Leica M9-P + LIGHT LENS LAB M 35mm f/2(周八枚)

ネットを徘徊しておりますと、

M8系からデジタルライカを始めて、M9、M9-P、M10系へと所有機が変わっていった中に、

「M8そしてM9まではよく持ち出したけど、M9-Pになってから持ち出し機会が減っていき、M10-Rでさらに持ち出しが減った」という方がおりまして、これが大変分かるような気持になりながら、

前日に終始首からぶら下げていたM9と打って変わって、M9-Pは早い段階で首にかけていたストラップを手で持つスタイルにチェンジしました。

その重みから首が痛くなったからです。

<ライカM型バッテリー込ボディ重量まとめ>
M8 |545g
M9 |585g
M9-P |600g ←ここでの15g増が地味に効いてくる。
ライカM |680g
ライカM-E|680g
M10 |660g
M10-P |660g
M10-R |660g
M10-M |660g
というバッテリー込ボディ重量の変遷となっています。動画も撮れるライカMType 240系でさらに重くなったのを、M10で若干軽量化してきたのが分かりますが、それでも585gの壁からはだいぶ重くなっています。

「そんなこと言ってあんた一眼レフとかミラーレスのほうが重いけど、それ使っているじゃんかよ」というわけですが、

重くて大きいなりに、それが始めから体でも認識をしておりますと、構えを取るかのようにまず各所筋肉への力の入れ方が違い、次に太めのストラップにしたり、ストラップを整える長さが疲れにくいようにしたり、首に掛けるというよりも若干肩のほうにかかるように掛けたり、というよりは小まめにたすき掛けにしたり、知らずのうちに対処をしているのだと思われ、M型に重めのレンズをつけたときもこれと同様かと考えますが、

ライカM型は、そのスタイリッシュな造形と存在感のマッチを考えて細めのストラップをチョイスすることが多く、および軽そうなイメージがあるライカ機を細いストラップでそのまま首一点にだけ掛けて、かつライカM型純正ストラップの中には長さが調整できないものや、できても三段階程度だったり、かつ実際に短時間であればさした影響がないところ「見た目コンパクトなこれぐらいなら問題ないだろう」という人間の機微的な油断と無意識が手伝って知らず知らずのうちに、首が痛くなる寸法、のような気がしています。

M型のサイズ、バランス、質感の場合、難しいと思うのが、
M9 |585g
M9-P |600g
このボディ重量15g差は高級感をもたらすかどうかの壁でもあるように思える点です。

585gのM9は軽くて持ち出したくなるマインドを呼び起こしてくれますが、どこか中に空洞があるようなスカスカかのなような質感が、M9-Pと比べてないわけではありません。無論、M9にも十分な質量感、高級感はあっての話しです。

これが不思議とたった15g増えて600gになると、ずっしりとした塊感や高品位を一段高く感じるようになるから面白く、同時に気軽なスナップに持ち出したくなるかの分水嶺でもあり、絡み合う15gの川が流れているともいえ人間の感覚というものの難しいところなのではないかと思う次第です。

無論、これらは個人差があり、どこがマジョリティのポイントなのか、ライカに限らずその把握と理解がまた作り手には難しい点なのだと思われ、

ましてやそれがワールドワイドに、しかもカメラの場合はプロダクトそのものにローカライズがメニューの言語や製品名とラインナップ以外はないと言ってよく、世界中という多様性そのものを相手にした商品企画、新機能、新技術、量産化、サプライヤーとの折衝、合わせて看板を磨きブランド構築で包み込み、そしてコストや組織のストレスなどと戦いながら仕上げていくわけですから、頭が下がります。

なおバッテリー込SONYα7シリーズボディ重量は、
α7 II |599g
α7 III |650g
α7 IV |665g
と、元来はコンパクト路線だったα7シリーズも年々、機能・性能増やバッテリーのニーズなどに対応していく結果、僅かずつ重量が増えており、年々増える車の重量と同じ傾向です。コンパクト路線「だった」の意はレンズ設計の方向性を見ると、市場ニーズに即し、競合と戦うために、当初のコンセプトを貫徹しているというよりは曲げたように思えるからです。

