピックアップの良さは、
トルクがすぐに起ち上がる特性を持つモーターならでは。
静粛性のみならず、力強さも十二分。
“胸のすく” という表現がぴったりくる、爽快な加速感だ。
ただし、アクセルペダルを床まで踏みつけての全開加速では、
それまで頼もしく感じていたパワーが 意外にも早く頭打ちになる。
ガソリン車でいえば、かなりローギヤードに振ったような特性を示す。
約2トンある車重も関係しているかもしれない。
加速力がどこまでも持続するようなタイプではないから、
高速域でCoCo壱番のパワーを求める向きには物足りないかも。

5リッターV12エンジンの先代50系センチュリーが
電子制御スロットルによってしつけられて
じゃじゃ馬的挙動を示さないのと同じように、
物足りない全開加速=MIRAIの持つ潜在パワーとは限らない。
多かれ少なかれマージンはとっているのだろうから、
これからの進化が楽しみだ。

【内装 後席居住性】
シートカラーは、ブラックが基本。注文設定色のホワイトも選択できる。

クラウン同等の居住性に見えたのだが…

現行220系クラウンとの違いを感じたのは、
フルサイズなディメンションのわりに タイトな後席。


Zグレードにパノラマルーフがオプション設定される関係かな、
段付きになった天井を目立たせないような模様がデザインされている。

ヘッドスペースは、クラウンよりも微妙に少ない印象。
身長180cm超の人がヘアカラーしてすぐの乗車だと 多分天井が変色する。


ニールームは クラウンと同程度だが、
シートバックのサイドサポートの張り出しが大きく ルーズな体勢は取りにくい。
そういう意味でのタイト。絶対的な狭さではないから、閉塞感はないよ。

何かしらの理由から、座面を高くする(頭上狭まる)、背もたれを立たせる、
結果 ホールドする必要性が増してサポートを強める…
背後にあるモーターユニット等の影響を受けてるのかな?
クラウンとの違いを 後席で一番感じるとは、予想していなかった。

MIRAI20:室内長1805 幅1595 高1135(mm)
CROWN:室内長1980 幅1500 高1185(mm)
幅は、外寸で85mmある全幅の差がそのまま出ている。クラウンはナローだからね。
しかし、長さと高さは、
ホイールベースを含めて外寸数値が大きいMIRAIのほうが 逆に狭い。

乗員5名になったのは有難い。
初代は前2後2の4人乗り、後席左右席は シートバック下につま先が入らなかったからね。


センターアームレストとカップホルダー


後席乗員用エアコン吹出口
USBポート(2.1A×2) と AC100Vコンセント(1500W)

【ラゲージルーム】

ここにも、クラウンとの違いが。
ファストバックフォルムのMIRAIは、
トランク開口部の 天面の前後方向がすごく短い。
ホンダのインサイトもこんなんだったかな。
大きな荷物だと、押して突っ込むような入れ方になりそう。

【エンジンルーム】

多くの面積がカバーで覆われた、エンジンルーム。
真ん中にあるのが燃料電池ユニット。

【タイヤ&ホイール】

235/55R19タイヤ&19×8Jアルミホイール(スーパークロームメタリック塗装)
DUNLOP SP SPORT MAXX050

台湾のMAXXISタイヤかと思ったわい。
19インチタイヤ&アルミホイールは全車標準。グレードによって塗装が異なる。
Zグレードには、細かいフィン形状の20インチが オプションで用意される。
見た目なら断然20インチだなぁ^_^

Z “Exclusive Package” (オプション)
245/45ZR20タイヤ&20×8.5Jアルミ
(ブラックスパッタリング塗装・ブラックナット付)

Z “Exclusive Package”、Z、G “A Package”
235/55R19タイヤ&19×8Jアルミ
(スーパークロームメタリック塗装) ※今回の試乗車

G “ExclusivePackage”、G
235/55R19タイヤ&19×8Jアルミ
(シルバーメタリック塗装)


【あっさりな総評】
一見 奇をてらっているようで、その正体は実直。
クルマづくりへの情熱は、オーナーひとりひとりへ しっかりと伝わるはず。



【インフラ整備の展望】
燃料電池車が普及するための必須条件は、水素補充施設の充実。
「水素ステーション」の数は、現時点で 100をやっと超える程度。
全国47都道府県合わせて100。ひとつの県に2つずつあるのなら良いが、そうじゃない。
しかも その配置は都市圏に偏っている。(トヨタお膝元の愛知県は多い)

ガソリンスタンドよりずっと少ないイメージのある
LPガススタンド(タクシー等が利用)で約1500~2000だそうだから、
水素ステーションがいかに少ないか想像できようというもの。



[東京杉並水素ステーション] (株)ENEOS水素サプライ&サービス
東京都杉並区宮前1-17-10
営業時間:9:30~17:00
営業日:月~土・祝日
定休日:日曜日
充填圧力:82MPa
https://eneos-ss.com/search/suiso/sp/detail.php?SCODE=995070
2021.7.14撮影

“東京都区内在住 かつ 行動範囲は首都圏”、
そんなシチュエーションであれば、特に問題ないように思える。
なんだったら、有明あたりのイワタニのステーションひとつだけでも事足りる。
だが、地方都市へ目を向けると、事情は全く異なる。
多い少ない以前に、施設が一つも無い県が複数あるのだ。
(水素ステーションが存在しない県ではMIRAIも販売されないってホント? )
まるで 整備されていなかった頃の携帯電話通信網のよう。


出典:FCCJ 燃料電池実用化推進協議会
(FCCJの会長は、200系クラウンの開発も手掛けたトヨタ副社長寺師茂樹氏が務めている)

懸念されるのは、
水素ステーションには厳重な安全管理が求められるためか
立地条件に制約が多く、ひとつ増やすのも簡単ではないという点。
スマホでいえば、5G基地局を増やすのは 4Gよりも難易度が高いと聞くが、
こちらは需要もケタ違いに多いだろうから 単純に比較できるものではない。
スマホが売れるようにMIRAIが売れたら、インフラ整備にも力が入るかも… これは望み薄。
大本命であろうEV(電気自動車)の将来とて 自分は絶対とは思っていないし、
水素ステーション整備を含めた燃料電池自動車の将来は 予想もできない。
VHS対ベータのビデオ戦争ではないが、MIRAIの未来はまだ読めないのだ。

