
SCOPE R4.Aです。
SCOPE cyclingという会社のホイールです。
SCOPE は2013年創業という若い企業だそうです。
だからか、結構良いセンいく性能を発揮しているホイールなのにまずは知名度を上げよう!という戦略的な価格に抑えているんじゃないか?
と勘ぐっちゃうほどカーボンホイールなのに高くありません。
私が買った当時は198000円でした。
現在は249000円みたいですね。値上がり激しいですな…
安い…安いんですw
ロード用のR4だとスポークはCX-RAY(そちらも価格は据え置き)
こちらのオールロード用(グラベル用)になるとスポークはCX-SPRINTになります。
SAPIMのスポークを使っているのに、そのお値段というのがまず驚き。
SAPIMのスポークはメーカーへ卸売りする際もエンドユーザー向けの一般販売の為に卸売りするのとさほど変わらない強気の商売をしている…と聞いていただけに、さらに驚きw
まぁそんな事はさておき。
安かろうが良くなかったら意味がありません。
カーボンホイールの相場が30万円~くらいしているから約20万円で売っているから許される!なんて事はないですからね。
ロード用のR4の感想ではないのでご注意を!
グラベルも走れるR4.Aの方の感想です。

Cinelli Kingzydecoに組んでいます。
妻のJAMIS RENEGADEに組んでいる場合もあります。
※この時、サドルがえらい前についていますw
今は適正位置に直していただいておりますw
・ホイールの重量は前後合わせて公表値で1583gと決して軽い部類ではないです。
・このホイールにPirelli cinturato gravel H 35cを組んでいます。
このタイヤ重量は一本あたり410gでグラベル用としては若干軽い部類です。
①ハブに組まれているベアリングのサイズが一昔前の基準のベアリングのようで、今の最先端機材のように1gでも軽く!!という意識が先走り過ぎてない為に適正なサイズになっているんじゃないだろうか?
と考えちゃうくらい、普通のスチールベアリングが組まれているホイールなんですけど妙に回転が良いんです。
外周部に重いグラベル用のタイヤを履いているから慣性で回りやすい…
って要因は確かにあるとは思いますが、それを考慮に入れても妙に回転が良いんですよ。
セラミックベアリング組んでるみたいに滑らかな印象もあります。
どこのベアリングを純正採用しているんでしょうか。
今度、時間が取れたらバラしてみようと思います。
そういう興味をもっちゃうくらいには回転が良いんですよねー。
(※ラチェットEXPと比べても遜色ないくらい回ります。)
②こぎ出しが軽い。
グラベル用のタイヤが重いんですよ。
私が装着しているモデルで一本410gもあるんですよ。
ロード用のタイヤと比較して倍は言いすぎにしても、200g弱の差があるんですよ。
なので最初のゴロン…は重いのかな?
なんて想像しつつ乗ってみたら驚きました。
軽いんですよ。
むちゃくちゃ軽い。
恐らく、タイヤ幅が太い為に接地面積の形状が横に長くなる為、転がり抵抗が低くなるんでしょうね。
③軽快に走れる。ただし、距離走るとやっぱ重いタイヤぶん回して走ってんだなーってのは身体に刻み込まれます。
④コーナーが怖くない
信じられないかも知れませんが、ハイエンドホイールでダウンヒル時に不安を覚えるモデルもあるんですよ…。
それを考えたら、普通に、立派に、ちゃんと走れる剛性を備えています。
⑤良い意味でスポークはキンキンに張られている。
その為、手組ホイールでラジアル組みされたホイールのように手でスポークを弾くと「ポロン…ロン…」って良い音を奏でますw
交差部が交差してないってのもありますけど。
この音を聞いた時、「あぁSAPIMのスポークだなぁ」って聞き分けられるモンじゃないんですけどw
なんか良い音を奏でます。
⑥誤解を恐れずに言うと、ハイエンドホイールで走っているような感じの乗り味
グングンと踏んでいくと、いたずらに堅すぎるホイールではない感触で良い伸び方するホイールがあるんですけど、そういう感じの伸び方をして気持ちいいです。
総括
198000円という価格を考えると、とってもお買い得。
値上がりした現在の249000円という価格でもお買い得。
だって他が高くなっていますからね。
ミドルグレードのお値段で、ハイエンドに近い性能を感じられるという意味でもお買い得じゃないでしょうか。
ハイエンドのモデルと厳密に比べたら…そこは一長一短の世界になってきて乗り手がどちらが好きかで選ぶ世界になると思いますが、そこまで比較対象として捉えてもいっかな?と考えられる時点で、このホイールは立派だと思います。
カタログ数値だけで比較すると、これより軽いホイールはかなりあります。
激坂などに行くと、カタログ数値通り「重さが最もモノをいう世界」があるので簡単には言い切れません。そんな難しさはありますが、常識的に普通のサイクリストが走るコース(これも程度の差があって難しいんですけどねw)を走るシチュエーションに限ると、走る道を選ばない良い意味で中庸な性能を発揮し続ける事ができるホイールじゃないでしょうか。
ちなみに登りが苦手な私が、このホイールで15%ちょいくらいあるキツイ登りも登れてます。
さらに言えばその時のギア比は36/28よりも男前な42/32のギアで登れてます。
キングジデコというフレーム性能が良いのももちろんでしょうけれど、SCOPEが良くなかったらこんなに走れないと思います。
妻のJAMISにこのSCOPEを装着して延々と妻が苦手な平坦を走った事があります。
淀川河川敷です。
嵐山まで行きました。

この時の私は、DTのRR421リムを使った手組ホイールを装着しています。
向かい風厳しい日でしたが、妻はこのホイール慣れるまではしんどw
って思ったけど途中からなんかむっちゃ楽になった!
と原文ママで書くとこういう感想を述べていました。
この感想でだいたいこのホイールの特性がわかるんじゃないでしょうかw
なんかね、良いんですよ。
じわっとくるんですよ。
飛び道具級の「おぉっ!?」と驚く良さは確かにないんですよ。
でも、良いんですよ。
とりあえずディスクロード買った。
ハマらなかったら手放そうと思っていたけど、案外楽しい。
もうちょっとさらに気持ち良く距離走れるようになりたい。
→アドバイスを受けてホイールを買い替える気持ちになった。
そういう気持ちになったものの、ホイール自体が多すぎて何を買えば良いのかわからんw
という人が多いと思います。
無難にRacing 3やRacing ZEROなどの定番ホイールも間違いなく良いんです。
特にレーゼロは何故か大バーゲンセールで売ってるお店が多くてですね、下手すると下位モデルのRacing3の方が高い…か?というケースもままあります。
その辺りのホイールを買ってももちろんOKです。
むしろ正解です。
ただ、せっかくディスクロード買ってブレーキをしてもリムが消耗しない。
どうせならクルマじゃ経験できないカーボンホイールってどんなん?
って興味を持たれたら、SCOPEを思い出してください。
SCOPE R4(ロード用)の経験はないですけれど、R4.Aで経験した乗り味から想像するにあちらも恐らく名作だと思います。
見た目のグラフィックも良いですし、長く飽きずに使えるホイールじゃないでしょうか。
飛び道具的な感触が無い、中庸的だと感じるってのは欠点らしい欠点も無いという事の裏返しなのです。
個人的には好きなホイール五指のうちに入るホイールです。