Leica M10-R Typ 6376+ APO Summicron-M 50mm F2 ASPH. Black Chrome

モノクロ比較。トップバッターはモノクロメートル原器たる、と表してもよいと思われるLeica、その最新鋭 M10-Rのモノクロモード。※以下、すべてそれぞれのカメラ設定でモノクロームモードにしての撮影です。カラー撮影後の変換ではありません。
SONY A7R2 + Planar T* FE 50mm F1.4 ZA SEL50F14Z

二番打者、我らがソニーα7R2の「リッチトーンモノクロモード」にて。あっ露出は少々いい加減です。F2だけ合わせて。
RX100M6

三番打者は「ソニー・リッチトーンモノクロモード」の他の機種が気になって、50mmほどに合わせてRX100M6「リッチトーンモノクロモード」を投入。ソニーはまず大きく「ピクチャーエフェクト」と「クリエイティブスタイル」という二系統が存在し「ピクチャーエフェクト」にリッチトーンがあるのかと誤認してそれがなく、クリエイティブスタイルを簡易メニューに当て込んでなかったため「メニューから探さないといけないんだっけかな、もしかして無くなったのか」とモード変更が分からずで「リッチトーンモノクロ」で検索してみると4年前の当ブログが4つ目に出てきました。
4年ぶりのリッチトーンモノクロです。いけてるフルサイズセンサーに引けを取らないほど、この1インチセンサーで撮られた1枚の暗部を持ち上げるとしっかりと残っていて驚きました。
RX1R

四番打者は35mmになります。モノクロ全般を調べていると「RX1系のリッチトーンモノクロは評判がよい」と目にしまして急きょ参加です。ソニーのリッチトーンモノクロモードは三枚撮影して、カメラ内合成をしてトーンが豊かになる優れものの一方で、ボケや点光源が不自然になることがある、ハイライト側はいいが思いのほかアンダーは潰れやすい、との意見を目にしましたが、RX1Rの特筆するべき際立った精細感と相まった豊かなトーンの写真が撮れるのは大きな魅力かもしれません。風景などにも活躍しそうです。
CANON EOS RP + RF50mm F1.2 L USM

五番打者。キヤノンにつき他社と相対的にシャドーが弱いと叩かれた頃のセンサーだけあって、最も暗部のディテールが崩れていましたが、極細のファンデーションをたっぷり塗りライティングをされた肌が飛ぶ寸前まで美しい絹のような質感を奏でながらトーンを出すことを責務として想定しているかのようなその一つの中間は優しいトーンが続くように感じます。
FUJI X-T1 + FUJINON35mm

六番打者FUJI X-T1、モノクロモード+ダイナミックレンジモードAUTO+シャドートーン+2。シャドートーンという項目があるのを始めて知りまして、上げてみました。トーンがどのように上がるのかと思いましたが、どうやら濃く広く出るようです。この比較においては上げないほうがよかったかもしれません。
Leica Xバリオ Typ 107

「あれまた買ったの?」という妻からの質問に「安いやつだよ」と答えるライカ病。白黒ハイコントラストモードにて。2013年発売6年半前のAPSですが、これが秀逸な描写性能に思いました。元来素性のよいレンズ系譜なところに、F値暗めの設計余裕があり、RX1と同様、専用設計のレンズとなるため、土台のポテンシャルが高くなる結果があるのかもしれません。なお元デジカメ開発者の方によるブログにて「パナソニックがライカから一番鍛えられ恩恵を受けたのはレンズ設計だろう」という趣旨の記載を拝見しました。

ライカ病風景。学校、帰宅後は友達と遊び、習い事に行きという我が子がいない時間がいかに「充実していないか」の顕れで、こうして機材を変えて近所の草や葉っぱを撮って残りの人生大半を過ごしていく既定路線の構えです。
<カラーサイエンスのコーナー>
CANON EOS RP + RF50mm F1.2 L USM

至宝のベールに包まれたライカを知るために、
SONY A7R2 + Planar T* FE 50mm F1.4 ZA SEL50F14Z

ライカで撮った写真を多くの人が素敵な写真だと思うその秘密に迫っていくことは、つまりは人を知ることであり、とするならば、これは哲学の時間だと思います。
Leica M10-R + APO Summicron-M 50mm F2 ASPH. Black Chrome

思い付きで「どんな感じに違うのだろう」「あっこれもやってみよう」と計画性なき五月雨式を駆使した矢継ぎ早に比較候補が気づけば増えて、遡って露出を揃えて撮りなおすのもあれなため、いつものように適当すぎて申し訳ないところですが、
Leica Xバリオ Typ 107 スタンダード