FCCJのサイトマップ、パッと見は日本語なのに ブラウザではなぜか中国語扱い。



(え、日本語じゃないの?)と、翻訳ボタンを押すと…



「会長は苦しんでいます」って…
「挨拶」=中国語だと「苦しんでる」なのか? 何だか意味深^^;


【補助金】
三桁万円を余裕で出してくれそうなイメージを持っていた、燃料電池車購入への補助金。
初代MIRAIは、自分が知る限りでは 販売店への試乗車配備は無かった。
(申し込んで出向けば乗れるトヨタの施設はあったが、一寸気が引けたので…)
対して、2代目は (自分が乗れるぐらいだから)幾分身近になった。
普及に反比例して国の補助が削られていくのは、道理な話。
「いまはRAV4PHVなんかと同程度」とセールス氏は言っていたんだったかな…。
ドーンとお助け金が出るなら、見積りぐらいはお願いしたかもしれない。残念。


【初代MIRAI】

MIRAI JPD10 (2014~2020)
2018.6


初代も運転してみたかったなぁ。。


50系プリウスと同形状のステアリングスイッチ
うちのクラちゃんにくっつけたプリウス前期型のは白色加飾で、ちと浮いている。
中古で出てきたらGETしたいが、前期オーナーも狙ってるだろうな。


2代目にも面影が残っているように見えたインパネまわり。
あらためて見ると、だいぶ違う。
エアコン操作はタッチパネル。


後席は、あまり広くなかった。
中央には座れない4人乗りなのです。。


前席シート下に、つま先が入りまてん…。
いつも白のアスレジャー。ほっといてくれ。


今回試乗した2代目と、ほぼ同価格。


2016年撮影




東北道にて
2017.3.21撮影

【MIRAIのご先祖様】

トヨタの燃料電池車は、初代MIRAI登場の12年前から存在していた。
初代ハリアーの兄弟車 クルーガーがベースにした「FCHV」(2002.12~)。
バックドアに貼られている呼称、FCVでなく FC“HV”なのは、
燃料電池以外の電池も使う点を ハイブリッドとして表したようだ。
(であれば、MIRAIもやはりハイブリッドなのかな?)
メーカー自身の実験走行か 官庁へのリース車か、都心を走っているのをよく見かけた。
同時期、ホンダの燃料電池車「FCXクラリティ」(2008.11~)も目撃したのも 都心でだった。
2010.6.24撮影


【ガソリン車が消えても…】※話が脱線します※
6気筒以上のガソリンエンジンでしか得られないフィーリングに拘る自分だが、
電気自動車(広義でのMIRAIも含む)が無味乾燥とは 露程も思っていない。
それは、1980〜90年代にやり込んだ 1/10電動ラジコンカーの経験にもある。
おもちゃっぽくない呼び方だと、1/10 EP OFFROAD RC CAR。

サーキットでの走行時に 1/10エンジンカーがユル~く乱入してきたことがあったのだが、
ジワジワとスピードにのっていくその姿は
ゼロ発進から力強い電動カーとは明らかに違う特性のものだった。
(ユルくない一線級のGPカーだったら印象も違ったかもしれない)

RCカーでは むしろ “EVひとすじ”だった自分。(乗り物じゃないからEPだが)
EVは音が静か というイメージ、そこは実車とは異なる。
ミィ~~ンッ!と虫が叫ぶような音を発するエンジンカーに対し、
電動カーは 音の種類は違うが こちらも静かとは言い難い。
モーターの動力を車輪に伝える間にピニオンギヤが介入するため、
ギャーッ!と けたたましい音を発するのだ。(だじゃれではない)

だが、唯一 静かな伝達機構がある。
私がレースに初参戦したマシンがそれだった。
ギヤでもチェーンでもシャフトでもない、
オールベルトドライブ駆動のフルタイム4WD車。

ほぼ無音。ほんとに音がしない。
わずかに音がするとしたら、モーター音(負荷が掛かっているので空転時より静か)と、
ピンで留まったポリカーボネートのボディが シャーシとの間で擦れるカタカタ音ぐらい。

当時のレース界は、2WDのRR車が全盛で、
その後 4WDが猛威を振るうことになるとは思われていなかった時代。
若年層に支持を得ていた田宮模型が4WD車を初めて発売する、それより3年も前の話。
チェーン駆動とベルト駆動とがあった4WD車は マイナーな存在で、参加車も ごく少数。
クラス分けもされず、2WD/4WD混走だった。
ギャーギャーと必死に走る2WD車を、
エキスパートが駆るベルト4WD車が 無音で周回遅れにしていく。
さらに、そのコースは 砂を蹴るダート路面ではなく
天然の芝生だったもんだから、微小な音まで吸収されて 静かさがさらに際立つ。
すごくインパクトがある、一種異様な光景だった。
(無論オムロン、初レースだった私は エキスパートのようには走らせられず、
無音アンダーステアで壁への激突を繰り返し 精彩も恥もかいて終了)
池袋西武百貨店屋上コースでの思い出だ。
その後もめげずにベルトドライブ4WDで戦い続け、
ぽちぽちと入賞もできるようになった。

ベルト駆動は、ギヤのバックラッシュ調整や チェーンのコマ詰めの手間から解放される一方、「歯飛び」という弱点があった。
初期車のコックドベルトは 山が浅く ピッチも細かいものだったため、
深くプーリーに食い込まないから 簡単に滑ってしまった。
無音なベルトが、滑る時だけは ガリガリッ!と 嫌な音を発する。
滑りを防ぐために、ベアリング入りのテンショナーで押さえつける。
テンションを強めると、比例してパワーロスも大きくなってしまう。

弱点は他にもあって、ギヤやチェーンよりも小石が噛みやすいため、
それが原因で ロックして動けなくなることもあった。
燃料電池車のFCスタックならぬ、RCスタック。

