5d mark3 +Milvus 1.4/50 ZE

ミニオータスとも言われる、カールツァイスの普及帯プレミアム新シリーズ、ミルバス。長らくレンズ構成をシリーズ名としてきたツァイスは近年鳥の名前でシリーズ名を構築しており、ミルバスはトビ、オータスはフクロウを意味します。
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Milvusの作例レベルも撮れず、レビューもろくにできない、いやしてはいけない身分ですが、Milvusとotusの違いや比較の情報があまりにも少ないので、感想程度を。
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F1.4 Milvus(ミルバス)とotus(オータス)は、周辺光量落ち程度しか差がないのでMilvusを購入しました、という方もいたり、MFというのもあり需要薄なのでしょうか、とにかく正確な情報やレビュー、とくに比較や違いに関するものは見当たりません。ツァイスやコシナの説明文をコピペしたようなサイトは散見されるのですが。
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F4.5 何かの参考になればと思い、Milvusとotusとの比較や違いを中心に時おり記してみたいと思います。最後にotusとMilvusのラフな比較画像も掲載しましたが、後日改めて比較画像も掲載したいと思います。
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F9 otusはどのような場面でもコントラストが安定しています。Milvusはコントラストが撮影した全体からすると2割ほど安定しない心象です。加えて、Milvusのほうが若干、色乗りが薄いようにも感じます。極めて僅差と言ってもいいですが。
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玉ボケは状況によっては丸くではなく、角もできるオータスと比べて、ミルバスは終始綺麗な印象です、今のところ。解像力も申し分ないのではないでしょうか。収差の影響か、ボケはオータスよりも少しうるさく感じることもあるような気がします。
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F1.4 今度は小刻みに絞っていきます。
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F1.6 対象はシダの葉、その裏側です。
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F18 風でひらひら動いているので、ピントが一定に見えませんが、ピントはそのままにして、絞りだけ変えてシャッターを押しています。
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F2 同じく、ひらひら揺れているので、絞り優先モードゆえ、絞るに従いSSが少々遅くなり被写体ブレが起こります。後半は多少端折ります。
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F2.2 このブログを作っているいま、現実逃避しそうです。同じような写真がどれがどれだか。写真とF値だけ間違えないように一生懸命です。と思いきや、楽しくてしかたありません。カメラオタクゆえ。
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F2.5 そろそろ端折りたい気持ちが生まれてきていますが、もう少し小刻みにがんばります。
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F2.8 「いつもの公園」なのですが、そこそこ急いで撮っています。
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F3.2 実家に行くという中で、どんどん家族に置いて行かれ。
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F3.5 これだけ小刻みに絞りを変えた写真を並べていくと、前後と見比べると間違い探しのような様相を呈する、不可抗力です。
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F4 やっと三分の二まで来ました。
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F4.5 運転初心者が、フェラーリの試乗インプレを記しているようなものなので、その点をご留意ください。
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F5 レンズのテストなどカメラをはじめた当初以来です。しかもここまで丁寧にF値ごとに撮るのは、はじめてかもしれません。
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F5.6 と思えば、自らにとっていい勉強です。実は。
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F6.3 このレンズでこのようなテストをしたので、オータスでもしたくなってきました。もちろん他のレンズでも。そして三脚も使い、現場で比較テストもしたいところです。難敵は屋外での頻繁なレンズ交換です。
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F7.1 後ろボケが木と葉、に直射日光もあり、ボケがうるさくなりがちな一つ、を想定し、一応レベルばかりですが前ボケも入れたテスト構図にしてみました。F8~F10は割愛し、F11から先は撮り忘れました。Milvus50、otus55ともに最大絞りはF16となっています。
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F11 シダの葉は若干斜めから捉えていますが、葉っぱ右端は被写界深度に入り切りませんでした。接写気味のピント。いかに被写界深度の確保が難しいかも分かります。
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レンズの方向性としてはオータスと同一方向です。そして差が出にくい環境下であれば、かなりオータスに近い、あるいは遜色ない、もしくはほとんど同じような絵を出すときも多くあります。少なくともネットや写真サイズプリント、A4までなら、見比べないと大きな違いはなんとなく程度にしかないかもしれません。しかし「やはり違う」と印象を持ち、otusに戻ると「やっぱり違う」と満足感の得られる度合がどこか違ってくる絵を出してくるのもまた事実だと思います。
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オータスすらも、あるいはレンズそのものを知っていくのはこれからなので、なんですが、しかしオータスとミルバスも相違点をさらに、もう少しだけ具体的に記したいと思います。
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コントラストの安定感。この違いがまっさきに感じたことです。オータスはどのような環境下でもしっかりとコントラストを出してきますが、ミルバスは時おりコントラストも薄い絵を出します。収差が残っていることにより、ピクセルに正しい情報がいかない結果、カメラ側での処理が若干齟齬が起きる、そんな想像の印象です。
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ボケのなだらかさ、ナチュラル感でも、少しオータスのほうが良好に感じます。蜘蛛の巣というものをはじめて撮ってみました。とはいえMilvusも非常に優秀な部類に楽勝で入るレンズだと思います。
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まだいくらも使っていない中なので、あくまでも第一印象です。が、第一印象も大切かと思い、かつあとでどう感想や見方が変わるのも含め、もしくは後々恥ずかしくなるものなのですが、カメラオタク2級記させて頂きます。昇級試験合格いたしました。
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重ね重ねで恐縮ですが、otusとMilvusとの比較ができるほどの力量も、知識も、経験も感性も持っていない中ですが、すみません。子供が見つけた「P」。なるほど。
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とはいえ、otusとの比較を中心にした感想を進めたいところですが、otusは開放から極めた感があるほどに秀でる解像力が周辺までもある中で、極めて自然なボケと共存し、そして収差がない世界で強烈なコントラストを生み、色も自然な風合いで、被写体を浮かび上がらせ、これら全体をドラマティックな絵でまとめ上げるように思います。無理やり言葉にしてみると。
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あくまでも雰囲気のイメージですが、なんとなくレベルでotusに近づけるため、少々コントラストを上げてみました。Milvusは、otusよりはほんのわずかに淡泊な絵が出てくるように思います。一方でMilvusは周辺光量落ちもotusよりは大きいので、全体の雰囲気としてはドラマティックな絵に感じることも多くあります。
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大きさとしてはMilvusはotusよりも三分の二ほどの長さで一回り細く、小ぶりかつ、防塵防滴なので、気軽に使えます。レンズとしての価格もけして、かなりの高額、という部類でもありません。純正レンズでMilvusより高価格帯のものはたくさんあります。
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プラナーとは方向性が違う、こってり感、とピントが合った部分のシャープさ、そして深みがある情緒性、という表現に違いがありましたら、ぜひご指摘もお願いしたいところですが、いずれにしても、手軽にotusのような絵を楽しめるのは、非常に大きな利点だと思います。実感です。とはいえ、otus違う何かも確実にあるわけです。ちなみにotusのこってりに食傷気味になったときは、さっぱり癒しのプラナー50を使う、という手もあるかと思います。なお「プラナー オタース」「ディスタゴン オータス」と別々に表記しているサイトが存在したので困惑しましたが、メーカー表記によると、otus55はディスタゴン設計、otus85はプラナー設計と、同じシリーズで設計が異なる展開になっています。
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昨年も撮らせてもらったすずらんです。「一枚撮らせてください」と二枚撮ってしまいました。
5d mark3 +Milvus 1.4/50 ZEトリミング