次回は露出を揃えて、殊にモノクロの相違を探求してみたいと考えています。
Leica Xバリオ Typ 107 ビビット

LeicaMモノクロームとカラーフィルターがあるM10-Rのモノクロモードの白黒における描写は、画素とエンジンアルゴリズムの進化等を考えるとフィフティフィフティと記すと読みにくいので、概ね拮抗していると言えばいいのか、高感度耐性以外はそのように想像され、加えてSS環境も紐づいてMモノクロームのほうが楽勝に稼ぎやすい環境だと思いますが、同じような見解の方もネットでいらっしゃり、
RX100M6

M10-Rモノクロモードと、
M10モノクロームとは、M10モノクロームのほうが精細感、階調ともに軍配が上がりそうですが、作例方々を等倍で見てもM10-Rも負けていない肉薄するものをもっていると思います。これは実質的に正確にはカラーフィルターがついた機種と相対的に8,000万画素級になるとのことに現状におけるレンズ性能の限界かもしれません。
RX1R

が、しかし論より証拠的に、いや単にM10モノクロームが気になってしかたないだけとも言えますが、
FUJI X-T1 + FUJINON35mm フィルムシミュレーション:クラシッククローム、アンダートーン+2

少しM10-Rをしっかりと使ってから、来月かあるいは在庫もそこそこ方々ありそうなので焦ることなく再来月あたりか「M10monochrome と M10-Rモノクロ―ムモード」の比較をして遊んでみたく仮予定にしたいと思います。以上、哲学のひとときでした。

電子ビューファインダーはライカバリオ用OEM元のオリンパス製VF-2に留めてみて、M用のエプソン製ビゾフレックスはどうするか、これでもう少し考えることにしたいと思いつつ、

「何レンズ見てるんだよ」と、時折我が家の発注システムを取り合いながら、こちらは「はしか」みたいに自転車、「これどこのメーカーだ。ページに書いてない、あやしなぁ」「ちょっと貸して、ここ見るんだよ、ほらフレームに書いてあるよ」と、なるほど画像拡大する知恵も進みつつ、

私は飲みに行かない分微々たるながらお金を回すと正義の正論を制御してこん棒をかざしレンズが転がってもおかしい年頃カメラ類、と同じような頃合いであり、下の綺麗な個体より、上の渋いほうが断然かっこいい「これだけ渋く育ったのは珍しい」とレンズにカビもなさそうで、描写などどうでもよく「いぶし銀 秋の長夜に 仲間入り」とまったく情景が想起されない一句を心の中で認めて我が子と意気投合し明日その他合わせ届く予定です。
Leica M10-R + APO Summicron-M 50mm F2 ASPH. Black Chrome F2.8 SS1/30 ISO400

ママが注文してくれた黒いシャツが届いたので、これは丁度いいと思い、モデルを依頼しました。「黒いバックはどこかないか」とトランポリンを立てて壁に導入し、部屋の明かりは消して、学習用のライトでトライですが、ライティングで肌を綺麗に、質感を出すのはなかなかに難しいと知りました。これも学びとして、
SONY A7R2 + Planar T* FE 50mm F1.4 ZA SEL50F14Z F2.8 SS1/30 ISO400

人肌に「リッチトーンモノクロモード」はとにかく合わないことが分かりました。合成ゆえの手ぶれ被写体ぶれもあるのか、陰影が精細にきつすぎて、産毛を群にして目立たせ、あるいは毛細血管までまだらに浮き上がらせて陰影をつけるのか、湿疹が出たか、ニキビだらけのディテールかのようになってしまいました。ライトが違えと思い、部屋の明かりで大人も撮りましたが、少々精細になり過ぎて、人物撮りにはやはり合わないように感じます。通常のモノクロモードで撮っておけばよかったですが、モデルを強いる時間に気が引けて、
RX1R

別途「リッチトーンモノクロモード」、やはり肌は厳しく、肌が綺麗に写った場合でも、陰影の凹凸が細かすぎて人撮りには向いていないようです。
RX1R

通常のモノクロモード。人撮りはこちらのほうがよい、というのが一つ判明した気がして、小さな経験値を一つ踏んで、
Leica M10-R + APO Summicron-M 50mm F2 ASPH. Black Chrome F2.8 SS1/30 ISO400

それぞれカラーモードに戻して、ライカのときに温かな情緒感、温度感、
SONY A7R2 + Planar T* FE 50mm F1.4 ZA SEL50F14Z F2.8 SS1/30 ISO400

ソニーの透明感、明瞭感、という様相にトイザらスや玩具売り場に行くと玩具の箱にプリントされている幼稚園時代の1名、小学校1名たまたま計二名の友達、その顔に会えるのですが、確率論を思えばそれも奇遇なことに思いつつ「〇〇君はテレビ局だともっと長い時間、大変な思いして撮影しているんだよ」と宥めながら、「ギャラは自転車」です。
EOS R5 + RF85mm F1.2 L USM DS

そして待望のダブルサスペンション付きで「ギャラの発注」をしてハイテンションを起動した夜となりました。
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Posted at
2020/10/14 21:31:17