モーターから後輪 と 後輪から前輪… 2本のベルト。
前者は デメリットが如実に表れる悩ましい存在で、
削り出しワンオフのスプロケットでチェーン駆動化したり
モーターまわり前後逆配置 ギア駆動ミッドシップ化したり、試行錯誤。
無音マシンは、性能を求めた結果 シャーッ! ギャーッ!なマシンに変貌した。



後年の愛車 シュマッカーCATも、ベルトドライブの4WD。(再掲多くて申し訳ない)
ギャー音がするのは、モーターから後輪への駆動がギヤだから。
この頃には 一時減速側にベルトは使われなくなっていた。
それでも、チェーンドライブやシャフトドライブの4WDよりは静かだった。




先日したばかりなのに、またすっかりラジコン話になってしまった。失礼。
異様なまでに速かった、オールベルトドライブRCカー…
レース初参戦時の あの感覚が、今回のMIRAI試乗でよみがえった。
MIRAIの クルマとしての出来がトータルで良かったことも勿論あるが、
“静かなのに力強い”パワートレーンの記憶が呼び覚まされて、
楽しく そして嬉しい気持ちになった。

そう遠くない将来 ガソリン車が全廃されることになっても、
このMIRAIが傍らに居てくれたら ガッカリせずにすむんじゃないか?
そんなふうにも思えた試乗だった。

Posted at 2021/04/22 17:13:32 | コメント(0) | トラックバック(0) | 車インプレ トヨタ | クルマ
2020年04月02日 イイね!

試乗★ トヨタ グランエース G (6AT・GDH303W)

試乗★ トヨタ グランエース G (6AT・GDH303W)2019年12月に発売された大型ミニバン「グランエース」。

四角い箱に厳つい顔面貼り付けた不細工な高額商用バン。
心の中では そんなふうに少し馬鹿にしていた。
その印象は、試乗で覆された。




顔はいまどきの日本車的にして、フォルムには欧州の大型バンの雰囲気あり。

GRANACE
・グレード・
G  6,200,000円 ※今回試乗
Premium 6,500,000円

・外装色・
ブラック 202
ホワイトパールクリスタルシャイン 070
グレーメタリック 1G3
シルバーメタリック 1F7 ※今回試乗

<主要諸元>
全長5300×全幅1970×全高1990mm
ホイールベース:3210mm
最小回転半径:5.6m
最低地上高:175mm
車重:2770kg(G) / 2740kg(Premium)  寒冷地仕様は20kg増
エンジン:2.8L直4ディーゼルターボ アイドリングストップ付
最大出力:177PS 最大トルク:46.1kgf.m
トランスミッション:6AT シーケンシャルシフトマチック付
駆動方式:FR 後輪駆動
燃料タンク容量:70L 軽油
タイヤ:230/60R17 109/107L LT
ホイール:17×7J アルミホイール
サス形式:F…マクファーソンストラット式 R…トレーリングリンク車軸式
ブレーキ:F/Rベンチレーテッドディスク
パーキングブレーキ:ハンドブレーキ式 (サイドブレーキレバー)
乗車定員:8人(G) / 6人(Premium)


グランエースのボディサイズは、乗用車ではトヨタ最大級。
右のノアと顔は似ているが、大きさが全然違う。ちとたじろぐデカさ。
外寸が近いところでは、200系ハイエースのワイド。
そこから幅を10cm拡げ、車重が700kg増えたってところ。


この大きさなので、乗車前に 寸法・最小回転半径・車重・出力をカタログで確認。
(寸法・車重は車検証でもわかる)
実車を前にして ボディ形状と張り出し箇所も確認。


8インチディスプレイオーディオを標準装備
※ナビキット/フルセグTV・DVD/CDデッキはオプション
D.A.は、操作性は良いが、地図画面の解像度感は
相変わらず低い。リフレッシュレート系の違和感がある。
まだ生まれたての第一世代だし、今後の性能向上に期待しよう…。

コンビステアリングホイールの木目調の色合いが気に入った。
シフトレバーは 本革じゃなくてウレタンだったかも。
その左にはフタ付きのポケット…グランビアや初代アルファードを思い出すなぁ。
トヨタって、車種ごとに細かい部分を継承するんだよな、位置とか形とか。
その拘りは、デザインのためのデザインになってしまうことも時にあるが、
同系を乗り継ぐユーザーを大事に考えていることが伝わってくる。
600万超という高めの価格設定は、バカ売れする類のクラスではないし
販売台数はかなり少ないだろうから 仕方ないかな。

低床化が進んだ最近のミニバン群と違うのは、床が高いこと。
スライドドアを開けて乗り込む後席ステップにもけっこうな高さの段差がある。
試乗中、すれ違った2代目アルファードの爺さんが珍しそうにこちらを見ていたが、
遠目に比べてもすぐわかるほど 視点の高さが大人と子供ぐらい違う。
自分は、低床よりも視点の高さを優先させたい方なので、むしろ歓迎。
高床式なんとかってのがあったな、小学校の歴史で習った。

<走行インプレッション>
デカかろうが重かろうが商用車ベースだろうが、自分に興味があるのは走り。
グランビア/グランドハイエースが現代的に味付けされて新型として現れたら
こんなかんじなんじゃないか、
そんな どこか懐かしい乗り味 乗り心地だった。
一昔前の商用バンベースだった頃のそれ と言い換えることもできるが、
そうと感じさせないよう仕立て上げるのは 昔も今もトヨタは巧い。
パワステのチューニングが良く、走りを楽しめる要素もある。

これだけ大きいボディでも、サイズのわりには運転しやすい。
まず、高床なために着座視点がかなり高い。
エッジが立ったボンネット形状で ある程度見渡せる。
交差点左折時 目視での死角が少ない。
縦に広いサイドミラーの視認性も良い。
スクエアなボディスタイルなので、リアビューモニターの助けを得れば 車庫入れもそう苦ではない。
写真の駐車スペースにもバック一発でいける。不恰好さの恩恵。
最小回転半径は5.6m、それを取り回しにおいても体感できる。

