小豆島からふたたびフェリーに乗船して波静かな瀬戸の海を渡り70分程、新岡山港
へ上陸した。
更にバスとJR山陽本線を乗り継いで倉敷へやってきました。
倉敷アイビースクエアは倉敷紡績の旧工場をそのまま改装再生したホテルを
中心にレストランやショップ、オルゴール博物館や陶芸が体験できる工房や、
創業当時の原綿倉庫を利用した倉紡記念館と大原美術館別館の
「児島虎次郎記念館」があります。

児島虎次郎は倉敷の実業家、大原孫三郎の経済的支援を受け渡欧して
西洋の名画を収集、大原美術館コレクションの基礎を築いた洋画家です。
翌日、楽しみにしていた「児島虎次郎記念館」へ向かったら、なんとこの日は
お休みでした。残念。
児島虎次郎記念館の煉瓦壁です
倉敷川畔を散策しながら目的地の大原美術館をめざします。
倉敷アイビースクエアと倉敷川の周辺は「倉敷美観地区」に指定されており、
白壁と瓦屋根が印象的な建物が軒を連ねる美しい町並みです。
美術館のお隣には、永六輔さんがこよなく愛したカフェ「エル・グレコ」があります。
蔦が茂る入口をくぐると、
本館前にオーギュスト・ロダンの作品。左側に「洗礼者ヨハネ」、右側には「カレーの
市民」です。上野西洋美術館の「カレーの市民」は群像ですが、こちらはお一人です。

美術館内の展示は撮影できませんが、館内の正面にはロダンの弟子であった
ブールデルの「ベートーヴェン像」が展示されていました。この像は上野で見たこと
ある像と思ったら、
東京藝大音楽学部の奏楽堂前にある「ベートーヴェン像」は保田龍門の
作品でした。像のイメージやディテールも似ていますし、保田龍門はブールデルに
師事していたということで納得。
大原美術館の訪問は今回3度目ですが、最初は高校の修学旅行だった。
モネの《睡蓮》、シニヤックの点描、エル・グレコの《受胎告知》、そして色彩
分割主義のセガンティーニなどなど、

その収蔵作品は在京美術館の企画展でも観たり、とても素晴らしいものです。
「児島虎次郎記念館」は観られなかったものの、その昔江戸幕府直轄の天領で
あったいにしえの町並みが今も大切に保存されている「倉敷美観地区」はとても
魅力あるまちでした。
Posted at 2017/10/03 22:37:00 | |
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