その点、ライカの初志貫徹ぶりは目を見張るものがありますが、けして需要が大きいマーケットというわけではなく、ニッチなところで生き残りを図ってきているのだと思われます。

とはいえ、ライカ2008年に年商130億円(1億ユーロ)だったのが、2019年には年商約1,000億円(8億ユーロ)と約10年で8倍の成長をしてきており、主に中国市場がライカ業績の伸長をけん引してきたのか、あるいは中国の経済成長を巧みにキャッチし、中国国内でのブランド展開が大成功したのか、はたまたブランド力を活かしスマホサプライヤーとして収益を取り込めたのか、どう評価するのが適切なのかは置いておき、いずれにしても衰退するカメラ市場で目を見張る、驚異と言ってもよい成長を重ねてきています。

他方、元々は同規模だったコシナ社はどうかといえば、2005年に170億であった売上が、2018年には108億円と縮小傾向が大きく、コロナの影響前2019年の売上としては89億と落ち込んでいます。近年急伸して来たEマウント、Mマウント市場のユーザーをメインターゲットとしてきた割りには、その恩恵以上にZEISSのブランド力が相対的にライカに大きく負けて来ているという側面の影響を受け、今までのメインプロダクトの落ち込みを吸収しきれなかった、という評価ができるのかもしれません。

巨人に挑む不屈のプレイヤー、シグマはどうかというと、ざっと見て直近の数字しか拾えませんでしたが2019年売上372億、2021年売上429億と、デジカメ業界の衰退およびコロナ禍にあっても力強い成長を見て取れます。本社機能を若干過ぎ落としてリモートワークを推進したり等、収益性の向上も期待されるところですが、この厳しい状況の中における舵取り、これもまた目を見張るものがあるのではないかと思います。

若い頃は、10台超の保有にこれは商売としてやったほうが実質購入費ゼロの呪文となり、コスパがよく、暇つぶしの一つにもなり、中古車店の経営でもと考えたことが何度かありましたが、

経営する側となると、苦労やリスクが大きくなり、車数台のキャッシュアウトでは済まないことが往々にしてあり、気軽に車を楽しむどころではない、という状況が待っていることが目に見えるのではないかと思います。

どの商売、どのようなビジネスでも同じですが、例えば農業、漁業の第一次産業、美味しいレタスやみかんを安全に生で日々天候の心配をせず数百円で頂けたり、遠洋までマグロを獲りにいくこともなく不漁の心配をすることもなく、中国の船団と対峙することもなく、スシローで食べたい分だけ数百円で頂けたり、

僅かな商品代という極めてローリスクで、その恩恵だけをたっぷり享受できるのは、ユーザーであり、しかも好き放題も言え、責任もなく気楽な立場だと思うところです。

ユーザーという立場がどれほど有難く、また自由に選択権を行使し、けして自分では作れないものを気楽に恩恵だけを享受できる存在なのか、商売・ビジネスをして下さっている各業界の企業に頭が下がり、感謝をする思いを重ねる次第です。

という意味も合わせ、2022年多くの業界やカメラ業界にとって、益々ご清栄を期するところですが、

昨日、レンズを一本注文してしまいました。

とはいっても、2年待ちのレンズ、その一本となります。

ふと先日、旅行中に興味が出だし、

そろそろ供給が落ち着いてきたのかな程度に軽く考えていましたが、

どこを見ても在庫なし、納期未定扱いです。

カメラオタクからは「西新宿」という代名詞的コードネームとなっている店舗や、有名販売店に問い合わせをしてみると、

どこも二年待ちで皆さんお待ち頂いております、とのこと。ちなみに北村寫眞機店殿が飛びぬけてご丁寧かつ紳士的なご対応で、年の瀬にどこも電話が繋がりにくい中に、焦りや忙しさを滲ませることなく特段に落ち着いたトーンで話を下さりました。脱帽します。
スマホ

グーグルで確認したもののお目当てのラーメン店が年内営業終了し代用ラーメンとして、代用レンズにて心を落ち着かせて二年待ってみるか、
Leica M9-P + LIGHT LENS LAB M 35mm f/2