試乗中、走り始めてから終わるまで、同乗セールスが
「少し狭い道ですけど大丈夫ですか?気にならないですか?」的な事を しきりに言っていた。
5ナンバーのセダンで乗りつけたから、擦られやしないかとヒヤヒヤしてたんだろうか。
「どんな車種でもこうはいかないですよ」と答えといた。これ、本音。
見切り・取り回し・パワーの出方・乗り心地 など、出来が良ければ 運転のリズムがとれるのだ。
出来が悪くてこの図体だったら苦痛でしかない。

グレードは、プレミアムとG。シンプルに2つだけ。価格差はあまりない。
それならプレミアムがいいんじゃ? と思いつつよく見たら、
プレミアムは3列シート6人乗り Gは4列シート8人乗りというわかりやすい違いがあった。
ボディサイズは両グレード共通。
プレミアムは スペースを2列目3列目に贅沢にあてている。
Gは 4列8名フル乗車だとコミューター的に押し込まれるかんじになるかも。
シートスライド量が大きいので 乗車人数に応じてスペースを有効に利用できそうだ。


内装は、3代目アルファード/ヴェルファイアに通じた雰囲気があるね。
Gグレードは加飾がいくらか減るが、貧相さは感じない。
シート色ベージュ/天井色フロマージュのインテリアが素敵。
(シート色はブラックもあり・Premiumは天井色含めALLブラックにもできる)


Gグレードは 2列目・3列目の後ろに4列目シートがあるんだが、
試乗時には畳まれてたから この写真では見えてない。


ルームミラーは、デジタルインナーミラー(電子ルームミラー)が装備されていた。
後席モニターはディーラーオプション。
12.1型HDディスプレイ V12T-R68C 104,500円


シンプルなオプティトロンメーター
4.2インチカラーインフォディスプレイには タイヤ空気圧警報システムTPWSの表示もされる。
350kpaだったかな 高圧だった。かなりデカいタイヤなんだよ、車重あるからね。
スペアタイヤは テンパーじゃなくて普通のやつ。

試乗時燃費:6.7km/l…けっこう優秀なんじゃない?


グレード間の装備比較 (写真:カタログから)
バックドア下部右側のグレードエンブレム有無で 外装からも判別できる。


Fボンネット内 エンジンルーム
1GD-FTV 2.8L直4ディーゼルターボ
パワートレーンは、さきにプラドやハイエースにも搭載された
新世代コモンレールディーゼルターボに 6速ATを組み合わせている。
ディーゼルならではの低速トルク+ターボによる加速の伸びを持ち合わせている。
3トン近い重量級車体にもかかわらず 鈍重さはなく、2名乗車では力不足も感じず。
エンジン音は、目を閉じていてもトヨタのディーゼルとわかる おなじみのガラガラ音。
遮音対策が施された車内には そんなには響いてこない。

<まとめの一言>
総じて 予想以上の仕上がりを持った、好印象なクルマだった。
関連情報URL : https://toyota.jp/granace/
Posted at 2020/06/02 10:31:06 | コメント(0) | トラックバック(0) | 車インプレ トヨタ | 日記
2020年03月26日 イイね!

試乗★ トヨタ ヤリス ハイブリッドG (CVT・MXPH10・R2)

試乗★ トヨタ ヤリス ハイブリッドG (CVT・MXPH10・R2)2020年2月に発売されたコンパクトカー「ヤリス」に試乗。

ヤリスは 「ヴィッツ」の後継車。(ヴィッツから数えると4代目)

欧州仕様は初代ヴィッツからヤリス名であり、
今回の型から 日本においても統一された。



前の型…3代目ヴィッツに初めて乗ったのは 発売と同時の2010年12月。
行く末が心配になるような印象をその時に受けたものだから、
4年サイクルどころか 今回のモデルチェンジまで9年以上も粘るとは思わなかった。
9年の間には手が加えられ、2017年1月にはハイブリッド仕様が追加された。
ヴィッツHYBRID試乗(2019.7.19):https://minkara.carview.co.jp/userid/1680537/blog/43086185/

3代目ヴィッツ

新型ヤリスでは、登場時からハイブリッド仕様がラインナップされる。
プラットフォームは 新開発GA-Bを初採用。
軽量化や低重心化がなされているとのこと。


カタログで見たヤリスの第一印象 → なんとなくマツダ デミオ(現Mazda2)似な外観。
ボクシー路線から転換して丸くなった3代目デミオのシルエットを思い起こさせる。
ヘッドライトがプロジェクターハロゲンのG/Xグレードは 目つきもどことなくマツダっぽい。
(ちなみに、北米向けのヤリスは、名は同じでも 欧州・日本仕様とは違う。
車体は4代目デミオのOEMなのだ。鯉みたいな口を付けて整形してはいるが ほぼマツダ。)
後ろ顔は、ローソン 悪魔のおにぎりのキャラ あくまでタヌキくんっぽく見えた。


あくまでタヌキくん
2019.12.24

<グレード構成>
HYBRID…Z / G / X (全車1.5L)
ガソリン…Z / G / X / X"Bパッケージ" (Zは1.5Lのみ・X"Bパッケージ"は1.0Lのみ)

発売前(2019年秋)配布パンフレットより
※X"Mパッケージ" → X"Bパッケージ"に変更

ガソリン仕様(1.5L・2WD)に設定されるMTは、6速だ。
変速比:3.538/2.045/1.392/1.029/0.818/0.658
減速比:4.214
ここには「iMT」と記載があるが、残念ながら採用されなかったようだ。
iMT…インテリジェントマニュアルトランスミッション(カローラスポーツ1.2Lターボが初搭載)

・価格帯・
HYBRID…1,998,000円(X 1.5L 2WD) ~ 2,493,000円(Z 1.5L E-Four)
ガソリン…1,395,000円(X"B" 1.0L 2WD) ~ 2,124,000円(Z 1.5L 4WD)
今回試乗したHYBRIDには 3つのグレードがある。
装備差のわりに価格差は少なく、一番上を選びたくなるよう うまく差別化がされている。
割高に見せないための戦略的グレード設定か と邪推。
迷うとしたら、パワーユニットがハイブリッドかコンベか。
こちらの比較だと 同グレード比でもけっこう値段が違う。

