乗用車にも搭載されているのに業務用の特に長距離輸送用のトラック、バスにはもう必須装備にしたらいいのではないか?
本当に安全第一、人命優先ならできるでしょう?(宣伝効果抜群だと思うけど)
それとも経営陣は装備よりも人間を部品扱いして、安い人件費で奴隷のように働かせるほうが安上がりだと考えているのだろうか?
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<北陸道事故>バス会社社長会見「過酷な勤務ではない」 毎日新聞 3月3日(月)11時23分配信
3日午前5時10分ごろ、富山県小矢部(おやべ)市浅地の北陸自動車道上り線小矢部川サービスエリア(SA)の駐車場で、宮城交通(仙台市)の高速バスが駐車中の大型トラックに衝突し、バスの運転手と乗客1人の計2人が死亡。乗客ら少なくとも24人が病院に搬送された。
バスを運行する宮城交通の青沼正喜社長は3日、仙台市泉区の本社で記者会見し「極めて重大な事故を起こしてしまい、申し訳ありません」と謝罪した。
同社によると、事故を起こした運転手は2007年11月に入社し、11年4月から高速バスの運転を担当。1日は昼から夜にかけて仙台市内で乗り合いバスを運転、2日は夜行バスを運転するため午後8時に出勤していた。
青沼社長は「基準に沿っており、過酷な勤務ではない」と説明した。
宮城交通によると、小幡さんは
睡眠時無呼吸症候群の検査を昨年10月に受け、
要経過観察の診断を受けていた。
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「会社は悪くないんです!」って?
その
根拠は基準らしいが、どんな内容なのかしら?
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これかしら?
運転手に関しては例外的に物理的な労働時間規制があります。
これが「改善基準告示」と呼ばれているもので、1989年に厚生労働省が告示(自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(労働省告示第7号))してから数回の改正を経て現在に至っています。
国土交通省も告示を出し、厚生労働省の改善基準告示に基づいて行政処分を行うものとしています。
(1)拘束時間の上限
・4週間を平均して週65時間(労使協定を締結すれば52週間に16週までは週71.5時間まで延長可)。
・1日に基本13時間(延長する場合は16時間が限度。15時間を超える回数は1週間に2回まで)。
(2)運転時間の上限
・2日を平均して1日9時間。
・4週間を平均して週40時間(労使協定を締結すれば52週間に16週までは週44時間まで延長可。ただし、52週間の運転時間が2080時間を超えてはいけない)。
(3)連続運転時間の上限
・4時間(30分以上の休憩をとらなければならない。ただし、1回10分以上として数回の休憩に分割することも可)。
(4)休息期間の下限
・勤務終了時から継続8時間
(5)特例
・休息期間を遵守するのが困難な場合は勤務回数の2分の1を超えない限りで拘束時間中などに分割して与えることも可(休息期間分割)。
・複数乗車する場合は拘束時間の上限は20時間、休息期間の下限は4時間(2人乗務)。
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運転手の過労防止の観点からみれば、心もとない。
しかも亡くなった運転手は「
睡眠時無呼吸症候群の検査を昨年10月に受け、
要経過観察の診断を受けていた。」のだから、疲労が蓄積していた可能性は高い。
会社の管理の問題ではなく、運転手個人の健康管理の問題としたいのか。
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11日連勤の末…ハンドルひしゃげ原型とどめず 読売新聞 3月4日(火)16時44分配信
富山県小矢部市の北陸道上り線・小矢部川サービスエリア(SA)で3日未明、高速バスが大型トラックに衝突し、2人が死亡、乗客ら24人が重軽傷を負った事故で、死亡した小幡和也運転手(37)は
2月の休日が3日間しか取得できず、3日まで11日連続で勤務していたことが4日、バスを運行した宮城交通(仙台市)への取材でわかった。
同社は「遠方に向かう受験生やスキー客の需要が高く、繁忙期だった」と説明している。
同社によると、小幡運転手は1日は仙台市内で路線バスを運転、午後1時前から同11時前まで約10時間勤務した。運転業務は8時間程度だったとみられる。2日は夜からの勤務だった。
バスは小幡運転手ともう1人が交代で運転。2日午後9時45分にJR仙台駅前を出発し、山形県飯豊町の「道の駅いいで」で小幡運転手に運転を交代した。
小幡運転手は新潟市の黒埼パーキングエリア(PA)まで運転したほか、新潟県糸魚川市の蓮台寺PAからも運転を担当した。事故のあった小矢部川SAで運転を代わる予定だった。
富山県警は4日午後、宮城交通の本社や営業所を自動車運転過失致死傷容疑で捜索し、小幡運転手に対する睡眠時無呼吸症候群の検査結果のほか、勤務や運行の記録などを押収する方針。
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睡眠時無呼吸症候群だと寝ても疲れが取れないし、重症だと突然死もありえる。
その疑いがある運転手を月に3日の休みで、直近11日間連続勤務させていたのね。
なんか
爆弾抱えた運転手を酷使していた感があるんですけど?
運転手に持病があるかどうかなんて乗客には分からない。
運転手に自覚がなくても急に心臓麻痺でポックリいくとか、脳卒中で運転不能になることだってあるだろう。
高齢化でその潜在リスクも高くなっているのではないか?
今後はそういう事態に備えて、バックアップ機能をつけて自動運転で最寄のSAまで行くとか、常時運転手の状態をモニターするとか(スマホやウェアラブル端末で出来る時代になっている)、そういう対策をうつべきではないだろうか?
時代遅れの運転手の自己申告をよりどころにした管理、運行で社会に損害を与える経営陣はもう無能だと思う。
数年前、私が目撃したこと。
パン工場と提携していた某運送会社のドライバー達数名は毎朝のようにアルコール検知器に呼気を吹きかけて警告灯とブザーを鳴らしていた。
「おかしいなぁ。そんなに呑んでないし、時間も空けたのになぁ(テヘペロ♪)」って。
コンビニやスーパーへの配達時間は決まっているし、早朝、急に替わりの運転手を手配できるわけもないし・・・どうなったのかは推して知るべし。
なお、その運送会社の求人票を見ると一日8時間労働で残業なしとかウソ八百だった。
人手不足を嘆く若いドライバーが呆れて言ってた。
いやほんまに現代の日本の会社は奴隷制だと思える。
「24時間365日死ぬまで働け!」ってブラック経営者は、いいかげん目を覚ましてほしい。