
美しきガラスと金属の集合体、その最上級です。

「なんだよ同じようなのじゃん」と言われながらも、世界一級のレンズという認識は持ってくれており、

「俺が先に撮る。あれ、これマニュアル?」などとも言うようになりました。

記録によれば
オータスを初めて買ったのが2016年3月15日、箱も懐かしく、

Otus1.4/100 + D810
翌日外に持ち出してみれば、その初めてオータスを買ってファインダーを覗いたときのゾクゾクする興奮を思い出し、そしてオータス100mmはそのときのゾクゾクを越える強烈な驚愕を覚えました。

Otus1.4/100 + D810
保有リストの中では、間違いなく断トツに傑出したレンズの一つであり、100mmというのもあり圧巻の描写力に、瞳の輝きも見たことない抜けのよさ、これはすごい、と思い、抜けのよさとして思いつくライバルがライカM10モノクロームです。そうレンズではなく尖りまくったボディが「対抜け」で思い浮かびました

撮影後のデータを見ても「こんなの見たことない」の連続となりました。

ステップダウンリングはこれをやってみたくて整えました。

Otus1.4/100 + D810 + NISIクローズアップレンズ

Otus1.4/100 + D810 + NISIクローズアップレンズ

Otus1.4/100 + D810 + NISIクローズアップレンズ

Otus1.4/100 + D810
開放では剃刀のように薄いピント。初めてそう思ったレンズです。F2.8ぐらいに絞っても近接ではなお剃刀ピントを維持します。おまけにOtusはピントを緻密に制御できる反面、ピントリングの回転角度が広く、ピントを合わせるまでせっせかととにかくたくさん回すので時間がかかり、このようなシチュエーションでは焦ってしまいます。露出すら整える余裕もなく一枚試写して、公文に送り出しました。

Otus1.4/100 + D810
美しい階調に、緻密な描写力、そしてリアリティと存在感。色乗りにコントラストの妙、圧倒の解像力。このように美しい鴨の毛を撮ったのは初めてです。これはすごい、という心象を重ねながらシャッターを押します。「15分で帰って来る」と出たはずが1時間半散歩に出てしまいました。

Otus1.4/100 + D810
オータスのピントトルクは非常に軽いです。かといって「しっとり」とした回転感覚もありつつ、摘まんでしっかりあるいは抵抗を感じて回す多くのピントリングと比して、オータスのそれは、指先で軽く触れるだけで微調整をすることができます。

Otus1.4/100 + D810
幅広いピントバンドを持ち、最後に剃刀の被写界深度やそのピントピークをカメラと重いレンズを保持しながら、左手でカメラを支えながら、人差し指または薬指をそっと伸ばしてピントリングに軽く触れる感覚で、儀式と呼びたくなる最終調整をするプロセスは、このレンズの性能や特性を考えると、最も合理性ある設計思想にも思うところです。

Otus1.4/100 + D810

Otus1.4/100 + D810

Otus1.4/100 + D810

Otus1.4/100 + D810

Otus1.4/100 + D810

Otus1.4/100 + D810

Otus1.4/100 + D810

Otus1.4/100 + D810

Otus1.4/100 + D810

Otus1.4/100 + D810
ガラス越しに撮ったパン屋さんのパン。

Otus1.4/100 + D810 トリミング
を入れているビニール袋、その結び目ピクセル60%トリミング。なんという描写力、表現力、偽色なき分離力たる華麗な分解能。

Otus1.4/100 + GFX50R + トリミング
「ほらパパお風呂いくよ」と駒を回し走り去ったところを、早く一緒に行って写真を撮りたいため、そそくさと適当に撮ったトリミングにもかかわらず、まるで駒の回っている音が聞こえて来るかのような描写に思いました。

Otus1.4/100 + GFX50R +トリミング
瞳にガチピンが来てなくとも、多少甘くとも、露出が暗くとも、瞳の存在感が凄まじいハイライトの抜けのよさで訴求してきます。

Otus1.4/100 + GFX50R
デジタル中判はもとより、フルサイズでもボケも綺麗に思います。

GFX50R + Otus1.4/100

GFX50R + Otus1.4/100

GFX50R + Otus1.4/100
カメラを変えて、

Otus1.4/100 + Leica M10 Monochrom

Otus1.4/100 + Leica M10 Monochrom

Otus1.4/100 + Leica M10 Monochrom

Otus1.4/100 + Leica M10 Monochrom

Otus1.4/100 + Leica M10 Monochrom +ピクセル100%等倍

Otus1.4/100 + Leica M10 Monochrom

Otus1.4/100 + Leica M10 Monochrom

Otus1.4/100 + Leica M10 Monochrom

Otus1.4/100 + Leica M10 Monochrom
風船を触ったときの高周波な空気の音、材質の音、それらが聞こえてきそうな描写に思いました。音が聞こえて来るレンズ、という形容を許される一本と言ってもいいのかもしれません。

Otus1.4/100 + Leica M10 Monochrom + NISI クローズアップレンズ

Otus1.4/100 + Leica M10 Monochrom

Otus1.4/100 + Leica M10 Monochrom

Otus1.4/100 + Leica M10 Monochrom

Otus1.4/100 + Leica M10 Monochrom +ピクセル100%トリミング

Otus1.4/100 + Leica M10 Monochrom

Otus1.4/100 + Leica M10 Monochrom

Otus1.4/100 + Leica M10 Monochrom

Otus1.4/100 + Leica M10 Monochrom

赤いバッヂが付いていないM10 Monochromを見て「あら、ライカじゃない。このレンズは何?」とマダムよりお声がけ頂きました、という効能も期待できるセットです。冷静になると白黒専用機M10モノクロームに、流通がかなり少ないオータス100mmF1.4を装着というのは、割とマニアックな組み合わせかもしれません。

Otus100mmF1.4は、GFX100Sの基本レンズにしようと思っています。という中に今後はこの組み合わせはあまりやらないかもしれず、というものアダプターだけでも20個前後を数えるのか、毎々パズルをするような気持で、アダプター探しから始める様相です。

Leica M10 Monochrom + Otus1.4/100
レンジファインダーは100mmではピント合わせが厳しく、かつこの重厚大口径レンズ装着時は、レンジファインダーを覗いてもほぼレンズしか見えず、背面液晶頼りになるのですが、カメラを胸元や頭上で構図を作り、露出を合わせ、構図を確認し、剃刀ピントをじっくり合わせ、構図を追い込んで、もう一度ピントを追い込み確認して、これをやり直したり、あるいはもう数枚撮ってみたり、を繰り返しているとなかなか腕が疲れてきます。

Leica M10 Monochrom + Otus1.4/100 +トリミング

Leica M10 Monochrom + Carl Zeiss Otus1.4/100
また一つ、また一つ、歯が抜けては次がぐらぐらしています。