Leica M10-R + APO Summicron-M 50mm F2 ASPH. Black Chrome

「パパお金頂戴」「いいよ」「あっ自分のお小遣いあるからやっぱ大丈夫」「使うことないから、はいこれ。いいよ、好きなだけ買いな」と文房具を買いにいくとのことでこれだけあれば不足はないであろうと、増額された私のお小遣いから5枚ほど渡すも、それでは歯が立たない世界もあると知る日。
SONY α7R3 + Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA SEL35F14Z

ソニーは35mm、
Leica M10-R + APO Summicron-M 50mm F2 ASPH. Black Chrome

ライカは50mmと画角も相違ですが、何歳でも入れる保険的サブ機としてソニーを持ち出して銀座へ行ってきました。このような光を大切な一部だけに明として当ててそこから陰影のトーンで繋いで残りはどアンダーにして撮ってみたくなるカメラという一面も強く思います。つまり私の場合はですがライカだから撮りたくなるシーンかもしれず、暗部を信頼して安心して、いや楽しみにして任せるというこのカメラだから撮りやすい一枚といえるかもしれません。
SONY α7R3 + Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA SEL35F14Z

表情や瞬間以外の機材感的なところでは以前であれば、AFの速さ、解像や質感、ボケ、いつ何時SSも稼げる開放明るさ、そこにいくら上がっても気にすることがないISOのアシストをボディがくれて、強引に撮れていましたが、この繊細ともいうべき機械と出会ってからは今までとは違う光を、いや手にする前のライカ観から意識するようになりました。この場合でいえば腿に光が降りてきて、そこから光が膝、そして足のほうへと落ちていく様とその過程が気になるようになりました。
SONY α7R3 + Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA SEL35F14Z

多くのカメラが100枚撮って歩留まりが80%、90%あるいはそれ以上と稼いでいる間に、ライカは5枚程度シャッターを押せるかどうか、というペースで撮っていくカメラであり、その歩留まりも5枚撮って何枚あるのか、というカメラかもしれません。
SONY α7R3 + Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA SEL35F14Z

しかもいつでもどのような場面でも気軽に撮れる機構となっておらず、あるいは車内においても気軽に転がしておくという気にもまだなれず、丁寧に丁寧に扱っている段階というのもあるやもですが、
SONY α7R3 + Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA SEL35F14Z

シーンをかなり限定的に選ぶカメラです。無論あらかじめある程度セットしておいてシャッターだけを切るようにしておくことも出来ようかと思いますが、
Leica M10-R + APO Summicron-M 50mm F2 ASPH. Black Chrome

いわゆる「スナップライカ撮り」は安定的な露光のところまたは明暗2パターン程度でダイヤルを事前にさっと動かすようなところでのみ許されるメソッドなのかもしれません。あるいは基本としてはカメラの性格、性能、性質これらを考えると自然とISO含めてフルマニュアルで撮ることが好ましいカメラのように思い、カメラ任せでは逆に難しくすらあり、または露出がシビアなところもありつつ、ライカの写りを大切にするような一枚であれば、そもそも適正露出というのはなかなかに難しいものでもある中ではありつつ、三分の一段変えるだけで、大切な暗部の雰囲気も大きく変わってきますから、やはりフルマニュアルが望ましいと思われ、感じ、いや露出の微妙な差やその大切さ、妙味をこのカメラから教わったと言ってもいいかもしれません。
SONY α7R3 + Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA SEL35F14Z

現代における多くのカメラがシャッターボタンを押すだけであとは自動でこのように撮ってくれますが、
SONY α7R3 + Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA SEL35F14Z

ライカにつき段々慣れてきて、癖も分かり出し、子供が歩いているときは目測でピントメモリを距離だけ合わせてノーファインダー的に撮ったりしてみていますが、まだまだ歩留まりが上がらず、
Leica M10-R + APO Summicron-M 50mm F2 ASPH. Black Chrome

左から二本目の柱にピントを持ってきたかったのですが、我が子を撮りたい、置いて行かれたくないというわけで、急ぐため目測でピントを合わせるもまだまだ手前にピントが来たり、露出もゆっくりできず、
Leica M10-R + APO Summicron-M 50mm F2 ASPH. Black Chrome