<外装>

ヤリス
YARIS HYBRID G (1.5直3+モーター 電気式無段変速 FF)
2,130,000円(オプション含まず)
全長3940×全幅1695×全高1500mm WB2550mm 最小回転半径4.8m 1060kg

175/70R14タイヤ 14×5.5Jスチールホイール+樹脂フルキャップ
※試乗車は、オプションの185/60R15タイヤ 15×6Jアルミホイール装着(最小回転半径5.1m)
燃料タンク容量:36L (ガソリン仕様は2WD 40L/4WD 42L)
試乗車外装色:ボルドーマイカメタリック<3R9>


LEDヘッドランプは、Zグレードに標準装備。
(Gにメーカーオプション設定・フルLEDリヤコンビランプとセットで82500円)
他グレードのプロジェクター式ハロゲンとでは、顔つきの印象も変わる。


3灯式LEDヘッドランプ


ヘッドランプと一体化してラインを重ねたデザインのフロントターンシグナルランプは、
夜間点滅時、より明るいヘッドランプの光が被さることになる。
最近の車種では 内寄りに配されたデザインのポジションランプ(もはや“車幅”灯ではない)とともに
多く、被視認性に影響を及ぼさないか 個人的に気になる部分。
ヤリスのターンランプは 外側が切れ上がっているから、うちのプログレよりはずっと良さそう。


LEDサイドターンランプ付オート電動格納式リモコンカラードドアミラー (全車標準)
名称、長っ^^;


あくまでタヌキくん


フルLEDリヤコンビネーションランプ (Zに標準装備・Gにオプション82500円)
テールランプ…LEDライン発光
ストップランプ…LED テールが囲む内側上部
ターンランプ…LED テールが囲む内側下部 (写真で点灯している部分)
バックアップランプ…LED バンパー下部真ん中

Z以外のグレードは、
テールランプ…LED ライン発光ではなくなる
ストップランプ…LED テールランプと一体共用
ターンランプ…白熱球 テールが囲む内側全体
バックアップランプ…LED バンパー下部真ん中


外寸は 先代3代目ヴィッツからほぼ変わってなくて、
多くの車種がFMCの度に少しずつ大きくなっていく中では 一寸意外。
サイドのフォルムを見ていてじわじわと感じてきたのは、
2ドアのデザインがまずあって そこから4ドアをつくったような、でもって後席が狭そうな…
あれよ あれ、GRヤリス。ホモロゲ用の化け物2ドア仕様。
それの影響をかなり受けてるんじゃないか?ということ。
市販ヤリスをベースにWRC仕様をつくるんじゃなくて、
むしろ逆の成り立ちなんじゃないか、と。
であれば、サイズアップを抑えたのも合点がいく。
(後日 GRガレージのスタッフにこの話をしたら、影響どころか
「全てはラリーに勝つため」みたいな返事が返ってきた。)
※素ヤリスのホモロゲーションモデル≠GRヤリス GRヤリスは別車種扱い
ただ、当初は 素ヤリスをベースにする予定だったらしく、
少なからず 素の方も 勝てるWRカー製作を念頭においての開発だった…んじゃないかなぁ?

走行性能だけで考えるなら、そういう経緯・成り立ちは構わないどころか むしろ歓迎。
過去の例で挙げれば、
明らかに遅いのに なぜか運転が楽しかった、初代インプレッサ。
1.8L直4のボトムグレードなのに ニヤけてしまうハンドリングだった、R32スカイライン。
酷使された営業車なのに ビシッと走って驚いた、ブーレイ顔ランサーセディア。
共通するのは、競技で勝つという明確な目的から誕生したWRXが在りGT-Rが在りランエボが在り、
その素性の良さは 大人しいエンジンを積む下位グレードではむしろ余裕となって表れていた点。
このヤリスからも WRC仕様の息吹を感じとれたら嬉しいのだけど…


走りにビビッとくるものがあるなら、
つま先がシート下に入るぞ!と喜べるレベルではない この後席のタイトさだってガマンできる。

<インプレッション>
・パワーユニット・
エンジンもモーターも刷新された。
エンジンは、トヨタ初搭載となる ダイナミックフォース1.5リッター。
(ダイナミックフォースといえば RAV4試乗した時の2Lがそれだった)
組み合わされるモーターも、従来のコンパクト軍団が搭載していた1LM/2LMから
50プリウスなどと同型式の1NMへと格上げ。
トランスミッションの減速比は2.834で、50プリウスと同じ。
ギア比を高めに設定できる余裕ができたということなのかな。

走らせてみると、トヨタ1.5L HVのフィールはそのままに、従来型よりパワーが若干増している。
RAV4同様 発進用ギアを加えたダイレクトシフトCVTが搭載されたそうで、その効果もあるかもしれない。
(※追記 トヨタHVのトランスミッションは 無段変速だけどCVTとは違うよな…
ダイレクトシフトCVT搭載なのはもしかして…と思ってちょっと調べたら
どうやらやっぱりガソリン仕様の方らしい。いや〜お恥ずかしい、失礼しました。2020.12.28)
加えて、HVのウィークポイントである高回転時のうなり音も いくらか低減したように感じた。
初代プリウスに始まって既に十分熟成されたように思えるパワートレーンを、
ここに来てさらに 体感できるほど進化させていることには感心させられた。

試乗時には忘れていたが、 エンジンは4気筒から3気筒に変わったのだった。
それもあってトルクの“つき”が良く感じたのかもしれない。
ハイブリッドだと、始動時にエンジンがかからないのと
エンジン以外から出る音でマスクされやすいのとで、
エンジン単体の音がわかりにくいという特性はあるけども、
気付かせないレベルなら 3気筒だからとケチつける理由はない。
(同じく3気筒の1.5NA仕様だと音がどう聴こえてくるのか試してみたいところ)
ハイブリッドのギクシャク感については、全くないわけではないが 極力抑えられている。

