今回の移動の足はどうもはっきりわかっていないのです。GFさんが旅行開始の前に色々調べていてくれて、その時点ではベンツの商用車であるVitoのターボディーゼル5MTにしたとの事でした。Vクラスも検討したのですがレンタル料が確か2割くらい上がってしまい、2週間だと相当のコストアップになるので5MTの商用車であるVitoにしたとの事。
ところがいざ借りてみると、8ATのアルミホイール+ナビ付仕様で積層ウッド調パネルが貼られていて何か様子が変だと車検証を確認すると、V-Klasseと表記してあり4WDでもあるようでした。
ドライブモードの切り替えもあってスポーツにするとシフトアップポイントやサスの固さ、ステアリングの重さなども変化するようです。ただこちらではクラス名やグレードを表すエンブレム類をレスオプションするのが流行っていて、この車にも車名すらついていないのでどの車なのかはっきりはしませんでした。まあ値段が上がったわけではなさそうなので、借りた我々が得をしたみたいです。
従ってエンジンのスペックも推測の域でしかないのですが、2Lターボディーゼルのハイパフォーマンスバージョンではないかと推測します。
これはナビシートから撮った写真ですが、速度計が196となっていて労せずとも200に達します。車検証によるとどうも車両重量で2.5t、総重量では3t越えの車のようで、低グレードのエンジンだとこの速度域に達するのはかなり難しいと思うのですが、以前ブログでお伝えした通り無制限区間だと160~170が通常巡航速度で前後に速い車がいると200を超えることも珍しくありません。
GFさん自身も、たまに奥様から小言をもらう感じでゆっくり走る性格でもないので、後方からBMWのMシリーズなんかがこない限り追い越し車線の流れに乗って走りますから、200くらいが限界だと厳しいと思います。私が思うには237ps500N・m仕様でないと、重くて前投影面積が大きくオールシーズンタイヤではなかなか難しいと思いました。
今回の旅行ではオランダで少し雨に降られましたが、その後はこの写真のように抜けるような晴天の日が多く気持ちの良い季節でした。
この車は市街地でしたが、初めて見たごく最近の911のオフロードバージョンです。
その昔のラリー仕様の959を彷彿とさせるカラーリングでかっこよかったですね!こんな車でもマナーはとても良かったです。
話はアウトバーンに戻りますが、この重たいオールシーズンタイヤの車で200km/h前後で走っていても、日本車のミニバン系統で古い方の東名をぶっ飛ばすような不安感は微塵も感じませんでした。
私の知ってるミニバンは初代アルファードのV6、4WDなので現在はもっと良いとは思いますが、高速で130を超えると明らかに加速が鈍って(と言っても当時の2Lセダン級)路面のうねりに足が負けてフワついたものでした。車の想定速度域の違いからくる車両設計や、道路設計基準や施工技術も日本とは違っている上、日本の高速道路みたいに”のんべんだらり”とマイペースで走る車が皆無であることから来る違いと思いました。
とにかく長距離を短時間で走るためにしっかり考えて車も道路も作られている、そう思いました。従って現在の新東名を国産車で140で走るより、アウトバーンを欧州車で180で走る方が楽で安心できる事も実感できました。以前C43Tに乗っていた時にブレーキの安心感は国産車とかなり違うと感じたのも納得です。
また速度無制限区間は全体の半分程度と感じてましたが、GFさんが言うには4割程度との事でした。無制限区間から130~120、或いは70km/hと規制が掛かるとほとんどの車はしっかりブレーキを踏んでせいぜい+5km/hほどの速度に落とすのも日本とは違うところです。何故ならそれにはしっかりそれなりの理由があって日本のようにやみくもに工事区間を50km/h規制として、大半の車が110km/h前後から90km/h程度に少し落とすのとは訳が違います。ドイツならその区間はきっと100とか80とかの規制になるはずで、皆が規制通りにブレーキをしっかり踏んで速度を落とす事と思います。(日本でやったら追突されそう)
別に日本で無制限区間を作れとも思わないしそれが良いとも思いませんが、高速以外でももう少し実態に合った速度規制が必要と思うのは私だけではないと思います。
フランスに近いドイツの郊外にある片側1車線の一般道ですが、見通しが良くて交通量も少なければ上限の100km/h制限であることは珍しくありません。また条件が悪くても郊外なら70制限が普通。
信号のある交差点は出来るだけ作らないようランナバウトを多用するのはヨーロッパでは一般的で、基本ルールさえ理解できればよほど合理的ともいえます。
また”のんべんだらり”と走る人がいないと言うのは、レーンによって速度差が50キロ以上もあり得る状況が普通なので、飛ばす方もゆっくり走る方も周囲の状況に気を配ざるを得ないとも言えます。(一般道でも100制限のところをトラクターが40くらいで走ってたりします)なので動きも合理的で予測しやすいので安全なのでしょう。
全体ではアウトバーンが6割、一般道が4割程度で多分2千キロ程度走りましたが、事故らしい事故は1件しか遭遇しませんでした。日本で連休で2千キロも走ればとても1件ではすみそうにないですよね。またスーパーカーなんかでも、いわゆる煽り運転などは1度も見ませんでした。煽られ屋もいないので、そんな必要がないのだと思います。
予想した通り、車を取り巻く環境や交通ルール、マナーなどヨーロッパ、とくにドイツには学ぶべき点は多いと思いました。運転しやすくストレスが少ない交通環境は、日本においては自ら考えて作り出す以外にないのかもしれません。
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2024/05/16 04:49:02