「誰よりも先に試してすぐ売りたい」という方もいるので、数本は中古市場に定価前後で出て来ると思いますが、それを日々ウォッチャーしながら狙ってみるか、

本来はあと一年か、二年内には出るであろう、しかしこの供給不足では三年先になるのか、これのリミテッドエディションをと考えていましたが、

入れ替えてもいいかもと思い、注文をしてみることにしました。

という中に一店舗「在庫があるかもしれない、1本だけ」騒動があり、

結論としてはアポズミ35F2「SL」で、それをご担当の方が「M型であります」という誤認だったのですが、

どこかに在庫はあるのだろう、完全二年待ちという認識がまだない一店舗目への問い合わせだったので「ママにお金を借りて買いにいっちゃうか、あと2年は出ないかもしれない限定エディションにするか、どうしようかなぁ」と悩んでいると「買いに行ってきちゃったら?」と発する妻、そのマインドにリスペクトです。

日常では「尊敬」という言葉を使っているので、リスペクトという単語久しぶりに使った気がしてレタスのように瑞々しい新鮮さです。

昨年の秋、今年の秋、来年の秋にも撮る、紅葉。

と言ったところで、葉っぱは葉っぱ、同じような葉っぱを撮るのであれば、せめて機材を変えてその違いを楽しみたい、それぐらいの楽しみしかないというニーズもあるような気がしています。

さて、弊社の仕事納めは遅目となり、本日となります。

以前営んでいた事業では全世界を対象に365日24時間運用という金融システムに関する現場があったゆえ、それに比べれば夜は気が休まるのでまだましな現在は日中のみ365日運用しているところもあり、社としては完全に納めとはいかず、年末年始止まらないエリアや部門もありますが、

それに合わせるかのように、ぎりぎり今日まで動いてくれている部門部署が多いように思います。

お若い方々の時代ですから、納会に顔を出すこともなく、しかし子を連れて一緒にトイレを一つだけですが掃除して、皆様へのご挨拶だけしに、このあと出てこようと考えています。

そのあとは、我が子の友と会いに都心まで出向いて、

大晦日日中は都心に出てみて、夜はばぁばのところで夕食を頂こうと予定しています。

静かに年末を過ごすようになりそうです。

クリスマス、ハンモックに揺られながらぽちり、

年の瀬に届いたレンズにて、

2021年スナップ納めをいたしました。
1DX + ZEISS Milvus 1.4/50

LIGHT LENS LAB 35MM F2
「
周八枚と呼ばれる8枚玉クローン」
「
神話の8枚玉「ズミクロン35mmF2」が復刻」
「
8枚玉を忠実に復刻した単焦点レンズ“周八枚”LIGHT LENS LAB M 35mm f/2」

「
Original Summicron 35/2 Amber vs Light Lens Lab Purple Coating」
「
LIGHT LENS LAB M 35mm f/2(周八枚) ちょっとレビュー & M10-R等倍サンプル写真」

youtube
「
周8枚、実写レビュー!ズミクロンを超えたのか?ただフレア地獄の大事故に・・・LIGHT LENS LAB 35mm F2」
『周八枚の世界 LIGHT LENS LAB 35mm F2 V2LC』 講師:澤村徹・上野由日路 Presented by 焦点工房 【オールドレンズフェス2021トークショー】
下記、数枚、周八枚、ズミルックス35F1.4、アポズミクロン50F2 × M9-P、M10-R、M10モノクロームいずれかでの組み合わせとなります。

と、撮り比べをして、
α7R III + SONY ZEISS Planar T* FE 50mm F1.4 ZA

「寝湯だよ」と過ごし、
1DX + ZEISS Milvus 1.4/50

キャベツを切って、
EOS R + EF35mm F1.4L II USM

焼いてくれ、
1DX + ZEISS Milvus 1.4/50

我が子作、お好み焼きが完成と相成りました。前夜も炒飯など自分で作ったようで、この日は「お好み焼き食べたい」という発案で、二夜連続自作。

最近めちゃくちゃ大好きだというキュウリのピクルスを添えて、お好み焼きユーザーとして恩恵を享受しました。
EOS R + EF200mm F2L IS USM

本年お世話になりました。御礼申し上げます。
GFX50R + EF35mm F1.4L II USM

皆様のご清祥を祈念致しつつ、よいお年をお迎え頂けますと幸いです。