試乗を終えた時点でディスプレイに表示されていた燃費は16.7km/l。
ピシピシとけっこうムチを入れて走らせたのに、大したもの。さすがトヨタのHV。


“トヨタ初”の文字が並ぶ

【歴代トヨタHV エンジン+モーター諸元】(グレード抜粋)※運転したことのあるもの
[1.5L+モーター]
10プリウス:      1NZ-FXE+2CM 72+33ps 11.7+35.7kgm 減速比3.905 直4
20プリウス:      1NZ-FXE+3CM 76+68ps 11.3+40.8kgm 減速比4.113 直4
アクア/ヴィッツ/アクシオ:1NZ-FXE+1LM 74+61ps 11.3+17.2kgm 減速比3.190 直4
シエンタ:        1NZ-FXE+2LM 74+61ps 11.3+17.2kgm 減速比3.791 直4
ヤリス:        M15A-FXE+1NM 91+80ps 12.2+14.4kgm 減速比2.834 直3
*パワー感* ヤリス>20プリ≧アクア/ヴィッツ/アクシオ>10プリ≧シエンタ
[1.8L+モーター]
30プリウス:     2ZR-FXE+3JM 99+82ps 14.5+21.1kgm 減速比3.267 直4
プリウスα:      2ZR-FXE+5JM 99+82ps 14.5+21.1kgm 減速比3.703 直4
ノア/ヴォク/エスク:  2ZR-FXE+5JM 99+82ps 14.5+21.1kgm 減速比3.703 直4
50プリウスPHV: 2ZR-FXE+1NM/1SM 98+72+31ps 14.5+16.6+4.1kgm 減速比3.218 直4
50プリウス:     2ZR-FXE+1NM 98+72ps 14.5+16.6kgm 減速比2.834 直4
カローラ:      2ZR-FXE+1NM 98+72ps 14.5+16.6kgm 減速比2.834 直4
C-HR:        2ZR-FXE+1NM 98+72ps 14.5+16.6kgm 減速比3.218 直4
*パワー感* 50プ=カローラ≧30プ>C-HR>プリα>ノア/ヴォク/エスク
(減速比2.834組は、減速比3後半勢より明らかに速い)(10プリあたりは記憶が曖昧です)

・ステアフィール・
悪くはないのだが、切り始めがゴムっぽい。ポヨポヨ感。
反力が一定しておらず、雑に扱うと同乗者が振り回されてしまうタイプ。
たとえハンドリングが良いとしても、これはあまりファンとはいえない。

・乗り心地・
ヴィッツ比でいえば、向上はしている。安っぽさがない。
路面追従性がしなやかと表現できるほどの上質感はなかった。
新プラットフォームでボディ剛性が高まったぶん、ごまかしも効かずということだろうか。
プリウス/カローラクラスのどっしりした踏ん張り感もないが、それを要求するのは贅沢だろう。
ヤリスのサス形式は、
フロント:マクファーソンストラット式
リア:トーションビーム式(2WD) 2リンク・ダブルウィッシュボーン式(4WD)

・見切り 取り回し・
前方視界は良好だ。ボンネットが少しだが視点から確認できることもあり、
ヴィッツよりも車両感覚は掴みやすい。(斜め後ろ等は未チェック)
最小回転半径は4.8m。過去ヴィッツの美点だった軽自動車並みの最小回転半径はどこいった?
オプションのアルミ付15インチタイヤを履く試乗車は、さらに大きい5.1m。
頭を抱えるような数値ではないから、まあいいか。

<ヤリスに触れてみて>
割り切り過ぎるほどに割り切っている。
以前試乗したことのある マツダ CX-3がダブって見えた。
(CX-3は 形やら目玉やらが似て感じたデミオの派生車ともいえるSUVで、ヤリス同様 後席が狭い)
CX-3/CX-5試乗(2015.6.26):https://minkara.carview.co.jp/userid/1680537/blog/35950782/

ヤリスのカタログをめくると、あらゆる機能が細かく記述され、
全世代に向けて訴求されたクルマであることが伝わってくる。
イメージ写真のオンパレードに終わるカタログの車種も多い中で、好感さえ持てる。
カタログ内では、若者には日本人(かどうかはわかんないけど)を起用しつつ、
ともに登場するのは においチェックCMに出てくるような白人のおばあちゃま。
シニア層向けのイメージが強くならないようにかな… 色々と気が使われている。

立派なつくりのカタログ
赤い服着てるのがおばあちゃま

シンプルでオーソドックス。
ライバルである ホンダ フィットと 同じ土俵では競わず、
生活感の排除というか パーソナル感の表現はうまくできていると思う。
だが、それと引きかえに得られるものがどれだけあるか と考えると、
ヴィッツからの乗換なら満足できるかもしれないが、自分には物足りない。
走りに絡む部分の質感をもっと高めてもらいたい。
なぜなら、居住空間の広さでヴィッツにまさってきた歴代フィットは
動的質感にも優れ、(試乗する限りでは)全方位において弱点の少ない仕上がりだったからだ。
ヤリスの後に フィットの新型にも試乗(近日レビュー予定)して、その印象はさらに強まった。
フィットは 先代でリコールが多発して評判を落としたようで、
新型では その要因であるトランスミッション「DCT」を捨てた。
信頼性では それでも依然としてトヨタ(=ヤリス)が優位なように思うし、
生活の道具として 安心して乗れるのはとても大事なこと。低燃費もしかり。
そこにもう一押し、心揺さぶられるようなアピールポイントがヤリスには欲しいんだ。

<内装>
・インパネまわり・

ヴィッツ比で質感が向上
8インチディスプレイオーディオを標準装備 (HYBRID X・X・X"B"は7インチ)


カローラ(2019年9月)から始まったディスプレイオーディオも、少しこなれてきた印象。
一目で判別できるほどの解像感の低い画面は相変わらずだが、
物理スイッチがきちんと配置されていて操作はしやすいし
細かいことを言わなければ そう悪いものでもない。
オプションでCD・DVDも再生可能になった。(CD・DVDデッキ 41250円)(助手席下に設置)