どころか、こうして止まってもらっても、まだまだ余裕が生まれず、街の線がちぐはぐしてしまったり歩留まりは低いままです。我が子の顔、日陰の中もありつつ気持ちアンダー目かもしれませんが、しかしこれでも多くの場合、後ろの空に掛かる最遠のビルが白飛びして見えなくなりそうなものですが、こうして残っていることにも驚きました。
Leica M10-R + APO Summicron-M 50mm F2 ASPH. Black Chrome

金土曜とお泊りのときにばぁばと「銀座に文房具を買いに行こう」と約束したとのことに、運転手としての役割を拝命し、天気も整った日曜日出かける機会に恵まれました。
Leica M10-R + APO Summicron-M 50mm F2 ASPH. Black Chrome

銀座 × ライカ、なかなかフィットする最適解の一つかもしれません。
Leica M10-R + APO Summicron-M 50mm F2 ASPH. Black Chrome

というわけで「これは」と思い撮れるか不安を抱えたまま、保険も持ってライカ出陣の初陣としてみた次第です。
Leica M10-R + APO Summicron-M 50mm F2 ASPH. Black Chrome

夢中になってライカが続きます。
Leica M10-R + APO Summicron-M 50mm F2 ASPH. Black Chrome

「もっと早くに買っておけばよかった」それがこの日帰ってデータを見てからの感想です。
Leica M10-R + APO Summicron-M 50mm F2 ASPH. Black Chrome

ライカの隠れたる利点として、このようにカメラを人がいる街に向けていても、ライカの雰囲気に守られながら怪しさは相殺されるように感じ、いやそのようなことすら気にならなくなっていくのですが、なぜならば
Leica M10-R + APO Summicron-M 50mm F2 ASPH. Black Chrome

紙一重の露出を考え、正確にいえば考えさせられるカメラであり、この露出にもまず望む絵からしてF値を決めて「ここはISO下げられそうだ」と最近のカメラであればISO6400なぞ屁のカッパ級の中に、このカメラにとっては一大事になりますゆえ常にまずISOを出来る限り下げることもカメラから要求されている気がし、SSで調整を終えるまで、妥協してF値を下げることが最終調整となることもありますが、
Leica M10-R + APO Summicron-M 50mm F2 ASPH. Black Chrome

これらのプロセスを経て、ここまででもそれなりに集中し周りなど気にする余裕もないので、従って周りの目がまったく気になりません、という利点です。そうまでしても一枚が撮りたくなるカメラであり、それだけ撮ることに集中させてくれる環境を整えてくれ、撮ることに集中させられる素養を持ったカメラにも思いました。無論、ダメ押し的にピントが難しいのはいうまでもありません。
Leica M10-R + APO Summicron-M 50mm F2 ASPH. Black Chrome

なぜそうやって集中をさせられるのかといえば、ゴールにすばらしいご褒美が待っているからだと思います。無論「うわ、これブレてたのか」「うわぁピン来てない」「これはないな」等、ご褒美ではないときも多々あります。だからこそ、ご褒美がまた一入で、許される範囲でより丁寧に撮ろう、このカメラと対話しよう、理解しようと思うのかもしれません。古いカメラ等ほぼ使ったことがないので分かりませんが、少なくとも近年のカメラで「ここまで考えさせられるカメラ」はそうないと思い、
SONY α7R3 + Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA SEL35F14Z

我が家の自由に羽ばたく鳥についていきます。
Leica M10-R + APO Summicron-M 50mm F2 ASPH. Black Chrome

このカメラで撮ってみたいものだらけですが、早く文房具と出会いたい我が子、止まることをしないわけですので急いでついていきながら、
Leica M10-R + APO Summicron-M 50mm F2 ASPH. Black Chrome

合間に一枚、二枚と撮らせてもらい、夜の部含めて初めて銀座が楽しいと思った日になりました。
Leica M10-R + APO Summicron-M 50mm F2 ASPH. Black Chrome

我が家のライカ撮り「ちょっと待ってねぇ。ライカだから。ピントが合ってから声かけますからこっち向いてね」と被写体としては待っててくれることが、そして撮った後に「撮らせてくれてありがとう」と伝えることが我が家のセオリーともなってきました。
つづく
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都内ドライブ | 日記
Posted at
2020/10/12 23:01:12