
わが家には、もう10年以上前に譲り受けた、'83年式ゴルフ1CIの3AT付きのノーマルエンジンがありました。
このエンジンは、走行1万キロ未満と言う、ほとんど新品のようなもので、先代の、2代目黄色'82CIの3AT車に、そのまま乗せ変えようかと考え、入手していたものです。
しかしながら、残念ながら事故により、2代目黄色君は旅立ってしまい、結局、スペアエンジンだけ残ってしまったような状態になっていました。

長らく、こんな状態で、シートと廃タイヤに埋もれて、保存と言うか、放置と言うか、そんな状態になっていました。(クーラントのフランジのところに、サワガニが入り込んで干乾びてました。苦笑)
近年、現行の3代目黄色君'81年式GLEが稼動し始め、各部のマイナートラブルも克服し、先日、'83GTD由来の5速ミッションに換装して、コンフォート系ゴルフ1として、いよいよ完成の域に達してきました。
エンジンには、特に不満、不具合はなかったのですが、これから長く乗っていく上で、せっかく家にある、ほぼ新品のスペアエンジンに載せかえれば、なお良いのではないかと考えるようになりました。
しかし、このエンジン、20年ぐらいは動いていませんので、動かす前に点検は必須です。どうせ点検でバラスなら、軽いチューニングもしたいですが、レーシングカーライクなチューニングは、GTIとかぶってしまいますし、コンフォート系として、ふさわしくありません。ハイカムや圧縮のアップなどをしないで、ノーマルエンジンの性格そのままに、各部のフリクション低減と吸入効率のアップで、"スーパーノーマルエンジン"を作成し、黄色に積む事になりました。
ピストン、コンロッド系の重量合わせや、ポートの加工などを行うと決め、作業してきました。作業の模様は、下の整備手帳のリンクをご覧ください。
ファインチューニングエンジン作成~分解、腰下編~
ファインチューニングエンジン作成~ヘッド、組み立て編~
エンジン換装
これらの作業は、もちろんプロとのコラボレーションで行っていて、僕一人でやったわけではありません。手取り足取り手伝ってもらいましたし。今回、当たり前ながら、プロの作業を間近で見て、自分のレベルの低さを思い知らされました。もっと精進しないと。
エンジン載せ替えも、リフトなどお借りしておきながら、ダラダラ10時間もかかってしまい、すごいご迷惑をおかけしてしまいました。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。おかげさまでエンジンのかかった瞬間は、鳥肌が立つほど感動しました。
その後、Kジェトロのセッティングと、デスビの進角を調整しながらテスト走行を重ね、昨日、やっと満足の行くセッティングを見つけました。
やっと完成したわけですが、このエンジンはすばらしいです。ノーマルのときは、4500rpmぐらいまで回転が上がってくると、タコメーターの針の上がりが鈍くなってきていたのですが、今の仕様では、まったくそれまでと同じような勢いで、まるで吸い込まれるように、フォーンと言う軽快な吸気音とともに吹け上がっていきます。
アクセルレスポンスもノーマルとは別次元の鋭さで、ラフなアクセルワークをすると、そのまま回転に響いてしまうほどです(笑)。レスポンスがいいので、荷重移動がやりやすく、郊外の道を走っていても、ひらりひらりととても車のキレがいいです。
総合的に見て、全域でトルクアップし、ノーマルフライホイールなのにレスポンスは異次元。ピークトルクでは、後期ゴルフ1GTIの1800ccエンジンには負けるかもしれませんが、回転の上がりの速さも含めると、1700ccですが、おそらく、ノーマルの後期GTIを凌ぐ性能だと思います。
ニューエンジンなので、まだ5千回転までの慣らし走行ですが、これから距離が進んで、上を回してみるのが、楽しみです(笑)。
この車なら、サートラならS1クラスに出られます。過給勢にはかなわないでしょうが、NA同士なら、結構いけるんじゃないか?今年は必殺ダブルエントリーか?などと、ちょっとお馬鹿な妄想を掻き立てています(笑)。
Posted at 2009/01/30 18:12:02 | |
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