トヨタ初、フードレス双眼デジタルメーター (HYBRID X・X・X"B"はアナログメーター)
4.2インチTFTカラー液晶インフォメーションディスプレイ付き


メーター内にオーディオのラジオ局名が表示されるのが新鮮だった。
TV選択時には番組名が表示されていたような記憶が…。


ウインカーレバーの前照灯スイッチは、新世代のダイハツ車同様 AUTO位置がデフォルト。
ステアリングホイール内に割り当てるスイッチが増えてきて、
ぎゅーぎゅーに混雑してるようにも見えるけど、
使える面積いっぱいまでスイッチを大きくして押しやすくしてるのかも。
以前よりもスポークが細くなってきてるのもあるかな。
ボタンが平板じゃなく立体形状、しかもひとつひとつが異なる形をしているから、
配置を把握して慣れれば 手探りでも扱いやすそうだ。


先日試乗したライズ/ロッキー同様、オーディオ操作系スイッチが下方に追いやられて
窮屈そうにしているのは 個人的にはマイナス部分。
(あちこちバラバラに配置されるライズ/ロッキーよりはまだ良い)
ライズ試乗(2019.12.13)※スイッチ写真は4~6枚目:https://minkara.carview.co.jp/userid/1680537/blog/43828663/


スリムな横一文字スイッチの両脇にダイヤル式ノブを備えたエアコン操作パネル。
デザインは、カローラに似ているね。


スイッチ表示の照明は薄青色。


オーディオ下の2カ所の窪んだスペースは、使い勝手の良さを想像させる。


ダッシュボードとレジスターには白色のアクセントが付く。


シフトレバーは、ボタンが前側にあるタイプ。


シフトレバー前側の物置きスペース。ブルー色のイルミネーション付き。


パーキングブレーキはハンド式。


ドライブモードのスイッチは 手の届きやすそうな場所に配置される。


センターコンソール後部には、カップホルダー2つと小物入れ。
運転席アームレストはオプション(19800円)。

・居住空間・
インパネを含めた質感は、どことなくコスト削減のにおいもするが、
そうと見せないよう苦心してつくられているようにも感じた。
簡潔に言うと、“安っぽくはないけど 上質とまではいかない”ってとこかなぁ。
試乗車の内装は、シートのグレードアップ・ローズメタリック加飾などが加わる
メーカーセットオプション「コンフォートシートセット」(HYBRID G/Gに設定・51700円)が
付いていたので、見た目は 最上級のZに近いかもしれない。
G標準仕様やXだと たぶん印象はまた違うだろう。


前席


手動スライドなのに位置メモリーしてくれる運転席。どんな仕組みなんだろう?


運転席ドア
なかなか凝ったデザインだなー。


ノブは奥まったところに配置されていて、ブルー色イルミが付いている。


グローブボックス


運転席助手席どちらのサンバイザーにもミラーとバニティランプを装備


後席
乗り降りも、室内スペースも、けっこう いや かなりキツい。


このへんのつくりはけっこうしっかりしていると思った。


後席の左側シートバックを倒したところ
シートバック上部(ヘッドレスト脇)のロックを外せば倒せる。


後席ドア
前席ドアのパネルに比べるとシンプル。


発売前に配布されたパンフレット↑には、白色加飾の写真が載っている。
「Gに設定」と記載があり、選ぶならこの明るい挿し色が良いと思って
本カタログでこの写真を探したのだが、どこにも見当たらなかった。
セールスに質問したら、「あるならばカタログに載せているはずなので、
プロトタイプにはあった加飾がなくなったのかもしれません」と答えてくれた。
ボツになったのだとしたら、一寸残念。


オプションで キャメル色のシートカバーが用意される。(1台分・66000円)
フィット対策?

・ラゲッジルーム・

ラゲッジスペース
デッキボードを上側に配置したところ


ラゲッジスペース
デッキボードを下側に配置したところ


ラゲッジスペース (デッキボード下)
ここはあまり広くない。パンク修理キットの横に少々スペースあり。
ハイブリッドの電池と補機バッテリーはここにあるんだっけ?

<その他>
・車両接近通報装置の音・
シエンタなどと同様 キャンセルできない仕様っぽい。
運転中に車内からは耳障りではなかった。
ホンダ車は宇宙船みたいな面白い音させるけど、トヨタは控えめだな。
一寸気になるのは、この高音が高齢者にはどの程度聴こえているのか という点。
テレホンカード取り忘れ防止のピーピー音とか、粗悪なAV機器のノイズとか、
高音って 聴こえない人には全く聴こえないと思うから。
※追記 あらためて聴いてみたらむしろ低音でした。失礼いたしました。

・セーフティセンス・
音と言えば、安全装備系の警告音は 今回の試乗でも鳴らなかった。
今までで鳴ったのは、スズキとホンダ。トヨタとダイハツでは鳴ったことないような。

・エンジンルーム・

M15A-FXE 直列3気筒直噴エンジン +1NM フロントモーター (レギュラーガソリン仕様)
E-Four(電気式4WDシステム)仕様には 1MMリヤモーター(5.3ps/5.3kgmf)が加わる。
最近のトヨタは エンジンにカバーが付かない車種が多いね。


ボンネット裏とカウルトップパネル

・タイヤ・

185/60R15 84H
ブリヂストン ECOPIA EP150








ごっつあんです
関連情報URL : https://toyota.jp/yaris/
Posted at 2020/07/07 17:04:34 | コメント(0) | トラックバック(0) | 車インプレ トヨタ | クルマ
2019年12月13日 イイね!