昨年もこのすずらんを少々色違いでしたが、トリミングしました。キヤノン機でニコン機のような毛状の捉え方ができるようになります。カメラをはじめて二回目の春です。昨年と同じものを撮ってみる、同じ人に一声かけてみる、かけられてみる、という幸せも感じます。
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F2 otusはキヤノン機の色合いと相まって、ドラマティックさが助長されるようにも思います。ニコン機の作例もかなり見入りましたが、クールさの中にドラマティックさが共存しているようで、それも非常に格好がいい、と思える写真が撮れるのだと思いました。
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F6.3 成長の記録としての子供撮りにファッション性よりも情緒性のほうが親和性があり、キヤノン機を使っていますが、仮に子供撮りをしない環境で、女性撮りを主体としてたとしたら、同じ人を撮るのでも、ニコン機を使っていたと思います。レタッチもしながら。D810の瞳をうるうるしく美しく撮る性能はずば抜けているとも思います。D7100も暗所(と連写)に弱いだけで、その解像度たるやD810に引けを取らないほどに同じく然りです、という感想を持っています。
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しかし一方で、キヤノン機であっても、ローパレスなD7100やさらに加えて高解像度のD810に、ローパレスでない1DXや5D3で引けを取らない精細感をもたらしてくれるのが、otusであり、このミニオタースたるMilvusです。と思います。ではキヤノンのレンズが悪いのか、というと、システム全体の呪縛やヒエラルキーの都合、マーケティングの結果で、そういう面もあると思いつつ、しかし首尾一貫した思想もあるので、けして悪いわけではない、どころか貫徹している思想に美しさすら、私は感じています。それはまた別の機会に。
5d mark3 +Milvus 1.4/50 ZE

otusとMilvusの相違点として他には、黒の諧調、その作り方も感じます。otusのほうに一段黒の諧調その豊かさも感じます。けして黒の諧調が悪いわけではないのに、黒の締まりのよさも感じます。さらには金属の金属感の出方一つ見てみても、otusのほうがよりリアルに近い金属感を捉えると同時に、誇張した金属感を共存させるかのような魔力も感じます。しかしMilvusの金属の捉え方もこれまた美しいと思える一枚を撮ったので、また後日。
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当初は公園に寄って実家のはずが、ばぅあーちゃんが「公園行こう、バスで」というので、この日は公園をはしごすることに。おかげで思いのほか、Milvusの試し撮りが捗ります。
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ミルバスは最短撮影距離45cm。いうほど寄れませんが、これぐらいは寄って撮ることができます(前回のブログにて22cmと誤記致しましたので訂正致します)。最短撮影距離で撮りました。
Milvus(ミルバス)とotus(オータス)の比較画像。
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こちらはMilvus(ミルバス)1.4/50。
5d mark3 +otus 1.4/55 ZE

こちらは先日撮った、otus(オータス)1.4/55の写真。時間も太陽の光量に光りの角度も設定も異なりますが、しかし撮っていて、概ねこのような絵の違いを感じます。ので参考に並べてみます。線路のあたりに注目すると、otusのほうが締って見えます。
公園後編へ続く。
バスで
ドライブへ行こう。
追記
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milvus F1.4 文中「今度は小刻みに絞っていきます」の一枚を再度貼り付けます。
<一枚比較画像追加>
5d mark3 + otus 1.4/55 ZE

otus F1.4 百聞は一見に如かず。後日、もっと正確に比較もしたいと思いますが、otusで同じような構図で撮ってみてきましたので、1枚のみ参考にUPしておきます。もう少し被写体により、ボケ具合も同じするべきでしたが、それにしても主たる被写体の存在感が異なるようにも思います。ビールに例えると、モルツとプレミアムモルツの差でしょうか。アサヒ派ですが。