試乗★ トヨタ ライズ※2回目 Z (CVT・A200・R1)

試乗★ トヨタ ライズ※2回目 Z (CVT・A200・R1)ライズ&ロッキー試乗<2>

ダイハツ ロッキーのトヨタ版「ライズ」。
3回試乗したうちの2回目。
初回の印象に納得いかず、違うコースで試乗。



ヒゲ面のおっさんいらないから、性能曲線図載せてくれ。
ライズファミリーの趣味はいいから、D-CVTの解説載せてくれ。

<1>ライズ1回目(2019.11.25)
<2>ライズ2回目 ※本記事
<3>ロッキー(2019.12.18)
参考:クロスビー試乗(2019.5)


・試乗グレード・
RAIZE Z (1.0直3ターボ D-CVT FF)
2060000円

精悍な面構え。ファニー顔のクロスビーとは対照的。
alt
17インチタイヤを履く、トヨタ版のトップグレード Z。
フォグランプ上のLEDイルミネーションランプ、
そして シーケンシャルタイプのLEDフロントターンランプも、Z専用の装備だ。
ウインカー、3分割されたライン状LEDが流れるように発光する様子はスマートで、
電飾的いやらしさはない。

alt
このLEDコンビランプ、かっこいいな。
ナンバー灯は真ん中に1個だけ。まぁ、自分は字光式にするから関係ないけどね。
(純正バックカメラを付けると字光式不可らしい…)

車全体の質感が悪くないもんだから、粗探し開始。
いっこ見つけた。後席ドアを閉めた時の音。あと一寸重厚感がほしい。


<2回目試乗のインプレッション>
スタート前、セールスに「この車、ビビり音が2箇所出ます。」と断りを入れられた。
ナビまわりのパネル。バックドアを閉めた時。
→どっちも 対処できる程度と感じ、気にならず。

・印象少し変化・
ここの試乗コースは、変化に乏しく距離も短く 良し悪しの把握が難しい。
そのせいで?と言ったら申し訳ないが、前回より印象良かった。
平坦な道を流してるぶんには、ごく普通に走ってくれる。
ヒドい乗り心地 → そう悪くない乗り心地、ぐらいに印象が変わった。
ただ、ステアリングフィールだけはやはり好きになれない。
三本和彦氏の言葉を借りて言えば、ゴム紐が緩んだパンツ。

・CVTの7速シーケンシャルシフト・
今回、CVTのマニュアルモードを初めて試してみた。
ダイハツ車は 絶壁インパネから生えたレバーを上下させる車種が多く、
ロジックといいフィーリングといい 積極的に手動操作する気にならないんだが、
ライズ/ロッキーは 例外的に?マニュアルモードが付いたフロアシフト。
Dレンジから 右に倒してS(ATで言えばシフトダウン)、そこから上下でシーケンシャル操作。

これは けっこういいね。操作フィールもレスポンスも良くて気にいった。
多少ラフに扱っても、ブリッピング制御が入るおかげで ギクシャクした挙動は出ない。
7速をどれだけ使いこなせるかは別にして、擬似的にでも多段階に回転が区切られていれば
トルコンAT車からの代替でも馴染めやすそう。
6ATをパドルシフトで操るクロスビーとは違うアプローチだけど、
段付きでエンジンブレーキがかけられて レバーも操作しやすいから不満なし。

CVT… 自動車における無段変速機の完成度は
蘭バンドーネ社に金属ベルトの特許料を払って載せていた黎明期を思うと隔世の感がある。
高速走行時でもエンジン回転数を低く抑えて燃費・静粛性に寄与したり、
そのメリットを生かして 日本では小型車を中心に多く普及している。
ただ、“ラバーバンドフィール”と表現される変速感は クルマ好きに受けが良いとは言えない。
MT・AT・DCTと比べると いまだドライビングプレジャーで劣る感は否めない。
CVT=全てつまらないわけでもなくて、20年前のY34セドリック/グロリアの
エクストロイドCVT(トロイダルCVT)などは 滑らかな制御に感心させられた。
ここに来て、トヨタからダイレクトCVT ダイハツからはこのライズに搭載されたD-CVT と、
新機構を加えた物も登場している。


alt
本革ステアリングホイール/シフトノブは、このZグレードのみの装備。
前回乗ったGグレードより加飾も多い。

alt
Zグレードのステアリングスイッチ
右側の4方向スイッチは、ACCアダプティブクルーズコントロールに割り当てられている。
自分が重視するオーディオ機能ボタンは、下側に追いやられて ちと押しにくそう。
しかも、横並びのように見えて MODEだけ別の位置にある。LKCとハンズフリーに挟まれてる。
PWRってのは オーディオじゃなくて、CVTのパワーモードのボタン。

alt
Gグレードのステアリングスイッチ(1回目試乗時撮影)
オーディオ・ハンズフリー機能の配置が異なる。
MODE・選曲ボタンはいいにしても、ボリュームボタンとは別居状態。この位置関係どうなのよ。

alt
マルチインフォメーションディスプレイ
燃費表示モード

alt
マルチインフォメーションディスプレイ
アナログ時計モード

alt
ライトスイッチは、AUTO位置がデフォルト。
ウインカーレバーは、上下した位置では保持されず 離すと中立位置に戻るタイプ。

alt
ワイパーは、FF下位グレード以外は車速感応。
車速感応よりも、まずは間欠時間手動調整を付けてほしかった。

alt
ナビ/オーディオは、全グレードでオプション扱い。
ダイハツ版ディスプレイオーディオか トヨタ純正ディーラーオプションから選択できる。
トヨタ版DA搭載車種と違って 9インチ対応ワイド2DIN規格なので、社外品もOK。
試乗車には 9インチDOPナビNSZT-Y68Tが装着されていた。

alt
FF仕様ではZグレードのみ標準装備のシートヒーター、よく効いてあったかい。ポッカポカ。
(ライズ/ロッキーとも、FF下位グレードは 寒冷地仕様とセットでオプション)

alt
エンジンルーム
1KR-VET VVT-i 1.0L直3ターボエンジン
1回目試乗時と同様、元気良く加速してくれた。
パワートレーンについちゃ、クロスビーといい勝負してる。

alt
ボンネット裏とかワイパーとか

alt
下向きのマフラーエンド
リフレクターのDENSOの文字が逆になってるけど、
他車種のを上下ひっくり返して流用してるのかね。

-----------------------------------------------------------------------

2020.2.20、公道でライズに初遭遇。
ナチュラルベージュマイカメタリック色のZグレードですな。
alt
バンパー右側黒枠内の赤ポチは LEDリヤフォグランプ。
黒枠部分って単に飾り?アクセント?

alt
ダイハツ車、小型車でもナンバー灯1個は伝統なのか。
(ダイハツ クーのトヨタ版 2代目bB・2020.2.20)

関連情報URL : https://toyota.jp/raize/
Posted at 2020/03/19 12:03:10 | コメント(0) | トラックバック(0) | 車インプレ トヨタ | クルマ

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